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悪質リフォームの手口と対処法|点検商法の契約を解除する方法

この記事で分かること

  • リフォーム詐欺業者は、ある日突然訪問してくる
  • リフォームを勧められても、即決しないことが大切
  • すぐに公的相談窓口や弁護士に相談しよう

リフォーム詐欺業者は、アポなしで突然訪問してくるのが大きな特徴です。そして建物診断を強引に行い、必要性のないリフォーム工事をするよう勧めてきます。 通常、高額な契約は熟慮期間を設けることが多いものですが、リフォーム詐欺はとにかく早く契約を締結しようと強引に説得してきます。 もしリフォーム工事を勧められたら、とにかく即決しないことが重要です。業者の名前をメモしておき、公的相談窓口や弁護士に相談するようにしましょう。

消費者被害に強い弁護士を探す

「近くで工事をしている者ですが、お宅の屋根の瓦がずれているのが見えました。無料で点検しますよ」。そう言って訪ねてきた業者に屋根を見てもらったところ、「このままでは雨漏りして家が傷む」と写真を見せられ、その日のうちに高額な修理の契約をしてしまった。後で別の業者に見てもらうと、屋根にはほとんど問題がなかった。悪質なリフォーム業者による被害は、こうした形で起きています。

リフォームは、もともと金額が大きく、工事の必要性や適正な価格を素人が判断しにくい分野です。悪質な業者は、この知識の差につけ込み、不要な工事を高額で契約させます。狙われるのは、自宅で過ごす時間の長い高齢者であることが少なくありません。

この記事では、リフォームをめぐる住宅の工事をめぐる被害の相談に応じてきた弁護士として、悪質なリフォームの手口と見分け方、契約してしまった場合のクーリングオフや取消し、工事が終わった後にできること、信頼できる業者の選び方までを詳しくお伝えします。

悪質なリフォーム業者の手口

悪質なリフォームの手口は、大きくいくつかに分けられます。

手口 内容
点検商法 「無料で点検する」と言って家に上がり、不具合があると不安をあおって工事を契約させる
近所の工事を口実にした訪問 「近くで工事をしているついでに」と訪ね、屋根や外壁の傷みを指摘する
保険金を使えると誘う 「火災保険で無料で直せる」と言って契約させ、保険金の請求を代行する
次々販売 一度契約した人に、別の箇所の工事を次々と勧める
大幅な値引きの演出 「今日契約すれば半額」と、その場での決断を迫る

業者が名乗る肩書き

悪質な業者は、「市の委託を受けた点検」「ガス会社の関連会社」「消防署の方から来た」など、公的な機関や大手の会社と関係があるかのように装うことがあります。自治体や公的な機関が、個別の家を訪ねて有料の工事を勧めることは、まずありません。

リフォームの被害が減らない理由

住宅のリフォームは、一生のうちに何度も経験するものではありません。そのため、工事の相場や業者の選び方を知らない人がほとんどです。しかも、屋根や床下は、住む人が自分の目で確かめることが難しい場所です。こうした条件が重なって、悪質な業者がつけ入る隙が生まれています。

手口はさまざまでも、共通しているのは、住む人の不安をあおり、考える時間を与えずに契約させるという点です。

点検商法

最も多いのが、点検を口実にした手口です。「屋根の瓦がずれている」「床下が湿って家が傾く」「シロアリがいる」などと、住む人が自分では確かめにくい場所の不具合を指摘します。業者が撮ったという写真を見せられても、それが本当にその家のものかどうか、住む人には分かりません。わざと瓦をずらしたり、別の家の写真を使ったりする悪質な例も報告されています。

その場で契約を急がせる理由

悪質な業者が、その日のうちの契約にこだわるのは、時間をおくと家族に相談されたり、別の業者に見てもらわれたりして、話のおかしさが分かってしまうからです。「今日だけの値引き」「職人の予定が今日しか空いていない」といった言葉は、考える時間を奪うための口実です。

写真を見せられたときの注意

業者がスマートフォンで撮った屋根の写真を見せられても、その場で判断しないでください。「写真を送ってほしい」「家族に見せたい」と伝え、別の業者にも同じ写真を見てもらうと、本当に修理が必要かどうかが分かります。

火災保険を使えると誘う手口

「台風の被害は火災保険で直せる。自己負担なしで工事ができる」と勧誘し、保険金の請求の手続きを代行すると持ちかける手口もあります。実際には、経年劣化による傷みまで災害の被害として申請させ、保険金が下りなければ高額な解約料を請求されることがあります。うその内容で保険金を請求すると、保険金詐欺に問われるおそれもあります。

塗装や耐震の工事を口実にした手口

「外壁のひび割れから雨水が入っている」「この家は耐震の基準を満たしていない」と言って、高額な塗装や耐震の工事を勧める手口もあります。耐震の工事は、自治体の補助の制度があることを持ち出して、「今なら補助金が使える」と信用させることもあります。補助の制度については、自分で自治体の窓口に確認しましょう。

次々販売

一度工事を契約した家に、「屋根を直したので、次は外壁も」「床下の換気扇も必要」と、次々と別の工事を勧める手口です。契約した人の名簿が業者の間で出回り、別の業者が次々に訪ねてくることもあります。

訪問以外の入り口

最近は、訪問だけでなく、ポストに入れたチラシやネットの広告で「屋根の無料点検」「格安の外壁塗装」をうたい、問い合わせてきた人の家を訪ねて高額な契約を迫る手口もあります。自分から問い合わせた場合でも、家での勧誘で契約すれば、訪問販売として扱われることがあります。

ワンポイントアドバイス

頼んでもいないのに訪ねてきて「無料で点検します」と言う業者は、まず疑ってかかってください。本当に家の不具合が心配なら、自分で信頼できる業者を探し、複数の業者に見積もりを取ってから判断しましょう。その場での契約は、どんなに急かされても避けることが鉄則です。

悪質リフォームの被害の事例

実際の相談から、よくある被害の事例を紹介します。

屋根の点検から始まった事例

70代の男性の家に、作業着姿の若い男性が訪ねてきて、「近くの家で工事をしていたら、お宅の屋根の板金が浮いているのが見えた」と言いました。屋根に上がって撮ったという写真には、めくれた金属の板が写っていました。「台風が来たら飛ばされて近所に迷惑がかかる」と言われ、男性はその場で百数十万円の工事を契約しました。後日、息子が別の業者に屋根を見てもらったところ、修理が必要な傷みはわずかで、数万円で直せる程度のものでした。

床下の工事を次々に契約した事例

ひとり暮らしの80代の女性は、床下の点検をきっかけに、換気扇の設置、防湿シートの敷設、耐震の金具の取付けなど、数年の間に10件近い工事を契約していました。どの業者も「家が危ない」と言って勧めてきたといいます。家族が気づいたときには、支払った代金は合計で数百万円にのぼっていました。

いずれの事例でも、本人は「家を守るため」と思って契約しています。住まいを大切に思う気持ちが、悪質な業者に利用されてしまったのです。

保険金を使えると言われた事例

60代の夫婦は、「台風で傷んだ外壁は火災保険で直せる。自己負担はゼロ」と勧められ、保険金の申請の代行と工事の契約を結びました。しかし、保険会社の調査で、傷みは経年劣化によるものだとして保険金が下りませんでした。業者からは、契約の取消しの違約金として、保険金の見込み額の3割を請求されました。

事例から学べること

どの事例も、頼んでいない訪問から始まり、不安をあおる説明で、その場で契約させられています。「突然の訪問」「不安をあおる説明」「即決を迫る」の三つがそろったら、悪質な業者を疑ってください。

狙われやすい家と人

悪質なリフォーム業者には、狙いを定める傾向があります。

業者は、表札や郵便受け、庭の手入れの様子などから、住んでいる人の年齢や暮らしぶりを推し量ることもあります。

一度契約した人が再び狙われる

一度悪質な業者と契約した家は、「話を聞いてくれる家」として名簿に載せられ、別の業者が次々と訪ねてくることがあります。被害に遭った後こそ、訪問の業者への警戒を強めてください。

高齢者のひとり暮らしの家

日中に家にいることが多く、相談できる相手が身近にいない高齢者は、とくに狙われやすい存在です。「家が傷む」「このままでは危ない」と言われると、不安になって、その場で契約してしまいがちです。

狙われやすいのは、特定の条件がそろった家ですが、どの家でも被害に遭う可能性はあります。

災害の後に増える訪問

台風や地震の後には、「被害の点検に回っている」と言って訪ねてくる業者が増えます。災害の後は、家の傷みが心配になり、業者の話を信じやすくなっています。修理の必要があっても、その場で契約せず、自治体の窓口や信頼できる業者に相談してから決めましょう。

築年数の古い家

築年数がたった家は、外から見て傷みが分かりやすく、「修理が必要」という話に説得力が生まれやすいものです。業者は、外観を見て古そうな家を選んで訪問していることがあります。

家族が離れて暮らしている場合

子どもが遠方に住んでいて、親の家の様子を知る機会が少ない場合は、被害に気づくのが遅れがちです。実家に帰ったときは、家の周りに見慣れない工事の跡がないか、契約書や見積書が置かれていないかを、さりげなく確かめてみてください。

本人の判断力に不安がある場合は、成年後見の制度を利用することで、不要な契約から財産を守ることができます。後見人が選ばれていれば、本人が結んだ不利な契約を取り消すことも可能になります。

判断力が低下している人

認知症などで判断力が低下している人が、必要のない工事を何件も契約させられていた、という被害もあります。家族が気づいたときには、多額のローンを組まされていたということも珍しくありません。

見守りのための工夫

高齢の親の家では、玄関に「訪問販売お断り」のステッカーを貼る、インターホンで用件を確かめてから玄関を開ける、といった工夫も効果があります。親と定期的に連絡を取り、最近訪ねてきた業者がいないか尋ねてみるのもよいでしょう。

悪質な業者を見分けるポイント

次のような特徴がある業者には、注意が必要です。

  • 頼んでいないのに突然訪ねてくる
  • 「無料点検」「近所で工事中」を口実にする
  • 不安をあおる言葉で、工事の必要性を強調する
  • 「今日契約すれば大幅に値引き」と、その場での契約を迫る
  • 見積書の内容があいまいで、工事の範囲や材料がはっきりしない
  • 会社の所在地や連絡先がはっきりしない
  • 契約書を渡さない、またはクーリングオフの説明がない

とくに、訪問してきた業者が、自分の会社の所在地や代表者の名前を明かしたがらない場合は、契約を見送るのが賢明です。

その場で断る言い方

突然の訪問で点検や工事を勧められたら、「家族と相談してから決めます」「必要なら自分で業者を探します」と伝えて、その場では断りましょう。業者に家の中や屋根に上がらせないことも大切です。はっきり断った後に勧誘を続けることは、法律で禁じられています。

見積書の確認

見積書には、工事の内容、使う材料、数量、単価、工事の期間などが具体的に書かれているべきです。「屋根工事一式」のように、中身の分からない書き方しかされていない見積書は、後でトラブルになりやすいものです。

名刺やチラシに書かれた会社の住所が、実際に存在するかも確かめておくと安心です。

契約書の確認

契約書には、工事の内容、代金、支払いの時期、工事の期間、保証の内容などが書かれているかを確かめます。訪問販売の場合は、クーリングオフについての説明が、赤い枠の中に赤い文字で記載されていなければなりません。

業者の評判を調べる

業者の名前で検索し、口コミや行政の処分の情報がないかを確かめることも有効です。国や都道府県は、特定商取引法に違反した業者の名前を公表しています。処分を受けた業者が、名前を変えて営業を続けていることもあるため、代表者の名前でも調べてみるとよいでしょう。

見積書の内容が分かりにくいときは、その場で質問し、納得できる説明を受けてから判断してください。答えをはぐらかす業者には、依頼しないのが賢明です。

建設業の許可

一定の規模以上の工事を請け負うには、建設業の許可が必要です。許可を受けている業者かどうかは、国や都道府県の検索の仕組みで確認できます。許可の有無だけで業者の良し悪しは判断できませんが、確認の手がかりの一つになります。

契約してしまった場合の対処法

悪質な業者と契約してしまっても、法律によって契約を解消できる場合があります。

契約してしまったからといって、あきらめる必要はありません。訪問による契約であれば、法律がさまざまな救済の手段を用意しています。

いつまでに何をすればよいか

契約してすぐに気づいたなら、クーリングオフが最も簡単で確実な方法です。8日を過ぎていても、過量販売の解除は契約から1年、取消しは気づいてから1年という期間があります。どの方法が使えるかは、契約の経緯によって変わるため、早めに相談して確かめましょう。

クーリングオフ

業者が自宅を訪ねてきて契約した場合は、特定商取引法の訪問販売にあたります。書面を受け取った日を含めて8日のうちなら、無条件で契約を解除できます。書面に不備がある場合や、書面を受け取っていない場合は、8日を過ぎていても解除できることがあります。

クーリングオフの期間は短いため、「おかしい」と感じたら、まず通知を出してしまいましょう。通知を出した後で、専門家に相談しても間に合います。

業者が引き取りに来ない材料

クーリングオフの後、業者が置いていった資材や取り付けた部品がそのまま残っていることがあります。業者に引き取りを求め、元の状態に戻すよう求めてください。対応しない場合は、消費生活センターに相談しましょう。

工事が終わっていてもクーリングオフできる

クーリングオフの期間内であれば、工事がすでに始まっていたり、終わっていたりしても、契約を解除できます。この場合、業者は工事代を受け取れず、住む人が求めれば費用を取らずに元どおりにする責任を負います。

方法 使える場面 期間
クーリングオフ 訪問販売で契約した 書面を受け取ってから8日
過量販売の解除 日常生活で通常必要な分量を著しく超える契約 契約から1年
特定商取引法の取消し 事実と異なる説明を受けて契約した 気づいてから1年、契約から5年
消費者契約法の取消し 不安をあおられたり、帰ってもらえなかったりして契約した 困惑から抜け出してから1年、契約から5年

通知の送り方

解除の知らせは、はがきかメールで業者あてに出します。リフォームローンを使っている場合は、ローン会社にも同じ通知を送りましょう。はがきは両面をコピーして保管し、送った記録が残る方法で出しましょう。

8日を過ぎていても、次の方法が残されています。

過量販売の解除

必要以上の工事を何件も契約させられた場合は、過量販売として、契約から1年以内であれば解除できることがあります。とくに、次々販売の被害では、この規定が役立ちます。

うその説明による取消し

「瓦がずれている」「シロアリがいる」といった説明が事実でなかった場合は、うその説明による契約として、取り消しを主張できる見込みがあります。

工事が終わった後にできること

工事が終わってから、不要な工事だったと気づくことも多いものです。

工事が終わってしまうと、「もう遅い」とあきらめてしまう人が少なくありません。けれども、取消しや損害賠償など、工事の後でも使える手段は残されています。

業者に説明を求める

工事の内容に疑問があれば、業者に対して、どこにどんな問題があり、どんな工事をしたのかを、写真や書面で説明するよう求めましょう。説明があいまいだったり、求めに応じなかったりすれば、それ自体が交渉の材料になります。

工事の必要性を確かめる

別の信頼できる業者や、建築士などの専門家に、工事の必要性や、工事の出来ばえ、価格の妥当性を見てもらいましょう。第三者の意見は、業者と交渉するうえでの有力な材料になります。

価格の妥当性を判断する

工事の代金が相場とかけ離れて高い場合、それだけで契約を取り消すことは難しいものの、不安をあおる説明やうその説明と組み合わさっていれば、取消しの主張を補強する事情になります。複数の業者の見積もりと比べると、価格の異常さを具体的に示すことができます。

ある家族の対応の例

床下の工事を何件も契約していた母親の状況に気づいた娘は、まず全部の契約書を集め、契約した日と金額を一覧にしました。そのうえで消費生活センターに相談し、過量販売の解除を業者に通知しました。業者の一部は返金に応じ、応じなかった業者については、弁護士に依頼して交渉を進めました。

工事の必要性がなかったと分かれば、不安をあおって契約させたことを理由に、取消しや損害賠償を主張する材料になります。

欠陥工事への対応

工事に不具合があった場合は、業者に修補を求めたり、代金の減額や損害賠償を求めたりすることができます。不具合を見つけたら、写真を撮って記録し、できるだけ早く業者に通知しましょう。

記録の残し方

工事の前後の写真、業者から受け取った書類、業者とのやり取りのメモ、支払いの記録は、すべて保管しておきましょう。業者が撮った写真を見せられた場合は、その写真もスマートフォンで撮影しておくと、後で業者の説明が事実と違ったことを示す材料になります。

業者との交渉は、感情的にならず、書面で冷静に進めることが肝心です。電話で強く迫られても、その場で約束をしないようにしましょう。

ローンを組んでいる場合

工事の代金をリフォームローンなどで支払っている場合、業者との契約を解消する理由があれば、ローン会社に対しても支払いを拒めることがあります。業者に通知を出すときは、ローン会社にも同じ内容を知らせてください。

被害に遭ったときの相談先

悪質なリフォームの被害に遭ったら、次のような窓口に相談しましょう。

窓口 相談できること
最寄りの消費生活センター クーリングオフや取消しの方法、業者との交渉の助言
住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住まいるダイヤル) リフォームの工事の内容や見積もりについての相談
警察 脅されたり、詐欺の疑いがあったりする場合
弁護士 業者との交渉、返金の請求、訴訟

工事の内容や業者との交渉に専門的な判断が必要な場合は、窓口を組み合わせて使うと効果的です。

弁護士会の住宅紛争の相談

各地の弁護士会には、住宅の工事をめぐるトラブルの相談を受け付ける窓口もあります。建築士と弁護士が一緒に相談に応じてくれる場合もあり、工事の技術的な問題と法律の問題を同時に確かめられます。

住まいるダイヤル

国の指定を受けた住宅リフォーム・紛争処理支援センターは、住まいるダイヤルという電話の相談窓口を設けています。建築の専門家が、リフォームの見積もりが妥当かどうかなどの相談に応じてくれます。

注意

業者に契約の解除を伝えると、「もう材料を発注したので違約金がかかる」「工事を途中でやめると家が危ない」などと言われることがあります。クーリングオフの期間内であれば、違約金を払う必要はありません。業者の言い分をうのみにせず、消費生活センターに相談してください。

信頼できるリフォーム業者の選び方

悪質な業者を避けるには、自分から信頼できる業者を探すことが基本です。

  1. リフォームが必要な箇所と、希望する内容を整理する
  2. 知人の紹介や、地域で実績のある業者などから複数の候補を選ぶ
  3. 2社以上から、内容が具体的な見積書を取る
  4. 見積もりの内容と価格を比べ、分からない点は質問する
  5. 契約書の内容を確認し、納得してから契約する

急いでいないリフォームであれば、時間をかけて業者を選ぶことができます。急がせる業者ほど、慎重に見極める必要があります。

複数の見積もりを比べる

1社だけの見積もりでは、その価格が適正かどうか判断できません。複数の業者から見積もりを取れば、工事の相場や、必要な工事の範囲が見えてきます。

契約の前に確かめたいこと

  • 工事が本当に必要なのか、別の業者の意見も聞いたか
  • 見積書の内容が具体的で、分からない点が残っていないか
  • 工事の後の保証の内容と期間
  • 支払いの方法と時期(前払いの額が大きすぎないか)

前払いの額に注意

工事の着手の前に、代金の大部分を前払いするよう求める業者には注意が必要です。一般的には、着手の時、工事の途中、完成の時など、工事の進み具合に合わせて分割で支払う形が多いものです。多額の前払いをした後に業者が姿を消す被害も起きています。

地元で長く営業している業者

地元で長く営業している業者は、評判を大切にしているため、悪質な勧誘をすることは比較的少ないといえます。ただし、地元の業者であっても、見積もりや契約の内容をよく確かめることに変わりはありません。

家族にも相談する

高額なリフォームの契約をする前には、家族にも相談しましょう。とくに高齢の親の家のリフォームは、子どもも一緒に業者の話を聞くようにすると、悪質な業者を見抜きやすくなります。

弁護士に相談するメリット

リフォームの被害は、契約の金額が大きいことが多く、弁護士に相談する意味のある分野です。

契約の解消と返金の請求

弁護士は、クーリングオフ、過量販売の解除、取消しなど、どの方法で契約を解消できるかを判断し、業者に代金の返還を迫り、拒まれれば裁判に持ち込みます。

業者の中には、弁護士から通知が届くと態度を改め、返金や減額に応じるところもあります。

欠陥工事の責任追及

工事の不具合については、専門家の意見を踏まえて、修補や損害賠償を求めます。

費用の考え方

リフォームの被害は、契約額が数十万円から数百万円にのぼることが多く、弁護士に依頼して回収を図る価値がある場合も少なくありません。相談の段階で、回収の見込みと費用を確認しておきましょう。

家族の契約への対応

判断力の低下した親が複数の契約をしていた場合も、契約ごとに解消の方法を検討し、まとめて手続きを進められます。

よくある質問

業者が勝手に工事を始めてしまいました

契約する前に、業者が勝手に工事を始めて「もう後戻りできない」と契約を迫るのは、消費者契約法で取消しの対象とされている手口です。工事が始まっていても、契約を解消できる可能性があります。

クーリングオフをしたら、工事で壊した部分はどうなりますか

クーリングオフをした場合、消費者が求めれば、業者の負担で原状に戻してもらえます。

業者と連絡が取れなくなりました

前払いの代金を受け取ったまま工事をせずに姿を消す業者もいます。契約書や支払いの記録を持って、警察と消費生活センターに相談してください。ローンで支払っている場合は、ローン会社に事情を伝えて支払いの停止を求めましょう。

近所の人も同じ業者と契約していました

同じ業者が近所で次々と契約を取っている場合は、ほかの家とも情報を共有し、一緒に消費生活センターに相談するとよいでしょう。被害者が多ければ、行政の処分や警察の捜査につながりやすくなります。

業者から損害賠償を求めると言われました

正当なクーリングオフや取消しであれば、業者が損害賠償を求めることはできません。脅しのような連絡が続く場合は、記録を残して相談してください。

業者の担当者が変わり、話が違うと言われました

契約のときの説明と、後の担当者の説明が食い違うことがあります。契約書や見積書に書かれた内容が基準になるため、書面を確認し、説明が違う点を具体的に示して交渉しましょう。

工事の出来が悪いと感じたら

工事の仕上がりに不満がある場合は、どこが問題なのかを写真で記録し、業者に修補を求めましょう。応じない場合は、建築士などの専門家に見てもらい、その意見をもとに交渉します。

火災保険の申請を代行業者に頼んでしまいました

保険金の請求は、本来、契約者が自分で保険会社に行うことができます。代行業者に頼んだ結果、高額な手数料や解約料を求められている場合は、契約の内容を持って消費生活センターに相談してください。事実と違う内容で申請していた場合は、保険会社にも正直に事情を伝えましょう。

工事の途中でやめてもらうことはできますか

クーリングオフの期間内なら、工事の途中でも解除できます。期間を過ぎている場合でも、契約の内容や勧誘の経緯によっては、途中でやめてもらえることがあります。業者に工事を止めるよう伝え、すぐに相談してください。

業者が「契約書はない」と言います

訪問販売の業者には、契約書面を渡す義務があります。書面を受け取っていない以上、8日の数え始めがまだ来ていないことになります。口頭の契約でも、解除の通知を出しておきましょう。

親が契約したことを後から知りました

契約書を探し出して、契約した日と工事の内容を確かめてください。8日以内ならクーリングオフができますし、過ぎていても、過量販売の解除や取消しが使える可能性があります。親を責めずに、一緒に対応を考えましょう。

見積もりだけでもお金を取られますか

通常、見積もりは無料で行われることが多いものです。見積もりに費用がかかる場合は、事前にその旨を説明されるべきです。見積もりの後に、断ったら費用を請求されたという場合は、相談してください。

何年も前の工事でも相談できますか

取消しの期間や、損害賠償の請求の時効などによって、できることは変わります。何年も前の工事でも、事情によっては対応できることがあるため、一度は専門家に話してみる価値があります。

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