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脱毛サロンで数十万円のコースを契約したものの、予約が取れない、効果が感じられない、引っ越すことになった、といった理由で途中でやめたくなった。ところがサロンからは「途中でやめても返金はできない」「解約するなら高額な手数料がかかる」と言われてしまった。こうした相談は、脱毛サロンやエステ、美容クリニック、パソコン教室や語学教室など、長く通うサービスの契約で数多く寄せられています。
こうしたサービスの多くは、特定商取引法で「特定継続的役務提供」とされ、いつでも途中で解約できること、事業者が取れる違約金には上限があることが法律で定められています。サロンの説明をうのみにする必要はありません。
この記事では、エステや教室の美容や習い事の契約の解約を数多く手がけてきた弁護士として、中途解約ができるサービスの範囲、クーリングオフ、違約金の上限と返金額の計算方法、関連商品の扱い、パソコン教室などでのトラブル、そしてサロンが倒産した場合の対応までを詳しくお伝えします。
脱毛サロンやエステの解約トラブルが多い理由
脱毛サロンやエステの契約は、解約をめぐるトラブルが起きやすい条件がそろっています。
国民生活センターには、脱毛やエステの契約についての相談が毎年数多く寄せられ、とくに20代から30代の女性からの相談が目立ちます。最近は、男性向けの脱毛サロンをめぐる相談も増えています。
高額な前払いの契約
脱毛やエステのコースは、数か月から数年にわたる長期の契約で、数十万円の代金を最初にまとめて支払うことが一般的です。クレジットやローンで分割にしていても、契約の全額を払う約束をしていることに変わりはありません。途中でやめたいと思ったとき、すでに払ったお金がどれだけ戻ってくるのかが、大きな問題になります。
契約してから「こんなはずではなかった」と感じたときに、どんな権利があるのかを知っておくことが、損をしないための第一歩です。
体験の後の勧誘
多くのサロンでは、安い料金の体験や無料のカウンセリングを入り口にしています。体験の後の個室でのカウンセリングで、スタッフから「このままでは効果が出にくい」「今日契約すれば特別な割引がある」と勧められ、その場で高額なコースを契約してしまう人が少なくありません。体験だけのつもりで行ったのに、帰るときには数十万円の契約書を手にしていた、という話はよく聞かれます。
契約の内容が複雑
脱毛やエステのコースは、回数、期間、部位、オプションの有無などによって料金が細かく分かれ、契約の内容が分かりにくいことがよくあります。「全身脱毛」といっても、顔やうなじが含まれていなかった、というように、思っていた内容と違うことに後から気づくケースもあります。契約書の内容を、契約の前に一つずつ確かめることが大切です。
効果が確かめにくい
脱毛やエステの効果には個人差があり、契約の時点では、どれほどの効果が出るのか分かりません。「思ったほど効果がない」と感じても、それを理由に契約をなかったことにするのは難しいものです。
さらに、スタッフの熱心な勧誘によって、気づけば必要以上の回数のコースや、高額なオプションを契約していた、ということもあります。
予約が取れない
人気のサロンでは、予約が思うように取れず、契約の期間内に予定の回数を受けられない、というトラブルもよくあります。契約の期間が終わってしまうと、残りの回数が消えてしまう契約もあります。
こうしたトラブルの多くは、法律の仕組みを知っていれば、自分で解決の道を開くことができます。
ある会社員のケース
20代の会社員の女性は、全身脱毛の36回コースを約40万円で契約し、クレジットの分割払いにしました。ところが、仕事が忙しくなって予約が取れなくなり、半年で8回しか通えませんでした。解約を申し出たところ、サロンから「解約手数料として10万円かかる」と言われました。女性が消費生活センターに相談すると、法律の上限は2万円であることが分かり、それに沿った金額での精算となりました。
解約をためらう心理
「一度契約したのだから最後まで通うべき」「解約を言い出しにくい」と感じて、通わないまま支払いだけを続けてしまう人もいます。けれども、法律は、途中でやめる権利をはっきり認めています。通わなくなったサービスにお金を払い続ける必要はありません。
中途解約ができるサービス|特定継続的役務提供
特定商取引法は、次の7つのサービスを特定継続的役務提供とし、消費者を守るためのルールを定めています。
| サービス | 対象となる契約 |
|---|---|
| エステ(脱毛サロンを含む)、美容医療(医療脱毛など) | 期間が1か月を超え、金額が5万円を超えるもの |
| 語学教室、家庭教師、学習塾、パソコン教室、結婚相手紹介サービス | 期間が2か月を超え、金額が5万円を超えるもの |
対象となるかどうかは、契約の期間と金額の両方で決まります。1回ごとに料金を払う都度払いの契約や、期間が短く金額の小さい契約は、対象外になることがあります。
対象になる7つのサービスは、どれも効果や成果が目に見えにくく、長く続けてみないと自分に合うかどうか分からない点で共通しています。
自分の契約が対象になるかどうか分からないときは、契約書に書かれた期間と金額を確かめてみてください。
医療脱毛も対象
クリニックで受ける医療脱毛などの美容医療も、2017年12月から特定継続的役務提供の対象に加わりました。サロンでの脱毛と同じように、中途解約や違約金の上限のルールが適用されます。
書面の交付の義務
特定継続的役務提供の事業者は、契約の前に概要を書いた書面を渡し、契約の後にも契約の内容を書いた書面を渡さなければなりません。書面に載せるべき事項には、施術や授業の中身、期間、料金、関連商品のほか、途中でやめるときの決まりなども含まれます。
対象にならないサービス
ヨガやスポーツジム、音楽教室、料理教室などは、特定継続的役務提供の対象に含まれていません。これらの契約を途中でやめたい場合は、契約書の定めや、消費者契約法の考え方に沿って判断することになります。高すぎる解約料であれば、平均的な損害を超える部分として争える可能性があります。
店舗での契約でも対象
特定継続的役務提供のルールは、訪問販売のように業者が家に来た場合だけでなく、自分から店舗に出向いて契約した場合にも適用されます。ネットで申し込んだ場合も同じです。
8日以内ならクーリングオフができる
この種の契約は、書面を受け取った日を1日目として8日のうちなら、理由を問わず解除できます。
8日という期間は、契約の後で冷静に考え直すための時間です。その場の雰囲気で契約してしまった人のための制度だといえます。
クーリングオフの効果
解除が成立すれば、はじめから契約がなかった扱いとなり、払った代金はそっくり戻ります。すでに施術を受けていても、その分の代金を払う必要はありません。違約金も一切かかりません。
クーリングオフをした後は、サロンから受け取った化粧品などの商品を返すことになります。返品の送料は、サロンの負担です。
クーリングオフの期間の始まり
8日の期間は、法律で定められた内容がきちんと書かれた契約書面を受け取った日から数えます。記載が欠けている書面や、手元にない書面では、期間は動き出していないと扱われます。契約書面を受け取ったら、クーリングオフの説明がきちんと書かれているかを確かめておきましょう。
体験の当日に契約した場合
体験の日にそのまま申し込んだケースでも、書面をもらってから8日のうちなら解除の対象です。体験の料金を別に支払っていた場合でも、その後に結んだコースの契約は解除できます。
通知の方法
クーリングオフは、書面や電子メールでサロンに通知します。クレジットで支払っている場合は、クレジット会社にも通知を出してください。通知は、8日以内に発信すれば有効です。
初回の体験の後に、その場でコースを契約してしまった、という相談はとても多いものです。家に帰って冷静に考えたら高すぎると感じたなら、8日以内にクーリングオフの通知を出しましょう。迷っている間に期間が過ぎてしまうと、クーリングオフは使えなくなります。
いつでもできる中途解約
クーリングオフの期間が過ぎた後でも、特定継続的役務提供の契約は、いつでも将来に向けて解約できます。理由は必要ありません。「効果がない」「通えなくなった」「気が変わった」など、どんな理由でも構いません。
中途解約の権利は、サロンやクリニックの同意がなくても行使できます。解約の意思が相手に届いた時点で、契約は将来に向かって終わります。
解約の手続きの流れ
- 契約書と支払いの記録を手元にそろえる
- 解約の意思を、書面や電子メールでサロンやクリニックに伝える
- クレジットやローンを使っていれば、その会社にも知らせる
- 返金額の明細を書面でもらい、計算を確かめる
- 納得できなければ、消費生活センターに相談する
「途中解約はできない」は通用しない
サロンが「契約書に途中解約はできないと書いてある」「キャンペーン価格なので解約できない」と言っても、法律で認められた中途解約の権利を、契約書の定めで奪うことはできません。消費者に不利な特約は無効とされています。
通えなくなった理由を説明する必要はない
解約の理由を細かく聞かれることがありますが、説明する義務はありません。「個人的な事情で」とだけ伝えれば十分です。理由を話すと、それに合わせた引き止めの提案をされ、話が長引くことがあります。
解約を引き止められたら
解約を申し出ると、スタッフから「あと少しで効果が出る」「別のプランに変えれば安くなる」と引き止められることがあります。プランの変更は、新しい契約を結び直すことになり、かえって負担が増えることもあります。やめると決めたなら、はっきりと解約の意思を伝えましょう。
解約の伝え方
解約の意思は、書面や電子メールで伝え、記録を残しておきましょう。店頭で口頭で伝えただけでは、「聞いていない」と言われることがあります。解約を申し出たら、返金額の計算の明細を出してもらうよう求めてください。
違約金の上限
中途解約の際に事業者が請求できる金額には、法律で上限が決められています。上限は、サービスの提供が始まる前か後かで異なります。
| サービス | 提供開始前の上限 | 提供開始後の上限(提供済みの対価に加えて) |
|---|---|---|
| エステ | 2万円 | 2万円か、契約残額の1割のいずれか低い額 |
| 美容医療 | 2万円 | 5万円、または残額の2割(低いほう) |
| 語学教室 | 1万5千円 | 5万円と残額の2割のうち、少ないほう |
| 家庭教師 | 2万円 | 5万円か、1か月分の授業料のいずれか低い額 |
| 学習塾 | 1万1千円 | 2万円と月謝1か月分のうち、少ないほう |
| パソコン教室 | 1万5千円 | 残りの代金の2割か5万円の、どちらか低い額 |
| 結婚相手紹介サービス | 3万円 | 2万円か、契約残額の2割のいずれか低い額 |
ここでいう上限は、事業者が請求できる最大の額です。上限までの額を必ず払わなければならないわけではなく、事業者によっては、より少ない額しか求めないこともあります。
提供開始の前と後の違い
提供開始前とは、施術や授業を一度も受けていない段階のことです。この段階で解約すれば、事業者が取れるのは決められた少額の費用だけです。提供開始後は、受けたサービスの対価に加えて、表の上限の範囲で違約金を請求されることになります。
上限の表の読み方
たとえばエステでは、受けたサービスの対価を払ったうえで、さらに2万円か残額の1割のどちらか低い額までしか請求されない、ということです。残額が20万円なら、1割は2万円なので上限は2万円、残額が10万円なら、1割の1万円が上限になります。残りの回数が少ないほど、違約金の上限も小さくなる仕組みです。
上限を超える請求は払わなくてよい
サロンから、この上限を超える解約手数料を請求されても、超えた部分を払う必要はありません。契約書に高額な解約手数料が書かれていても、上限を超える部分は無効です。
返金額の計算の例
中途解約をしたときの返金額は、「支払った金額」から「受けたサービスの対価」と「違約金」を差し引いて計算します。
返金額の計算は、サロンやクリニックの側で行われることが多いものの、その計算が正しいかどうかは、自分でも確かめる必要があります。
エステの計算例
たとえば、20回で30万円の脱毛コースを契約し、全額を支払ったうえで、5回受けたところで解約した場合を考えてみましょう。
- 1回あたりの単価は、30万円÷20回=1万5千円
- 受けたサービスの対価は、1万5千円×5回=7万5千円
- 契約の残額は、30万円-7万5千円=22万5千円
- 違約金の上限は、2万円と、22万5千円の1割(2万2,500円)の低いほうで2万円
- 返金額は、30万円-7万5千円-2万円=20万5千円
計算の明細を必ずもらう
返金額を示されたら、何回分をいくらの単価で計算したのか、違約金はいくらか、関連商品の扱いはどうなっているのか、といった明細を書面でもらいましょう。明細があれば、法律に沿った計算になっているかを自分で確かめたり、消費生活センターに見てもらったりできます。
分割払いの場合の計算
クレジットの分割払いにしている場合も、考え方は同じです。契約の総額をもとに、受けたサービスの対価と違約金を計算し、すでに支払った額との差額を精算します。まだ支払っていない分が多ければ、返金ではなく、残りの支払いが減る形で精算されることもあります。
美容医療の計算例
医療脱毛の10回コースを25万円で契約し、3回受けた後に解約した場合を考えてみます。受けた施術の対価は、1回2万5千円として7万5千円です。契約の残額は17万5千円で、その2割は3万5千円となり、5万円より低いため、違約金の上限は3万5千円です。返金額は、25万円から7万5千円と3万5千円を引いた14万円になります。
単価の計算に注意
受けたサービスの対価は、契約で定めた単価をもとに計算するのが原則です。サロンが「解約するなら割引前の通常価格で計算する」と主張して、受けた回数の対価を高く見積もり、返金額を減らそうとすることがあります。契約のときの単価が基準になることを覚えておいてください。
「最初の数回は無料」「初回は特別価格」といった契約では、解約の際に、無料だった回の分まで通常の料金で請求されることがあります。無料や割引の条件が、どのように契約書に書かれているかを確認し、納得できない計算であれば、消費生活センターに相談してください。
関連商品の解約
エステや脱毛のコースと一緒に、化粧品やサプリメントなどを買わされることがあります。こうした関連商品も、サービスと一緒にやめられることがあります。
関連商品にあたるもの
エステの場合は、健康食品、化粧品、石けん、浴用剤、下着、美顔器や脱毛器などが関連商品として定められています。サービスを受けるために購入が必要だと言われて買った商品であれば、関連商品として扱われる可能性があります。
関連商品を買わされた経緯や、サービスを受けるのに本当に必要な商品だったのかどうかも、返金の交渉では大切な点になります。
返品と返金
関連商品は、クーリングオフの際にはサービスとあわせて解除でき、中途解約の際にも、未使用のものなどを返品して代金の返還を求めることができます。使ってしまった消耗品は、返品の対象外になることもあるため、開封していない商品は、そのまま保管しておきましょう。
パソコン教室や語学教室の解約トラブル
パソコン教室や語学教室も、特定継続的役務提供の対象です。教室ならではのトラブルもあります。
教室の契約は、エステや脱毛に比べて金額が大きくないと思われがちですが、教材やソフトの購入を含めると、数十万円になることも珍しくありません。
よくあるトラブル
- 「授業についていけない」と退会を申し出たら、残りの受講料は返せないと言われた
- 教材やソフトの代金は返金の対象外だと言われた
- 受講の期限が過ぎたので、残りの回数は消滅したと言われた
- 講師が次々に替わり、説明された内容の授業が受けられない
教室の側は「教材はもう開封したから返品できない」と主張することがありますが、どの商品が関連商品にあたるか、開封したものでも対象になるかは、法令の定めに沿って判断されます。
ある教室の事例
50代の男性が、「パソコンの資格を取れば再就職に有利」と勧められ、パソコン教室の1年間のコースと、教材のソフト一式を合わせて約50万円で契約しました。3か月通ったところで、授業の内容が基礎的なものばかりで資格の取得には程遠いと感じ、退会を申し出ました。教室は「教材は返品できない」と主張しましたが、ソフトは関連商品にあたる可能性があり、未開封の分について返品を求めることになりました。
パソコン教室の相談では、授業料よりも、授業とセットで買わされたパソコンやソフトの代金のほうが高額だった、という例もあります。
教材やソフトの扱い
パソコン教室では、授業で使うパソコンやソフトウェア、教材などを関連商品として買わされることがあります。これらも関連商品として定められたものであれば、授業の解約とあわせて返品や返金を求められます。
子どもの学習塾や家庭教師
子どもの学習塾や家庭教師の契約も、特定継続的役務提供の対象です。「受験までの一括払い」などで高額な契約をしていても、途中でやめることができ、塾が請求できる違約金には上限があります。子どもが合わないと感じたら、無理に続けさせる前に、解約の条件を確認してみましょう。
語学教室の解約
語学教室では、「ネイティブの講師によるマンツーマン」とうたいながら、実際にはグループの授業ばかりだった、という相談もあります。説明と違う授業しか受けられないなら、中途解約に加えて、説明と違うことを理由とした取消しや損害賠償も考えられます。
授業の内容が説明と違う場合
「資格が必ず取れる」「就職に有利になる」と勧誘されたのに、実際の授業の内容が説明とかけ離れていた場合は、中途解約だけでなく、うその説明を理由とした契約の取消しも検討できます。取消しが認められれば、中途解約より有利な条件で返金を求められます。
サロンやクリニックが倒産した場合
近年、大手の脱毛サロンや美容クリニックが経営破綻し、前払いした代金が戻らないというトラブルが相次ぎました。
サロンが倒産すると、残りの回数を受けられないだけでなく、支払ったお金も戻ってこないという二重の被害を受けることになります。
クレジットやローンで支払っていた場合
代金をクレジットの分割払いやローンで支払っていた場合は、サロンからサービスを受けられなくなったことを理由に、クレジット会社への残りの支払いを拒めることがあります。法律上、支払停止の抗弁と呼ばれる仕組みです。サロンの倒産を知ったら、すぐにクレジット会社に連絡し、支払いの停止を申し出てください。
一括で現金払いしていた場合
現金で一括払いしていた場合は、倒産したサロンの破産の手続きの中で、債権として届け出ることになります。ただし、倒産した会社に残っている財産はわずかなことが多く、戻ってくるお金はごく一部にとどまるのが実情です。
破産の手続きの流れ
サロンを運営する会社が破産すると、裁判所が選んだ破産管財人が会社の財産を調べ、債権者に分配します。前払いした顧客は、債権者として届出をすることで分配を受けられますが、分配の割合は数パーセント程度にとどまることも多く、全額が戻ることはまずありません。
大手のサロンが倒産した際には、数万人規模の顧客が影響を受け、国民生活センターが相談の窓口を案内する事態にもなりました。
倒産の兆しに気づいたら
予約が急に取れなくなる、店舗が次々と閉まる、支払いの条件が急に変わる、といった変化は、経営が悪化している兆しかもしれません。こうした兆しに気づいたら、残りの回数の扱いを確かめ、必要なら早めに解約を申し出ておくことも考えましょう。
別のサロンへの引継ぎ
倒産したサロンの顧客を、別の事業者が引き継ぐことがあります。引継ぎの条件として、追加の料金を求められることもあるため、条件をよく確かめてから判断しましょう。
弁護士に相談するメリット
エステや教室の解約の多くは、消費生活センターの助言で解決します。ただ、サロンが上限を超える違約金にこだわる場合や、倒産などで返金が難しくなっている場合は、弁護士に相談する意味があります。
サロンの提示する返金額が法律に沿ったものかどうかを確かめるだけでも、専門家の意見を聞く価値があります。
返金額の計算と交渉
弁護士は、契約書の内容を確認し、法律に沿った正しい返金額を計算して、サロンに返金を求めます。話がまとまらなければ、裁判で返金を求める段階に進みます。
費用の考え方
返金を求める額が数万円程度であれば、相談窓口の助言や仲立ちで片づけるのが手ごろです。数十万円以上の返金が問題になっている場合や、サロンの対応が不誠実な場合に、弁護士への依頼を考えるとよいでしょう。
倒産の場面では、残されたわずかな財産をめぐって多くの債権者が手続きに加わるため、早めに動きましょう。
クレジット会社との交渉
サロンの倒産などで支払いの停止を求める場合も、クレジット会社との交渉を代理で行えます。
よくある質問
キャンペーン価格で契約したので解約できないと言われました
キャンペーン価格であっても、特定継続的役務提供にあたる契約であれば、中途解約はできます。違約金も法律の上限の範囲に限られます。
契約期間が過ぎて、残りの回数が消えてしまいました
契約期間を過ぎると、残りの回数が消滅するという定めがある契約もあります。ただ、サロンの予約が取れなかったために回数を消化できなかった場合など、サロン側に原因があるときは、返金や期間の延長を求められる可能性があります。
未成年のときに契約しました
18歳になる前に保護者の了解なく結んだ契約なら、原則として取消しの対象です。取り消せば、受けた施術の分を差し引かずに返金を求められることもあります。
解約したら、残りのローンはどうなりますか
サロンとの契約を中途解約すると、サロンが受け取った代金のうち返金すべき分は、ローン会社との間で精算されるのが一般的です。解約の通知は、サロンとローン会社の両方に出し、精算の内容を書面で確認しておきましょう。
医療脱毛の解約で、薬の代金も返金されますか
美容医療では、施術に使う薬や化粧品が関連商品として定められていることがあります。未使用の関連商品であれば、施術の契約の解約にあわせて返品と返金を求められる可能性があります。
サロンが「解約は店頭でのみ」と言います
解約の方法を店頭だけに限る定めがあっても、書面や電子メールで解約の意思を伝えれば、効力は生じると考えられます。店頭に行けない事情があれば、書面で通知して記録を残しましょう。
コースの残りを友人に譲ることはできますか
多くの契約では、会員の権利を他人に譲ることは認められていません。使わなくなったコースは、譲るのではなく、中途解約で返金を受けるのが基本です。
契約書をなくしてしまいました
契約書をなくしてしまっても、中途解約はできます。サロンやクリニックに、契約の内容が分かる書類の写しを出してもらうよう求めましょう。支払いの記録から、契約の金額や時期を確かめることもできます。
解約を申し出たら、スタッフに怒られました
中途解約は、法律で認められた消費者の権利です。スタッフの態度に遠慮する必要はありません。直接のやり取りがつらければ、書面や電子メールだけで手続きを進めて構いません。
引っ越し先の近くに同じサロンがありません
引っ越しで通えなくなった場合も、中途解約ができます。系列の店舗に移ることを勧められることもありますが、通えないのであれば、解約して返金を受けるのが合理的です。
解約を申し出てから返金まで、どのくらいかかりますか
事業者によって異なりますが、解約の手続きの後、数週間から1、2か月ほどで返金されることが多いようです。返金の時期が示されない場合は、書面で期限を示して返金を求めましょう。
家族がエステの高額な契約をしていました
本人が成人であれば、解約の手続きは本人が行う必要があります。本人と一緒に契約書を確認し、クーリングオフや中途解約ができるかどうかを確かめてください。
効果がないことを理由に全額返金を求められますか
効果がないことだけを理由に、全額の返金を求めるのは難しいのが一般的です。ただし、「必ず効果が出る」と断定的に説明されていた場合などは、契約の取消しを主張できる可能性があります。
ローンの残りを一括で請求されました
サロンと中途解約をしたのに、ローン会社から残りの全額を請求されることがあります。解約の内容をローン会社に伝え、返金額との精算を求めましょう。
