パソコン教室は解約トラブルに注意!もめた場合の対処法

この記事で分かること
  1. パソコン教室の契約はクーリングオフの対象
  2. 契約書を受け取った日を含めて8日以内に解約通知を発送しよう
  3. クーリングオフの期限を過ぎたら中途解約をしよう

パソコン教室の契約は、特定商取引法上の特定継続的役務提供に該当し、クーリングオフの対象です。契約書の受領日を含めて8日以内に解約通知を発送すれば、無条件解約ができると考えられます。クーリングオフできなかった場合でも中途解約をするという選択肢もあります。中途解約の場合は、所定の費用がかかりますので注意しましょう。

パソコン教室で多い解約・返金をめぐるトラブル

パソコン教室の解約をめぐるトラブルは、少なくありません。途中で解約を申し出ているのに、教室側が未受講分の料金を返金してくれないケースもあります。実はパソコン教室も、クーリングオフの対象です。この記事では、パソコン教室をクーリングオフする方法や注意点について解説します。

まずは、パソコン教室で起こりやすいトラブルを確認していきましょう。

  • パソコン教室に強引に勧誘される
  • 内容の薄い授業をわざと引き伸ばして時間を稼ぐ
  • 中途解約に応じない、未受講分を返金しない
  • 追加で料金を支払うように言われる
  • 詐欺業者とつながっている悪質なケースも

パソコン教室に強引に勧誘される

パソコン教室の契約・解約をめぐっては、様々な法律トラブルが発生しています。よくあるのは、強引な勧誘です。
街のパソコン教室で無料体験レッスンを行っていたので気軽に足を運んだところ、高額なコースを契約するよう熱心に説得され、つい契約してしまったというケースが多発しています。
密室で威圧的に説得されると、脅しのように感じて、不本意な契約を締結してしまう人もいます。

内容の薄い授業をわざと引き伸ばして時間を稼ぐ

パソコン教室のように継続的な授業を受けるタイプの契約では、受ける授業の回数が多いほど、期間が長くなればなるほど、生徒が支払う金額が高くなります。少しでも多くの授業料を回収したいと考える悪質なパソコン教室では、わざと内容の薄い授業を行い、時間稼ぎをしていたという事例も報告されています。
初歩的な内容の講義を不自然なほど何度も繰り返し行っているパソコン教室は、一見親切なように見せかけて“授業の水増し”をしている疑いがあります。
講師にわからないことを質問しているのに、「この段階ではまだ必要ない知識です」などと言って、教えてくれないこともあるようです。

中途解約に応じない、未受講分を返金しない

パソコン教室を途中まで受講したが、健康上の理由や転勤などの環境の変化により通えなくなったため中途解約を申し込んだところ、返金してくれないというケースも多発しています。
詳細は後述しますが、パソコン教室の未受講分がある場合、一定の金額を支払えば中途解約は可能です。
しかし悪質なパソコン教室の場合、受講生が法律知識に詳しくないことにつけ込んで、もっともらしい理由をつけて返金を拒んでくることもあります。

追加で料金を支払うように言われる

契約時には説明がなかった追加料金を、受講開始してから支払うよう求められるトラブルも発生しています。
「このコースも追加で受けませんか」と熱心に勧誘されることもありますが、知らないうちに勝手にコースを追加されていたという悪質な事例もあります。
また、契約時には有効期限について何の説明もなかったにもかかわらず、未受講分を受講しようとしたら「有効期限切れなので、追加で未受講分の授業料を支払ってください」と求められた事例もあります。

詐欺業者とつながっている悪質なケースも

パソコン教室が詐欺業者と連携して犯罪行為を行っていたという、恐ろしい事例もあります。
詐欺業者が不正に入手した個人情報をパソコン教室に渡しているケースや、その逆もあります。
パソコン教室内で受講生に気さくに話しかけるフリをして、個人情報を調べて詐欺業者に渡していたということもありますので、注意が必要です。

ワンポイントアドバイス
パソコン教室の中には、強引な勧誘や詐欺まがいの行為をしている悪質な業者も少なくありません。勧誘されたらその場ですぐに契約を締結するのではなく、必ずよく考えてから申込むようにしましょう。
申し込んでから悪質性に気づいた場合は、ひとりで悩まず、すぐに消費者相談窓口や弁護士にご相談されることをお勧めします。

パソコン教室はクーリングオフ制度の適用対象

契約書を受け取った日を含めて8日以内にクーリングオフ

パソコン教室は、クーリングオフ(無条件でできる解約)の対象となっています(特定商取引法第48条)。もしも不本意な契約をしてしまったら、すぐにクーリングオフを行いましょう。
特定商取引法では、訪問販売や電話勧誘販売の他にも、特定継続的役務提供という契約もクーリングオフの対象とされています。パソコン教室も、特定継続的役務提供に該当します。

期間が2ヶ月以上、支払金額が5万円以上であること

特定継続的役務提供とは、長期間継続的に受けても必ずしも効果が得られるとは限らないサービスのこと(他にはエステティックサロン、語学教室、学習塾、家庭教師、結婚相談所など)。具体的には、

  • 期間が2ヶ月以上
  • 金額が5万円以上

この要件を満たせば、クーリングオフの対象となります。
上記の“2ヶ月以上”というのは、授業が開始してから終了するまでの期間のことです。途中で夏季休暇・年末年始休暇を挟む場合には、休暇日数もカウントに入れます。
「○月○日まで繰り返し受講可能」などの有効期限が定められている場合には、その有効期限で判断します。

次に“5万円以上”というのは、教室に支払った総額を指しています。つまり授業料だけではなく、入会金や教材費も含めて計算する、ということです。
月謝制のパソコン教室の場合は、クーリングオフの対象外になる可能性もあるので、注意しましょう。

ワンポイントアドバイス
受講期間が2ヶ月以上あり、教室に支払う費用の総額が5万円以上の場合は、パソコン教室もクーリングオフの対象となります。
もしパソコン教室側が「クーリングオフの対象とはならない」と主張してきた場合には、弁護士や消費者相談窓口などに相談してみましょう。

パソコン教室の解約で揉めた場合の対処法

クーリングオフ

パソコン教室のクーリングオフをする場合は、“契約書を受け取った日を含めて8日以内”に解約の通知を発送しましょう(特定商取引法第48条)。
パソコン教室側から嘘をつかれていたり脅されていたりして上記期間内にクーリングオフできなかった場合には、例外的に上記期間が過ぎてもクーリングオフを行うことが可能とされています。
解約の通知は、上記期間内に相手方に届いている必要はありません。あくまでも発送日が基準となっています。

ただし発送日が証明できなければ後々トラブルのもとになるので、必ず内容証明郵便などを利用するようにしましょう。
内容証明郵便は、“送った人・受け取った人・発送日・受領日・文書の内容”を郵便局が客観的に証明してくれるという郵便物です。証拠としての能力が高いため、弁護士もよく利用しています。
クーリングオフでは、消費者は理由を問わず無条件に解約できます。
違約金や損害賠償金を支払う必要がなく、教材などの返品も着払いでOKです(クーリングオフでは返品費用の負担は事業者側)。

中途解約制度

クーリングオフの期間が過ぎてしまっても、契約期間終了までの間は中途解約をすることができると考えられます(特定商取引法第48条)。こちらの場合も、解約理由は問われません。
ただし中途解約の場合は、クーリングオフと違って以下の金額を支払う必要があります。

1回も講座を受講していない場合

15,000円

既に何度か講座を受講している場合

受講した分の料金
5万円、または契約残額の20%に相当する額のいずれか低い額

ワンポイントアドバイス
クーリングオフや中途解約を正しい方法で行っているにもかかわらず、教室側が「解約できない」と主張してくることもあります。クーリングオフや中途解約をご自分で行うのが不安な場合は、弁護士に依頼されることもお勧めです。

パソコン教室が解約に応じてくれなかった場合

消費者相談窓口に相談する

消費者ホットライン

消費者のための公的な相談窓口はいくつかありますが、代表的なのが消費者ホットラインです。消費者ホットラインの電話番号は、全国共通で「188」です。
「188」に電話をかけると、まず音声案内が流れ、お住まいの場所の郵便番号か地区名を数字で入力するよう指示されます。次に、入力された情報をもとに、最寄りの消費生活相談窓口に繋いでくれます。
「消費者トラブルで困っているけれど、どこに相談すればいいのかわからない」というときに利用してみましょう。
相談料は無料ですが、通話料金がかかる点には注意が必要です。

経済産業省消費者相談室

経済産業省および地方経済産業局では消費者相談室を設け、消費者からの相談を受け付けています。相談は問い合わせフォーム・メール・電話・郵便などで受け付けていますが、回答は電話のみによるものとなっています。消費者相談室の電話番号については、お住まいの地域の経済産業局をインターネットで検索してください。

警察相談ダイヤルに連絡する

悪質な脅迫を受けて無理やり契約させられた、詐欺の被害に遭ってしまった、などの犯罪トラブルに巻き込まれた場合は、警察相談ダイヤル「9110」(全国共通)を頼ってみましょう。
警察相談ダイヤル「9110」では、「110」ほど生命にかかわる緊急性がない場合の相談を市民から受け付けています。
ご自分の状況が犯罪被害に該当するかどうか判断できない場合でも、ぜひ相談してみましょう。必要に応じて、外部の相談窓口への引き継ぎもしてくれます。

弁護士に相談する

上記の相談窓口とは異なり弁護士には費用がかかりますが、その分依頼者の保護を最優先に考えながら迅速に対応してくれるはずです。初回無料の法律相談を受け付けている弁護士も多いので、気軽に相談してみましょう。

ワンポイントアドバイス
消費者相談窓口と警察相談ダイヤルは完全に無料ですが、弁護士は初回のみ無料相談を受け付けているところが多いです。弁護士に二度目以降の法律相談や具体的な手続きを依頼する際は費用がかかりますが、その分依頼者の利益を最優先して守ってくれるので、とても心強いでしょう。

パソコン教室は入会前に十分な注意を

退会や解約金をめぐるトラブルは弁護士に相談を

パソコン教室の退会や解約金をめぐる法律トラブルを防ぐためには、入会前に十分に注意することが大切です。
中には詐欺や脅迫によって強引に入会させようとしてくる悪質な業者もありますので、少しでも「おかしいな」と思ったら、早めにご家族や公的相談窓口、警察、弁護士に助けを求めましょう。
とくに弁護士については、「よほどのトラブルが起こらない限り極力頼るべきでない」という認識を持っておられる方もいらっしゃいますが、それは誤解です。
むしろ早い段階で相談したほうが、被害を未然に防げたり最小限に抑えられたりするケースも多いのです。ぜひお気軽にお問い合わせください。

消費者トラブルに巻き込まれたら弁護士に相談を
悪質な不正請求・不当契約は法律のプロが解決
購入した商品が不良品でメーカーに問い合わせたところ、返金・交換に応じてもらえなかった
クレジットカードの利用明細に見に覚えのない請求が含まれていた
突然、アダルトサイトから料金を請求された
月額契約したエステサロンをやめたいのに解約させてもらえない
祖母が不要な住宅リフォーム契約を結ばされていた
上記に当てはまるなら弁護士に相談