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デート商法の手口と解約・返金|マッチングアプリの勧誘に注意

デート商法の手口と解約・返金|マッチングアプリの勧誘に注意

この記事で分かること

  • 突然の出会いには注意が必要
  • あらかじめ手口や事例を知っておくことが、予防につながる
  • デート商法で契約してしまった場合は、弁護士に相談

異性との出会いが少なく、心に隙がある場合、デート商法に騙されることが多くなります。そのような場合でも、自分を責めず、弁護士に依頼することで適切な対策をすることができるようになります。ここでは、デート商法の一般的な手口や対策についてご紹介します。

消費者被害に強い弁護士を探す

マッチングアプリで知り合った相手と何度かデートを重ねた。好意を感じ始めたころ、「一緒に行きたい場所がある」と連れて行かれたのは宝石の展示会だった。「二人の将来のために」と勧められ、気づけば高額なローンを組んで指輪を買っていた。その後、相手とは連絡が取れなくなった。これが、デート商法の典型的な流れです。

デート商法は、恋愛感情を利用して、高額な商品やサービスを買わせる悪質な商法です。相手を好きだという気持ちが判断を鈍らせるため、被害に気づくのが遅れがちです。けれども、法律はこうした勧誘による契約を取り消す仕組みを用意しています。

この記事では、悪質商法の被害者の相談を受けてきた弁護士として、デート商法の手口と見分け方、契約を解消するための方法、ローンを組んでしまった場合の対応、そして相談先までを具体的にお伝えします。

デート商法とは|恋愛感情を利用する悪質商法

デート商法とは、異性に好意を抱かせ、その気持ちを利用して、宝石やアクセサリー、絵画、投資用マンション、エステなどの高額な契約を結ばせる商法です。勧誘する側は、最初から商品を売ることが目的で近づいてきます。

昔からある手口が形を変えて

デート商法は、1980年代ごろから問題になってきた古い手口です。かつては街頭での声かけや、間違い電話を装った接触から始まるのが一般的でした。今ではマッチングアプリやSNSが主な入り口となり、出会いの場が変わっても、恋愛感情を利用するという本質は変わっていません。

デート商法は、形の上では商品の売買です。そのため、被害者自身も「自分が納得して買った」と思い込み、被害だと気づかないことがあります。

ロマンス詐欺との違い

ロマンス詐欺が、会わないままネット上のやり取りだけでお金をだまし取るのに対し、デート商法は、実際に会って交際しているかのようにふるまい、販売店や営業所で商品を契約させるのが特徴です。相手は販売会社の社員や、販売会社から報酬を受け取っている人物であることが多く、契約の相手は販売会社になります。

結婚詐欺との違い

結婚詐欺は、結婚をほのめかして、相手個人がお金をだまし取るものです。デート商法では、お金を払う相手は販売会社で、商品という形で対価が渡されます。そのため、詐欺として立証するのが難しい場合でも、消費者を守る法律を使って契約を解消できることがあるのが特徴です。

マッチングアプリの広がりと被害

マッチングアプリは、今や多くの人にとって身近な出会いの手段になりました。その一方で、プロフィールを偽った勧誘目的の利用者も紛れ込んでいます。アプリの中では、相手が本当に交際を望んでいるのか、商品を売るために近づいてきたのかを見分けることは簡単ではありません。

被害の相談は国民生活センターにも毎年寄せられており、20代の若者からの相談が目立ちます。社会に出たばかりで、ある程度の収入とローンを組める信用がある年代が、ちょうど狙いやすい層になっています。

狙われやすい人

社会人になったばかりの20代から30代の人が、とくに狙われやすい傾向があります。異性との交際の経験が少ない人、仕事に追われて出会いの少ない人、一人暮らしで話し相手が少ない人は、好意を寄せてくる相手を疑いにくいものです。男性も女性も被害に遭います。

被害額が大きくなりやすい理由

デート商法で扱われる商品は、数十万円から数百万円と高額なものがほとんどです。本人に手持ちのお金がなくても、ローンを組ませることで、支払能力を超える契約をさせてしまいます。若い人が、年収に近い額のローンを背負わされる例も珍しくありません。

デート商法の典型的な手口

デート商法には、よく似た流れがあります。

  1. マッチングアプリやSNS、街頭で声をかけて知り合う
  2. 食事やデートを重ね、好意を抱かせる
  3. 「見せたいものがある」と展示会や店舗に連れて行く
  4. 販売員を交えて、高額な商品の購入を勧める
  5. 「二人の記念に」「将来のために」と、ローンを組ませて契約させる
  6. 契約後、相手と連絡が取れなくなる、または会う回数が減る

最初の数回のデートでは、商品の話はまったく出ないことが多いものです。相手はじっくりと時間をかけ、あなたが心を許すのを待っています。

勧誘の場所

勧誘の場は、宝石店やギャラリーのほか、ホテルの宴会場を借りた展示会、事務所の一室などさまざまです。一見すると普通の店舗でも、デートの相手に連れて行かれた場所で契約したのであれば、訪問販売として扱われる可能性があります。

よく扱われる商品

商品 勧誘の言葉の例
宝石やアクセサリー 「この指輪をつけていると、二人がつながっている気がする」
絵画 「将来の家に飾ろう。資産価値も上がる」
投資用マンション 「結婚したら、家賃収入で楽に暮らせる」
エステや美容 「もっときれいになったあなたを見たい」
英会話や資格の教材 「一緒に勉強して、将来は海外で暮らそう」

契約書に書かれた内容を確かめる

勧誘の場では、契約書をじっくり読む時間を与えられないことがほとんどです。後から契約書を見返すと、分割払いの回数が多く、手数料を含めた総額が商品の価格を大きく上回っていることに気づく人も少なくありません。

展示会という場の仕掛け

宝石や絵画の展示会は、華やかな会場に高価な商品が並び、非日常的な雰囲気に包まれています。販売員が次々と商品を勧め、長い時間をかけて説得するうちに、金銭の感覚がまひしていきます。会場の出口が見えにくい、休憩をとらせてもらえない、といった状況は、判断力を奪うための仕掛けだと考えてください。

SNSから始まる勧誘

写真を投稿するSNSで、おしゃれな生活や旅行の写真を見せてくるアカウントから、突然親しげなメッセージが届くこともあります。やり取りを重ねるうちに食事に誘われ、そこから展示会や店舗へと誘導されます。自分からは声をかけていない相手から、急に好意的な連絡が来たときは、とくに注意してください。

販売員との連携

展示会や店舗では、デートの相手と販売員が息を合わせて勧誘します。販売員が商品の魅力を語り、デートの相手が「似合うよ」「私も欲しいと思っていた」と後押しします。断ろうとすると、デートの相手が悲しそうな顔をしたり、気まずい雰囲気を作ったりして、断りにくい状況を作り出します。

断りにくくする言葉

  • 「私も同じものを持っているから、おそろいにしたい」
  • 「将来のことを真剣に考えているなら、ここで決めてほしい」
  • 「私の顔を立てると思って」
  • 「ここまで来て買わないなんて、恥ずかしい」

こうした言葉は、相手への気持ちや、その場の空気を利用して、断ることを難しくするためのものです。

ワンポイントアドバイス

知り合って間もない相手から、店や展示会に一緒に行こうと誘われたら、その場では契約しないと心に決めておきましょう。本当に好意を持ってくれている相手なら、あなたが高額な商品を買わなくても、関係が変わることはないはずです。「買ってくれないなら、もう会えない」という態度をとる相手は、あなたではなく、あなたのお金が目的です。

ある会社員のケース

20代の会社員の男性が、マッチングアプリで知り合った女性と3回ほど食事をしました。4回目のデートで「知り合いが働いている宝石店の展示会がある」と誘われ、会場で販売員とその女性から、ペアの指輪を勧められました。数時間にわたる説得の末、男性は数十万円のローンを組んで購入しました。その後、女性からの連絡は目に見えて減り、やがてアプリのアカウントも消えていました。

デート商法を見分けるサイン

恋愛感情があると、相手の行動を好意的に解釈しがちです。次のような兆しがいくつも当てはまるなら、一度冷静になって見直してください。

  • 知り合ってすぐに、強い好意を示してくる
  • 相手の仕事や住まいについて、はっきりとした話をしない
  • デートの行き先が、なぜか店や展示会になる
  • 商品の話になると、急に熱心になる
  • 「今日しか買えない」「特別な値引き」と急がせる
  • ローンやクレジットでの支払いを勧めてくる
  • 契約した後、連絡が減ったり、会えなくなったりする

相手のプロフィールを確かめる

マッチングアプリのプロフィールに書かれた職業や年齢は、本当のこととは限りません。相手の話に一貫性があるか、共通の知人がいるかなど、少し引いた目で確かめてみましょう。デートの行き先がいつも相手の決めた場所で、そこに毎回「知り合い」がいる、といった場合は、とくに注意が必要です。

二度目の勧誘

一度契約すると、しばらくしてから「新作が出た」「前の指輪と合わせて使うとよい」などと、追加の購入を勧められることがあります。一度買ってしまった人は、断りにくい心理になっていることを、相手はよく分かっています。追加の勧誘があったら、それも詐欺的な商法のサインだと受け止めてください。

どれか一つが当てはまるだけでは、デート商法とは言い切れません。けれども、いくつもの兆しが重なるなら、気持ちとお金を切り離して考える必要があります。

契約の後に態度が変わる

デート商法の最も分かりやすいサインは、契約した後の相手の態度の変化です。それまで毎日のように来ていた連絡が途絶える、会う約束をしてもはぐらかされる、といった変化があれば、最初から契約が目的だった可能性が高いといえます。

デート商法は法律でどう扱われるか

デート商法による契約は、いくつかの法律によって、取り消したり解除したりすることができます。

法律 使える救済 期間
特定商取引法(訪問販売) クーリングオフ 書面を受け取った日から8日
消費者契約法 恋愛感情などにつけ込む勧誘による取消し 気づいた時から1年、契約から5年
特定商取引法 うその説明などによる取消し 誤りに気づいてから1年、契約から5年
民法 詐欺による取消し 気づいた時から5年、契約から20年

デート商法では、一つの契約について複数の法律の救済が重なることがよくあります。期間の短いものから順に、使えるかどうかを確かめていくのが基本です。

販売会社への行政処分

デート商法を行った販売会社が、特定商取引法に基づいて業務の停止を命じられた例は数多くあります。消費者庁や都道府県のサイトで、処分を受けた業者の名前を調べることができます。契約した販売会社が過去に処分を受けていれば、交渉の材料になります。

アポイントメントセールスとしての規制

デートに誘うなど、販売の目的を隠して店や展示会に呼び出し、そこで契約させる方法は、特定商取引法上の訪問販売にあたります。そのため、契約書面を受け取った日から8日以内であれば、クーリングオフができます。店舗で契約したからといって、クーリングオフができないわけではありません。

勧誘者が販売会社の社員でなくても

デートの相手が、販売会社の社員ではなく、報酬をもらって客を紹介しているだけの人物であっても、販売会社の依頼を受けて勧誘していれば、販売会社の勧誘として扱われます。販売会社は「その人は関係ない」と主張することがありますが、報酬の流れや、展示会での連携の様子から、関係が明らかになることも少なくありません。

クーリングオフの期間の起点

クーリングオフの8日は、契約書面を受け取った日から数えます。展示会の会場で申込書にサインし、後日に契約書面が送られてきた場合は、その書面を受け取った日が起点です。書面に不備があれば、期間は進んでいないと考えられます。

消費者契約法による取消し

消費者契約法は、2019年から、恋愛感情などにつけ込んだ勧誘による契約を取り消せるようにしています。相手が自分に好意を寄せていると分かっていながら、契約を断れば二人の関係が壊れるかのように告げて契約させた場合が、これにあたります。

契約を解消する方法

デート商法の被害に気づいたら、契約を解消するために早く動くことが大切です。

どの方法を選ぶにしても、動き出すのが早いほど、選べる手段は多くなります。

8日以内ならクーリングオフ

契約書面を受け取ってから8日以内であれば、クーリングオフの通知を出しましょう。解除の理由を書く必要はなく、はがきか電子メールで、販売会社へ解除の意思を伝えれば足ります。ローンを組んでいる場合は、信販会社にも同じ内容の通知を出してください。

通知を出すときの注意

クーリングオフの通知は、販売会社の担当者やデートの相手個人ではなく、契約書面に書かれた販売会社宛てに送ります。相手に直接「契約をやめたい」と伝えても、法律上の通知としては扱われないおそれがあります。

8日を過ぎていたら取消しを検討

8日を過ぎていても、次のような事情があれば、契約を取り消せる可能性があります。

  • 契約書面を受け取っていない、または書面に不備がある
  • 販売の目的を隠して呼び出された
  • 恋愛感情を利用して、断れない状況で契約させられた
  • 商品の価値について、事実と違う説明を受けた

商品の価値についての説明

「この宝石は将来必ず値上がりする」「この絵は有名な画家の作品で、資産になる」といった説明を受けて契約した場合、その説明が事実と違えば、取消しの理由になります。実際に鑑定してもらうと、販売価格よりはるかに低い価値しかないと分かることが多いものです。

「恋愛感情を利用された」ことを主張するには、相手が好意を示していたことや、契約を迫った言葉を、できるだけ具体的に説明することが求められます。

民法の詐欺による取消し

相手が最初から商品を売る目的で近づき、交際するつもりがまったくないのに、あるかのように装って契約させた場合は、民法の詐欺による取消しも考えられます。消費者契約法より期間が長いため、契約から時間が経ってしまった場合にも使える可能性がある手段です。

取消しの通知

取消しは、販売会社に対して、どの法律に基づいて契約を取り消すのかを示した書面を送ることで行います。内容証明郵便を使うと、いつ、どんな内容を送ったかを証明できます。取消しの期間には限りがあるため、気づいたら早めに通知しましょう。

ローンやクレジットを組んでしまった場合

デート商法では、高額な商品の代金を、ローンやクレジットで支払わせることがほとんどです。契約を解消する際には、この支払いの扱いも問題になります。

ローンの契約は、販売会社との売買の契約とは別の契約です。そのため、販売会社との契約を解消するだけでは、ローンの支払いが自動的に止まるとは限りません。

ローンの審査で言われたこと

ローンの申込みの際に、販売員から「年収は少し多めに書いておけば大丈夫」「勤務先はこう書けば通る」などと指示されることがあります。事実と違う内容で申し込ませる行為は、それ自体が問題です。どんな指示を受けたかも、記録しておきましょう。

信販会社への支払いを止める

販売会社との契約をクーリングオフや取消しによって解消した場合、割賦販売法の仕組みによって、信販会社への支払いを止めたり、すでに支払ったお金を返してもらったりできることがあります。販売会社に通知を出すときは、必ず信販会社にも同じ内容を知らせてください。

過剰な与信の問題

収入に見合わない高額なローンを組ませた場合、信販会社の審査のあり方が問題になることもあります。割賦販売法は、信販会社に、利用者の支払能力を調べることを求めています。支払能力を大きく超える契約であれば、そのことも交渉の材料になります。

支払いの停止を求める

契約を取り消せる事情がある場合、信販会社に対して、その事情を理由に支払いを止めるよう主張できることがあります。これを支払停止の抗弁といいます。信販会社の請求書が届いたら、支払う前に消費生活センターか弁護士の意見を聞いてみましょう。

既に支払いが進んでいる場合

何回か払い込んだ後でも、契約がなくなれば、払った分を戻すよう求める余地があります。信販会社から返してもらうのか、販売会社から返してもらうのかは、事情によって異なります。支払いの記録を残しておきましょう。

注意

信販会社への支払いを自分の判断で勝手に止めると、延滞の扱いになり、信用情報に傷がつくおそれがあります。支払いを止めるときは、信販会社に理由を書面で伝え、手続きを踏みましょう。伝え方に迷ったら、消費生活センターで書き方を教えてもらえます。

被害に遭ったときに最初にやること

デート商法の被害に遭ったかもしれないと感じたら、次の順番で行動してください。

  1. 契約書面、ローンの書類、商品の保証書などを手元に集める
  2. 書面を受け取った日を確認し、8日以内かどうかを確かめる
  3. 相手とのメッセージのやり取りを保存する
  4. 消費者ホットライン(188)で消費生活センターに相談する
  5. 必要に応じて、弁護士に相談する

保存したやり取りは、スマートフォンの故障や買い替えで失われないよう、別の場所にもコピーしておくと安心です。

相手に詐欺を問いただすのは避ける

デート商法だと気づいても、相手を問い詰めることは避けてください。相手が販売会社に知らせ、証拠を隠したり、言い訳を用意したりすることがあります。手続きは、消費生活センターや弁護士を通じて、販売会社に対して行いましょう。

書類がそろっていないとき

契約書やローンの書類が手元にない、または一部しかない場合も、相談をあきらめる必要はありません。信販会社に問い合わせれば、ローンの契約の内容を教えてもらえます。販売会社の名前が分かれば、消費生活センターで過去の相談の事例を調べてもらえることもあります。

相手とのやり取りを残す

デートの相手とのメッセージには、好意を示す言葉や、展示会に誘ったときの言葉、契約を後押しした言葉などが残っていることがあります。恋愛感情につけ込まれたことを示す大切な証拠になるため、消さずに保存しておいてください。

ここまでの内容をまとめると、被害に気づいたら、書類をそろえ、期間を確かめ、早めに相談する、という三つの行動が基本です。

自分を責めないために

デート商法の被害に遭った人の多くは、「好きになった自分が悪かった」「なぜ気づかなかったのか」と自分を責めてしまいます。けれども、人を好きになること自体は、何も悪いことではありません。悪いのは、その気持ちを利用して契約させた側です。

むしろ、相手はあなたの誠実さや優しさにつけ込んだのです。そのことを忘れないでください。

恥ずかしさから相談をためらわない

恋愛に関わる被害は、恥ずかしさから誰にも話せず、一人で抱え込んでしまいがちです。しかし、クーリングオフや取消しには期間の制限があり、時間が経つほど解決は難しくなります。消費生活センターや弁護士は、多くの同じような相談を受けており、あなたを責めることはありません。

周りの人ができること

家族や友人がデート商法の被害に遭ったと知ったら、責めるのではなく、話を聞いて気持ちを受け止めてください。「好きになったのは悪いことじゃない」と伝えるだけで、本人は救われます。そのうえで、契約の書類を一緒に確認し、相談先に付き添うなど、具体的な手助けをしてあげましょう。

相談の際には、契約書面とローンの書類、相手とのメッセージの画面を持っていくと、話がスムーズに進みます。

心の傷をいやす

信じていた相手に裏切られた経験は、心に深い傷を残すことがあります。お金の問題が解決しても、人を信じられなくなる、恋愛に臆病になるといった影響が続くこともあります。つらさが続くようなら、信頼できる人に話を聞いてもらったり、専門のカウンセリングを受けたりすることも考えてください。

弁護士に相談するメリット

デート商法の被害の解決には、消費生活センターのあっせんが役立つことも多いものです。一方で、販売会社がお金を返そうとしないとき、契約の額が大きいときには、弁護士が頼りになります。

とくに、ローンが絡む事案では、販売会社と信販会社の両方に対応する必要があり、手続きが複雑になりがちです。

早い段階での助言

契約してすぐに相談できれば、クーリングオフという最も簡単な方法で解決できることがあります。「もしかして」と思った段階で相談すれば、それだけ選べる道が増えます。

使える法律の選択

弁護士は、契約の経緯を詳しく聞き取り、クーリングオフ、消費者契約法による取消し、特定商取引法による取消し、民法の詐欺による取消しなど、どの方法が最も有効かを判断します。複数の方法を組み合わせて主張することもあります。

同じ会社による被害者との連携

デート商法の販売会社は、同じ手口で多くの人を勧誘していることがあります。被害者が複数いる場合は、まとめて交渉したり、訴訟を起こしたりすることで、販売会社に対する交渉力が高まります。弁護士が被害者どうしをつなぐ役割を果たすこともあります。

本人が直接販売会社と交渉すると、相手の巧みな話術に押され、不利な条件で合意してしまうこともあります。代理人を立てれば、そうした心配はなくなります。

販売会社と信販会社への対応

販売会社との交渉だけでなく、信販会社への支払いの停止や返金の請求も、あわせて進めることができます。販売会社が倒産していたり、所在が分からなくなっていたりする場合でも、信販会社との関係で救済を受けられることがあります。

よくある質問

店舗で契約したのに、クーリングオフできるのですか

できる場合があります。デートに誘うなど、販売の目的を隠して呼び出され、店舗で契約した場合は、訪問販売として扱われるため、クーリングオフの対象になります。

相手とまだ連絡が取れていますが、デート商法でしょうか

連絡が取れていても、デート商法の可能性はあります。契約の後も関係を続けて、さらに別の商品を買わせようとする場合もあるからです。相手の行動に不自然な点がないか、冷静に振り返ってみてください。

商品をすでに使ってしまいました

クーリングオフの場合は、使用済みの商品でも、基本的には追加の負担なしで契約を解消できます。取消しの場合も、商品を返せば代金の返還を求められるのが基本です。

買った宝石を売れば、ローンを返せますか

デート商法で買った宝石や絵画は、買い取りに出すと、購入価格よりはるかに低い値段しかつかないことがほとんどです。売ってローンを返すより、契約そのものを取り消して、支払いを止める方法を先に検討してください。

相手の本名を知りません。それでも手続きできますか

手続きの相手は、デートの相手個人ではなく、契約した販売会社と信販会社です。相手の本名が分からなくても、契約書面があれば手続きを進められます。

家族に知られずに解決できますか

相談の中身は外に漏らさないのが相談窓口と弁護士の決まりなので、本人が望まない限り家族の耳に入ることはありません。ためらわずに窓口の扉をたたいてください。

マッチングアプリの運営会社に責任はありますか

アプリの運営会社は、出会いの場所を貸しているにすぎず、被害の責任をそのまま負うことはまずありません。ただし、勧誘目的の利用は多くのアプリで規約違反とされています。相手のアカウントを運営会社に通報すれば、ほかの利用者の被害を防ぐことにもつながります。

友人から「デート商法ではないか」と言われました

第三者の目から見て不自然に感じられるなら、一度立ち止まって考える価値があります。契約の書類を見せて、友人や消費生活センターの意見を聞いてみましょう。

ほかにも同じような人がいるかもしれません

同じ販売会社で、同じような勧誘を受けた人がいる可能性は高いものです。消費生活センターに相談すると、同じ会社についての相談が寄せられているかどうかが分かることもあります。

商品の鑑定を受けたほうがよいですか

取消しを主張する際に、商品の実際の価値を示す資料として、鑑定書が役立つことがあります。必要かどうかは事案によるので、弁護士に相談してから決めましょう。

相手の勤務先に連絡してもよいですか

相手が働いているという店や会社に直接乗り込むのは、トラブルを大きくするおそれがあるので避けてください。販売会社に対する手続きは、書面で、または消費生活センターや弁護士を通じて行いましょう。

相手が「好きなのは本当だった」と言っています

相手の気持ちが本当かどうかにかかわらず、販売の目的を隠して勧誘し、好意を利用して契約させたのであれば、契約を解消する理由になり得ます。相手の言葉に惑わされず、契約の経緯そのものを見つめ直してください。

商品を返したくありません。それでも返金を求められますか

契約を取り消したり解除したりする場合は、原則として商品を返すことになります。商品を手元に残したまま、代金だけを返してもらうことはできません。気に入っているなら、そのまま使い続けるという選択もありますが、支払いの負担とよく比べて判断してください。

何年も前の契約でも取り消せますか

消費者契約法の取消しは、契約から5年以内、民法の詐欺による取消しは、契約から20年以内です。何年か経っていても、取り消せる可能性があるので、あきらめずに相談してください。

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