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クレジットカードの不正利用の対処法|補償の条件と60日ルール

クレジットカードの不正利用の対処法|補償の条件と60日ルール

この記事で分かること

  • クレジットカードの情報をしっかり管理することが不正利用防止につながる
  • 不正利用されたことに気づいた場合は、カード会社と警察に連絡
  • 不当な請求をされたと感じた時は、弁護士に相談するとよい

クレジットカードとは、その名の通り信用の上で成り立っているカードのことです。インターネットショッピングの増加に伴って、多くの方がクレジットカードを利用するようになりました。クレジットカードは基本的に、セキュリティコード、暗証番号、署名といった所有者しか知らない情報によって、他者の使用に制限がかけられているのですが、その制限を超えて使用される場合があります。このことについて、見てみましょう。

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カードの利用明細を見たら、身に覚えのない海外の通販サイトでの買い物が並んでいた。カード会社から「不審な取引がありました」と電話がかかってきた。クレジットカードの不正利用は、カードを手元に持っていても起こります。

クレジットカードの不正利用に気づいたときは、慌てずに、しかし急いで手を打つことが大切です。カード会社の補償の仕組みを正しく使えば、多くの場合、被害額を負担せずに済みます。一方で、届出が遅れたり、補償の対象外にあたったりすると、自分で支払わなければならなくなることもあります。

この記事では、カード決済をめぐる相談に応じてきた弁護士として、不正利用の手口、気づいたときにすぐやるべきこと、補償を受けられる条件と受けられない場合、家族による利用の扱い、そして再発を防ぐための対策までを具体的にお伝えします。

クレジットカードの不正利用の現状

日本クレジット協会の集計によると、クレジットカードの不正利用による被害額は、2024年に年間555億円と過去最多に達しました。2025年は前の年より8%ほど減ったものの、約510億円と依然として高い水準にあります。

カードで買い物をする人が増え、ネット通販の規模が大きくなるにつれて、不正利用の被害も増えてきました。利用額全体に占める割合は小さくても、一人ひとりにとっては、ある日突然身に降りかかる深刻な問題です。

被害の9割以上は番号盗用

被害額の内訳を見ると、カード番号などの情報を盗まれてネット上で使われる「番号盗用」が、2025年の被害額のうち約475億円と、大半を占めています。カードそのものを偽造される被害は、ICチップの普及によって大きく減りました。いまや不正利用の主な舞台は、カードを使わずに番号だけで決済できるネット通販などの非対面の取引です。

不正利用は、利用者の不注意だけが原因で起こるものではありません。社会全体の決済の仕組みの中で、どこかに弱い部分があれば、そこを突かれてしまいます。

被害に遭いやすい場面

不正利用は、年末の買い物の時期や、大型のセールの時期に増える傾向があります。ネット通販の利用が増えるほど、偽のサイトやフィッシングのメールも増えるからです。旅行先の海外で使ったカードの情報が抜き取られ、帰国後に不正に使われる例もあります。

偽造被害が減った理由

かつて多かったのは、磁気の情報を写し取って作った偽造カードによる被害でした。カードにICチップが付き、店頭の端末もチップを読み取る方式に切り替わったことで、偽造は難しくなりました。その結果、犯人の狙いは、カードそのものではなく、ネットで使える番号の情報へと移っています。

カードを持っていても被害に遭う

番号盗用の被害では、カードは手元にあるのに、番号や有効期限、裏面の確認用の番号が盗まれて、どこかで勝手に使われます。財布を落としたわけでもないのに、明細を見て初めて被害に気づく、というのが典型的なパターンです。

クレジットカードの情報が盗まれる手口

カードの情報は、さまざまな経路で盗まれます。自分では防ぎにくいものもあれば、注意すれば避けられるものもあります。

手口 内容
フィッシング カード会社や通販サイトを装った偽のメールやサイトで、カード情報を入力させる
通販サイトからの情報漏えい カード情報を扱うネットショップが不正アクセスを受け、情報が流出する
スキミング 店舗や加盟店で、特殊な機械を使ってカードの磁気情報を読み取る
番号の生成 カード番号の規則性を利用して、実在する番号を割り出す
盗難・紛失 カードそのものを盗まれたり、落としたりする
肩越しののぞき見 暗証番号の入力やカードの番号を、後ろからのぞき見る

盗まれた情報の行方

盗まれたカード情報は、ネットの闇市場で売買されることがあります。買い取った者が、別のネットショップで商品を購入し、それを転売して現金に換えるのが典型的な流れです。情報を盗んだ人と、実際に使う人が別であることも多く、犯人の特定を難しくしています。

偽の通販サイト

有名なブランドの商品を大幅に値引きした偽の通販サイトで買い物をすると、商品が届かないだけでなく、入力したカード情報を盗まれてしまいます。極端に安い値段や、不自然な日本語の説明文があるサイトには注意が必要です。

スキミングへの注意

カードを店員に預けて奥で決済される場面では、その間に磁気の情報を読み取られることがあります。海外の店舗や、あまりなじみのない店で使うときは、カードを自分の目の届く範囲で決済してもらうようにしましょう。ICチップの付いたカードを、差し込み式の端末で使うのが安全です。

自分に落ち度がなくても起こる

通販サイトからの情報漏えいのように、利用者がどれだけ注意していても防げない手口もあります。不正利用に遭ったからといって、自分を責める必要はありません。大切なのは、気づいた後の対応です。

こんな利用があったら要注意

  • 聞いたことのない海外のサイトでの利用
  • 数百円程度の少額の利用が、立て続けにある
  • 電子マネーやゲームのポイントの購入
  • 自分が使っていない時間帯や地域での利用

不正利用に気づいたらすぐにやること

身に覚えのない請求を見つけたら、次の順番で行動してください。時間が経つほど被害が広がり、補償の面でも不利になるおそれがあります。

  1. カードの裏面に書かれた番号で、カード会社に連絡する
  2. カードの利用を止めてもらい、再発行を依頼する
  3. 身に覚えのない利用の日時、金額、利用先をカード会社に伝える
  4. 警察に被害を届け出て、受理番号を控える
  5. カード会社から届く書類に必要事項を書いて返送する

カード会社に伝えること

  • カードの名義と、カード番号の下4けた
  • 身に覚えのない利用の日付、金額、利用先
  • カードが手元にあるかどうか
  • 最近、カード情報を入力したサイトや、不審なメールに心当たりがあるか

カードを止めるのが早ければ早いほど、被害の拡大を防げます。犯人は、情報を手に入れると短い時間に集中して使おうとするからです。

カード会社への連絡

多くのカード会社は、紛失や盗難、不正利用の連絡を24時間受け付けています。夜中に気づいた場合でも、すぐに電話してください。カード会社のアプリから、カードの利用を一時的に止められる場合もあります。

カード会社に連絡したら、その日時と、対応した担当者の名前、案内された内容をメモしておきましょう。後で手続きの状況を確認するときに役立ちます。

警察への届出

カード会社から、警察への届出を求められることがあります。カードの盗難や紛失なら遺失届や盗難届を、番号の盗用なら被害の相談として届け出ます。届出の際に教えてもらえる受理番号は、補償の手続きで必要になるので、必ず控えておきましょう。

明細の確認のしかた

紙の明細が届くのを待つのではなく、カード会社のアプリやウェブの会員ページで、こまめに利用の状況を確認しましょう。決済の代行会社の名前で表示されるなど、利用先の名称が見慣れないものになっていることもあります。分からない利用があれば、カード会社に問い合わせれば、利用先を調べてもらえます。

ある会社員のケース

30代の女性が、カード会社のアプリで明細を確認したところ、見覚えのない海外のサイトでの利用が十数件、合わせて数十万円ありました。カードは財布の中にありました。すぐにカード会社に電話してカードを止め、警察にも相談しました。数週間後、カード会社から不正利用と認められ、請求はすべて取り消されました。女性は、1か月ほど前に大幅な値引きをうたう通販サイトで買い物をしていたことを思い出しました。

ワンポイントアドバイス

不正利用は、少額の利用から始まることがよくあります。犯人は、まず数百円の買い物をして、カードが使えるかどうかを試すのです。明細に、身に覚えのない少額の利用が1件だけあった場合も、見過ごさずにカード会社に連絡してください。大きな被害を未然に防げることがあります。

カード会社の補償を受けるための条件

クレジットカードの不正利用は、カード会社の会員規約に基づいて補償されるのが一般的です。補償の条件は会社ごとに多少異なりますが、共通するポイントがあります。

届出から60日前までの被害が対象

多くのカード会社は、会員がカード会社に届け出た日から、さかのぼって60日前以降に発生した不正利用の損害を補償の対象としています。60日より前の被害は、補償の対象外になることがあります。毎月の明細を確認し、早く気づくことが、補償を受けるための何よりの条件です。

補償の対象になるのは、会員本人が知らないうちに、第三者によって使われた利用です。自分が使ったことを忘れていた利用や、家族の利用と区別するため、カード会社は利用の状況を詳しく調べます。

補償を受けるための手続き

  • 速やかにカード会社に届け出る
  • 警察に被害を届け出る
  • カード会社の求める書類を提出する
  • カード会社の調査に協力する

補償の仕組みは法律ではなく規約

クレジットカードの不正利用の補償は、法律で定められたものではなく、カード会社と会員との間の会員規約に基づくものです。そのため、補償の期間や条件は会社ごとに異なります。自分のカードの会員規約を、一度読んでおくと安心です。多くの会社は、ウェブサイトで規約を公開しています。

補償の手続きの間は、カード会社からの書類や問い合わせには、なるべく早く応じましょう。返事が遅れると、その分だけ手続きも遅れます。

補償の期間を逃さないために

60日という期間は、思っているより短いものです。明細を2か月に1回しか見ない人は、それだけで補償を受けられない危険があります。利用の通知を受け取る設定をしておけば、不正利用があったその日に気づけます。

補償されると請求はどうなるか

不正利用と認められると、その分の請求は取り消されます。すでに口座から引き落とされていた場合は、返金されます。調査に時間がかかる場合は、調査が終わるまで、その分の引き落としを保留してもらえることもあります。

補償が受けられない場合

会員規約では、次のような場合は補償の対象外とされていることが一般的です。

補償されない場合 具体例
家族や同居人による利用 子どもが親のカードでゲームの課金をした
会員の故意や重大な過失 カードや暗証番号を他人に預けた、暗証番号をカードに書いていた
暗証番号を使った取引 店頭での暗証番号の入力を伴う利用(会員に過失がない場合を除く)
届出の遅れ 届出から60日より前に発生した利用
規約に違反した利用 カードを他人に貸して使わせていた
災害などの混乱に乗じた利用 戦争や地震などの混乱の中で起きた不正利用

カードを貸していた場合

友人や知人にカードを貸して、その人が約束以上に使ってしまった、という相談もあります。カードは会員本人しか使えないと規約で決められているため、貸した先での利用は補償の対象外です。どんなに親しい相手でも、カードを貸すことはやめてください。

補償の対象外になる場合でも、事情によってはカード会社と話し合う余地があります。規約の文言だけで判断せず、自分の場合がどれにあたるのかを落ち着いて確かめましょう。

暗証番号の管理

生年月日や電話番号など、他人に推測されやすい番号を暗証番号にしていた場合は、重大な過失とされるおそれがあります。暗証番号をメモしてカードと一緒に財布に入れていた場合も同じです。暗証番号は、推測されにくいものにし、他人に知られないよう管理してください。

カードの保管と持ち歩き

普段使わないカードは、財布から出して家で保管しておくと、紛失や盗難の危険を減らせます。カードの裏面の署名欄には、必ず自分の名前を書いておきましょう。署名がないカードを不正に使われた場合、管理が不十分だったとして補償に影響することがあります。

フィッシングで自分で入力した場合

偽のサイトに自分でカード情報を入力した場合でも、多くのカード会社は、不正利用の補償の対象として扱っています。ただ、確認用の番号やワンタイムパスワードまで入力していた場合は、会社によって判断が分かれることがあります。補償を断られたら、判断の理由を確認しましょう。

注意

カード会社から補償を断られても、その判断が必ずしも正しいとは限りません。重大な過失にあたるかどうかは、個別の事情によって評価が分かれます。納得できない場合は、判断の理由を文書でもらったうえで、消費生活センターか弁護士に見てもらいましょう。

家族による利用の扱い

不正利用の相談の中には、実は家族が使っていた、というケースも少なくありません。家族による利用は、原則として補償の対象外です。

家族の利用であることが分かった場合は、カード会社への不正利用の届出を取り下げる必要があります。そのままにしておくと、手続きが混乱するので注意してください。

家族による利用かどうかは、利用された端末や配送先の住所などから判明することがあります。調査の結果、家族の利用と分かると、補償は受けられません。

子どものゲーム課金

親のカードが登録されたスマートフォンやゲーム機で、子どもが高額な課金をしてしまうトラブルがよくあります。カード会社の補償は受けられないのが通常ですが、子どもが未成年で、親の同意なく課金した場合は、未成年者の契約として取消しを求められることがあります。ゲームの運営会社やアプリのストアに、事情を説明して返金を求めてみましょう。

子どもの課金の取消しの手順

まず、ゲームの運営会社やアプリのストアに、未成年の子どもが親の同意なく課金したことを伝え、返金を求めます。子どもの年齢が分かる資料や、課金の履歴を用意しておくとよいでしょう。運営会社によっては、未成年者の課金についての問い合わせ窓口を設けています。運営会社の回答に納得がいかなければ、消費生活センターの助けを借りましょう。

親としては、高額な請求を見てつい子どもを強く叱りたくなるかもしれません。けれども、なぜ課金してしまったのかを聞き、課金の仕組みやお金の大切さを一緒に考えるほうが、再発の防止にはつながります。

取消しが認められにくい場合

子どもが年齢を偽って課金した場合や、親が課金を許していた場合、親のカードで何度も課金していたのを放置していた場合などは、取消しが認められにくくなります。スマートフォンやゲーム機には、保護者が課金を制限する機能があるので、あらかじめ設定しておきましょう。

家族による利用が補償の対象外とされているのは、家族の間では、カードや暗証番号を管理しきれない事情があっても、カード会社には見分けがつかないためです。家族の間でも、カードの管理のルールを決めておいてください。

家族カードの扱い

家族カードの利用は、本会員の利用として扱われます。家族カードを持つ家族が使いすぎた場合も、不正利用にはあたらず、本会員が支払うことになります。家族カードの利用限度額を、あらかじめ低めに設定しておくことも一つの方法です。

家族にカードを使われたとき

同居の家族が無断でカードを使っていた場合、カード会社の補償は受けられず、会員が支払うのが原則です。家族との間で、使われたお金をどう返してもらうかを話し合うことになります。

ネット通販での不正利用と加盟店の責任

番号盗用の多くは、ネット通販などの非対面の取引で起きています。こうした不正利用を防ぐため、加盟店やカード会社にも対策が求められています。

利用者が気づかないところでも、不正利用を防ぐための仕組みが幾重にも用意されています。

割賦販売法による規制

割賦販売法は、カード情報を扱う加盟店に対して、情報の漏えいや不正利用を防ぐための措置を求めています。加盟店が自社でカード番号を保存しない「非保持化」や、不正なログインや決済を防ぐ仕組みの導入が進められてきました。

こうした規制によって、カードの情報を持つ場所が減り、情報が漏れる危険は少しずつ小さくなっています。

カード会社の側でも、利用の傾向を人工知能で分析し、普段と違う不自然な取引を見つけて止める仕組みを導入しています。カード会社から確認の連絡が来るのは、こうした監視の結果です。

こうした取り組みの効果もあり、2025年の不正利用の被害額は、前の年より減少に転じました。それでも、年間500億円を超える被害が続いています。

本人認証の仕組み

ネット通販での決済の際に、カード会社のパスワードや、スマートフォンに届く確認コードの入力を求める本人認証の仕組みが広がっています。ネット通販の加盟店には、原則としてこの仕組みを導入することが求められるようになりました。決済のときに認証を求められたら、それは不正利用を防ぐためのものです。

ネットショップの側の対策

ネットショップの側でも、不自然な注文を自動で見分ける仕組みや、配送先の住所の確認などで、不正な注文を防ぐ取り組みが進んでいます。利用者としては、こうした確認の手続きを面倒がらずに協力することが、自分のカードを守ることにもつながります。

スマートフォンの決済との違い

スマートフォンのバーコード決済などに、クレジットカードを登録して使う場合もあります。決済のアプリのアカウントが乗っ取られると、登録したカードで不正に支払われることがあります。この場合は、カード会社だけでなく、決済のアプリの運営会社にも連絡し、それぞれの補償の制度を確認する必要があります。

チャージバック

不正利用が認められると、カード会社は加盟店への支払いを取り消し、加盟店が損失を負担することがあります。これをチャージバックといいます。利用者の立場から見れば、不正利用の損害をカード会社や加盟店が負担する仕組みだといえます。

不正利用を防ぐための対策

完全に防ぐことはできなくても、次のような対策で被害に遭う危険を大きく減らせます。

  • 利用明細を毎月、できれば毎週確認する
  • カードの利用があるたびに通知が届く設定にする
  • 届いたメッセージのリンク先では、カード番号を打ち込まない
  • 見慣れない通販サイトでは、安易にカード情報を入力しない
  • 暗証番号を推測されにくいものにし、定期的に見直す
  • ネット通販専用に、利用限度額の低いカードを使う
  • 使っていないカードは解約する

パスワードの使い回しをやめることも、見落とされがちな対策です。通販サイトのパスワードが漏れると、登録されたカードで買い物をされてしまいます。

カードを捨てるときの注意

有効期限が切れたカードや解約したカードを捨てるときは、磁気の部分とICチップをはさみで切ってから処分しましょう。カード番号が読み取れる状態のまま捨てると、番号を悪用されるおそれがあります。

ネット通販用のカードを分ける

普段の買い物に使うカードと、ネット通販に使うカードを分け、ネット通販用のカードは利用限度額を低くしておくと、万が一情報が盗まれても被害を小さく抑えられます。使い捨てのカード番号を発行できるサービスや、プリペイド型のカードを使う方法もあります。

スマートフォンのアプリでカードの利用を一時的に止められる機能を持つカード会社もあります。使わない時期は止めておき、使うときだけ有効にする、という使い方も可能です。

利用通知サービスの活用

多くのカード会社は、カードが使われるたびにメールやアプリで知らせるサービスを用意しています。この設定をしておけば、不正利用があってもすぐに気づけます。60日という補償の期間を考えても、早く気づける仕組みを整えておくことは非常に重要です。

弁護士に相談するメリット

不正利用の多くは、カード会社の補償で解決します。ただ、次のような状況なら、弁護士の出番です。

  • カード会社から、重大な過失を理由に補償を断られた
  • 不正利用の額が大きく、カード会社との話し合いがまとまらない
  • 家族による利用の返還をめぐって、家族との間でもめている
  • 不正利用の後に、別の詐欺の被害にも遭っている

カード会社の判断は、会員規約の解釈にかかっています。規約の文言と実際の事情を照らし合わせることは、法律の専門家の得意とするところです。

補償の判断への反論

弁護士は、会員規約の定めと、被害に遭った経緯を照らし合わせ、補償を受けるべき事情を整理して、カード会社と交渉します。カード会社の判断の根拠が不十分であれば、見直しを求めることができます。

費用の考え方

不正利用の被害額が少なければ、弁護士に依頼すると費用のほうが高くつくこともあります。まずは消費生活センターに相談し、カード会社との話し合いの助言を受けるのがよいでしょう。被害額が大きい場合や、カード会社の判断に強い不満がある場合に、弁護士への依頼を検討してください。

カードの情報を漏らした加盟店が分かっている場合は、その情報もカード会社や警察に伝えておきましょう。同じ加盟店から情報を盗まれた被害者がほかにもいる可能性があります。

加盟店の責任を問う場合

カード情報がネットショップから漏えいし、それが原因で不正利用された場合、ショップの管理に問題があれば、ショップに損害賠償を求められる可能性があります。多くの場合はカード会社の補償で損害は回復しますが、補償の対象外の損害が生じたときは、検討の余地があります。

二次被害の防止

不正利用の被害者を狙って、カード会社を装った偽の電話やメールで、さらに情報を聞き出そうとする手口もあります。弁護士に相談しておけば、こうした二次被害に気づきやすくなります。

よくある質問

カード会社から「不正利用の疑いがある」と電話がありました。本物でしょうか

本物のこともありますが、カード会社を装った詐欺の電話である可能性もあります。電話では暗証番号やカード番号を伝えず、いったん切って、カードの裏面に書かれた番号にかけ直して確かめてください。

不正利用された分は、口座から引き落とされてしまいますか

カード会社に届け出れば、調査の間は引き落としを保留してもらえることがあります。すでに引き落とされていても、不正利用と認められれば返金されます。

不正利用を届け出たら、カードの限度額が下がりますか

不正利用の被害を届け出たことを理由に、利用限度額が下げられることは通常ありません。再発行されたカードも、基本的に同じ条件で使えます。

カードを紛失しましたが、まだ不正利用はありません

すぐにカード会社に連絡して、カードを止めてください。不正利用がまだなくても、拾った人に使われるおそれがあります。警察にも遺失届を出し、受理番号を控えておきましょう。

カードを再発行すると、番号は変わりますか

不正利用による再発行では、通常、カード番号が新しくなります。公共料金や定期購入などの支払いにカードを登録している場合は、新しい番号に登録し直す必要があります。

不正利用の連絡が来たのに、明細には何もありません

カード会社が、不正利用の疑いのある取引を事前に止めてくれた可能性があります。その場合は、カード会社の案内に従って、カードの再発行などの手続きをしてください。

カードを止めると、ほかの支払いに影響しますか

カードを止めると、そのカードで払っていた公共料金や携帯電話料金、定期購入などの支払いができなくなります。再発行されたカードが届いたら、忘れずに登録し直しましょう。支払いが滞ると、延滞の扱いになることがあるため注意してください。

海外のサイトで不正利用されました。取り戻せますか

海外での不正利用も、日本のカード会社の補償の対象になります。利用先が海外であっても、届け出る手順は同じです。まずはカード会社に連絡してください。

不正利用されたカードの信用情報に傷がつきますか

不正利用の被害を届け出て、カード会社がそれを認めれば、そのことで信用情報に悪い記録が残ることはありません。ただし、調査の間に支払いを勝手に止めて延滞の扱いになると、記録に影響することがあります。支払いの扱いは、必ずカード会社と相談して決めましょう。

フリマアプリでの不正利用もありますか

フリマアプリやネットオークションで、盗まれたカード情報を使って商品を買い、それを転売する手口もあります。フリマアプリに登録したカードの情報が漏れた場合も、カード会社への届出の手順は同じです。

補償の結果が出るまで、どのくらいかかりますか

カード会社の調査には、数週間から数か月かかることがあります。その間は、カード会社の案内に従い、分からないことがあれば遠慮なく問い合わせてください。

不正利用の犯人は捕まりますか

犯人が捕まることもありますが、海外からの利用や、複数の人を経由した利用では、特定が難しいのが実情です。そのため、被害の回復は、まずカード会社の補償を中心に考えることになります。

60日を過ぎた被害は、どうにもなりませんか

会員規約上の補償は受けられないことがありますが、事情によってはカード会社と交渉する余地があります。犯人が特定されれば、犯人に損害賠償を求めることもできます。あきらめずに相談してください。

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