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離婚届の書き方・記入例|11項目を徹底解説

この記事で分かること

  • 離婚届を提出する前に知っておくべき離婚の3つの種類
  • 離婚届の記入前に守るべき基本ルール(筆記具・訂正方法・印鑑)
  • 日付・氏名・本籍など間違えやすい11項目の正しい書き方
  • 協議・調停・裁判それぞれの離婚形式別の必要書類と提出方法
  • 離婚届が受理されないケースと、提出前に決めておくべき事項

離婚届は、離婚を正式に成立させるための唯一の公的書類です。しかし、日付の書き方や本籍の記載、証人の署名など、間違えやすいポイントが複数あります。記入ミスがあれば役所で受理されず、手続きがストップしてしまいます。この記事では、弁護士の視点から離婚届の正しい書き方を11項目に分けて丁寧に解説しています。

離婚届を書く前に必ず確認!離婚の3つの種類

離婚届を書きたい気持ちはわかります。相手がようやく同意してくれた、一日でも早く終わらせたい——そういった気持ちを抱えている方も多いでしょう。でも、ちょっと待ってください。

離婚届を提出して正式に離婚が成立してしまう前に、慰謝料・財産分与・養育費・親権といった重要事項をきちんと決めておかなければ、後々大きなトラブルに発展します。弁護士の立場からいえば、「離婚届は最後に出す書類」と心得ておくことが鉄則です。

まずは離婚の形式を確認しましょう。離婚には大きく分けて3種類あります。

協議離婚——日本の離婚の約9割を占める方法

夫婦2人で話し合い、離婚に合意する方法です。日本では離婚全体のおよそ9割がこの協議離婚にあたります。手続きがシンプルで、弁護士や裁判所を介する必要がない点がメリットです。

ただし、口約束だけで離婚してしまうケースが非常に多い。慰謝料や養育費の支払いが途中で止まっても、口約束では法的に強制する手段がありません。話し合いで決まったことは、必ず公正証書に残しておくことをお勧めします。

✅ メリット

  • 手続きが最もシンプル
  • 弁護士・裁判所不要
  • 双方が合意すれば短期間で完了

⚠️ 注意点

  • 口約束では法的強制力がない
  • 後でトラブルになるケースが多い
  • 公正証書の作成を強く推奨

調停離婚——第三者を交えた話し合いで解決

夫婦2人の話し合いで解決しない場合、家庭裁判所に調停を申し立て、調停委員という第三者に間に入ってもらう方法です。直接顔を合わせずに話し合いを進められるため、感情的になりにくいというメリットがあります。

調停で合意した内容は「調停調書」に記載されます。これは公正証書と同じく法的な強制力を持つ文書です。養育費の不払いが起きた場合、すぐに強制執行をかけることができます。

裁判離婚——合意がなくても成立する最終手段

調停でも解決しない場合、離婚訴訟を起こして裁判所に判断してもらう方法です。協議・調停と決定的に違うのは、相手の同意がなくても離婚が成立し得る点です。ただし、不貞行為・悪意の遺棄・3年以上の生死不明・強度の精神病・その他婚姻を継続しがたい重大な事由のいずれかの「法定離婚原因」がなければ、離婚が認められません。

離婚の種類 手続きの場所 特徴 合意の必要性
協議離婚 当事者間 最も簡単。約9割がこれ 必要
調停離婚 家庭裁判所 調停委員が間に入る 必要
裁判離婚 裁判所 判決で離婚が確定 不要(法定原因が必要)

「不受理届」を使って先手を打つ方法

相手に勝手に離婚届を出されてしまうリスクがある場合は、事前に「離婚届不受理申出」を役所に提出しておきましょう。不受理申出が受理されていれば、その後に離婚届が提出されても、役所はそれを受理しません。離婚が一方的に成立するのを防げます。

⚠️ 注意:不受理申出には有効期間があります(本人が取り下げない限り有効)。慰謝料などの交渉が終わるまで、申出を継続しておくことが大切です。

ワンポイントアドバイス
「とにかく早く離婚届を出したい」という気持ちはよく理解できますが、焦りは禁物です。離婚後に慰謝料や養育費の話し合いをするのは、精神的な負担が格段に大きくなります。離婚届は、すべての取り決めを終えた後に出す——この順序を必ず守ってください。

離婚届の書き方——記入前に守りたい3つのルール

協議・調停・裁判のいずれの場合も、最終的には離婚届を提出しなければ離婚は成立しません。離婚届は公的な書類です。記入の仕方にはいくつかのルールがあり、これを守らないと受理されません。まず基本の3つから確認しましょう。

【ルール1】筆記具は消えないボールペンを使う

鉛筆・シャープペンシル・消せるボールペンは使用不可です。書いた文字が消えてしまう可能性があるものは、公的書類には使えません。黒のボールペンを使って、はっきりと読める文字で記入してください。

【ルール2】訂正は二重線+訂正印で行う

書き間違えた場合、修正液や修正テープは絶対に使ってはいけません。間違えた箇所を二重線で消し、その横に訂正印を押します。訂正印は届出人本人の印鑑を使ってください。なお、未成年の子の氏名欄を訂正する際は、夫婦2人の訂正印が必要です(詳しくは後述)。

【ルール3】印鑑は認印でよいがゴム印・スタンプ印はNG

実印は必須ではなく、認印で問題ありません。ただし、ゴム印(シャチハタ)やスタンプ印のような、インクがにじみやすいものは使用できません。朱肉を使う、しっかりとした素材の印鑑を用意してください。

ワンポイントアドバイス
記入ミスが多かった場合、同じ用紙に何度も訂正印を押すと非常に見づらくなります。用紙は役所の窓口でもらえるほか、自治体のウェブサイトからダウンロードできることも多いので、事前に印刷して練習用に使い、清書用を改めて記入するとスムーズです。

離婚届の記入例——間違えやすい11の項目を徹底解説

ここからがメインです。離婚届には記入項目が複数あります。その中でも特に間違えやすい11項目を、弁護士目線で丁寧に解説していきます。実際に記入する際は、この解説を手元に置いておいてください。

①日付——提出日を書く(記入日ではない)

離婚届の一番上にある「年月日」欄は、離婚届に記入した日ではなく、役所に提出する日を書きます。記入時点でまだ提出日が決まっていない場合は、空欄にしておいて提出当日に記入するほうが確実です。

後から提出日だけ書き足すのが面倒に感じるかもしれませんが、間違えると不備になります。あらかじめ空欄にしておく方法を迷わず選んでください。

②氏名——婚姻中の氏名を書く

夫婦それぞれが、婚姻中の現在の氏名を記入します。離婚後に旧姓に戻る方も、この欄には婚姻中の姓を書いてください。離婚後の氏名を先に書いてしまうミスが散見されます。注意しましょう。

③住所——現住所(住民登録地)を書く

離婚後に引っ越しを予定している場合も、この欄には現在の住民票上の住所を記入します。離婚後の新住所を書くのは誤りです。引っ越し後は別途、転入届・転出届が必要になります。

また、住所の表記は「1-2-3」のような略式ではなく、「1丁目2番3号」のように正式な表記で記入してください。

④本籍——婚姻中の本籍地を書く

婚姻中の本籍地を記入します。本籍地は住所と異なる場合が多く、うろ覚えの方は多いです。わからない場合は役所や市民センターで戸籍謄本を取得して確認してください。本籍も住所と同様に「○丁目○番地」と正式な表記で書きます。

⑤父母の氏名・続き柄——意外と間違える書き方

夫婦それぞれの実父母の氏名を記入します。ここで注意が必要な点がいくつかあります。

  • 両親が婚姻中であれば、母の姓は書かなくてかまいません
  • 親が離婚済みや死亡している場合でも、記入が必要です
  • 養父母がいる場合は「その他」欄に氏名と続柄を記入します

続き柄の書き方も要注意です。「長男・長女」「二男・二女」「三男・三女」のように書きます。「次男・次女」という表記は誤りです。漢数字で「二男・二女」と書くのが正しい表記です。この間違いは意外と多いので、必ず確認してください。

⑥婚姻前の氏にもどる者の本籍——戸籍の選択に注意

離婚後に姓が変わる方は、この欄にチェックを入れ、元の戸籍に戻るか新しい戸籍を作るかを選択します。

選択肢 内容 注意点
もとの戸籍に戻る 婚姻前の親の戸籍に入る 親が亡くなっている等の場合は選べないことも
新しい戸籍を作る 自分が筆頭者として新たな戸籍を作る 本籍地を自由に設定できる

なお、離婚後も婚姻中の姓を名乗り続けたい場合は、この欄には記入しません。代わりに、「離婚の際に称していた氏を称する届」を役所に提出する必要があります。この手続きは離婚届とは別書類です。忘れずに準備しましょう。

💡 離婚後の姓を変えるかどうかは、子どもの姓にも影響します。特に子どもが学校に通っている場合などは、慎重に検討してください。

⑦未成年の子の氏名——親権者を先に決めてから記入

離婚時に未成年の子がいる場合にのみ記入が必要です。ここで重要なのは、親権者を決めなければ協議離婚はできないという点です。離婚届の提出前に、必ず親権者について合意しておいてください。

また、離婚届記入後に親権者が変更になった場合、通常の項目は一方の訂正印で足りますが、未成年の子の氏名欄の訂正だけは夫婦2人の訂正印が必要です。この点は見落としやすいので注意してください。

⑧別居前の世帯の主な仕事と職業——国勢調査年のみ必要

この欄は、国勢調査が行われた年に離婚する場合のみ記入が必要です。国勢調査は5年に1回実施されます。通常の年は記入不要ですので、確認のうえ対応してください。

⑨届出人——必ず本人が署名・押印する

婚姻中の氏名を記入し、押印します。①の日付欄と同様、婚姻中の氏名を使ってください。この欄の署名は必ず本人が行うこと、そして夫婦それぞれ別の印鑑を使うことがルールです。同じ印鑑を使い回すのは認められません。

⑩証人——協議離婚では2名の証人が必須

協議離婚の場合、証人が2名必要です。成年であれば誰でもかまいません——友人・知人・親族など、どなたでもOKです。ただし、証人欄の署名・生年月日・住所・本籍は必ず証人本人が直接書く必要があります。代筆は認められません。押印も忘れないようにお願いしましょう。

調停離婚・裁判離婚の場合は、この証人欄は不要です。

ワンポイントアドバイス
証人をお願いするのは少しハードルが高いと感じる方もいますが、証人になったからといって法的な責任を負うわけではありません。お願いする際は「離婚の証人になることで不利益はない」とはっきり伝えると、快く引き受けてもらいやすくなります。

⑪面会交流・養育費の分担——2012年から新設された記入欄

2012年4月から、離婚届の右下に面会交流と養育費の分担についての記入欄が設けられました。記入していなくても離婚届は受理されます。しかし、弁護士として強くお勧めしたいのは、ここに書ける段階まで話し合いを進めてから離婚届を出すことです。

離婚後に「養育費を払ってくれない」「子どもと会わせてもらえない」というトラブルは後を絶ちません。離婚届を出す前のこの欄への記入が、将来の紛争予防に繋がります。

ワンポイントアドバイス
離婚届に記入できる養育費・面会交流の取り決めはあくまで「有無」の確認欄です。具体的な金額や頻度・方法は、別途「離婚協議書」や「公正証書」に詳しく定めておくことが不可欠です。記入欄に✓を入れるだけでは、後日トラブルになったときに強制執行できません。

離婚届の提出方法——必要書類と提出先を確認しよう

正しく記入した離婚届が受理されれば、正式に離婚成立です。ただし、離婚の形式によって提出時の必要書類が異なります。しっかり確認しておきましょう。

協議離婚の場合——必要書類は離婚届のみ(+本人確認書類)

協議離婚の場合、提出するのは離婚届だけで問題ありません。ただし、窓口で本人確認を求められることがあるため、運転免許証やパスポートなど本人確認書類を持参しておくと安心です。

調停離婚の場合——10日以内に提出する義務あり

調停離婚では、離婚届に加えて追加書類が必要です。また、調停成立から10日以内に提出しなければならないという期限があります。

調停離婚で必要な書類

  • 離婚届(申立人が押印)
  • 調停調書の謄本(調停成立後に家庭裁判所へ申請)
  • 本人確認書類(運転免許証など)

⚠️ 10日の期限を過ぎても離婚は成立しますが、過料(罰金)が科せられる場合があります。必ず期限内に提出してください。

裁判離婚の場合——判決確定から10日以内に提出

裁判離婚も同様に、判決確定から10日以内に離婚届を提出する義務があります。必要書類が調停離婚より多くなるため、事前に漏れなく準備してください。

裁判離婚で必要な書類

  • 離婚届(申立人が押印)
  • 調停調書の謄本(調停を経た場合)
  • 判決確定証明書(判決確定後に裁判所へ申請)
  • 本人確認書類

提出先と提出方法——郵送より持参がベター

提出先は全国どこの市区町村の役所でも構いません。ただし、本籍地以外の役所に提出する場合は、夫婦の戸籍謄本が別途必要です。あらかじめ取得しておきましょう。

提出方法は窓口持参のほか郵送も可能ですが、記入ミスや書類の不足があった場合に対応が遅れます。特に調停・裁判離婚の場合は提出期限があるため、直接役所に持参する方法が確実です。

提出方法 メリット デメリット
窓口持参 不備がその場で確認・修正できる 役所が開いている時間に行く必要がある
郵送 遠方でも対応可能 不備があると返送され時間がかかる
夜間・時間外窓口 24時間受け付けている役所もある 不備の確認は翌営業日以降になる
ワンポイントアドバイス
調停・裁判離婚で期限を過ぎた場合の過料は、申立人(提出義務者)が負担します。「どちらが提出しに行くか」「費用をどう分担するか」でもめないよう、離婚前に明確に決めておきましょう。些細なことのようで、実際にトラブルになるケースは少なくありません。

離婚届が受理されないケースと対処法

せっかく離婚届を提出しても、役所に受理されなければ離婚は成立しません。弁護士の経験上、多いのは次のようなケースです。事前に確認して、不備のない状態で提出しましょう。

記入ミス・漏れで不受理になる主なパターン

  • 消えるボールペンや鉛筆で記入していた
  • 日付を記入日にしてしまっていた
  • 住所を離婚後の予定住所で記入していた
  • 「二男」を「次男」と書いてしまっていた
  • 証人の署名を本人以外が代筆していた
  • 夫婦で同じ印鑑を使っていた
  • 未成年の子の欄の訂正に一方の印鑑しか押していなかった
  • 本籍地の記入が略式(「1-2-3」など)だった

💡 役所の窓口では、書類の形式的な不備はその場で指摘してもらえますが、内容の正確性まで確認してもらえるわけではありません。提出前に自分で入念にチェックする習慣をつけましょう。

相手が署名・押印しない場合はどうする?

協議離婚では、相手の署名・押印がなければ離婚届を提出できません。相手が拒否する場合、協議離婚は成立しません。この場合は、家庭裁判所に調停を申し立てて調停離婚に進むことになります。

調停でも合意できなければ、裁判離婚へ。裁判離婚では、法定離婚原因があれば相手の同意なく離婚を認めてもらえます。

  1. 相手が署名拒否 → 協議離婚は不成立
  2. 家庭裁判所に調停申立 → 調停離婚へ
  3. 調停でも不成立 → 離婚訴訟(裁判離婚)へ
  4. 法定離婚原因があれば → 判決で離婚成立

離婚届を勝手に出された場合の対処法

相手に無断で離婚届を提出された場合、これは有印私文書偽造・同行使にあたる犯罪です。ただし、役所が受理してしまえば形式上は離婚が成立したことになります。

この場合は、離婚無効確認の訴えを家庭裁判所に起こすことで対処できます。勝訴すれば離婚の効力がなかったことになります。ただし訴訟には時間と労力がかかります。防ぐためにも、リスクを感じた段階で不受理申出を早めに行っておくことが最善策です。

ワンポイントアドバイス
不受理申出は役所の窓口で申出書を提出するだけで完了します。費用はかかりません。「まだ話し合い中で、相手が何をするかわからない」という状況であれば、念のため申出しておくことをお勧めします。取り下げはいつでもできます。

離婚届を提出する前に話し合っておくべきこと

繰り返しになりますが、離婚届は「すべての取り決めが終わってから出すもの」です。離婚後に交渉しようとすると、相手と連絡を取ること自体が難しくなるケースも多い。弁護士として、事前に必ず確認しておいてほしい事項をまとめます。

慰謝料・財産分与は離婚前に取り決める

慰謝料や財産分与には時効があります。財産分与の請求は離婚後2年以内、慰謝料(不法行為に基づく請求)は原則3年以内です。「離婚してからゆっくり決めよう」と思っていると、気づいたときには時効が近づいていた——ということになりかねません。

特に退職金や不動産・株式などが関わる財産分与は計算が複雑です。離婚前に弁護士に相談しながら整理しておくことをお勧めします。

養育費・親権は公正証書に残しておく

子どもが関わる取り決めは特に重要です。養育費の支払いは、離婚後数年で途絶えるケースが統計的にも非常に多い。口約束では法的強制力がないため、必ず公正証書にしておくことが必要です。

公正証書には「強制執行認諾条項」を入れておきましょう。これがあれば、養育費の不払いが生じた際に裁判なしで相手の給与や預貯金を差し押さえることができます。

取り決め事項 時効・期限 推奨する書類
慰謝料 不法行為から3年(知った時から) 公正証書
財産分与 離婚から2年 公正証書
養育費 成人(18歳)まで毎月発生 公正証書(強制執行認諾条項付き)
面会交流 期限なし(子が成人まで継続) 離婚協議書・公正証書

住所変更など離婚後の手続きも忘れずに

離婚後に必要な手続きも多くあります。代表的なものを確認しておきましょう。

  • 住所が変わる場合:転出届・転入届の提出
  • 姓が変わる場合:運転免許証・パスポート・銀行口座・各種保険の名義変更
  • 子どもの姓を変える場合:家庭裁判所への「子の氏の変更許可申立」が必要
  • 健康保険:配偶者の扶養から外れる場合は自分で加入手続きが必要
  • 年金:第3号被保険者だった場合は第1号または第2号への変更手続き
ワンポイントアドバイス
子どもの姓を変えるには、離婚だけでは足りません。家庭裁判所に「子の氏の変更許可申立」を行い、許可を得た後に入籍届を役所に提出して初めて姓が変わります。手続きを知らずに困るケースが多いので、事前に確認しておいてください。

離婚届の書き方でよくある疑問Q&A

実際に離婚届の記入を始めると、細かい点でわからないことが出てきます。弁護士のもとによく寄せられる質問をQ&A形式でまとめました。

Q1. 離婚届はどこでもらえますか?

離婚届は全国どこの市区町村の役所(市役所・区役所・町村役場)でも無料でもらえます。役所の戸籍課・市民課の窓口に置いてあることが多く、特に申請は不要です。また、多くの自治体がウェブサイトからダウンロードできる形式を公開しています。なお、用紙のサイズや書式は全国共通ですが、自治体によって若干レイアウトが異なる場合があります。記入前にもらってきた役所の書式を使うのが確実です。

Q2. 離婚届はどこの役所に提出すればよいですか?

夫婦のどちらかの本籍地か、現住所がある市区町村の役所に提出できます。旅行先や出張先など、まったく縁のない役所でも受け付けてもらえます。ただし、本籍地以外の役所に提出する場合は、夫婦の戸籍謄本を別途持参する必要があります。戸籍謄本は本籍地の役所に郵送で請求することもできるので、あらかじめ手配しておきましょう。

Q3. 離婚届は夫婦が一緒に役所に行かなくてもよいですか?

はい、夫婦が一緒に行く必要はありません。どちらか一方が提出することで足ります。ただし、協議離婚の場合は離婚届に夫婦双方の署名・押印が必要なので、提出前に相手からもらっておく必要があります。調停離婚・裁判離婚の場合は、申立人(手続きを起こした側)が提出義務を負います。

Q4. 離婚届の用紙に有効期限はありますか?

離婚届の用紙そのものに有効期限はありません。ただし、離婚届に記載する証人の生年月日や住所などの情報が古くなっていた場合、実態と一致しない内容になる可能性があります。また、調停離婚・裁判離婚の場合には「調停成立・判決確定から10日以内」という提出期限があります。用紙の有効期限ではなく、提出期限に注意してください。

Q5. 離婚届を提出した後、何か手続きは必要ですか?

離婚届が受理された後にも、複数の手続きが発生します。特に以下の点は速やかに対応してください。

  • 戸籍謄本の確認:離婚が正しく反映されているか確認する
  • 住民票の変更:引越しをする場合は転入・転出届
  • 各種名義変更:運転免許証、健康保険、年金、銀行口座、クレジットカードなど
  • 子どもの手続き:学校への連絡、扶養の変更、児童扶養手当の申請など
  • パスポート:姓が変わった場合は再発行が必要

Q6. 子どもの姓を変えるにはどうすればよいですか?

離婚しても、子どもの姓は自動的には変わりません。母親が旧姓に戻った場合でも、子どもは父親の姓のままです。子どもの姓を変えるには、家庭裁判所に「子の氏の変更許可申立」を行い、裁判所から許可を受けた後、役所に入籍届を提出する必要があります。この手続きは親権者が行います。子どもが15歳以上の場合は、子ども自身が申立人になることもできます。手続きには戸籍謄本などが必要なので、あらかじめ必要書類を確認しておきましょう。

Q7. 離婚届の証人は2人必要ですが、1人しか見つからない場合はどうなりますか?

協議離婚の場合、証人2名の署名・押印は法律上の要件です。証人が1名しかいない場合、役所に提出しても受理されません。証人は成年(18歳以上)であれば誰でもよく、親・兄弟・友人・職場の同僚など広く考えてみてください。なお、証人になることで法的な義務や責任が生じるわけではないため、拒否される理由は通常ありません。それでも難しい場合は、調停離婚に切り替えることを検討してください(調停離婚・裁判離婚では証人は不要です)。

ワンポイントアドバイス
「離婚届を出せば離婚が終わる」と思っている方が多いですが、実際には提出後にも多くの手続きがあります。特に子どもの姓変更や健康保険の切り替えは、時間がかかったり期限があったりするものです。離婚後に慌てないよう、事前にリストアップしてチェックしながら対応することをお勧めします。

離婚届を書く際の注意点まとめ——弁護士からのチェックリスト

最後に、弁護士目線でまとめた「離婚届提出前チェックリスト」をご紹介します。提出前に必ずこのリストで確認してください。

記入内容のチェックリスト

チェック項目 確認ポイント
□ 筆記具 黒のボールペン(消えないもの)を使っているか
□ 日付 提出日を記入しているか(記入日ではない)
□ 氏名 婚姻中の氏名を記入しているか
□ 住所 現住所(住民票の住所)を記入しているか
□ 本籍 婚姻中の本籍地を正式な表記で記入しているか
□ 続き柄 「次男・次女」ではなく「二男・二女」と書いているか
□ 証人欄 証人2名が直接署名・押印しているか
□ 届出人欄 夫婦それぞれ別の印鑑を使っているか
□ 親権 未成年の子の親権者が決定しているか
□ 訂正箇所 修正液・テープを使っていないか(二重線+訂正印で対応)

提出時のチェックリスト

チェック項目 確認ポイント
□ 提出先 本籍地以外の役所の場合、戸籍謄本を持参しているか
□ 本人確認書類 運転免許証やパスポートを持参しているか
□ 調停・裁判の場合 調停調書謄本・判決確定証明書を準備しているか
□ 提出期限 調停・裁判の場合、10日以内の提出期限を守っているか
□ 取り決め事項 慰謝料・財産分与・養育費・親権を公正証書にしているか
ワンポイントアドバイス
「離婚届を出す前に何を決めておくべきか」は、個々の状況によってかなり異なります。特に財産が多い場合、子どもがいる場合、相手が非協力的な場合などは、弁護士のサポートがあるとスムーズです。相談だけなら初回無料の事務所も多いので、一度話を聞いてもらうことを強くお勧めします。

離婚届の書き方で迷ったら弁護士に相談を

「離婚届はただの届け出書類」と思っている方が多いですが、実際には多くのトラブルの入り口にもなり得ます。記入ミスで受理されなかった、勝手に提出された、出してしまった後に養育費でもめた——弁護士のもとには、こうした相談が毎日のように来ます。

離婚届の書き方に疑問があるとき、相手が署名してくれないとき、そもそも離婚条件で折り合いがつかないとき。弁護士への相談は決して「大げさ」ではありません。むしろ、早い段階で相談することが、最もスムーズな解決への近道です。

🔍 こんなときは相談を

  • 相手が離婚届に署名しない
  • 養育費・慰謝料の金額でもめている
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  • 相手に勝手に離婚届を出されそう
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✅ 弁護士に依頼するメリット

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離婚・養育費・親権の悩みは弁護士に相談を

離婚届を出す前に、まず弁護士に現状を確認してもらいましょう。

初回相談無料の事務所も多く、気軽に問い合わせができます。

離婚・養育費・男女問題の悩みは弁護士に相談を
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