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消費生活センターと弁護士の違い|消費者被害の相談先の選び方

消費生活センターと弁護士の違い|消費者被害の相談先の選び方

この記事で分かること

  • 若者から高齢者まで、被害者層は幅広い
  • 契約後に解約したい場合はクーリング・オフ制度を利用
  • 被害に気づいたら早めの対策が重要。弁護士に相談を

今の時代、自分や家族、友人など誰でも消費者被害を受ける可能性があります。どんなケースがあり、救済策や対応策はどうなっているのか知っておくとともに、弁護士という頼りになる存在がいることも覚えておきましょう。

消費者被害に強い弁護士を探す

高額な契約をしてしまった、業者が返金に応じてくれない、詐欺に遭ったかもしれない。消費者被害に遭ったとき、最初に迷うのが「どこに相談すればいいのか」という点です。消費生活センター、警察、弁護士、法テラスなど、相談先はいくつもありますが、それぞれにできることとできないことがあります。

相談先を間違えると、たらい回しにされたり、必要な手続きが遅れたりすることがあります。反対に、状況に合った相談先を選べば、費用をかけずに解決できることも少なくありません。

この記事では、消費者被害の相談を数多く受けてきた弁護士として、消費者被害とは何か、消費生活センターと弁護士の役割の違い、状況に応じた相談先の選び方、そして相談の前に準備しておくことを分かりやすくお伝えします。

消費者被害とは|事業者との取引で生じるトラブル

消費者被害とは、消費者が事業者から商品を買ったり、サービスを受けたりする中で生じる被害のことです。情報の量や交渉の力で事業者に劣る消費者は、不当な契約を結ばされたり、だまされたりしやすい立場にあります。

消費者と事業者の間には、商品についての知識、契約の経験、交渉の力に大きな差があります。この差が、消費者被害を生む根本的な原因です。

身近な買い物から、住まいや老後の資金に関わる大きな契約まで、消費者被害はあらゆる場面で起こります。

代表的な消費者被害

分野 主なトラブル
訪問販売・電話勧誘 強引な勧誘、不要な商品やリフォームの契約
ネット通販 商品が届かない、定期購入の解約トラブル、偽物の販売
詐欺 特殊詐欺、投資詐欺、フィッシング、架空請求
継続的なサービス エステや語学教室、結婚相手紹介サービスの解約
悪質商法 マルチ商法、デート商法、霊感商法
商品の欠陥 家電の故障、住宅の欠陥、食品による健康被害

相談が多い分野

全国の消費生活センターには、毎年数十万件から百万件近い相談が寄せられています。ネット通販の定期購入、身に覚えのない請求、投資や副業のもうけ話、訪問による工事の契約などが上位に並びます。相談の内容は時代とともに変わりますが、新しい手口は、まず消費生活センターへの相談として表に出てくることが多いのです。

誰でも被害者になり得る

消費者被害は、高齢者だけの問題ではありません。社会経験の少ない若者はもうけ話やマルチ商法に、忙しい働き盛りの世代はネットの契約トラブルに、それぞれ巻き込まれやすい傾向があります。自分はだまされないという思い込みが、かえって被害を招くこともあります。

消費者を守る法律

消費者被害については、消費者契約法、特定商取引法、割賦販売法、景品表示法、製造物責任法など、消費者を守るための法律が数多く用意されています。クーリングオフや契約の取消しといった救済の仕組みも、これらの法律に定められています。どの法律が使えるかは、取引の種類や被害の中身によって変わります。

被害に気づきにくい理由

消費者被害は、被害に遭っていることに本人が気づかないまま進むことがあります。「親切な業者だと思っていた」「自分で納得して買った」と感じている場合、周りの人が指摘しても、なかなか受け入れられません。家族や周りの人が、契約の書類や支払いの状況に気を配ることも、被害を早く見つけるために大切です。

被害に遭ったときの心構え

被害に気づいたとき、恥ずかしさや悔しさが先に立ち、周りに打ち明けられないまま時間が過ぎてしまう人もいます。けれども、消費者被害は、巧妙な手口によって誰にでも起こり得るものです。相談することは、恥ずかしいことではなく、自分の権利を守るための当然の行動です。

相談先の全体像

消費者被害の主な相談先を、役割ごとに整理します。

相談先 主な役割 費用
消費生活センター 相談、助言、事業者との間のあっせん 無料
国民生活センター 全国の情報の集約、重要な紛争の解決の手続き 無料
警察 犯罪の捜査、被害の届出の受理 無料
弁護士 代理人としての交渉、裁判の手続き 有料(相談は無料の場合もある)
法テラス 無料の法律相談、弁護士費用の立替え 条件を満たせば無料や立替え

相談先を選ぶときの考え方

相談先を選ぶときは、「自分は何を求めているのか」を考えると分かりやすくなります。まず何が起きているのかを知りたい、使える制度を知りたいなら、消費生活センターが適しています。犯人を捕まえてほしいなら警察、事業者にお金を返させたいなら弁護士、という具合に、目的によって向いている窓口が変わります。

相談先ごとの向き不向き

消費生活センターは、消費者と事業者の取引に関する幅広い相談に向いています。警察は、詐欺や脅迫など犯罪にあたる行為への対応が中心です。弁護士は、交渉や裁判で具体的な解決を図りたいときに頼りになります。法テラスは、費用の面で弁護士への相談をためらう人のための窓口です。

消費者ホットライン(188)

相談先に迷ったら、真っ先にかけたいのが消費者ホットラインの188番です。「いやや」と覚えやすい番号で、身近な消費生活センターや相談窓口を案内してもらえます。

相談窓口の名前の違い

消費生活センターは、自治体によって「消費生活相談室」「消費者センター」など、さまざまな名前で呼ばれています。名前が違っても、役割はほぼ同じです。小さな町村では、専門の窓口がなく、役場の担当課が相談を受け付けていることもあります。

消費生活センターができること

消費生活センターは、都道府県や市区町村に置かれた、消費者のための相談窓口です。消費生活相談員という専門の相談員が、消費者からの相談に応じています。

相談から解決までの流れ

消費生活センターに電話や窓口で相談すると、相談員がまず事情を詳しく聞き取ります。そのうえで、使える制度や対応の方法を助言し、自分で対応できそうなら、その方法を一緒に考えます。自分で対応して解決しない場合や、消費者だけでは交渉が難しい場合に、あっせんに進むのが一般的な流れです。

相談と助言

相談員は、トラブルの内容を聞き取り、どんな法律の仕組みが使えるのか、どう対応すればよいのかを助言します。クーリングオフの通知の書き方を教えてもらったり、事業者への伝え方を一緒に考えてもらったりすることができます。

相談員が事業者に確認することもある

相談の内容によっては、相談員が事業者に事実関係を問い合わせてくれることもあります。事業者の言い分を確かめたうえで、どう対応すべきかを改めて助言してもらえます。

相談員の助言は、法律の知識だけでなく、同じようなトラブルをどう解決してきたかという経験に基づいています。

あっせん

消費者が自分で事業者と交渉しても解決しない場合、消費生活センターが間に入って、事業者との話し合いを取り持つことがあります。これをあっせんといいます。公的な機関から連絡が入ることで、事業者が対応を改めることも少なくありません。

相談の件数が多い時期は、電話がつながりにくいこともあります。つながらない場合は、時間をおいてかけ直すか、188番から別の窓口を案内してもらいましょう。

相談員の専門性

消費生活相談員は、国家資格を持つ専門職で、日々多くの相談に対応しています。同じ事業者についての過去の相談の事例を知っていることもあり、「この業者は、こう伝えれば返金に応じることが多い」といった実務的な助言を受けられることもあります。

情報の蓄積と共有

消費生活センターに寄せられた相談は、全国の情報として集められ、悪質な事業者への行政処分や、新しい手口への注意喚起に生かされます。自分の相談が、ほかの人の被害を防ぐことにもつながるのです。

助言を受けたら早めに動く

消費生活センターで助言を受けたら、その日のうちに動き出すことが大切です。クーリングオフの期間など、時間の制限がある手続きも多いからです。通知の文案を作ってもらったら、すぐに発送しましょう。

ワンポイントアドバイス

消費生活センターの相談は、何度でも無料で受けられます。「こんなことで相談してよいのか」と迷う必要はありません。トラブルになりそうだと感じた段階で相談すれば、被害が大きくなる前に手を打てます。電話だけでなく、窓口での対面の相談を受け付けているセンターもあります。

消費生活センターの限界

消費生活センターは頼りになる相談先ですが、できないこともあります。

  • 消費者の代理人として、事業者と交渉することはできない
  • 事業者に返金を強制することはできない
  • 裁判の手続きを代わりに行うことはできない
  • 個人どうしの取引のトラブルは、原則として対象外になる
  • 事業者どうしの取引のトラブルも、原則として対象外になる

こうした限界があるからこそ、消費生活センターと弁護士を上手に使い分けることが、解決への近道になります。

相談員は味方だが代理人ではない

相談員は消費者の立場に立って助言してくれますが、法律上の代理人として事業者と向き合うことはできません。あっせんの場でも、中立的な立場から話し合いを取り持つ役割です。消費者の主張をそのまま代弁してほしい場合は、弁護士に依頼する必要があります。

あっせんが不調に終わることもある

あっせんは、あくまで話し合いの場を設けるものです。事業者が話し合いに応じなかったり、返金を拒み続けたりすれば、解決には至りません。悪質な業者や、連絡が取れない業者の場合は、あっせんそのものが難しいこともあります。

行政処分とのつながり

消費生活センターそのものには、事業者を処分する権限はありません。ただ、同じ事業者についての相談が多く寄せられると、その情報をもとに、国や都道府県が事業者に業務の停止などの処分を行うことがあります。個々の相談が、行政の動きにつながっているのです。

強制力がないことの意味

消費生活センターのあっせんは、事業者に対して何かを命じる力を持っていません。事業者が話し合いの席に着くかどうかは、事業者の判断に委ねられます。まともな事業者は多くの場合応じますが、はじめから人をだますつもりの業者には効き目がないことがあります。

個人間の取引

フリマアプリでの個人どうしの売買や、知人との間のお金の貸し借りなどは、消費者と事業者の取引ではないため、消費生活センターの対象外とされることが多いものです。こうしたトラブルは、弁護士や、自治体の法律相談などが相談先になります。

弁護士ができること

弁護士は、依頼者の代理人として、法律に基づく交渉や裁判の手続きを行うことができます。消費生活センターにできないことを担えるのが、弁護士の役割です。

弁護士は、法律の専門家として、どの法律のどの規定を使えば依頼者を救えるのかを判断します。消費者を守る法律は数が多く、互いに関係し合っているため、専門家の判断が大きな意味を持ちます。

相手が複数いる場合

販売会社、信販会社、勧誘した個人など、責任を問うべき相手が複数いる場合は、それぞれにどう請求するかを整理する必要があります。弁護士は、誰にどの法律を根拠に請求するのかを組み立て、全体として最も回収の見込みが高い方法を考えます。

代理人としての交渉

弁護士は、依頼者に代わって事業者と直接交渉します。法律の根拠を示して返金を求めることで、事業者が応じることもあります。依頼者が事業者と直接やり取りする必要はなくなります。

相手の財産を調べる

判決を得ても、支払う財産が相手になければ、お金は手元に戻りません。弁護士は、裁判所の手続きなどを使って、相手の預金や不動産を調べることができます。回収の見込みを見極めるうえで、この調査は欠かせません。

裁判の手続き

交渉で解決しない場合は、訴訟を起こして支払いを求めます。事業者が財産を隠すおそれがあれば、裁判の前に財産を押さえる手続きもとれます。判決が出ても支払わない事業者に対しては、強制執行の手続きで回収を図ります。

弁護士に依頼するタイミング

消費生活センターのあっせんで解決しなかったとき、事業者が交渉に応じないとき、被害額が大きいとき、相手に財産を隠されるおそれがあるときは、弁護士への依頼を考える時期です。時効や取消しの期間が迫っている場合も、早めに相談してください。

弁護士の探し方

消費者被害を扱う弁護士を探すには、各地の弁護士会の法律相談センターに問い合わせるのが確実です。消費者問題に力を入れている弁護士を紹介してもらえることがあります。法律事務所のウェブサイトで、消費者被害や詐欺被害の取り扱いを明示しているかを確かめるのもよいでしょう。

刑事手続きとの連携

詐欺の被害では、告訴状を作成して警察に提出するなど、刑事手続きの面からも支援できます。加害者が逮捕された場合は、示談の交渉や、刑事の裁判の中での賠償の請求も進められます。

比較 消費生活センター 弁護士
費用 無料 有料
代理人としての交渉 できない できる
裁判の手続き できない できる
対象となるトラブル 消費者と事業者の取引 制限なし
向いている場面 初期の相談、少額のトラブル 高額の被害、事業者が応じない場合

弁護士費用の内訳

弁護士費用は、相談料、依頼の時に払う着手金、成果に応じて払う報酬金、裁判所の手数料などの実費から成り立っています。金額は事務所によって異なるため、依頼の前に見積もりを出してもらいましょう。損害が少額なら、かかる費用が取り戻せる額を上回ることもあるので、見通しを確認してから依頼するかどうかを決めてください。

状況に応じた相談先の選び方

実際にどこへ相談すべきかは、被害の状況によって変わります。

状況 まず相談したい先
契約してすぐで、クーリングオフしたい 消費生活センター
業者が返金に応じない、少額 消費生活センター
業者が返金に応じない、高額 弁護士
お金をだまし取られた 警察と、振込先の銀行
脅されている、身の危険がある 警察
個人どうしの取引のトラブル 弁護士、自治体の法律相談
弁護士に頼みたいが費用が心配 法テラス

ここまでの整理は、あくまで目安です。実際には、いくつかの窓口を組み合わせて使うことが多いものです。

ケースで考える相談先

たとえば、70代の女性が訪問販売で高額な布団を買わされ、書面を受け取ってから5日目に家族が気づいた場合は、まず消費生活センターに相談し、クーリングオフの通知を出すのが最短の解決です。一方、30代の男性がSNSの投資話で数百万円をだまし取られた場合は、すぐに警察と振込先の銀行に連絡し、回収の見込みを弁護士に相談することになります。

警察に相談すべき場面

お金をだまし取られた、脅されている、身の危険を感じる、といった場合は、迷わず警察に相談してください。消費生活センターは犯罪の捜査をする機関ではありません。警察の相談専用電話(#9110)でも相談を受け付けています。

迷ったら早めに相談する

どの相談先が最適か判断がつかないときも、まずはどこかに相談してみてください。相談を受けた窓口が、ほかの適切な窓口を紹介してくれることもあります。一人で悩んでいる間にも、クーリングオフの期間は過ぎ、振込先の口座のお金は移されていきます。

とくにお金をだまし取られた場合は、警察と銀行への連絡を最優先にしてください。口座の凍結は時間との勝負です。

組み合わせて使う

相談先は、一つに絞る必要はありません。詐欺の被害なら、警察に被害を届け出ながら、消費生活センターに助言を受け、回収の見込みがあれば弁護士に依頼する、というように、並行して進めることもよくあります。

  1. 被害に気づいたら、消費者ホットライン(188)で相談先を確認する
  2. 詐欺や脅しがあれば、警察に相談する
  3. 消費生活センターで、使える制度や対応の助言を受ける
  4. 解決しなければ、弁護士に依頼するかを検討する
  5. 費用が心配なら、法テラスの制度を利用する

国民生活センターと裁判外の紛争解決

消費生活センターとは別に、国の機関として国民生活センターがあります。

国民生活センターは、個々の消費者の相談を直接受けるよりも、全国の相談の情報をまとめ、制度や行政に反映させる役割を中心に担っています。

国民生活センターのウェブサイトでは、最新の消費者トラブルの事例や、注意すべき手口が紹介されています。被害に遭う前に目を通しておくと、同じような勧誘を受けたときに気づきやすくなります。

被害の情報を知らせる意味

自分の被害が小さくても、消費生活センターに情報を寄せることは、社会にとって意味があります。同じ手口の被害の情報が集まれば、注意喚起や行政の処分につながり、次の被害者を生まないための力になります。

消費生活センターが地域の窓口だとすれば、国民生活センターは全国の窓口をまとめる司令塔のような存在です。

国民生活センターの役割

国民生活センターは、全国の消費生活センターに寄せられた相談の情報を集めて分析し、注意喚起や情報提供を行っています。商品の安全性のテストなども行い、消費者に役立つ情報を発信しています。

紛争解決の手続き

国民生活センターには、消費者と事業者の間の重要な紛争について、裁判によらずに解決を図る委員会があります。同じような被害が多数発生している事案や、社会的に重要な事案などが対象です。和解の仲介が行われ、結果の概要が公表されることもあります。

適格消費者団体

消費者のために活動する団体の中には、国の認定を受け、問題のある勧誘や契約書の条項をやめるよう事業者に申し入れる権限を持つものがあります。さらに一部の団体は、大勢が同じ被害に遭った事件で、被害者のためにお金の返還を裁判で求めることもできます。同じ被害に遭った人が多い場合は、こうした団体の動きも確認してみましょう。

裁判所の手続きを自分で使う

弁護士に依頼しなくても、裁判所の手続きを自分で利用することができます。60万円以下の支払いを求める少額訴訟は、原則として1回の審理で結論が出る簡単な手続きです。話し合いで解決を目指す民事調停や、書類の審査だけで支払いを命じてもらう支払督促という方法もあります。いずれも、簡易裁判所の窓口で手続きの案内を受けられます。

法テラスと弁護士会の相談

弁護士に相談したくても、費用が心配という方は多いでしょう。費用の負担を抑えて相談する方法があります。

費用のことが心配で弁護士への相談をためらっているなら、次のような公的な窓口を利用してみてください。

法テラスの民事法律扶助

日本司法支援センター(法テラス)は、収入や資産が一定の基準を下回る方に、無料の法律相談を提供しています。弁護士に依頼する場合も、弁護士費用をいったん肩代わりしてもらい、毎月少しずつ返していく制度もあります。

法テラスを利用できるかどうかは、収入や資産の状況によって決まります。まずは法テラスに電話で問い合わせてみましょう。

法テラスの相談では、担当の弁護士が消費者問題の専門家とは限らないものの、法的な見通しを知る最初の一歩として役立ちます。

弁護士会や自治体の法律相談

各地の弁護士会は、法律相談の窓口を設けており、消費者被害の相談を受け付けているところもあります。市区町村でも、無料の法律相談を定期的に開いていることが多いものです。こうした場を使えば、低い費用で弁護士の意見を聞くことができます。

相談の前に準備しておくこと

相談の時間を有効に使うため、次のものを準備しておきましょう。

  • 契約書や申込書、領収書、パンフレットなどの書類
  • 事業者とのメールやメッセージのやり取り
  • 支払いの記録(振込の控え、カードの明細など)
  • いつ、どこで、誰から、どんな説明を受けたかのメモ
  • 事業者の名称、所在地、連絡先

日ごろから記録を残す習慣

トラブルになってから慌てて資料を探すより、契約のときに渡された書類をまとめて保管しておくほうが、ずっと楽です。ネットの契約では、申込みの画面や確認のメールを保存しておきましょう。高額な契約をするときは、説明を受けた内容をメモしておく習慣をつけると安心です。

相談で伝えたいこと

相談では、事実の経緯に加えて、自分がどうしたいのかも伝えましょう。契約をやめたいのか、お金を取り戻したいのか、業者に謝ってほしいのか。望む結果がはっきりしていると、相談先も的確な助言をしやすくなります。

全部の書類が見つからなくても大丈夫です。残っている資料を持って、ひとまず窓口に足を運んでください。

経緯のメモの作り方

相談では、トラブルの経緯を時間の順に説明できると、話が早く進みます。勧誘された日、契約した日、支払った日、問題に気づいた日などを、箇条書きでまとめておくと便利です。記憶が新しいうちに書き留めておくことが、後の手続きでも役立ちます。

オンラインでの相談

最近は、電話やビデオ通話での相談を受け付けている消費生活センターや法律事務所も増えています。窓口まで出向くのが難しい方や、仕事で忙しい方も、自宅から相談できます。画面越しに契約書を見せながら相談することもできます。

注意

消費者被害に遭った人を狙って、「被害を回復します」と電話やメールで勧誘してくる業者がいます。公的機関を名乗ることもあります。消費生活センターや国民生活センターが、電話で費用の支払いを求めたり、被害の回復を持ちかけたりすることはありません。相談先は、自分から調べて連絡するようにしましょう。

よくある質問

消費生活センターに相談したら、業者に名前が伝わりますか

あっせんに入る場合は、事業者に相談者の情報を伝える必要があるため、事前に了解を求められます。相談だけであれば、本人の同意なく事業者に名前が伝わることはありません。

消費生活センターに相談した後で、弁護士に依頼することはできますか

もちろんできます。消費生活センターでの相談の内容や、あっせんの経過を弁護士に伝えれば、その後の手続きに生かせます。

住んでいる地域の消費生活センター以外にも相談できますか

原則として、住んでいる地域のセンターに相談します。ただ、どこに相談すればよいか分からない場合は、188番にかければ、合った窓口を案内してもらえます。

事業者に「消費生活センターに相談しても無駄」と言われました

事業者がそう言うのは、相談されると困るからです。気にせず相談してください。消費生活センターからの連絡をきっかけに、事業者の対応が変わることはよくあります。

休日や夜間に相談できる窓口はありますか

消費生活センターの多くは、平日の日中に相談を受け付けています。土日や祝日は、国民生活センターが休日の相談窓口を設けていることがあります。188番にかければ、その時間に利用できる窓口を案内してもらえます。

子どもが契約トラブルに巻き込まれました

18歳に満たない子が親の了解なしに交わした契約は、基本的に取り消しの対象です。子どもが事業者と契約してしまった場合は、消費生活センターに相談すれば、取消しの方法を教えてもらえます。

相談の記録は残りますか

消費生活センターでは、相談の内容が記録として残されます。後日また相談するときに、前回の経緯を踏まえて助言を受けられます。

相談員の助言に納得できないときは

助言の内容に疑問があれば、その点を率直に尋ねてみてください。それでも納得できない場合は、弁護士の法律相談で別の意見を聞くこともできます。

何度も同じ業者のことで相談してよいですか

何度相談しても構いません。状況が変わったとき、業者から新しい連絡があったときは、その都度相談することで、適切な対応を続けられます。

外国の事業者とのトラブルも相談できますか

海外のネットショップとのトラブルなどは、国民生活センターの越境消費者センターが相談を受け付けています。海外の事業者との間に入って、解決の手助けをしてくれることがあります。

業者と話し合っている最中でも相談できますか

もちろんできます。話し合いの途中で相談すれば、相手の言い分が正しいかどうかを確かめたり、次にどう伝えるべきかの助言を受けたりできます。合意書にサインする前に相談しておくと、不利な条件で合意してしまうことを防げます。

相談した内容は秘密にしてもらえますか

消費生活センターも弁護士も、相談の内容を本人の同意なく外に漏らすことはありません。家族や職場に知られたくない事情があっても、安心して相談してください。

家族の代わりに相談できますか

高齢の親などが被害に遭った場合は、家族が代わりに相談することもできます。ただ、あっせんや契約の解除などの手続きは、本人の意思の確認が必要になることが多いため、できれば本人と一緒に相談しましょう。

相談の時間はどのくらいかかりますか

消費生活センターの相談は、内容によって異なりますが、1回に数十分程度が目安です。弁護士との面談は、1回30分から1時間ほどが目安です。資料をそろえておけば、短い時間でも中身の濃い相談になります。

弁護士に相談すると、必ず依頼しなければなりませんか

相談しただけで依頼する義務はありません。見通しや費用の説明を聞いたうえで、依頼するかどうかを決めてください。

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