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オレオレ詐欺などの振り込め詐欺に要注意!家族がトラブルで示談金が必要!?

この記事で分かること

  • オレオレ詐欺は女性問題や交通事故などでの示談金請求が典型的。
  • 詐欺に合わないために事前に対策を考えておくことが重要。
  • お金を振り込んでしまったら、一刻も早く、警察に通報。

オレオレ詐欺の件数は、徐々に減少傾向にあるものの、まだまだ被害は多く報告され続けています。詐欺にあわないためにも、どんな手口があるのかを知り、不審な電話などがあれば、すぐに切るなどの対策が必要です。もし、トラブルになったときは、すぐに警察や弁護士に相談しましょう。

オレオレ詐欺の典型!示談金を要求する詐欺

警察庁のまとめによると、2016年のオレオレ詐欺の認知件数は5,737件、被害額は166億円でした。件数・金額とも減少傾向ですが、オレオレ詐欺は未だに振り込め詐欺などの「特殊詐欺事件」全体の約4割を占めています。

女性関係のトラブルの示談金

オレオレ詐欺のなかでも典型的な手口は、女性関係のトラブルを解決するための「示談金」が必要だと被害者に迫るケースです。「母さんにしか相談できない」「解決するには今すぐお金が必要だ」といった言葉で親心につけこみます。

不倫相手が妊娠した

女性関係のトラブルの代表例は「不倫相手を妊娠させてしまった」というシナリオです。犯人は「相手の女性の両親が怒っていて、誠意を見せろと言っている」、「女性も既婚者で、夫にバレてしまった」「会社に知られたらクビになってしまう」などと話を展開し、問題の深刻さを訴えかけてきます。

痴漢で捕まった

女性関係では「痴漢で捕まった」というシナリオも典型的です。この手口では、親世代だけでなく妻がターゲットになることもあります。

犯人は「電車で痴漢してしまった。事件にしないためには示談金が必要だ」といったストーリーに、なりすました相手が実際に利用している路線や駅の名前を持ち出し、被害者に信じ込ませようとします。なかには警察官になりすまして保釈金の名目でお金を払わせようとするケースもあります。

交通事故・会社のトラブル解決の示談金

オレオレ詐欺で示談金を要求する口実には、交通事故や会社のトラブルが使われることもあります。冷静に考えればつじつまが合わないストーリーでも、突然トラブルの話を聞かされ心配と不安で気が動転している被害者は信じやすくなっているのです。

交通事故を起こした

「交通事故で相手の車を壊してしまった、けがをさせてしまった」というシナリオは、オレオレ詐欺の定番です。警察官を名乗る人物が「示談にするには警察の指示に従ってお金を振り込んでください」と言ってくることもありますが、警察は「民事不介入」が原則です。警察官がお金を要求してきたら間違いなく詐欺ですので、騙されないでください。

会社のお金を使った・なくした

サラリーマンになりすます手口では、「会社のお金を何百万も着服してしまった」「会社の金を持ち出して株に手を出し大損してしまった」「会社の小切手が入ったカバンをなくしてしまった」といったシナリオが使われます。被害者は、本人が困っているうえ会社にも迷惑をかけているという負い目を感じて、冷静さを失いがちになってしまうのです。

ワンポイントアドバイス
オレオレ詐欺で多いのが、女性関係のトラブルや交通事故、会社でのトラブルを解決するための「示談金詐欺」です。様々な手口がありますが、詐欺にひっかからない予防策として、典型的なパターンを知っておきましょう。

オレオレ詐欺の電話を真実と思い込ませる手口

オレオレ詐欺のニュースを見ていると「自分の子どもの声なのにわからないのか」「私はそんなウソっぽい話に騙されない」という気持ちになる人も多いでしょう。しかしそれでも騙される人が後を絶たない理由は、詐欺の電話を真実と思い込ませる仕掛けにあります。

こんなキーワードが出たらオレオレ詐欺

オレオレ詐欺は、ある日突然お金を要求してくるわけではありません。最初は「アポ電話」と呼ばれる準備の電話をかけてターゲットを油断させ、その後に繰り広げる嘘の話を信じやすくさせてしまうのです。アポ電話を見破るためのキーワードを知っておきましょう。

「風邪をひいた」

犯人は、声の違いで偽者と感づかれないよう、電話の最初に「風邪をひいて声がおかしい」と言ったり、せきこみながら話すケースが多いです。かわいい子どもや孫の声を聞き間違うなんてありあえないと思う方も多いかもしれませんが、被害者は「電話がかかってきたことが嬉しい」という気持ちになっているため、犯人の言い訳を信じやすいのです。

「携帯電話の番号が変わった」

アポ電話では「携帯電話の番号が変わった」「会社の携帯の番号なので登録しておいて」というキーワードも出てきますが、これには2つの目的があります。一つは、被害者に新しい番号を子どもや孫の名前で登録させることで、詐欺の本番の電話の際に騙しやすくすることです。もう一つは、本当の番号を消去させることで被害者が子どもや孫に連絡する手段を絶ち、逃げ道を無くしてしまうのです。

複数の人物が登場する「劇場型」詐欺に要注意

被害者にオレオレ詐欺の電話を真実だと信じ込ませる方法の一つに「劇場型」と呼ばれる典型的な手口があります。被害者1人に対し、犯人グループから複数の人間が様々な登場人物に扮して電話をかけてきて、被害者を心理的に追い込んでいきます。

トラブルの被害者

劇場型の詐欺の登場人物は、まず架空のトラブルの被害者が挙げられます。「息子が不倫で妊娠させた女性」「妊娠させた女性の親」「息子が電車で痴漢した相手」などです。オレオレ詐欺の被害者に電話で激しい怒りをぶつけ、トラブルの重大さを訴えかけてきます。謝罪の言葉だけで解決する問題ではないことを強調するのです。

警察官・弁護士などの第三者

劇場型の詐欺には、警察官や弁護士を名乗る人物も登場します。トラブル解決の具体的な方法として示談金の支払いを勧め、もし支払わなければトラブルを起こした子ども・孫が社会的地位を失うと言って危機感を煽るのです。さらに「今日中に振り込まなければ間に合わない」などの言葉で被害者を焦らせ、正常な判断力を奪います。

ワンポイントアドバイス
オレオレ詐欺には、複数の登場人物が現れる「劇場型」の手口があります。相手は複数いるため、被害者は騙されていることに気づきにくくなります。警察官や弁護士などを名乗る人物が登場する場合もあるので、気をつけましょう。

示談金を要求されたらオレオレ詐欺!騙されない方法は?

電話でいきなり示談金を要求されたら、まず詐欺だと疑いましょう。もしそんな電話がかかってきたときは、犯人のペースに巻き込まれないことが何より重要です。どうすれば騙されずに済むのでしょうか。また、万が一被害にあったらどう対処すればいいのでしょうか。

事前に家族と予防策を考える

オレオレ詐欺は高齢者がターゲットにされやすい詐欺で、子ども・孫と離れて暮らしていて頻繁に連絡をとらない状況なら、被害にあう可能性はさらに高まります。怪しい電話がかかってくる前に、一度家族で詐欺対策について話し合っておきましょう。

電話は留守電 怪しいと思ったらすぐ切る

自宅の固定電話にかかってくる詐欺の電話を撃退するには、家にいる時も留守番電話を使うという方法があります。用件はメッセージを残してもらい、後でかけ直すのです。家族や身近な人には詐欺対策だと伝えておけば、日常の連絡で不便は少ないはずです。また、もしかかってきた電話が詐欺かもしれないと思ったら、会話の途中でも躊躇なく電話を切りましょう。何か言わないと切りづらい方は「お客さんが来た」「耳が遠くて聞きづらい」「料理の途中だから」などと理由をつければいいでしょう。

合言葉を決めておく

詐欺の電話を撃退するには、合言葉の活用も有効です。事前に家族で合言葉を決めておき、「もしもし、オレだけど」と名前を名乗らない電話がかかってきたら合言葉を尋ねるのです。合言葉は、ペットの名前や誕生日・結婚記念日など、家族や身近な人しか知らない内容にします。

もし被害にあったら

オレオレ詐欺で示談金の名目などで支払ってしまったお金は、基本的には取り返せないと考えてください。しかし、万が一騙されても被害を最小限に止める対処法もあります。詐欺の予防策と同時に頭に入れておきたい知識です。

すぐに警察に連絡すればお金が返ってくることも

銀行の窓口やATMから振り込んだ後に被害に気づいた場合、すぐに警察に通報しましょう。警察や金融機関が「振り込め詐欺救済法」に基づき犯人の口座を凍結する手続きをとれば、被害額の全部または一部が被害者に返ってくる可能性があるのです。しかし犯人側がお金を引き出して口座の残高がほとんどない状態にされてしまうと、救済法は役に立ちません。時間との勝負です。

宅配便や手渡しは要注意

振り込め詐欺救済法が使えないシーンは他にもあります。それは被害者が宅急便やレターパック・現金書留などで犯人にお金を送ったり、犯人側と直接会って手渡しでお金を支払った場合です。オレオレ詐欺では送付や手渡しでお金を受け取ろうとする犯人のほうが増えています。「宅配便で送って」「持ってきて」のようなキーワードが出たら間違いなく詐欺なので、すぐに電話を切ってください。万が一贈ってしまった場合でも、一人で抱え込まずに必ず警察に通報してください。

ワンポイントアドバイス
オレオレ詐欺は高齢者がターゲットになることが多いため、あらかじめ家族で話し合い、対策を考えておくことが大切です。また、騙されてATMからお金を振り込んでしまっても、すぐに警察に通報して「振り込め詐欺救済法」に基づく犯人の口座凍結ができれば、被害額が返ってくる可能性があります。

オレオレ詐欺の示談金トラブルは警察や弁護士に相談

「オレオレ詐欺なんかに騙されるわけがない。」と思っていても、巧妙な手口で騙されてしまう人は多くいます。オレオレ詐欺の被害にあったと気づいたときは、すぐに対策を打たないとお金を取り返すのが難しくなってしまうため、できるだけ早く、警察や消費者被害や詐欺事件に強い弁護士に相談することをおすすめします。消費者被害の無料相談を行っている弁護士事務所も多いのでぜひ活用してみてください。

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