弁護士広場には、香川県内に事務所を構え、または香川県の案件に対応する弁護士・法律事務所を掲載しています。注力分野や最寄り駅から、あなたの条件に合う弁護士をお探しください。
香川県の弁護士・法律事務所の現状と法律トラブル発生の背景
香川県は四国地方の北東部に位置する全国最小面積の県(約1,876平方km、東京都の85%程度)で、人口約92万人を擁する全国第39位の県です。讃岐うどんの本場として全国的な知名度を持ち、オリーブ栽培発祥の地・小豆島、瀬戸内国際芸術祭の開催地(直島・豊島・男木島・女木島など)、瀬戸大橋による本州との接続、四国の玄関口・高松港など、独自の地域資源を持ちます。県全体がコンパクトで交通の便が良く、四国地方では最も人口密度が高い県です。瀬戸内海の島々は近年「アートの島」として国際的に注目され、外国人観光客が急増している地域です。骨付鶏・讃岐うどん・しょうゆ豆など独自の食文化、丸亀うちわ・讃岐漆器・象谷塗などの伝統工芸も豊かです。ここでは最新の公的統計をもとに、香川県の法律事情と弁護士を取り巻く環境を整理します。
香川県の弁護士数・法律事務所数
香川県は四国4県の中で愛媛に次ぐ規模

日本弁護士連合会(日弁連)が公表している弁護士会別会員数によると、2026年4月1日現在、香川県弁護士会に所属する弁護士は195人。これは四国4県の中で愛媛県(168人)を上回り、徳島(95人)・高知(90人)を大きく上回る規模です。単位会としては全国第29位で、四国地方の中で最大の弁護士会となっています。高松高等裁判所が立地し、四国地方の司法の中枢機能を担う県として、隣県の案件も引き受けるケースが見られます。
香川県弁護士会の会員数(2026年4月1日現在)
| 項目 |
人数 |
全国比較 |
| 弁護士総数 |
195人 |
四国4県で最大 |
| うち女性弁護士 |
31人 |
女性比率15.9% |
香川県の女性弁護士比率は全国平均を下回る
香川県弁護士会の女性弁護士比率は15.9%で、全国平均(約20.9%)を下回る水準です。離婚・DV・セクハラ・相続など、女性弁護士に相談したい事案では、選択肢が限られる地域です。高松市内に女性弁護士が活動する事務所もあり、四国地方の中では選択肢のある地域です。
香川県の人口に対する弁護士充足率
各都道府県の弁護士が足りているか、司法サービスを提供する環境の充足度を示す指標として「人口1万人あたりの弁護士数」という統計があります。
香川県の人口は2025年時点で約92万人。これに対し香川県弁護士会の弁護士は195人なので、香川県の人口1万人あたりの弁護士数は約2.1人となります。これは全国平均(約3.7人)の約6割の水準で、四国地方の中では最も充足率が高い県です。県全体がコンパクトなため、高松市の弁護士事務所へのアクセスも比較的良好です。
香川県の人口動向
香川県の人口は約92万人で全国第39位の規模です。県庁所在地の高松市(人口約41万人)が県人口の約45%を占める一極集中構造で、丸亀市・坂出市・観音寺市・三豊市など中堅都市が県内に分布しています。日本全体で人口減少が進む中、香川県も全体としては減少傾向にありますが、本州・四国・関西との交通の便が良い高松市は比較的人口が維持されています。一方、小豆島・三豊・観音寺など県西部・島嶼部では過疎化が進行しています。
香川県の民事法律相談の現状

ここまでは弁護士数・法律事務所数を通じて香川県の司法サービスの充実度・環境を見てきました。続いては、四国の玄関口・全国最小面積・瀬戸内アートの香川県で、どのような法律トラブルが発生しているのかを統計データから読み解きます。
日本司法支援センター・法テラスが公開している「代理援助事件の事件別内訳(民事法律扶助)」のデータから、近年の香川県の法律相談の実態を確認していきましょう。
代理援助・民事法律扶助とは
法テラスのWEBサイトで、「民事法律扶助」とは下記のように説明されています。
民事法律扶助業務とは、経済的に余裕がない方が法的トラブルにあった時に、無料で法律相談を行い(「法律相談援助」)、弁護士・司法書士の費用の立替えを行う(「代理援助」「書類作成援助」)業務です。(総合法律支援法第30条第1項2号)
「代理援助事件の事件別内訳(民事法律扶助)」とは法テラスが実施する無料法律相談を受け、実際に弁護士・司法書士の費用立替えを受けた事案の数を、事件内容別にカウントしたものです。
香川県の法テラスにおける代理援助の実施状況
香川県の法テラスにおける代理援助では、近年、多重債務事件と家事事件(離婚・相続等)の利用が大きな割合を占めています。全国的にも同様の傾向ですが、香川県では特に、讃岐うどん業者の食品衛生・契約問題、瀬戸内国際芸術祭関連の権利・契約、小豆島オリーブ農家の事業承継、瀬戸内海の島しょ部の相続・離島問題などが特徴的に発生しています。
香川県の多重債務事件
法テラスはそもそも、経済的な問題で弁護士へ相談しづらい方への支援サービスという側面があります。そのため、法テラスで対応される事件として、多重債務、債務整理や借金に関するものが多いのは自然なことです。
香川県もその例に漏れず、代理援助の利用数では多重債務事件が多くを占めます。物価高・非正規雇用の増加、コロナ禍以降の家計悪化など複合的な要因により、自己破産・個人再生のニーズは継続的に発生しています。
香川県の家事事件と讃岐うどん業・島しょ相続の傾向
法テラスの代理援助立替基準によると、家事事件とは、
と定義されており、離婚・相続といった家庭にまつわる事件を指す項目とされています。
厚生労働省の人口動態統計によると、香川県の離婚件数は近年、年間1千5百件前後で推移しています。協議離婚で解決できないケースでは、財産分与・親権・養育費などをめぐって調停・審判に発展することも少なくなく、離婚問題に関する弁護士相談のニーズは一定数存在します。
また、相続問題については、香川県ならではの特殊事情があります。讃岐うどんの製麺所・うどん店の事業承継、小豆島のオリーブ農家・しょうゆ醸造業の継承、丸亀うちわ・讃岐漆器・象谷塗など伝統工芸の継承、瀬戸内海の島しょ部(直島・豊島・小豆島など)の不動産相続、骨付鶏・讃岐和三盆など食品事業の継承など、地域特性に応じた多様な案件が発生しています。とくに瀬戸内国際芸術祭の影響で島しょ部の不動産価値が上昇し、相続発生時に複雑な権利調整が必要なケースも増加しています。
香川県の交通事故発生数
香川県は瀬戸大橋・本四連絡橋の事故が課題

自動車の運転は、私たちの日常生活の中で最も法律の問題にぶつかりやすい行動のひとつです。香川県の民事事件の発生状況に続いては、県内における交通事故の発生状況を見てみましょう。
警察庁の交通事故統計によると、香川県の道路交通事故の発生件数は近年、年間1千5百件前後で推移しています。高松自動車道・瀬戸中央自動車道・国道11号線・国道32号線など主要幹線道路の交通量が多く、本四連絡橋(瀬戸大橋)経由の本州との往来車両も多いです。
香川県は四国の交通の要衝として、長距離トラックが多く通過する地域でもあります。県全体がコンパクトで道路網も整備されているため、自動車利用が日常的で、交通量に対する事故発生リスクが高い県です。香川県は人口あたりの交通事故発生率が全国でも高い水準として知られており、運転マナー改善が継続的な課題となっています。
香川県の地域固有の交通特性
香川県では、瀬戸大橋の海上区間事故、瀬戸内国際芸術祭期間中の観光客の増加に伴う事故、フェリー乗船を絡めた事故など、地域特性に応じた事故リスクがあります。被害者側が保険会社から提示される示談金は、いわゆる「任意保険基準」で算定されることが多く、弁護士に依頼して「弁護士基準(裁判基準)」で交渉することで賠償金額が大きく増額するケースは少なくありません。多くの自動車保険には弁護士費用特約が付帯しており、自己負担なく依頼できる場合もあります。
香川県の犯罪・刑事事件
香川県の刑事事件発生数

民事事件・交通事故に続いては、よりダイレクトに法律へ触れる行為、香川県の犯罪・刑事事件の発生状況を見ていきましょう。
警察庁の犯罪統計によると、近年の香川県の刑法犯認知件数は年間4千件前後で推移しています。コロナ禍以降、特殊詐欺・サイバー犯罪・SNS関連犯罪などが増加傾向にあり、犯罪の質的変化が見られる点も特徴です。
香川県は窃盗事件・特殊詐欺被害への対応が重要
香川県の刑法犯のうち、依然として最も多くを占めるのは窃盗事件です。観光地が多い香川県では、観光客を狙ったスリ・置き引きも特徴的です。一方で、近年は特殊詐欺やサイバー犯罪、SNSを介した投資詐欺・ロマンス詐欺などの「知能犯」が増加傾向にあります。被害者・加害者いずれの立場でも、事件に巻き込まれた際には早期の弁護士相談が重要です。
香川県の法的問題解決・リーガルサービスの現状と課題
ここまで、香川県の弁護士・法律事務所の現状と法律トラブル発生の背景を、最新の統計情報を元に見てきました。
四国の玄関口・讃岐うどん・瀬戸内アートを持つ香川ならではの法律ニーズ

香川県は、四国の玄関口(高松港・高松空港)、讃岐うどん業、小豆島のオリーブ・しょうゆ醸造、瀬戸内国際芸術祭の島々(直島・豊島・男木島・女木島)、丸亀うちわ・讃岐漆器の伝統工芸という多面性を持つ独特な県です。それぞれの分野で異なる法律ニーズが発生し、讃岐うどん業の食品衛生・企業法務・継承、小豆島の農業・しょうゆ醸造業の継承、瀬戸内国際芸術祭関連の契約・権利問題、伝統工芸の労働問題・継承など、地域特性に応じた専門性が求められます。
とくに讃岐うどんの「本場」をめぐる商標・地理的表示の問題、瀬戸内国際芸術祭の作品展示権・撮影権・著作権、外国人観光客の急増に伴う民泊トラブル・不動産取引、直島・豊島の現代アート関連権利問題など、香川県ならではの法律相談分野が存在します。
香川県の法的トラブルの傾向
香川県では、車社会・本四連絡橋としての性格から交通事故関連の法律相談が多く、四国の交通要衝として通過交通による事故も特徴的です。讃岐うどん業・伝統工芸の事業承継、瀬戸内アート関連の権利問題、地方経済の停滞による多重債務、特殊詐欺被害なども継続しています。
人口1万人あたりの弁護士数は全国平均を下回りますが、四国4県の中では最も充足率が高く、高松を中心に専門性の高い弁護士事務所も存在します。複雑な案件では大阪・福岡の弁護士へのアクセスも考慮できます。
相談したい分野に強い弁護士・法律事務所を見極める
相談者の立場で考えると、自分の悩みに合う、相談したい分野に強い弁護士・法律事務所かどうかが弁護士選びにおいてとても重要な要素となります。
刑事事件はもちろん、離婚や遺産相続、債務整理であれ、人が法律の壁にぶつかる時というのは、その人の人生を左右するような重要なタイミングであることが多いです。人生の一大事への対応を預ける以上、弁護士を自らの吟味なしに選ぶことは得策とは言えません。自分の相談したい内容・分野に強く、自分が置かれている状況を遠慮なく相談できる、信頼のおける弁護士に依頼するのが理想です。
弁護士にも、人によって得意な分野・不得手な分野がある
弁護士は、司法試験を通過したという一点では誰でも同じですが、弁護士としての実務能力は、各人のキャリア経験・性格や考え方により、一人ひとりまったく異なります。通常、債務整理を多く扱っている弁護士が、離婚問題の解決にも強いとは限りません。弁護士ごとに得意な分野もあれば不得手な分野があるのです。
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