弁護士広場には、長野県内に事務所を構え、または長野県の案件に対応する弁護士・法律事務所を掲載しています。注力分野や最寄り駅から、あなたの条件に合う弁護士をお探しください。
長野県の弁護士・法律事務所の現状と法律トラブル発生の背景
長野県は本州中央部に位置する内陸県で、人口約198万人を擁する全国第17位の県です。北アルプス・中央アルプス・南アルプスの3つの山脈に囲まれ、海に面しない8つの内陸県の中でも特に山岳地帯が多い、全国第4位の広大な面積を持つ県です。県内は北信(長野・須坂・中野)、東信(上田・小諸・佐久・軽井沢)、中信(松本・大町・諏訪・木曽)、南信(飯田・伊那)の4地域に分かれ、それぞれ独立した経済圏を形成しています。諏訪・岡谷の精密機器産業(東洋のスイス)、軽井沢・白馬・志賀高原の観光・別荘地、松本のセイコーエプソン本社、長野市の商業中心、伊那・飯田の電子部品産業、佐久のIT・物流など、地域ごとに産業構造が大きく異なります。1998年長野冬季オリンピック開催地として国際的知名度も持ち、外国人観光客の多い白馬・軽井沢などインバウンド観光も盛んです。ここでは最新の公的統計をもとに、長野県の法律事情と弁護士を取り巻く環境を整理します。
長野県の弁護士数・法律事務所数
長野県は北陸甲信越で新潟に次ぐ規模

日本弁護士連合会(日弁連)が公表している弁護士会別会員数によると、2026年4月1日現在、長野県弁護士会に所属する弁護士は275人。これは北陸甲信越地方の中で新潟県(291人)に次ぐ規模で、単位会としては全国第24位の規模となっています。県内4地域に弁護士事務所が分散しており、長野・松本・上田・諏訪・伊那・佐久・飯田など主要都市に拠点があります。
長野県弁護士会の会員数(2026年4月1日現在)
| 項目 |
人数 |
全国比較 |
| 弁護士総数 |
275人 |
単位会で全国第24位 |
| うち女性弁護士 |
52人 |
女性比率18.9% |
長野県の女性弁護士比率は全国平均をやや下回る
長野県弁護士会の女性弁護士比率は18.9%で、全国平均(約20.9%)をやや下回る水準です。離婚・DV・セクハラ・相続など、女性弁護士に相談したい事案でも、長野県内で一定の選択肢があります。長野・松本・上田・諏訪を中心に女性弁護士が活動する事務所も分布しています。
長野県の人口に対する弁護士充足率
各都道府県の弁護士が足りているか、司法サービスを提供する環境の充足度を示す指標として「人口1万人あたりの弁護士数」という統計があります。
長野県の人口は2025年時点で約198万人。これに対し長野県弁護士会の弁護士は275人なので、長野県の人口1万人あたりの弁護士数は約1.4人となります。これは全国平均(約3.7人)の約4割の水準にとどまります。地方県としては比較的弁護士事務所が分散しているものの、4地域それぞれの弁護士数は限定的で、専門性の高い案件では首都圏・名古屋圏の弁護士に依頼するケースも見られます。
長野県の人口動向
長野県の人口は約198万人で全国第17位の規模です。県庁所在地の長野市(人口約36万人)と中信地方の中心・松本市(約24万人)の二大都市を中心に、4地域が独立して発展している点が特徴です。日本全体で人口減少が進む中、長野県も全体としては減少傾向にありますが、軽井沢町・白馬村など別荘・リゾート地は移住者の増加もあり、人口維持または増加傾向にあります。コロナ禍以降のリモートワーク普及により、首都圏からの移住者が増えている地域もあります。
長野県の民事法律相談の現状

ここまでは弁護士数・法律事務所数を通じて長野県の司法サービスの充実度・環境を見てきました。続いては、4地域構造を持つ長野県で、どのような法律トラブルが発生しているのかを統計データから読み解きます。
日本司法支援センター・法テラスが公開している「代理援助事件の事件別内訳(民事法律扶助)」のデータから、近年の長野県の法律相談の実態を確認していきましょう。
代理援助・民事法律扶助とは
法テラスのWEBサイトで、「民事法律扶助」とは下記のように説明されています。
民事法律扶助業務とは、経済的に余裕がない方が法的トラブルにあった時に、無料で法律相談を行い(「法律相談援助」)、弁護士・司法書士の費用の立替えを行う(「代理援助」「書類作成援助」)業務です。(総合法律支援法第30条第1項2号)
「代理援助事件の事件別内訳(民事法律扶助)」とは法テラスが実施する無料法律相談を受け、実際に弁護士・司法書士の費用立替えを受けた事案の数を、事件内容別にカウントしたものです。
長野県の法テラスにおける代理援助の実施状況
長野県の法テラスにおける代理援助では、近年、多重債務事件と家事事件(離婚・相続等)の利用が大きな割合を占めています。全国的にも同様の傾向ですが、長野県では特に、別荘地・リゾート不動産(軽井沢・白馬・蓼科)の権利問題、精密機器産業の景気変動に伴う労働問題・債務整理、長野県りんご・ぶどう・米農家の事業承継、温泉旅館(渋・野沢・上諏訪・上山田など)の事業承継などが特徴的に発生しています。
長野県の多重債務事件
法テラスはそもそも、経済的な問題で弁護士へ相談しづらい方への支援サービスという側面があります。そのため、法テラスで対応される事件として、多重債務、債務整理や借金に関するものが多いのは自然なことです。
長野県もその例に漏れず、代理援助の利用数では多重債務事件が多くを占めます。物価高・非正規雇用の増加、コロナ禍以降の家計悪化など複合的な要因により、自己破産・個人再生のニーズは継続的に発生しています。観光地・別荘地を抱える地域では、観光業・建設業の景気変動による収入変動が家計悪化の要因となるケースもあります。
長野県の家事事件と別荘・リゾート不動産の相続
法テラスの代理援助立替基準によると、家事事件とは、
と定義されており、離婚・相続といった家庭にまつわる事件を指す項目とされています。
厚生労働省の人口動態統計によると、長野県の離婚件数は近年、年間3千件前後で推移しています。協議離婚で解決できないケースでは、財産分与・親権・養育費などをめぐって調停・審判に発展することも少なくなく、離婚問題に関する弁護士相談のニーズは一定数存在します。
また、相続問題については、長野県ならではの特殊事情があります。軽井沢・白馬・蓼科・野尻湖など別荘地・リゾート不動産の権利関係(県外居住の所有者による相続)、信州りんご・ぶどう(巨峰・ナガノパープル)・米作農家の事業承継、諏訪・岡谷の精密機器メーカーの事業承継、温泉旅館の継承、北アルプス・南アルプスの広大な山林相続、木曽ヒノキの林業継承など、地域特性に応じた多様な案件が発生しています。とくに別荘地は所有者が県外(首都圏・関西圏)に居住するケースが多く、相続発生時の権利関係整理に時間がかかる特徴があります。
長野県の交通事故発生数
長野県は山岳地帯と冬季事故が課題

自動車の運転は、私たちの日常生活の中で最も法律の問題にぶつかりやすい行動のひとつです。長野県の民事事件の発生状況に続いては、県内における交通事故の発生状況を見てみましょう。
警察庁の交通事故統計によると、長野県の道路交通事故の発生件数は近年、年間4千件前後で推移しています。中央自動車道・長野自動車道・上信越自動車道・国道19号線・国道20号線・国道141号線など主要幹線道路の交通量が多く、観光シーズンには軽井沢・白馬・上高地・志賀高原などへ向かう観光客の交通が一気に集中します。
長野県は山岳地帯が多く、急なカーブ・狭い山道・トンネル区間が多数あり、地形特有の事故リスクが極めて高い県です。冬季の山間部では積雪・凍結による事故が多発し、ホワイトアウト現象による多重衝突事故も発生します。野生動物(ニホンジカ・ニホンザル・ツキノワグマなど)との衝突事故も頻発します。
長野県の地域固有の交通特性
長野県では、観光地特有の事故リスクも高く、レンタカー事故・観光バス事故・外国人観光客の運転による事故も継続的に発生しています。とくに白馬・野沢温泉・志賀高原はインバウンド客が多く、海外運転免許での事故対応も必要な分野です。被害者側が保険会社から提示される示談金は、いわゆる「任意保険基準」で算定されることが多く、弁護士に依頼して「弁護士基準(裁判基準)」で交渉することで賠償金額が大きく増額するケースは少なくありません。多くの自動車保険には弁護士費用特約が付帯しており、自己負担なく依頼できる場合もあります。
長野県の犯罪・刑事事件
長野県の刑事事件発生数

民事事件・交通事故に続いては、よりダイレクトに法律へ触れる行為、長野県の犯罪・刑事事件の発生状況を見ていきましょう。
警察庁の犯罪統計によると、近年の長野県の刑法犯認知件数は年間6千件前後で推移しています。コロナ禍以降、特殊詐欺・サイバー犯罪・SNS関連犯罪などが増加傾向にあり、犯罪の質的変化が見られる点も特徴です。
長野県は観光地での窃盗・別荘地犯罪への対応も重要
長野県の刑法犯のうち、依然として最も多くを占めるのは窃盗事件です。観光地・別荘地が多い長野県では、不在中の別荘を狙った侵入窃盗、観光客を狙ったスリ・置き引きなどが特徴的に発生します。一方で、近年は特殊詐欺やサイバー犯罪、SNSを介した投資詐欺・ロマンス詐欺などの「知能犯」が増加傾向にあります。被害者・加害者いずれの立場でも、事件に巻き込まれた際には早期の弁護士相談が重要です。
長野県の法的問題解決・リーガルサービスの現状と課題
ここまで、長野県の弁護士・法律事務所の現状と法律トラブル発生の背景を、最新の統計情報を元に見てきました。
4地域・別荘リゾート・精密機器産業を持つ長野ならではの法律ニーズ

長野県は、北信・東信・中信・南信の4地域構造、軽井沢・白馬・蓼科などの別荘リゾート地、諏訪・岡谷の精密機器産業、信州りんご・ぶどうの農業、温泉旅館・スキー場の観光業という多面性を持つ独特な県です。それぞれの分野で異なる法律ニーズが発生し、別荘・リゾート不動産の権利関係、精密機器メーカー(セイコーエプソン・京セラ諏訪事業所など)の企業法務・知的財産・労働問題、農業・温泉旅館の事業承継、白馬・志賀高原など外国人観光客の多い観光地のトラブルなど、地域特性に応じた専門性が求められます。
とくに軽井沢・白馬の別荘地は所有者が県外居住者であることが多く、相続・売買・管理組合トラブルなど特有の法律問題が発生します。また、白馬・野沢温泉・志賀高原のインバウンド観光に絡む契約・労務問題、外国人スキーインストラクター・宿泊業従事者の在留資格問題なども、長野県ならではの分野です。
長野県の法的トラブルの傾向
長野県では、車社会・山岳地帯としての性格から交通事故関連の法律相談が多く、また4地域それぞれの地域特性を反映して、別荘地・リゾート不動産・農業・伝統工芸を含む多様な相続関連の相談が継続的に発生します。地方経済の停滞による多重債務、観光業の繁閑差による経済的トラブル、特殊詐欺被害なども継続しています。
人口1万人あたりの弁護士数は全国平均を下回りますが、北陸甲信越地方の中では新潟に次ぐ充足率があり、長野・松本・上田を中心に専門性の高い弁護士事務所も存在します。専門性の高い案件では首都圏・名古屋圏の弁護士へのアクセスも併用するケースが見られます。
相談したい分野に強い弁護士・法律事務所を見極める
相談者の立場で考えると、自分の悩みに合う、相談したい分野に強い弁護士・法律事務所かどうかが弁護士選びにおいてとても重要な要素となります。
刑事事件はもちろん、離婚や遺産相続、債務整理であれ、人が法律の壁にぶつかる時というのは、その人の人生を左右するような重要なタイミングであることが多いです。人生の一大事への対応を預ける以上、弁護士を自らの吟味なしに選ぶことは得策とは言えません。自分の相談したい内容・分野に強く、自分が置かれている状況を遠慮なく相談できる、信頼のおける弁護士に依頼するのが理想です。
弁護士にも、人によって得意な分野・不得手な分野がある
弁護士は、司法試験を通過したという一点では誰でも同じですが、弁護士としての実務能力は、各人のキャリア経験・性格や考え方により、一人ひとりまったく異なります。通常、債務整理を多く扱っている弁護士が、離婚問題の解決にも強いとは限りません。弁護士ごとに得意な分野もあれば不得手な分野があるのです。
長野県での法律に関する悩みは、内容にあった弁護士に相談を
当サイトでは、長野県内で活動している弁護士・法律事務所を、得意分野別でもお探しいただけます。弁護士費用についてはもちろん、弁護業務における考え方やポリシー、弁護士からのアドバイスなども徹底取材してご紹介します。
弁護士広場は、あなたが抱える法律的な悩みの解決を全力でサポートします。初回相談無料の弁護士・法律事務所も多数掲載しておりますので、ぜひ、あなたの希望・目的にあう弁護士・法律事務所を探して、ご相談ください。