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過払い金請求は思っているより怖くない手続き
「過払い金を請求すると、何か恐ろしいことが起きるのではないか」――そんな不安から、一歩を踏み出せずにいる方は少なくありません。ブラックリストに載るのではないか、業者とトラブルになるのではないか、手続きが複雑で大変なのではないか。心配の種は尽きないものです。
けれども、過払い金請求は、債務整理の中でも比較的リスクの小さい手続きです。とくに、すでに完済している借入について請求する場合は、信用情報に傷がつかないことがほとんどで、日常生活への影響もまず心配いりません。払いすぎたお金を、正当な権利として取り戻すための手続き――それが過払い金請求です。
とはいえ、まったくデメリットがないわけではありません。状況によっては注意すべき点もあります。この記事では、過払い金請求が相談から返還までどう進むのかという全体の流れと、そこにどんなデメリットやリスクがあるのかを、ていねいに整理していきます。流れとリスクの両方を正しく知っておけば、必要以上に怖がることなく、落ち着いて手続きを進められるはずです。
不安の多くは、「何が起こるのかわからない」ことから生まれます。手続きの順序や、その先に待っている結果が見えないと、人はどうしても悪い想像を膨らませてしまうものです。逆にいえば、流れさえつかんでしまえば、漠然とした怖さの正体ははっきりします。実際に過払い金請求を経験した方の多くが、「やってみたら拍子抜けするほど簡単だった」「もっと早く相談すればよかった」と振り返ります。これは、ふたを開けてみれば、本人がやることはそれほど多くないからです。借入先と時期を専門家に伝えれば、あとの面倒な作業は任せられます。まずはこの記事で全体像をつかみ、過剰な不安を手放すところから始めましょう。
過払い金請求の全体の流れ
まずは、過払い金請求がどのような順序で進むのかを押さえておきましょう。細かな違いはあっても、大きな流れはおおむね共通しています。全体像がわかっていれば、いま自分がどの段階にいるのかを見失わずに済みます。
- 専門家に相談する――まずは弁護士や司法書士に、過払い金がありそうかどうかを相談します。多くの事務所が無料相談を用意しています。
- 依頼・受任通知の送付――正式に依頼すると、専門家が貸金業者へ受任通知を送ります。これにより、取り立てや督促が止まります。
- 取引履歴の取り寄せ――業者から取引履歴を開示してもらいます。これが計算の材料になります。
- 引き直し計算――取り寄せた履歴をもとに、利息制限法の上限金利で計算し直し、過払い金の額を確定させます。
- 業者との交渉――計算した過払い金をもとに、業者と返還の交渉をします。金額や返還時期について話し合います。
- 訴訟(必要な場合)――交渉でまとまらないときは、訴訟を起こして裁判所の判断を求めます。
- 過払い金の返還――交渉または判決で金額が決まれば、業者から過払い金が返還されます。
このように、過払い金請求は段階を追って進みます。多くは相談から数か月のうちに返還まで至りますが、訴訟になればさらに時間がかかることもあります。それぞれの段階で何が行われ、本人は何をすればよいのかを、ここからひとつずつ見ていきましょう。
注目してほしいのは、この七つの段階のうち、本人が主体的に動くのは最初の「相談する」と「依頼する」だけだという点です。受任通知の送付以降、取引履歴の取り寄せ、引き直し計算、業者との交渉、訴訟まで、専門的で手間のかかる作業は、すべて依頼を受けた専門家が代わりに進めてくれます。本人は、ときどき進捗の報告を受け、必要な書類に署名するくらいで済みます。「手続きが多くて大変そう」という第一印象とは裏腹に、本人の負担そのものは軽い――この点を最初に知っておくと、安心して読み進められるはずです。
相談から受任通知まで――最初のステップ
過払い金請求のはじまりは、専門家への相談です。「自分に過払い金があるのか」「いくらくらい戻りそうか」といった疑問を、まずは気軽にぶつけてみるところから始まります。
相談では何を聞かれるのか
相談では、いつごろ・どこから・どのくらい借りていたか、いまも返済中か完済しているか、といったことを聞かれます。当時の契約書や明細が残っていれば役立ちますが、手元になくても問題ありません。借入先の名前と、おおよその時期がわかれば、過払い金がありそうかどうかの見当はつけられます。記憶があいまいでも、「たしか十年以上前に、あの消費者金融から借りていた」という程度の情報があれば、専門家は過払い金が発生している可能性をある程度判断できます。完璧に思い出してから相談しなければ、ということはありません。わかる範囲のことを伝えれば、そこから先は専門家が取引履歴を取り寄せて、事実を一つひとつ確かめていってくれます。
受任通知で取り立てが止まる
正式に依頼すると、専門家が貸金業者に対して受任通知を送ります。これは「この件は専門家が引き受けました」と業者に知らせる通知です。受任通知が届くと、業者は本人に直接、督促や取り立てをしてはならないことになっています。まだ返済中の借入がある場合、この通知によって督促のプレッシャーから解放されるのは、大きな安心につながります。
受任通知を境に、業者との連絡は専門家がすべて引き受けます。本人が業者と直接やり取りする必要はなくなり、精神的な負担も大きく軽くなります。「業者と話すのが苦痛だ」という方ほど、専門家に任せる利点を実感しやすいでしょう。
過払い金請求の場合、すでに完済している借入であれば、もともと督促を受けているわけではないので、この「取り立てが止まる」効果はあまり関係しないように思えるかもしれません。しかし、まだ返済を続けている借入について引き直し計算をしてみたら過払い金が出た、というケースでは、受任通知によって毎月の返済や督促のプレッシャーがいったん止まる意味は小さくありません。返済に追われる日々から解放され、落ち着いて手続きを進められるようになります。完済済みか返済中かで受任通知の重みは変わりますが、いずれにせよ、業者対応の窓口を専門家に一本化できることは、本人にとって大きな安心材料になります。
取引履歴の取り寄せと引き直し計算
受任通知を送ったら、次は過払い金の額を確定させる作業に入ります。ここが、請求の金額を左右する大切な段階です。
取引履歴を取り寄せる
専門家は、貸金業者に対して取引履歴の開示を求めます。取引履歴とは、いつ・いくら借りて、いつ・いくら返したかを時系列で記録したものです。業者には履歴を開示する義務があるため、基本的には拒まれることなく入手できます。ただし、開示までに数週間から、場合によっては数か月かかることもあります。この待ち時間は業者の対応速度しだいで、こちらで早めることは難しいため、過払い金請求を思い立ったら、まずこの取り寄せを始めてしまうことが、全体を前に進めるうえで効いてきます。なお、時効が迫っている場合には、履歴が届くのを待っているあいだに期限を過ぎてしまわないよう、並行して時効を止める手を打つこともあります。
引き直し計算で過払い金を確定する
履歴がそろったら、利息制限法の上限金利に直して計算し直します。これが引き直し計算です。実際に払っていた高い金利を正しい上限金利に置き換えることで、払いすぎていた分――つまり過払い金が見えてきます。取引の回数が多い場合や、完済と借入を繰り返している場合は、一連計算か個別計算かといった判断も必要になり、計算は複雑になります。
この引き直し計算こそが、過払い金請求の中核です。なぜなら、ここで算出された金額が、そのまま業者に請求する金額の土台になるからです。計算を正確に行えば、本来取り戻せるはずの金額を取りこぼさずに請求できます。逆に、計算が甘ければ、本来より少ない金額しか請求できないことになりかねません。とくに、一連計算が認められるかどうかは過払い金の額を大きく左右する論点で、ここを業者の言い分どおりに個別計算で進めてしまうと、戻る金額が大きく目減りすることもあります。専門家は、過去の裁判例をふまえて一連計算を主張するなど、依頼者にとって有利な計算ができるよう交渉してくれます。請求の出発点となるこの計算を、いかに正確かつ有利に行うかが、最終的に戻る金額を決めるといっても過言ではありません。
自分にどれくらい過払い金がありそうか、手続きに進む前にざっくり知っておきたい方も多いでしょう。下の無料診断なら、いくつかの項目を入力するだけで、過払い金や借金の減額の目安を確認できます。本格的に動き出す前の見当づけとして、気軽に使ってみてください。
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過払い金請求のデメリットとリスク
ここまで流れを見てきましたが、気になるのは「デメリットはないのか」という点でしょう。過払い金請求はリスクの小さい手続きですが、状況によっては注意すべき点もあります。順に確認していきましょう。
完済後の請求なら信用情報に傷はつかない
もっとも心配されるのが「ブラックリストに載るのではないか」という点です。結論からいえば、すでに完済した借入について過払い金を請求する場合、信用情報に傷はつかないのが原則です。かつては登録されていた時期もありましたが、現在は完済後の請求が信用情報に影響しないのが一般的です。住宅ローンやクレジットカードの審査に響くのではといった心配は、基本的に不要です。
そもそも「ブラックリスト」という名前のリストが、どこかに存在するわけではありません。一般にブラックリストと呼ばれているのは、信用情報機関に「返済が滞った」「債務整理をした」といった記録が登録された状態を指す通称です。過払い金の請求は、本来払いすぎていたお金を返してもらうだけの行為であって、返済を滞らせたわけでも、借金を踏み倒したわけでもありません。だからこそ、完済済みの借入についての請求であれば、こうしたマイナスの記録として登録されることはないのです。この点を正しく理解しておけば、「過払い金を請求したら今後ローンが組めなくなるのでは」という不安の多くは、根拠のないものだとわかります。
債務が残ると任意整理扱いになる例外
ただし、例外があります。まだ返済中の借入について引き直し計算をした結果、過払い金にはならず借金が残ってしまった場合です。このときは、残った借金を減額して返済し直すことになり、手続きとしては任意整理と同じ扱いになります。任意整理は信用情報に登録されるため、この場合は一定期間、新たな借入やクレジットカードの作成が難しくなります。
この違いは、「過払い金が出るほど払いすぎていたのか、それともまだ借金が残っているのか」という一点で決まります。長く取引していて、とっくに完済しているような借入なら、過払い金が出て信用情報に影響しないことが多いでしょう。一方、まだ返済の途中で、引き直してもなお元本が残るような場合は、任意整理として扱われる可能性があります。自分のケースがどちらに当たるのかは、実際に引き直し計算をしてみないとわからない部分もあります。だからこそ、まず計算をして実態を把握することが、その後の見通しを立てるうえで欠かせないのです。心配な場合は、相談の段階で「信用情報に影響が出る可能性はあるか」を率直に尋ねておくと、安心して進められます。
請求した業者から借りにくくなる「社内ブラック」
もうひとつ知っておきたいのが、いわゆる社内ブラックです。過払い金を請求すると、その業者の社内記録に「過払い金請求をした顧客」として残り、その業者からは将来、再び借入をするのが難しくなることがあります。これは信用情報機関のブラックリストとは別のもので、あくまでその業者の内部での話です。他社からの借入や、住宅ローンなどには影響しません。とはいえ、「過払い金を請求した会社のカードを今後も使い続けたい」という場合には、頭に入れておくとよいでしょう。
もっとも、社内ブラックは信用情報機関に共有されるものではないため、他社が「この人は過去に過払い金請求をした」と知ることはできません。つまり、影響が及ぶのは請求した相手の会社一社に限られ、そのほかの金融機関やクレジット会社の審査には関係しないということです。多くの方にとって、特定の一社が今後使えなくなることのデメリットは、戻ってくる過払い金の大きさに比べれば、ごく小さなものといえるでしょう。どうしても付き合いを続けたい一社がある場合を除けば、社内ブラックを過度に心配する必要はありません。
交渉で終わるか、訴訟になるか
引き直し計算で過払い金の額が確定したら、業者との交渉に入ります。ここで話がまとまるか、それとも訴訟まで進むかで、手続きにかかる時間や戻る金額が変わってきます。
交渉での解決
多くのケースでは、まず業者と交渉して、返還額と返還時期を話し合います。交渉で合意できれば、訴訟をせずに過払い金が戻ってきます。早ければ数か月で解決することもあり、手間や時間の面ではもっとも負担が軽い方法です。ただし、業者は少しでも返還額を抑えようとするため、交渉だけだと満額より低い金額で和解することも珍しくありません。
そもそも交渉とは、こちらの請求額と業者の提示額のあいだで折り合いをつける作業です。業者がこうした対応を取る背景には、過払い金の返還が業者にとっては支出になるという事情があります。そのため、「すぐに払う代わりに金額を下げてほしい」「分割でなら満額に近づける」といった条件を提示してくることもあります。交渉では、戻る金額と、戻るまでの早さのどちらを優先するかという判断を迫られる場面が出てきます。たとえば、多少金額が下がっても早く現金がほしいのか、時間がかかっても満額に近づけたいのか――この優先順位によって、受け入れるべき和解の内容は変わってきます。経験のある専門家は、その業者がどの程度まで譲歩する余地があるのかを過去の事例から読み取り、依頼者の希望に沿った落としどころを探ってくれます。
訴訟になるケース
業者の提示額に納得できない場合や、業者が支払いに応じない場合は、訴訟を起こして裁判所の判断を求めます。訴訟には時間がかかり、解決まで半年から一年程度を要することもあります。その代わり、判決まで進めば、交渉よりも満額に近い金額や、過払い金に付く利息まで認められやすくなります。手間はかかっても、結果的に戻る金額が増えることが多いのです。
「訴訟」と聞くと身構えてしまうかもしれませんが、過払い金の訴訟では、本人が必ずしも法廷に立つ必要はありません。手続きは代理人である専門家が進めてくれるため、本人は経過の報告を受けながら待つことが中心になります。また、訴訟を起こしたからといって、必ず判決まで争うとは限りません。訴訟の途中で業者が態度を変え、より良い条件を提示してきて、和解で終わることもよくあります。つまり訴訟は、業者に本気度を示し、交渉を有利に進めるための手段でもあるのです。どの段階で折り合うかを含めて、専門家が状況を見ながら最善の進め方を判断してくれます。
どちらを選ぶかは、戻る金額の差と、かかる時間・手間のバランスで決めることになります。専門家は、業者ごとの対応の傾向や過去の事例をふまえて、交渉で進めるべきか訴訟まで視野に入れるべきかを判断してくれます。ここでも、経験のある専門家に任せる利点が出てきます。
専門家選びで失敗しないために
過払い金請求は、どの専門家に頼むかによって、戻る金額や手続きの満足度が変わることがあります。同じ過払い金でも、交渉の進め方や訴訟への踏み込み方しだいで、最終的に手元に戻る金額に差が出ることは珍しくありません。安心して任せられる相手を選ぶために、いくつか押さえておきたい点があります。
過払い金請求の実績があるか
過払い金請求は、業者との交渉や訴訟の進め方に経験がものをいう分野です。これまでに過払い金請求をどれだけ扱ってきたか、訴訟まで対応できるかは、選ぶうえで大切な手がかりになります。交渉だけで早く終わらせたがる事務所もありますが、訴訟まで見据えてくれるかどうかで、戻る金額が変わることもあります。
費用の説明が明確か
過払い金請求を依頼すると、費用がかかります。一般には、戻ってきた過払い金の中から一定割合を報酬として支払う形が多く、そのほかに着手金や実費がかかる場合もあります。大切なのは、契約の前に、何にいくらかかるのかをはっきり説明してくれるかどうかです。報酬の割合や、どんな場合に追加費用が発生するのかを、あいまいにせず示してくれる事務所を選びましょう。
報酬の割合には、専門家の団体が定める規程によって上限の目安が設けられています。たとえば、交渉で取り戻した場合と、訴訟まで進めて取り戻した場合とで、報酬の割合の上限が分かれているのが一般的です。こうした枠組みがあるため、極端に高い報酬を取られる心配は少ないものの、事務所によって設定はさまざまです。だからこそ、契約前に費用の内訳を確認し、戻ってくる見込み額のうちどれくらいが手元に残るのかをイメージしておくことが大切です。良心的な事務所は、こうした費用の説明を、聞かれる前から進んで行ってくれます。費用について質問したときの答え方や態度も、その事務所が信頼できるかどうかを見極める手がかりになります。あいまいにごまかしたり、面倒くさそうにしたりする事務所は、その後の対応も推して知るべしです。逆に、こちらが納得できるまで丁寧に説明してくれる事務所であれば、安心して任せられる可能性が高いといえます。
悪質な勧誘には注意する
過払い金請求をめぐっては、過剰な広告や強引な勧誘を行う業者がいないとはいえません。「今すぐ請求しないと損をする」とむやみに不安をあおったり、本人の意向を確かめずに手続きを進めようとしたりする相手には注意が必要です。信頼できる専門家は、メリットだけでなくデメリットも正直に説明し、本人が納得したうえで進めてくれます。相談時の対応をよく見て、誠実に向き合ってくれるかどうかを見極めましょう。
過払い金請求のデメリットに関するよくある質問
過払い金請求をすると、家族に知られてしまいますか?
過払い金請求をしたことが、自動的に家族や勤務先に通知されることはありません。専門家とのやり取りも、希望すれば自宅以外の方法で連絡を受けることができます。完済済みの借入であれば信用情報にも影響しないため、家族に知られずに手続きを進めることは十分に可能です。心配な場合は、相談の段階でその旨を伝えておくとよいでしょう。
過払い金請求にデメリットがないと言われるのはなぜですか?
完済済みの借入について請求する場合、信用情報に傷がつかず、戻ってくるのは本来払いすぎていた自分のお金だからです。失うものがほとんどなく、正当な権利を取り戻すだけなので、デメリットが小さいといわれます。ただし、返済中の借入で借金が残る場合や、社内ブラックになる可能性など、状況によっては注意点もあるため、完全にゼロというわけではありません。
請求してから過払い金が戻るまで、どのくらいかかりますか?
交渉で解決する場合は、相談から数か月程度で返還まで至ることが多いです。一方、訴訟になると、半年から一年ほどかかることもあります。取引履歴の取り寄せに時間がかかったり、業者の対応が遅かったりすると、さらに延びることもあります。急いで現金が必要な事情がある場合は、その点も相談時に伝えておくと、進め方を調整してもらいやすくなります。
過払い金が思ったより少なかった場合はどうなりますか?
引き直し計算の結果、過払い金がわずかだったり、ほとんどなかったりすることもあります。その場合でも、請求すること自体に大きな不利益はありません。むしろ、正確な金額がわかることで、過払い金請求ではなく別の債務整理を検討するなど、次の判断につなげられます。まず計算して実態を知ることが、損をしないための出発点になります。
業者がすでに倒産している場合でも請求できますか?
残念ながら、貸金業者がすでに倒産している場合、過払い金を取り戻すのは難しくなります。会社が存在しなくなっていると、請求する相手そのものがいなくなってしまうためです。過払い金には時効もあり、時間がたつほど業者の経営状況が変わるおそれもあります。心当たりがあるなら、業者が健在なうちに、できるだけ早く確認することが大切です。
自分で過払い金請求をすることはできますか?
法律上は、本人が自分で取引履歴を取り寄せ、引き直し計算をして、業者と交渉することもできます。費用をかけたくない方にとっては選択肢のひとつです。ただし、引き直し計算には専門的な判断が必要で、一連計算かどうかの見極めや、業者との交渉、場合によっては訴訟まで、すべて自分でこなすのは簡単ではありません。業者は交渉のプロですから、個人で対応すると低い金額で和解させられてしまうこともあります。手間と戻る金額のバランスを考えると、専門家に任せたほうが結果的に得になるケースが多いといえます。
過払い金請求をすると、いま使っているクレジットカードは使えなくなりますか?
過払い金を請求した業者が発行しているカードについては、社内ブラックの扱いとなって、更新時に使えなくなったり、利用が止まったりすることがあります。一方、それ以外の会社のカードには影響しません。完済済みの借入についての請求であれば信用情報に傷はつかないため、請求した業者以外のカードは、これまでどおり使い続けられます。どうしても使い続けたいカードがある場合は、その点も含めて相談時に専門家に伝えておくとよいでしょう。
家族の借金について、代わりに過払い金請求はできますか?
過払い金を請求できるのは、原則として借入をした本人です。家族であっても、本人に代わって勝手に請求することはできません。ただし、本人から委任を受ければ、専門家を通じて手続きを進めることは可能です。また、借入をした本人がすでに亡くなっている場合は、相続人が過払い金を返してもらう権利を引き継いで請求できることがあります。亡くなった家族に過払い金がありそうなときは、相続の問題ともからむため、早めに専門家へ相談するとよいでしょう。
まとめ――流れとリスクを知れば怖くない
過払い金請求は、相談から始まり、受任通知の送付、取引履歴の取り寄せと引き直し計算、業者との交渉、必要なら訴訟を経て、過払い金の返還に至るという流れで進みます。一見すると手続きが多く感じられますが、その大半は専門家が引き受けてくれるため、本人の負担は決して大きくありません。本人がすることは、最初に相談して依頼すること、そして経過の報告を受けながら、必要に応じて書類に署名すること――おおむねこれくらいです。専門的で骨の折れる部分は、すべて任せてしまえます。
そして、もっとも心配されがちな信用情報への影響も、完済済みの借入であれば原則として傷がつかず、デメリットの小さい手続きだといえます。ただし、返済中の借入で借金が残ると任意整理扱いになる例外や、請求した業者の社内ブラックといった注意点はあるため、自分のケースがどれに当たるかを知っておくことが大切です。流れとリスクの両方を正しく理解すれば、過払い金請求は決して怖いものではありません。そして忘れてはならないのが、過払い金には時効があり、時間がたつほど取り戻せる可能性が下がっていくということです。迷っているあいだにも、期限は静かに近づいてきます。払いすぎたお金を取り戻す正当な手続きとして、まずは取引履歴を取り寄せ、自分に過払い金があるかどうかを確認するところから始めてみましょう。早めの一歩が、損をしないための、もっとも確かな近道になります。
あなたの借金はいくら減額できる?無料診断
任意整理後の月々の返済額目安
2万円
※ 簡易計算です。任意整理は弁護士・司法書士が交渉し将来利息のカット等を行うもので、実際の減額幅は借入先・返済状況により異なります。個人再生・自己破産では更に大きな減額が可能な場合があります。