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壊れた夫婦関係を修復する4つの方法と難航する4つのケース

この記事で分かること

  • 夫婦関係を改善するためには、まず自分が変わる必要があることを理解すべき。
  • 修復には時間がかかるので、頑張りすぎないことも大切。
  • 相手を思いやる気持ちは夫婦関係を修復すべきサイン。
  • 夫婦関係を修復するためには、①仲が悪くなった原因を話しあう、②相手の良い部分を見る、③夫婦の時間を増やす、ことが必要。
  • DV、喧嘩が絶えないなどの問題がある場合は、夫婦関係の改善は難しい。

「最近めっきり夫婦の会話が減った」なら、夫婦関係悪化のサインといえます。夫婦関係を修復するためには時間をかける必要がありますが、ポイントをおさえて改善のステップを踏んでいくことも大切です。そこで今回は、夫婦関係の修復前に確認すべきこと、夫婦関係を修復すべきサイン、壊れた夫婦関係を修復する方法、夫婦関係の修復が難しいケース、をわかりやすくご説明します。

夫婦関係修復の前に確認すべきこと

夫婦関係が悪くなってしまったけれど、「なんとか修復したい!」と考えるなら、関係を修復する前に以下でご紹介する内容を確認しておきましょう。

まず自分が変わる必要があるということ

夫婦関係悪化の原因はさまざまだと思います。相手が浮気をした、大きな喧嘩をして以降夫婦で会話をしなくなった、生活をしていくうちに気持ちが離れた、など夫婦によって原因は異なってきます。

しかし、あなた自身が修復を望むのであれば、まずはあなたが変わるべきです。夫婦関係悪化のきっかけを作ったのが相手の場合、「相手が悪いのになぜ私が変わらなければいけないの?」と思うのは当然です。もっとも、このように考えている間は夫婦間の溝はより深くなってしまうばかりです。相手も「何度も謝ったのになぜ許さないんだ?」と考えているかもしれません。

どのような原因であっても、まずは相手を受け入れ、自分が相手に対する見方を変えることが必要です。これができない間は、まだ夫婦関係を前向きに改善していく準備ができていないといえるかもしれません。

離婚するカップルの原因の多くは「性格の不一致」です。つまり、お互いに原因があるということが多いということを最初に理解しておきましょう。

復縁して必ずうまくいくとは限らない

夫婦関係を修復さえすれば、ハッピーエンドというわけではありません。関係を改善したら、その後も夫婦で何十年と生活を共にすることになるのですから、夫婦関係の改善は1つの始まりにすぎないのです。

夫婦関係が一時期によくなったとしても、その後また関係が悪化する可能性はあります。今回の改善で、しっかりとお互いを見つめ直し、良いところも悪いところもそれぞれが受け入れていかなければ、この先ずっと一緒に暮らしていくのは難しいといえるでしょう。

そのため、「復縁したら人生が変わる」「復縁したら幸せになれる」というのは間違いです。夫婦関係を改善できたら、今後も仲良くできるように努力していこうと考えていく必要があります。

復縁しても必ずうまくいくとは限らないということを理解した上で、夫婦関係改善に臨みましょう。

無理だと感じたら意地をはらずに諦める

「夫婦関係を改善しようとお互いに努力しているが、なぜかうまくいかない…」

多くのカップルがこのような問題で悩んでいます。自分なりに一生懸命努力して、それでも喧嘩をしてしまう、相手がしっかり向き合おうとしてくれない、そのような状況がある場合は、意地を張らずに諦めましょう。諦めることで楽になることもあります。

また一旦、がんばることをやめてリラックスすれば、なぜか関係がよくなることもあります。頑張りすぎてしまうと、相手も頑張らないといけなくなってしまうため、お互いに疲れてしまうこともあるのです。

なんとか二人でやり直そうという気持ちはすばらしいですが、心が悲鳴をあげる前に一度休憩をとりましょう。それからゆっくり夫婦関係を改善するのも悪くありません。そして、この人とはやっぱり無理だと感じたら、いつでも諦めてよいのです。

絶対に夫婦関係を改善しなければいけないことはありません。

ワンポイントアドバイス
「夫婦関係を良くしたい」と考える方は、ご自身が頑張りすぎて疲れてしまう方もいます。夫婦関係改善には時間がかかることも多いため、大きな気持ちで少しずつ時間をかけて改善していくことを心がけましょう。無理せず、焦らず、自分と相手を思いやりましょう。

壊れた夫婦関係を修復する方法

一度壊れてしまった夫婦関係はなかなか修復するのが難しいといわれています。しかし、修復した夫婦も実際に存在するのです。そこで、ここでは夫婦関係を修復する4つの方法をお伝えします。

仲が悪くなった原因を話し合う

失われた夫婦関係を取り戻すためには、夫婦でしっかりと向き合う必要があります。具体的には、夫婦で話す機会を多く持つことが必要です。

まずは「夫婦関係を改善したい」という気持ちをお互いに確認することです。ここにズレがある場合は、改善は見込めません。お互いにやり直す覚悟があることを話し合いで確認しましょう。

その上で、仲が悪くなった原因を話し合うことも必要です。お互いに相手に伝えていない気持ちがあるはずです。

「育児が大変なときに全然気持ちをわかってくれなかった」「浮気の後に謝罪はあったが、誠意が見えなかった」「どう向き合えば良いかわからなかった」など自分の気持ちを伝えましょう。また、相手の気持ちも否定せずにしっかりと耳を傾ける必要があります。

話し合いは1度ではなく、少しずつでも良いのでできるだけ毎日続けていくことが大切です。向き合い続けることで、少しずつ解決の糸口が見えてきます。仲が悪くなった根本的な原因を見つけない限り、今後の改善は難しいのです。

相手の良い部分を見ようと努力する

話せば喧嘩になるというケースがありますが、お互い不満が溜まっていて、相手の悪い部分ばかりを指摘してしまうのが関係悪化の原因である場合もあります。

夫婦関係を修復するためには、相手の良い部分をできるだけ多く見つけることが大切です。相手の悪い点ばかり注目して見ていると、良い部分を探すのが難しく感じるかもしれませんが、些細なことでも良いのです。相手の良い部分を見つけたら、それを言葉に出して伝えるようにしましょう。良い部分を指摘されて、気分が悪くなる人はいません。

また、仮に気になることがあったとしても、あまり口うるさく言わないようにすることも大切です。毎日のように悪い部分を指摘されると、関係を修復するどころか悪化させてしまう原因にもなりかねないためです。

相手の悪い部分が目立つような話題は避け、できるだけ楽しい話をするようにしましょう。そして、何かをしてもらったら、感謝を伝えることです。「ご飯を作ってもらった」「ゴミを出してくれた」「自分より先に率先して何かをしてくれた」など、理由はなんでも構いません。感謝の気持ちを表し、相手を尊重する姿勢を見せることが大切です。

一緒に過ごす時間を増やすようにする

夫婦関係の悪化の原因は、コミュニケーション不足というケースも多く見られます。そのため、できるだけ夫婦でコミュニケーションを取る機会を増やしましょう。

例えば、一緒にご飯を食べる機会を増やす、同じ部屋で寝る、共通の趣味を作るなどが挙げられます。二人で過ごす時間が増えれば、話も徐々に弾み、関係改善の兆しが見えるようになります。

何を話せば良いかわからない、何をきっかけにすれば良いかわからないという方がいますが、まずは挨拶から始めましょう。「おはよう」「おやすみ」「行ってきます」など、当たり前の挨拶を増やしてくことも大切です。家に帰ってきたら、「今日はどんな1日だった?」と相手の日常を知る努力をするのも良いでしょう。

たまには、旅行に行ってみたり、仲が良かった頃の昔話で盛り上がるなども良い傾向です。一緒に楽しい時間を過ごすことで、少しずつ関係を良好にしていくことができます。

別居してみる

夫婦で関係悪化の原因を話し合い、相手を尊重してコミュニケーションを増やしたのにもかかわらず、やはり喧嘩になってしまうという場合は、一度距離をおくべきかもしれません。お互いに相手の良さを再認識できていないなら、最終手段として別居をしてみるという方法もあります。

別居生活をすることで、お互い冷静になり相手が本当に自分に必要な人かどうかがわかります。ただし、別居は期間を限定すべきです。期間を定めないと、別居によりズルズルと良くない関係が長期化してしまう事態にもなりかねません。離婚を目的とするのではなく、あくまで修復を目的とする別居であることを明確にすることが大切です。

ワンポイントアドバイス
ご紹介した内容以外でも関係を修復できる方法はあるでしょう。気に入った方法を試してみてください。どのような方法であったとしても一番大切なことは相手を尊重する気持ちです。冷静さを失いそうになったら、一度自分を振り返り、相手の気持ちになって考えているかどうかを確認してみましょう。

夫婦関係を修復すべきサイン

夫婦関係を修復したいけれど、少し迷いがあるという方も多いのではないでしょうか? そこで、夫婦関係を修復すべきサイン3つをお伝えします。

相手を思いやる気持ちがある場合

夫婦関係を修復したいが、なかなか踏ん切りがつかない、きっかけが掴めないという方も多いと思います。特に、長期間夫婦仲が悪く、冷え切った関係になってしまっている場合、「離婚すべきか、修復すべきか」で迷う方もいらっしゃるでしょう。このような迷いがある場合は、まずは自分の意思をはっきりさせる必要があります。

病気の時や外で辛いことがあったとき、最初に打ち明けたいのは誰でしょうか。あるいは、心のどこかで相手をいつも思いやる気持ちはないでしょうか。

もし、心のどこかに相手を気遣っている場合や一緒の時間を過ごしたいという気持ちが残っているのなら、相手に好意が残っている証拠です。家族としての好意か、恋人としての好きな気持ちかどうかがわからない、という方もいますがどちらであっても構いません。相手を考える気持ちが残っているかどうかが重要であるためです。

ご自身だけでなく、相手にもあなたを思いやる行動などが少しでも見えれば、これは夫婦関係の修復を図るべき1つのサインといえます。

自分が折れる覚悟がある場合

夫婦関係悪化のきっかけとなった問題がどうしても忘れられないという方も多いでしょう。先に「夫婦関係修復の前に確認したいこと」でもご説明したように、これを引きずっている間は夫婦関係の修復が難しいといえます。

しかし、何かがきっかけで「もういい加減この気持ちに振り回されたくない」と思うときが訪れるかもしれません。このような気持ちになったときは、前に進む準備ができたということです。自分が折れてもよいと感じているなら、相手と修復してやり直すべき1つの兆候といえます。

相手がいつ謝ってくるのかなと待っている方もいるかもしれませんが、謝られても本当に許せるのでしょうか? 本当の問題はあなた自身がその問題を許すかどうかです。許すかどうかを相手に委ねるのではなく、自分自身が歩み寄る余裕がある場合は、自分が変わったということです。より良い夫婦関係を始めるきっかけといえるのではないでしょうか。

お互いに真剣に向き合う準備がある場合

ご自身の中で、相手を思いやる気持ち、好きな気持ちがあり、その上で自分が折れてでも前向きに夫婦関係の改善を図りたいと考えている場合、夫婦関係改善のための準備が充分にできるといえます。

これを後押しするのが相手の気持ちです。相手に対し、自分の気持ちを一度伝えてみましょう。「夫婦仲をもう一度良くしたい」「2人で一緒に頑張っていきたい」「向き合いたい」など、改善のきっかけとなる話をしてみると、相手の反応がわかります。これに対し、相手も同様の気持ちである場合は、夫婦関係を改善すべきサインといえます。

お互いが同じ気持ちであるのに、言葉で確認しなかったため、夫婦関係を改善できないカップルは大勢います。まずは、しっかりと言葉で確認することが大切です。

夫婦関係を修復したいなら、紹介したようなサインを見逃さないことが重要です。ぜひ参考にしてみてください。

ワンポイントアドバイス
夫婦関係を改善したいけれど、これが正しい結論といえるのかわからずモヤモヤした気持ちを抱えてしまっている方は多いことと思います。1つだけはっきりしていることは、正しい結論はないということです。自分と向き合い、相手と向き合う必要性があると感じたなら、行動を起こすことが必要でしょう。

夫婦関係修復が難しいケース

夫婦関係を修復するためには、夫婦が互いに努力する必要がありますが、場合によっては努力で解決できない問題を抱えているケースもあります。そこで、夫婦関係修復が難しいケースをご説明します。

暴力、モラハラなどがある場合

DVやモラハラなどの問題がある場合は、関係修復は諦めるべきです。この場合に限っては、あなたに落ち度は1つもありません。相手の心の問題などもはらんでいるため、あなた自身の身や精神の危険を回避するためにも、一刻も早く離れるべきです。

残念ですが、DVやモラハラ行う人はまた同じ過ちを繰り返します。本当に改善してほしいなら、医師による治療を受けさせる必要があるでしょう。

話すと喧嘩を繰り返す場合

お互いに話すたびに喧嘩をしてしまうケースでは、なかなか関係改善は難しい状況といえます。先に指摘したように、まずは別居を行い冷静になってから関係の修復を図る方が良いかもしれません。

別居後でも、喧嘩を繰り返してしまう場合は、残念ながら関係修復は難しいといえるでしょう。この場合は、お互いのためにも離婚を視野に考えていくべきです。

何度も浮気を繰り返す場合

関係悪化の原因がどちらかの浮気という場合、何度も浮気を繰り返してしまうケースがあります。

「二度と裏切らない」と約束したのにもかかわらず、不倫をしてしまう人は精神的に未熟かなんらかの精神的疾患を抱えてしまっている可能性もあります。

一度だけの浮気なら、相手を許せる方も多いと思いますが、何度も繰り返す人を信用するのはかなり難しいことです。相手に未練がある場合は、離れるのは辛い決断ですが、今後のことも考えると、離婚も選択肢の1つとして考えるべきといえます。

今後の人生でも、浮気を繰り返す可能性があることを許せるのか、許せない場合は離婚を前提とした話し合いを進めていく必要があるかもしれません。

義両親の介入がひどい場合

夫婦関係に過度に口を挟む義両親がいて、そのことが関係悪化の原因となってしまった場合は夫婦関係の修復はなかなか難しいといえるかもしれません。

相手も義両親が原因だと把握している場合は、関係改善の方法がありますが、「両親は悪くない」と考えている場合、なかなか難しい問題があります。相手の親への愛情も絡んでいるため問題は複雑です。話し合った後でも、相手が自身の両親の問題を理解できない場合は別れを考えるべきかもしれません。

また、ご自身の両親が問題である場合は、夫婦関係を良好にするために親とは少し距離を置くようにした方が良いでしょう。できない場合は残念ですが、関係修復は叶いません。

ワンポイントアドバイス
暴力などの問題が絡む場合は、周囲に相談しましょう。自分では冷静な判断ができないケースもあるためです。DVやモラハラの被害者は「自分が悪い」と考えるパターンが多いですが、責任は完全に相手にあります。このようなケースでは夫婦関係修復ではなく、ご自身やお子さんの人生を第一に考えるべきです。

夫婦関係の修復にはお互いの努力が必要

DVや義両親の干渉の度合いが大きい場合などは、修復が難しいこともありますが、多くの問題に関しては夫婦で問題にしっかりと向き合うことにより改善が可能です。しかし、夫婦関係を修復するためには、どちらか一方だけでなく、お互いに努力を続けていくことも大切だということは忘れないでください。

「夫婦関係良くしたい」と夫婦で話し合ったときが、始まりのときです。時間をかけて、ゆっくりより良い夫婦の時間を増やしていきましょう。

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