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給料未払いの対処法は?請求できる権利と法的措置

給料未払いの対処法は?請求できる権利と法的措置

この記事で分かること

  • 給料未払いのよくあるパターンと該当するケース
  • 給料の未払いが法律に違反する行為であること
  • 未払いに直面したらまず集めるべき証拠
  • 会社に給料の支払いを求める具体的な方法
  • 会社が倒産した場合に給料を守る国の制度
  • 未払いの残業代もまとめて請求できること
  • 時効など請求前に押さえておきたい注意点

働いた分の給料は、退職の有無や会社の経営状況にかかわらず、支払われるべきものです。未払いは法律に違反する行為であり、堂々と請求してかまいません。まず証拠を集め、直接請求、内容証明、労働基準監督署への相談、法的手続きと段階を踏みます。倒産時も国の立替制度があります。未払いの残業代も忘れず確認し、権利が時効で消えてしまう前に、まずは早めに専門家へ相談しましょう。

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働いた分の給料が、約束の日になっても支払われない。あるいは、一部しか振り込まれていない。生活がかかっているだけに、こんなことが起きると、不安と怒りが一気に込み上げてくるでしょう。「泣き寝入りするしかないのだろうか」と、あきらめかけている方もいるかもしれません。しかし、そんな必要はまったくありません。

給料の未払いは、決して珍しいトラブルではありません。しっかり働いたのに対価が支払われないというのは、あってはならないことですが、現実には少なからず起きています。だからこそ、こうした事態に直面したとき、どう対処すればよいのかを知っておくことが大切です。正しい手順を踏めば、多くの場合、道は開けます。まずは、あきらめないことから始めましょう。

労働の対価である給料は、働いた人に当然に支払われるべきものです。会社がそれを支払わないのは、法律に反する行為です。この記事では、給料の未払いにどう対処すればよいのか、どんな方法で請求できるのか、そして請求する際の注意点までを、順を追って整理していきます。正しい知識を持って行動すれば、本来受け取るべきお金を取り戻せる可能性は十分にあります。まずは落ち着いて、一つずつ確認していきましょう。

給料の未払いは、単なるお金の問題にとどまりません。毎日まじめに働いてきたのに、その対価が支払われない。それは、自分の労働そのものが軽んじられているようで、深く傷つくものです。だからこそ、この問題には、きちんと向き合う価値があります。あきらめて泣き寝入りするのではなく、正当な権利として給料を求めていく。そのための知識を、この記事でしっかり身につけていきましょう。知っていれば、動けます。

給料未払いとは?よくあるパターン

給料の未払いと一口に言っても、その形はさまざまです。まずは、どのようなケースが未払いにあたるのかを整理しておきましょう。自分の状況が当てはまるかどうか、確認してみてください。

意外かもしれませんが、「これは未払いにあたるのだろうか」と迷うケースもあります。給料日を過ぎても振り込まれない、という分かりやすいものだけが未払いではありません。約束と違う金額しか支払われない、一部が差し引かれている、といったものも含まれます。自分の受けている扱いが未払いにあたるのかどうか、まずは代表的なパターンと照らし合わせてみましょう。

典型的なのは、給料日になっても給料が振り込まれないというケースです。しかし、それだけではありません。約束された金額より少ない額しか支払われない、残業した分の残業代が支払われない、といったものも、立派な未払いです。

ほかにも、あらかじめ約束していた手当が支払われない、一方的に給料を減らされた、といったケースも考えられます。要は、労働の対価として本来支払われるべきお金が、正当な理由なく支払われていなければ、それは未払いの問題として扱えるということです。「これくらいは仕方ないか」と見過ごしてしまいがちな部分にも、実は請求できるお金が隠れていることがあります。

また、「退職したら、最後の月の給料が支払われなくなった」「会社の経営が苦しいからと、支払いを先延ばしにされている」といったケースも少なくありません。理由が何であれ、働いた分の給料が支払われないのであれば、それは会社が果たすべき義務を果たしていない、ということになります。

特に、退職をめぐって未払いが起きるケースは多く見られます。「引き継ぎが終わっていないから」「備品を返していないから」などと理由をつけて、最後の給料の支払いを渋る。あるいは、退職に腹を立てた会社が、嫌がらせのように支払いを止める。しかし、こうした対応はいずれも認められません。どのような事情があっても、働いた分の給料は、支払われなければならないのです。自分のケースがどのパターンにあたるかを整理することが、対処の第一歩になります。

「もう少し待って」に流されない

会社から「もう少し待ってほしい」「来月には必ず払う」などと言われ、ずるずると先延ばしにされてしまうケースがあります。しかし、そうした口約束を信じて待ち続けている間に、状況がさらに悪化してしまうこともあります。誠実に対応してくれないと感じたら、早めに行動を起こすことが大切です。

特に注意したいのが、会社の経営が傾いている場合です。「待ってほしい」という言葉の裏で、実は資金繰りが行き詰まっている、ということもあります。そうしたケースでは、待っている間に会社が支払える資力を失い、結局まったく回収できなくなってしまう危険があります。もちろん、一時的な事情で少し遅れるだけのこともありますが、何度も先延ばしにされるようなら、それは黄色信号だと考えたほうがよいでしょう。漫然と待ち続けるのではなく、状況を見極めて動くことが大切です。

給料の未払いは違法

まず、はっきりと知っておいてほしいことがあります。給料の未払いは、法律に違反する行為だということです。会社は、労働者が働いた分の給料を、決められた期日に、全額支払わなければなりません。

この「決められた期日に、全額を」という点が重要です。会社が勝手に支払いを遅らせたり、一部だけしか払わなかったりすることは、原則として認められません。給料は、あなたが労働を提供したことへの、正当な対価です。それを支払わないというのは、約束を破る行為であると同時に、法律に反する行為でもあるのです。まずは、この大前提をしっかり押さえておきましょう。この点を理解しておくだけでも、会社の言い分に流されずに済みます。

「会社の経営が苦しいから仕方ない」「もう辞めた人間には払わなくてもよい」といった言い分は、通用しません。経営状況がどうであれ、退職したかどうかにかかわらず、働いた対価としての給料は支払われるべきものなのです。会社の都合で、労働者の権利がないがしろにされてよいはずがありません。

そもそも、給料は労働者の生活を支える、いわば命綱です。だからこそ法律は、給料の支払いについて、厳格なルールを定めています。決められた期日に、全額を、直接労働者に支払う。これが原則です。会社が一方的にこのルールを破ってよいわけがありません。「うちは苦しいから」という言葉に、あなたが我慢する理由はないのです。むしろ、そうした会社ほど、はっきりと権利を主張していく必要があります。遠慮している間に、状況が悪くなってしまうこともあるからです。

だからこそ、給料が支払われないという状況に直面したとき、労働者は堂々と支払いを求めてよいのです。「請求したら気まずくなる」などと遠慮する必要はありません。正当な権利を主張することは、決してわがままではないのです。

むしろ、遠慮して何も言わずにいると、会社は「この人は言ってこないから大丈夫」と考え、未払いの状態が続いてしまうこともあります。声を上げることは、自分の生活を守るための当然の行動です。うしろめたさを感じる必要はまったくありません。あなたが働いた分の対価を求めるのは、正当な権利の行使なのです。この意識を持つことが、行動を起こす後押しになります。

給料未払いに直面したらまずすること

実際に給料の未払いが起きたとき、まず何をすればよいのでしょうか。あわてず、順番に対応していくことが大切です。ここでは、最初にやっておきたいことを整理します。

給料が支払われないと分かった瞬間は、頭に血が上って、すぐにでも会社に抗議したくなるかもしれません。しかし、そこでひと呼吸おいて、まずは準備を整えることが肝心です。感情的に動くより、証拠を固めてから請求するほうが、はるかに有利に事を運べます。次に挙げる準備を、落ち着いて進めていきましょう。

何より大切なのが、証拠を集めることです。給料が未払いであること、そして自分が実際に働いていたことを示す資料を、できる限り手元に確保しておきましょう。

なぜ証拠がそれほど大切なのかというと、いざ請求する段階になったとき、「たしかに働いたのに支払われていない」という事実を、自分の側で示す必要があるからです。頭の中では分かっていても、それを形にして示せなければ、会社に認めてもらうのは難しくなります。具体的には、次のような資料を集めておくとよいでしょう。

  • 雇用契約書や労働条件が分かる書面(約束された給料の額を示すもの)
  • タイムカードや勤務記録(実際に働いた事実と時間を示すもの)
  • これまでの給与明細(過去にどのように支払われていたかを示すもの)
  • 給料が振り込まれる口座の記録(振り込みが止まっていることを示すもの)
  • 会社とのやり取りが分かるメールやメッセージ

これらの証拠は、後で会社に請求する際にも、法的な手続きに進む際にも、あなたの主張を支える大切な材料になります。特に、実際に働いた時間を示す記録は重要です。勤務時間を裏づける資料が乏しい場合の対処については、こちらの記事も参考になります。

証拠集めで意識したいのは、「働いた事実」と「支払われていない事実」の両方を示せるようにしておくことです。前者は、タイムカードや勤務記録、業務のやり取りなどで示せます。後者は、給与明細や口座の記録で示せます。この二つがそろえば、「たしかに働いたのに、給料が支払われていない」という主張を、しっかりと裏づけられます。会社にある資料の中には、退職後には入手しにくくなるものもあるため、できるうちに確保しておくことが大切です。

特に、タイムカードのように会社が管理している記録は、いざ争いになったときに会社側が出し渋ることもあります。だからこそ、在職中に、自分の手元にも記録を残しておくことが役立ちます。始業と終業の時刻を自分でメモしておく、業務のメールを保存しておくといった、日々の小さな積み重ねが、後で大きな力になります。証拠が乏しいと感じても、あきらめずに、集められるものを集めてみてください。

給料を請求する具体的な方法

証拠がそろったら、いよいよ会社に給料の支払いを求めていきます。請求にはいくつかの方法があり、状況に応じて段階を踏んでいくのが現実的です。基本的な流れを見ていきましょう。

請求と聞くと構えてしまうかもしれませんが、最初から大がかりな手続きを起こす必要はありません。まずは会社に直接求めることから始め、それで解決しなければ、少しずつ手段を強めていく。この段階的な進め方を知っておけば、いま自分がどの位置にいて、次に何をすればよいのかが見えてきます。次のステップを参考に、自分の状況に当てはめて考えてみてください。

  1. まず、会社に対して直接、給料の支払いを求めます。口頭や書面で、いつまでにいくら支払ってほしいのかを、はっきり伝えます。
  2. 会社が応じない場合には、内容証明郵便で正式に請求します。請求の意思を、記録に残る形で明確に示すことができます。
  3. それでも支払われない場合には、労働基準監督署への相談を検討します。会社への指導が行われることもあります。
  4. 最終的な手段として、労働審判や訴訟といった法的な手続きに進みます。裁判所を通じて、支払いを求めていきます。

いきなり大ごとにするのではなく、まずは会社に直接求めることから始めるのが一般的です。それでも解決しない場合に、段階的に手段を強めていきます。労働基準監督署がどのような役割を担っているのかについては、こちらの記事もあわせてご覧ください。

内容証明郵便による請求は、この段階で大きな意味を持ちます。単なる口頭の催促と違い、いつ、いくらを、どういう理由で求めているのかを、記録に残る形で明確に示せるからです。会社に対して「本気で請求するつもりだ」という姿勢が伝わり、それだけで支払いに応じてくることもあります。また、この書面は、後に法的な手続きへ進んだ場合にも、請求の意思を示す証拠として役立ちます。どの段階で専門家の力を借りるかは、状況を見ながら判断するとよいでしょう。

労働基準監督署に相談するのも、有効な手立ての一つです。労働基準監督署は、賃金の未払いをはじめとする労働問題について、相談を受け付けている公的な機関です。会社に対して指導が行われることで、状況が動くこともあります。どこに相談すればよいか分からないときの、最初の窓口としても頼りになります。その役割を知っておくと、いざというときに活用しやすくなります。

ただし、労働基準監督署は、あくまで会社に対して指導や是正を促す立場です。個々の労働者に代わって、給料を取り立ててくれるわけではありません。そのため、指導によっても会社が支払いに応じない場合には、最終的には労働審判や訴訟といった法的な手続きを検討することになります。どの手段が自分のケースに合っているかは、状況によって変わるため、専門家に相談しながら見極めていくとよいでしょう。

会社が倒産した場合の給料はどうなる

「会社が倒産してしまったら、未払いの給料は取り戻せないのではないか」。そう心配される方も多いでしょう。たしかに、会社にお金がなければ、支払いを受けるのは簡単ではありません。しかし、あきらめる前に知っておいてほしいことがあります。

倒産という言葉を聞くと、「もう何も受け取れない」と絶望的な気持ちになってしまうかもしれません。実際、会社そのものにお金がなくなれば、そこから直接支払いを受けるのは難しくなります。しかし、そうした事態に備えて、働く人を守るための仕組みが用意されているのです。次に、その内容を見ていきましょう。

会社が倒産した場合でも、未払いの給料の一部を、国の制度によって立て替えてもらえる仕組みがあります。会社が支払えない状態になっても、働いた人がまったく救済されないわけではないのです。この制度を利用できるかどうかには要件があるため、自分のケースが当てはまるかを確認しておくとよいでしょう。

「会社が潰れたら、もう終わりだ」と思い込んで、あきらめてしまう方がいます。しかし、それは早計です。倒産という最悪の事態でも、働いた人を守るための仕組みが用意されているのです。もちろん、未払いの全額が保障されるわけではありませんし、利用にあたっては手続きも必要になります。それでも、何も受け取れないとあきらめる前に、こうした制度が使えないかを確認する価値は十分にあります。まずは、自分が対象になり得るのかを調べてみてください。

倒産に伴う給料の未払いは、通常のケースとは手続きが異なる部分があります。会社の状況によっては、動ける時期が限られることもあるため、早めに専門家に相談することをおすすめします。倒産による給料未払いへの対応については、こちらの記事がくわしいです。

倒産という状況では、通常の給料未払いとは違った知識や手続きが必要になります。国の立て替えの制度を利用するにも、要件を確認し、必要な手続きを踏まなければなりません。しかも、会社の状況が刻々と変わるなかで、対応のタイミングが結果を左右することもあります。だからこそ、会社の経営に不安を感じたら、早い段階で専門家に相談し、どう動くべきかの見通しを得ておくことが大切です。

未払いの残業代も請求できる

給料の未払いを考えるとき、忘れてはならないのが残業代です。基本給が未払いになっているケースでは、実は残業代も支払われていない、ということが少なくありません。この残業代も、当然に請求できます。

未払いの給料を取り戻そうとするとき、多くの人は基本給のことばかりに目を向けがちです。しかし、視野を残業代にまで広げると、取り戻せる金額が大きく変わることがあります。残業代もまた、働いた対価として支払われるべきお金です。基本給の未払いと一緒に、しっかり確認しておきましょう。取りこぼしのないよう、自分が受け取るべきお金の全体を、一度整理してみることをおすすめします。

残業代は、法律で定められた割増率に従って計算されるお金です。時間外・深夜・休日で割増の扱いが変わるため、正確に計算するには、この点を押さえておく必要があります。割増賃金をどのような場合に適用すべきかについては、こちらの記事が参考になります。基本給と同じように、残業代も、支払われなければ請求できるお金なのです。

残業代を正しく計算するには、単に働いた時間を数えるだけでは足りません。その残業が、平日の日中だったのか、深夜だったのか、休日だったのかによって、上乗せされる割増の割合が変わってくるからです。同じ一時間でも、時間帯や曜日によって金額が違ってくるのです。この仕組みを知らないと、本来もらえるはずの残業代を、実際より少なく見積もってしまうことがあります。未払いの残業代を請求するなら、この割増の考え方も押さえておきましょう。

「基本給の未払いだけを請求すればいい」と考えていると、本来もらえるはずの残業代を取りこぼしてしまうことがあります。未払いの給料を請求する際には、残業代も含めて、まとめて確認しておくことをおすすめします。残業代の具体的な計算方法については、こちらの記事がくわしいです。

実際、給料の支払いにルーズな会社は、残業代の管理もいい加減であることが多いものです。「基本給が振り込まれない」という分かりやすい未払いの陰に、長年支払われてこなかった残業代が隠れている、というケースは珍しくありません。せっかく請求するのであれば、この機会に、残業代も含めて自分が受け取るべきお金の全体を洗い出しておきましょう。そうすることで、取り戻せる金額が大きく変わってくることもあります。

まずは、自分の残業時間がどれくらいあったのかを、勤務記録から整理してみることをおすすめします。そのうえで、割増率を反映して計算すれば、未払いの残業代のおおよその額が見えてきます。基本給の未払いと合わせて請求することで、より実効的にお金を取り戻せます。計算の仕方が分からなければ、専門家に相談しながら進めるとよいでしょう。一人で抱え込まず、頼れるところを頼ることが、解決への近道になります。

給料未払いを請求するときの注意点

最後に、給料の未払いを請求するにあたって、押さえておきたい注意点をお伝えします。知らずにいると、損をしてしまうこともあるためです。

給料の未払いは、放っておいて自然に解決するものではありません。むしろ、時間が経つほど、取り戻すのが難しくなっていくことが多いのです。だからこそ、いくつかの注意点を押さえたうえで、できるだけ早く行動することが大切になります。次に挙げるポイントを、しっかり頭に入れておいてください。

最も重要なのが、時効です。給料を請求できる権利には期限があり、時間が経つと、古い分から順に請求できなくなっていきます。「そのうち請求しよう」と先延ばしにしているうちに、権利そのものが消えてしまうおそれがあるのです。未払いに気づいたら、できるだけ早く動き出すことが大切です。

時効は、日々少しずつ進んでいきます。今日ためらっている間にも、いちばん古い月の分から、請求できる期限が近づいているのです。給料の未払いが何か月分にもわたっている場合、時効で消えていく額は決して小さくありません。「落ち着いたら請求しよう」と思っているうちに、取り戻せたはずのお金を失ってしまう。そうならないためにも、思い立ったときに動き出すことをおすすめします。

ワンポイントアドバイス
給料の未払いは、時間との勝負になる面があります。時効の問題はもちろん、会社の経営状況が悪化して、そもそも支払える資力がなくなってしまうこともあるからです。「様子を見よう」とためらっているうちに、取り戻せたはずのお金が取り戻せなくなることも。早めに専門家に相談し、動き出すことをおすすめします。会社を離れる前に、証拠を確保しておくことも忘れないでください。

もう一つは、感情的にならず、冷静に対応することです。給料を支払われないことへの怒りは当然ですが、感情のままに会社に詰め寄ると、かえって話がこじれてしまうこともあります。証拠を整理し、法律に基づいて淡々と請求を進めることが、結果的に近道になります。産休や育休をめぐるトラブルなどで退職に至った場合には、失業給付が関わることもあります。失業保険の受給については、こちらの記事も参考になります。

給料の未払いをきっかけに、その会社で働き続けるのが難しくなり、退職に至るケースもあります。そうした場合、次の仕事が決まるまでの生活を支える失業給付が、大きな助けになります。退職の理由がどう扱われるかによって、受けられる給付の内容も変わってきます。未払いをめぐる問題が退職にまで発展しそうなときには、こうした制度もあわせて視野に入れておくと、その後の見通しが立てやすくなります。

給料未払いに関するよくある質問

ここでは、給料の未払いについてよく寄せられる疑問にお答えします。自分の状況と照らし合わせながら読んでみてください。同じ悩みを抱える方は、決して少なくありません。

退職した会社にも、未払いの給料を請求できますか。

できます。退職したかどうかにかかわらず、働いた分の給料は支払われるべきものです。「辞めた人間には払わない」といった会社の言い分は通用しません。時効にかかっていない範囲であれば、退職後でも請求できますので、あきらめずに動いてみてください。

むしろ、退職後のほうが、人間関係を気にせず請求に踏み切れると感じる方もいます。在職中は「角が立つのでは」と遠慮していた方も、会社を離れた後なら、堂々と権利を主張しやすくなります。もちろん、退職前に証拠を確保しておくことは大切ですが、すでに辞めてしまった場合でも、あきらめる必要はありません。まずは、手元にある資料を確認することから始めましょう。

会社に「お金がないから払えない」と言われました。どうすればよいですか。

会社にお金がないことは、給料を支払わない理由にはなりません。経営状況がどうであれ、働いた分の給料は支払う義務があります。それでも支払われない場合には、内容証明での請求や、労働基準監督署への相談、法的な手続きを検討することになります。早めに専門家に相談するのがよいでしょう。

ただし、会社に本当に資力がない場合には、請求が認められても、実際に回収するのが難しくなることもあります。だからこそ、「お金がない」という言葉が出てきたら、それは危険なサインかもしれません。会社の経営が本格的に悪化する前に、早めに動き出すことが、給料を取り戻すうえで重要になります。ためらっている時間が、状況を悪くしてしまうこともあるのです。

証拠があまり残っていません。それでも請求できますか。

証拠が乏しくても、あきらめる必要はありません。給与明細や口座の記録、業務のやり取りが分かるメールなど、断片的な資料を組み合わせることで、未払いの事実を示せる場合があります。どんな材料が使えるかは、専門家と一緒に整理していくのがよいでしょう。

「決定的な証拠がないから無理だ」と思い込む必要はありません。一つひとつは小さな記録でも、それらを積み重ねることで、全体として未払いの事実を示せることがあります。過去の給与明細から支払いのパターンが分かれば、それが止まったことも示せます。業務のメールの日時から、働いていた事実を推測できることもあります。まずは、手元に残っているものを捨てずに集めてみてください。

会社が倒産しそうです。未払いの給料はどうなりますか。

会社が倒産した場合でも、未払いの給料の一部を国の制度で立て替えてもらえる仕組みがあります。ただし、利用には要件があり、動ける時期が限られることもあります。会社の経営が危ういと感じたら、できるだけ早く専門家に相談することをおすすめします。

倒産が絡むケースでは、対応のスピードが特に重要になります。会社の状況が刻々と変わるなかで、手続きのタイミングを逃すと、受けられるはずの救済を受けられなくなることもあります。「もしかしたら倒産するかも」という段階から、早めに情報を集め、専門家に相談しておくと、いざというときに慌てずに済みます。

給料を請求すると、会社に居づらくなりませんか。

不安に感じるのは自然なことです。しかし、正当な給料を求めることは労働者の権利であり、それを理由とした不利益な扱いは許されません。在職中の請求に不安がある場合には、進め方も含めて専門家に相談し、リスクを抑えながら動く方法を考えていきましょう。

給料を請求したことを理由に、解雇したり、嫌がらせをしたりすることは、それ自体が新たな問題となります。ですから、報復を恐れて権利をあきらめてしまうのは、本末転倒です。とはいえ、不安な気持ちはよく分かります。だからこそ、一人で抱え込まず、どう進めれば安全かを専門家と一緒に考えていくことが大切なのです。

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