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家庭裁判所送致とは?少年審判の行方

この記事で分かること

  • 少年事件と大人の刑事事件の違い
  • 家庭裁判所送致と全件送致主義の意味
  • 調査官の調査と観護措置の中身
  • 少年審判が非公開で対話を重視する理由
  • 不処分から少年院送致までの処分の種類
  • 重大事件で逆送される場合があること
  • 保護者が審判に向けてできること

少年事件は原則すべての事件が家庭裁判所に送られ、調査官の調査と少年審判を経て処分が決まります。目的は罰ではなく立ち直りの支援です。処分は不処分から少年院送致まで幅があり、本人の反省と家庭の環境が結果を左右します。重大事件では逆送もありえます。保護者が早く動き環境を整えることが、お子さんの立ち直りを支えます。

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お子さんが事件を起こして警察に補導された、あるいは逮捕された――そんなとき、親としてまず知りたいのは「これから我が子はどうなるのか」ということではないでしょうか。大人の刑事事件とは違う「少年事件」という言葉を耳にして、不安だけが先に立ってしまう。学校はどうなるのか、将来に傷がつくのか、施設に入れられてしまうのか。次々にわいてくる心配で、夜も眠れない。そういう保護者の方を、私たちは数多く見てきました。

少年事件で必ず登場するのが「家庭裁判所送致」と「少年審判」という手続です。大人なら検察官が起訴するかどうかを決めますが、少年の場合は原則としてすべての事件が家庭裁判所に送られ、そこで処分が決まります。聞き慣れない言葉が並んで、不安はいっそう募るかもしれません。けれど、一つひとつの意味が分かれば、決して理解できない仕組みではありません。

この記事では、家庭裁判所送致とは何か、その後の少年審判はどう進み、どんな結果がありうるのかを、弁護士の視点からわかりやすく整理してお伝えします。手続の全体像が見えれば、今できることもはっきりしてくるはずです。お子さんの立ち直りのために、まずは流れを知ることから始めましょう。

この記事で押さえたいこと
少年事件は大人の刑事事件とは仕組みが大きく異なります。「家庭裁判所に送られる」とはどういうことか、少年審判で何が決まり、どんな処分がありうるのかを知ることが、お子さんを支える第一歩になります。

少年事件は大人の刑事事件と何が違うのか

まず、大前提から整理しましょう。少年事件は、大人の刑事事件とは目的も手続も異なります。大人の刑事手続が「罪に応じた処罰」を中心に据えるのに対し、少年事件は「少年の健全な育成」、つまり立ち直りと再非行の防止を第一に考える仕組みになっています。この違いは、手続の名前や進め方のあちこちに表れます。「裁判」ではなく「審判」、「刑罰」ではなく「保護処分」、「被告人」ではなく「少年」。言葉づかいひとつをとっても、目指すものの違いがにじんでいます。

ここでいう「少年」とは、原則として20歳に満たない人を指します。同じ行為をしても、大人なら刑罰、少年なら保護のための処分、という違いが生まれるのはこのためです。罰することよりも、なぜその行為に至ったのかを見つめ、二度と繰り返さないためにどう支えるかを考える。これが少年事件の根本にある発想です。

少年は、大人に比べて未熟で、環境の影響を受けやすく、その分やり直す力も大きいと考えられています。だからこそ、過ちを罰して終わらせるのではなく、立ち直りに必要な支援を与えることに重きが置かれます。一度のつまずきで人生が決まってしまわないよう、社会全体で立ち直りを支えようという考え方です。この発想を理解しておくと、これから始まる手続が「我が子を追い詰めるもの」ではなく「立ち直りを後押しするもの」として見えてくるはずです。

もっとも、少年事件であっても、警察に逮捕されたり、取調べを受けたりする点は大人と変わりません。捜査の段階では、本人が不安や緊張の中で対応を迫られます。年齢が若いほど、大人の取調べに気圧されて、事実と違うことを言ってしまうおそれもあります。だからこそ、この段階から弁護士が関わり、本人を支えることには大きな意味があります。早い段階で専門家がそばにつくことが、その後の手続を落ち着いて進める土台になります。

お子さんのことで頭が真っ白になっている保護者の方にとって、この「処罰ではなく育成」という考え方は、わずかでも光になるかもしれません。もちろん、何もしなくてよいという意味ではありません。けれど、目指す方向が「立ち直り」にあると知っておくだけで、向き合い方は変わってきます。

家庭裁判所送致とは何か

では、本題の「家庭裁判所送致」について見ていきましょう。これは、少年事件の手続のなかでも、その後を左右する重要な節目です。「送致」という言葉は耳慣れないかもしれませんが、要するに事件が家庭裁判所に引き継がれることを指します。なぜすべての事件が家庭裁判所に送られるのか、送られた後に何が起きるのか。順を追って見ていきます。

すべての少年事件が家庭裁判所へ送られる

大人の事件では、警察や検察が捜査したうえで、検察官が起訴するかどうかを判断します。軽い事件なら、起訴されずに終わることもあります。ところが少年事件では、原則として、捜査されたすべての事件が家庭裁判所に送られます。これを「全件送致主義」と呼びます。大人のように、捜査の段階で「これくらいなら不問にしよう」と判断されて終わることは、原則としてないのです。

つまり、大人の事件のように「軽い事件だから不問になる」ということは、少年事件では基本的にありません。万引きのような事件であっても、家庭裁判所に送られ、そこで少年の状況が調べられます。これは、行為の軽重だけでなく、少年がどんな環境に置かれ、どんな支えを必要としているかを見極めるためです。

一見すると厳しい仕組みに思えるかもしれません。けれど、これは「小さな問題のうちに気づき、立ち直りを支える」という発想に基づいています。軽い事件のように見えても、その背景に本人を取り巻く困難が隠れていることがある。それを見過ごさず、必要な支援につなげるための仕組みなのです。だからこそ、家庭裁判所に送られること自体を、過度に恐れる必要はありません。大切なのは、その先の調査や審判にどう備えるかです。

送致された後、家庭裁判所がすること

家庭裁判所に事件が送られると、いよいよ本格的な調査が始まります。この調査の結果が、後の審判での処分を大きく左右します。中心となるのが「家庭裁判所調査官」による調査です。調査官は、少年本人やご家族と面談し、非行に至った背景、家庭環境、学校や交友関係、本人の性格などを丁寧に調べていきます。心理学や教育、福祉などの専門知識を持った調査官が、少年を多角的に理解しようと努めます。表面的な事実だけでなく、その奥にある事情まで見ようとするのが、この調査の特徴です。

この調査は、少年を裁くためのものではありません。なぜこの行為が起きたのか、立ち直るために何が必要なのかを見立てるためのものです。ご家庭の協力が、ここでは大きな意味を持ちます。調査官に対して、家庭としてどう支えていくつもりかを誠実に伝えることが、その後の処分にもつながっていきます。

調査官との面談では、取り繕う必要はありません。むしろ、家庭が抱えてきた課題を正直に話し、これからどう変えていくつもりかを具体的に伝えることが大切です。たとえば、生活リズムをどう整えるか、交友関係にどう向き合うか、本人とどんな約束を交わしたか。こうした実のある取り組みが見えれば、調査官の見立ても、立ち直りに前向きなものになっていきます。見栄えのよい言葉を並べるより、地に足のついた小さな変化を示すほうが、ずっと説得力があります。

弁護士・付添人の視点
少年事件で少年に付く弁護士は「付添人」と呼ばれます。調査の段階から関わり、少年の立ち直りを支える環境づくりを保護者と一緒に進めること、そして本人の思いを審判で伝える手助けをすることが、結果にも影響します。

身柄が拘束される「観護措置」とは

家庭裁判所に送られたあと、少年の身柄がどうなるかも、保護者にとって大きな心配ごとです。事件によっては、家に帰されてふだんどおり生活しながら手続が進むこともあれば、施設に収容されることもあります。学校はどうなるのか、いつ帰ってこられるのか――次々に不安が押し寄せると思います。ここで関わってくるのが「観護措置」という手続です。

観護措置とは、審判の準備のために、少年を一定期間「少年鑑別所」に収容する措置のことです。鑑別所では、専門家が少年の心理や行動を調べ、立ち直りに向けた見立てを行います。期間は事件によって変わりますが、数週間に及ぶこともあります。

鑑別所は、刑務所のような罰を与える場所ではありません。少年の性格や抱えている問題を専門的に調べ、どんな支援が立ち直りに役立つかを見極めるための施設です。とはいえ、ふだんの生活から切り離されることに変わりはなく、本人にとっても保護者にとっても大きな出来事です。鑑別所で過ごした経験が、本人が自分を見つめ直すきっかけになることもあります。学校や仕事を長く休むことになるため、その間の対応をどうするかも考えておく必要があります。スケジュールの見通しを付添人と共有しておくと、家庭としても準備を進めやすくなります。

お子さんが急に鑑別所に入ることになれば、保護者の動揺は計り知れません。けれど、観護措置は罰ではなく、あくまで少年を見立てるための手続です。とはいえ、学校や生活への影響を心配される場合には、観護措置を避けられないか、付添人を通じて家庭裁判所に働きかける余地もあります。早めに弁護士へ相談する意味は、ここにもあります。

たとえば、学校生活を続けながら立ち直りを目指せる環境が家庭に整っていることを示せれば、収容によらない方法が検討される余地が生まれます。本人がしっかりした家庭の監督のもとに置かれ、再非行のおそれが低いと判断されることが重要です。こうした事情を整理して家庭裁判所に伝えるのは、付添人の役割です。動揺している保護者に代わって、冷静に必要な働きかけを行えるのです。

少年審判はどのように進むのか

調査が一通り終わると、いよいよ「少年審判」が開かれます。大人の刑事裁判とはずいぶん雰囲気の異なる、この審判の流れを見ていきましょう。どんな場で、何が話され、何を見られるのかを知っておけば、当日に向けて落ち着いて準備できます。

非公開で、対話を重視して行われる

少年審判は、大人の裁判のように公開の法廷で行われるものではありません。報道されたり傍聴されたりして少年の将来に傷がつかないよう、プライバシーを守るため、原則として非公開とされています。出席するのは、裁判官、少年本人、保護者、調査官、付添人などに限られます。傍聴人がずらりと並ぶ大人の裁判とは、まったく異なる場です。少年の将来を守るために、外部の目から遮断された場で、落ち着いて話せるよう配慮されているのです。

審判では、裁判官が少年に直接語りかけ、なぜその行為をしたのか、今どう感じているのか、これからどうしていきたいのかを問いかけます。一方的に裁くのではなく、対話を通じて少年自身に考えさせ、立ち直りを促す。そんな性格を持った手続なのです。

この対話は、少年が自分の行為と正面から向き合う貴重な機会でもあります。大人に問い詰められて渋々答えるのではなく、自分の言葉でこれからを語る。その過程そのものが、立ち直りの一歩になります。付添人は、少年が萎縮せず、自分の思いをきちんと伝えられるよう、審判の前から本人を支えます。審判は本人にとって緊張する場ですが、ありのままの気持ちを率直に話せれば、それが裁判官にもきちんと伝わります。背伸びをする必要はありません。

保護者にも問われること

審判では、少年本人だけでなく、保護者の姿勢も問われます。家庭としてこれまでどう向き合ってきたか、これからどう支えていくのか。裁判官は、少年が戻る家庭の環境を重視します。保護者が真剣に向き合い、再非行を防ぐための具体的な取り組みを示せるかどうかは、結果を左右する大切な要素です。

「親の育て方が悪かった」と責められているように感じて、つらくなる保護者の方もいます。けれど、審判が見ているのは過去の責任追及ではなく、これからの環境です。これまでを悔やむより、これからどう支えるかに目を向けてください。本人を見守る具体的な計画を示せれば、それは社会の中で立ち直らせるための有力な材料になります。家庭の本気が、お子さんの未来を支えるのです。

項目 大人の刑事裁判 少年審判
公開・非公開 原則公開 非公開
目的 罪に応じた処罰 少年の健全な育成
進め方 当事者の主張・立証 裁判官との対話を重視

少年審判で下される処分の種類

では、審判の結果としてどんな処分がありうるのでしょうか。処分にはいくつかの種類があり、それぞれ少年の置かれた状況に応じて選ばれます。軽いものから重いものまで幅があると考えてください。代表的なものを整理しておきます。

  • 不処分――特に処分を行わないと判断される場合です。調査や審判の過程で十分に反省し、すでに立ち直りが見込めると判断されたときなどに選ばれます
  • 保護観察――施設に収容せず、社会の中で生活しながら、保護司などの指導を受けて更生を目指す処分です
  • 少年院送致――施設に収容し、矯正教育を行う処分です。再非行のおそれが高い、あるいは社会の中での更生が難しいと判断された場合などに選ばれます
  • 児童自立支援施設等送致――年齢や事情に応じて、生活指導を中心とした福祉的な施設で支援を受ける処分です

どの処分になるかは、行為の重さだけで決まるわけではありません。少年の反省の度合い、家庭環境、再非行のおそれ、立ち直りに向けた環境が整っているかなどを総合的に見て、裁判官が判断します。だからこそ、調査や審判に向けた準備が結果を左右するのです。

多くの保護者が望むのは、施設に収容されず、社会の中で立ち直らせる道です。そのためには、本人が事件と真剣に向き合い、家庭が支える体制を整え、被害者がいる場合には被害の回復に取り組むことが欠かせません。こうした積み重ねを調査官や裁判官に伝えていくことが、より軽い処分につながっていきます。逆に、何の準備もないまま審判を迎えてしまうと、本人がどれだけ反省していても、それが伝わらないまま結果が決まってしまいかねません。準備の有無が、結果を分けるのです。

処分の見通しは事件ごとに大きく異なります。だからこそ、早い段階で付添人と相談し、何をすべきかを整理しておくことが大切です。

重大な事件では大人と同じ手続になることも

ここまで家庭裁判所での手続を見てきましたが、すべての少年事件がこの枠組みの中で終わるわけではありません。少年事件は原則として家庭裁判所で扱われますが、例外もあります。一定の重大な事件では、家庭裁判所が「この事件は刑事処分が相当だ」と判断し、事件を検察官に戻すことがあります。これを「逆送(検察官送致)」と呼びます。少年事件はあくまで保護を原則としますが、事件の性質や結果の重大さによっては、刑事責任を問うべきだと判断される場合があるのです。

逆送されると、その後は大人と同じように検察官が起訴し、原則として公開の刑事裁判で処分が決まることになります。どんな場合に逆送されるかは法律で定められており、すべての少年事件が対象になるわけではありません。けれど、重い事件では、こうした可能性も視野に入れて準備を進める必要があります。逆送を避けるための活動も、付添人の重要な役割のひとつです。

逆送されるかどうかは、本人や家庭にとって大きな分かれ道です。家庭裁判所の枠組みの中で立ち直りを図れるのか、それとも大人と同じ刑事手続に進むのか。ここでも、本人の反省の深さや、家庭の支える体制、被害者対応の状況などが見られます。重大な事件であればあるほど、早い段階から付添人と方針を練っておくことが欠かせません。逆送された場合でも、その後の刑事裁判で少年であることが考慮される場面はあります。あきらめずに、本人の更生に向けた事情を一つずつ積み上げていくことが大切です。

保護者が今からできること

手続の流れがわかってくると、では親として何ができるのか、と考えるはずです。手続は専門家に任せる部分が多いとはいえ、保護者にしかできないことも数多くあります。最後に、保護者が今からできることを整理します。

まず何より大切なのは、お子さんを頭ごなしに責めるのではなく、なぜそうなったのかにじっくり耳を傾けることです。少年事件の処分は、少年が戻る家庭の環境を重視します。家庭が変わり、本人を支える体制が整っていることが、立ち直りの土台になるからです。被害者がいる事件であれば、謝罪や被害の回復に誠実に取り組むことも、大きな意味を持ちます。

子どもが事件を起こしたとき、親は怒りや戸惑い、自責の念といったさまざまな感情に揺れます。それは当然のことです。けれど、本人を責め続けるだけでは、立ち直りにはつながりません。なぜその行動に至ったのか、どんな気持ちでいたのかを聞き、これからどうしていくかを一緒に考える。その姿勢こそが、本人が変わるきっかけになります。家庭が本人の居場所であり続けることが、何よりの支えなのです。叱るべきところは叱りつつも、突き放さず、向き合い続ける。その難しいバランスを保つことが、保護者に求められます。一人で抱えきれないときは、付添人や専門家の力を借りてください。

そして、可能であればできるだけ早く弁護士(付添人)に相談することをおすすめします。調査や審判に向けてどう準備すればよいか、家庭としてどんな取り組みを示せばよいかを、専門家と一緒に組み立てられます。少年事件には、大人の事件とは異なる独特の手続や考え方があります。何が結果を左右するのかを知る専門家がそばにいれば、保護者の不安もずいぶん和らぐはずです。一人で抱え込まず、専門家と保護者が力を合わせて、お子さんの立ち直りを支えていきましょう。今からでも、できることは必ずあります。

保護者ができること
本人の話に耳を傾ける/家庭の環境を見直し支える体制を整える/被害者がいる場合は謝罪と被害回復に取り組む/早めに弁護士(付添人)へ相談する。これらの家庭の変化こそが、お子さんの立ち直りの土台になります。

よくある質問

少年事件でも前科はつきますか?

いいえ、原則として前科はつきません。家庭裁判所での保護処分は、刑罰ではないため前科にはあたらないからです。少年院送致や保護観察といった処分を受けても、それ自体は前科にはなりません。ただし、逆送されて刑事裁判で有罪となった場合は、前科がつくことになります。前科の有無を心配されている保護者は多いので、この違いは知っておくとよいでしょう。

審判に保護者は必ず出席するのですか?

保護者の出席は重視されます。少年が戻る家庭の環境が問われるため、保護者が審判に臨み、支える姿勢を示すことが大切です。仕事などで都合をつけるのが難しい場合もあるかもしれませんが、できる限り出席し、本人を支える意思を裁判官に直接伝えることをおすすめします。

弁護士(付添人)は必ず必要ですか?

法律上、必ず付添人をつけなければならないわけではありません。ただし、調査や審判への準備、逆送を避ける活動、環境調整など、付添人が果たせる役割は大きいものです。少年事件は手続も考え方も大人の事件とは異なるため、専門家の助けがあると安心です。とくに観護措置や逆送が問題になりそうな事件では、早めの相談をおすすめします。

処分はどのくらいで決まりますか?

これは事件の内容や調査の状況によって異なります。観護措置がとられた場合は、おおむねその期間内に審判が開かれるのが一般的です。観護措置がとられていない在宅の事件では、調査の進み具合に応じて審判の時期が決まります。具体的な見通しは、付添人を通じて確認するとよいでしょう。

補足
少年事件の手続や用語、年齢による扱いの違いなどは、法改正や個別の事情によって変わることがあります。お子さんのケースで具体的にどうなるかは、必ず弁護士に確認してください。まずは一般的な流れを知ったうえで、お子さんの事件に詳しい専門家に相談するのが確実です。

まとめ|手続を知り、立ち直りを支える

少年事件では、原則としてすべての事件が家庭裁判所に送られ、家庭裁判所調査官による調査と少年審判を経て、処分が決まります。その最大の目的は、大人の刑事事件のように罰することではなく、あくまで少年本人の立ち直りを支えることにあります。だからこそ、本人がどれだけ反省しているか、そして家庭をはじめとする周囲の環境がどれだけ整えられるかが、その後の処分の結果を大きく左右することになります。処分には、不処分から保護観察、そして少年院送致までの幅があり、どの処分になるかを左右する調査や審判に向けた準備が、非常に重要になります。一見すると複雑で分かりにくい手続も、「少年を立ち直らせる」という一本の軸でつながっていると理解すれば、全体像がぐっとつかみやすくなるはずです。

お子さんが事件を起こしてしまったという事実は、保護者にとって、すぐには受け止めがたいものだと思います。けれど、ここまで見てきたとおり、少年事件の手続は、本人を罰するためではなく、立ち直らせるために用意されたものです。だからこそ、今このタイミングから保護者にできることは、必ず残されています。手続の全体像を正しく知り、専門家の力を借りながら、お子さんがふたたび前を向いて歩み出せるよう、焦らず一歩ずつ支えていってあげてください。人生における一度のつまずきは、決して終わりを意味するものではありません。ここからどう歩み直していくかこそが、お子さんのこれからを形づくっていくのです。

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