目次[非表示]
刑事事件に巻き込まれたとき、本人や家族が最も願うのは、「前科をつけずに、この事件を終わらせたい」ということではないでしょうか。そのための最大の目標が、「不起訴」を勝ち取ることです。しかし、不起訴は、ただ待っていれば手に入るものではありません。検察官が起訴・不起訴を判断するまでの限られた時間のなかで、何をどう動けるかが、結果を大きく左右します。
この記事では、不起訴を勝ち取るために、具体的にどんな弁護活動が行われるのか、なぜタイミングが重要なのか、そして本人や家族にできることは何かを、弁護士の視点でわかりやすく解説します。身柄事件と在宅事件での注意点の違いや、弁護士選びのポイントまで、現場で役立つ知識をお伝えします。いま捜査を受けている方、家族が事件の当事者になっている方は、ぜひ落ち着いて読み進めてください。不起訴への道筋を知ることが、最善の結果への第一歩になります。
不起訴を勝ち取るとはどういうことか
まず、「不起訴を勝ち取る」とは、どういうことかを整理しておきましょう。不起訴とは、検察官が、その事件について「起訴しない」と判断することです。起訴されなければ刑事裁判にはならず、前科もつきません。つまり、不起訴を勝ち取るとは、刑事裁判と前科を回避し、事件を終わらせることを意味します。本人にとって、これ以上ない望ましい結末だといえます。
日本では、起訴するかどうかを決める権限は、原則として検察官にあります。そして、起訴されると、非常に高い割合で有罪になるといわれています。だからこそ、前科を避けるうえで実質的に最も重要なのは、起訴される前の段階で、検察官に「起訴しない」と判断させること——すなわち不起訴を勝ち取ることなのです。起訴されてから無罪を争うのは、決して容易な道ではありません。つまり、勝負は起訴される前に決まる、といっても過言ではないのです。起訴と不起訴の違いについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
不起訴には、罪の疑いはあるが諸事情を考慮して起訴しない「起訴猶予」、証拠が足りない「嫌疑不十分」などの種類があります。実際に罪を犯してしまった事件では、起訴猶予による不起訴を目指すことが多くなります。起訴猶予の詳しい内容については、こちらの記事で詳しく解説しています。いずれの不起訴であっても、前科がつかないという点では共通しています。
どの種類の不起訴を目指すべきかは、事件の内容によって変わります。本人が罪を認めている事件であれば、起訴猶予による不起訴が現実的な目標になりますし、無実を主張する事件であれば、嫌疑不十分や嫌疑なしによる不起訴を目指すことになります。いずれにせよ、目指すゴールは「起訴されないこと」であり、そこに至る道筋を、事件の性質に応じて見極めることが大切です。この見極めと、そこに向けた具体的な活動こそ、弁護士の腕の見せどころだといえます。次の章では、不起訴を勝ち取るために弁護士が行う、具体的な活動を見ていきましょう。
不起訴を勝ち取るための弁護活動のポイント
では、不起訴を勝ち取るために、弁護士は具体的に何をするのでしょうか。ここでは、代表的な活動を見ていきましょう。これらを検察官の判断が下る前に進めることが、不起訴への道筋になります。一つひとつの活動が、検察官の判断を不起訴へと近づける力になります。
①示談を成立させる
被害者がいる事件では、何よりも示談の成立が重要です。被害者に謝罪し、被害を弁償し、示談を成立させて、被害者が「処罰を望まない」という意思を示せば、検察官は不起訴(とくに起訴猶予)と判断しやすくなります。検察官は、被害者の処罰感情を重要な判断材料としているからです。被害者が許し、処罰を求めていないのであれば、あえて起訴して処罰する必要性は小さくなる、と考えられます。刑事事件で示談が重要とされる理由については、こちらの記事が参考になります。
示談は、単にお金を払えば成立するというものではありません。被害者の心情に配慮し、誠実に謝罪し、納得してもらえる条件を整える必要があります。被害者のなかには、加害者と一切関わりたくないと感じる方もいますし、金額だけでは解決できない感情を抱えている方もいます。だからこそ、示談交渉は、相手の気持ちに寄り添いながら、丁寧に進めることが求められます。そして、示談が成立した際には、その内容を示談書という書面にまとめ、被害者が処罰を望まない旨を明記してもらうことが、不起訴を勝ち取るうえで重要になります。こうした交渉と書面の作成を適切に行えるかどうかが、結果を大きく左右するのです。
②検察官に意見書を提出する
弁護士は、検察官に対して、不起訴が相当である事情を整理した「意見書」を提出することがあります。意見書では、事件の経緯や本人の反省、示談の状況、再発防止に向けた取り組み、本人を支える家族や職場の存在など、有利な事情が法的な観点から整理され、検察官に伝えられます。本人や家族が口頭で訴えるだけでは難しい、体系的で説得力のある主張を、書面の形で届けることができるのです。
検察官は、多くの事件を抱えており、一つひとつの事件に無限の時間をかけられるわけではありません。だからこそ、本人に有利な事情が、整理された形で示されることには、大きな意味があります。どの事情が不起訴の判断にとって重要なのかを見極め、それを的確にまとめて伝える——これは、刑事手続きの実務に通じた弁護士だからこそできることです。何が有利に働き、何を強調すべきかを知らなければ、せっかくの有利な事情も、検察官に十分に伝わらないまま終わってしまいかねません。意見書は、不起訴を勝ち取るための、地味ですが重要な武器なのです。
③取り調べに適切に対応する
取り調べでの対応も、不起訴を勝ち取るうえで欠かせません。取り調べで不用意な供述をしたり、事実に反する自白をしてしまったりすると、それが不利な証拠になり、不起訴が遠のいてしまうことがあります。弁護士は、取り調べにどう臨むべきか、何を話し何を話さないべきかを助言し、本人が不利な状況に陥らないよう支えます。とくに、いったん不利な供述が調書に残ると、後から覆すのは困難なため、最初から慎重に対応することが大切です。これは、無実の事件でも、罪を認める事件でも、同じように重要です。
取り調べは、本人にとって、極度に緊張する場面です。捜査官から繰り返し質問され、ときには厳しく追及されるなかで、平静を保つのは簡単ではありません。そうした状況で、つい話さなくてよいことまで話してしまったり、捜査官に促されるまま、自分の認識とは違う内容を認めてしまったりすることがあります。しかし、こうして作られた供述調書は、不起訴の判断において不利に働きかねません。だからこそ、取り調べの前に弁護士と打ち合わせをし、どう対応すべきかを整理しておくことが重要です。黙秘権をどう使うか、供述調書に署名する前に何を確認すべきか——こうした点を事前に理解しておくだけで、不利な証拠が作られるのを防ぐことができます。供述の一つひとつが、不起訴を勝ち取れるかどうかに影響することを、忘れてはいけません。
- 被害者との示談を成立させる
- 検察官に不起訴が相当である意見書を提出する
- 取り調べに適切に対応し、不利な証拠を作らせない
- 本人の反省や更生に向けた取り組みを整える
- 生活環境や家族の支えなど、有利な事情を示す
タイミングがすべて|判断が下る前に動く
不起訴を勝ち取るうえで、最も重要なのが「タイミング」です。どれだけ有効な手段も、適切なタイミングを逃せば意味をなしません。
不起訴を目指す活動は、検察官が起訴・不起訴を判断する前に行わなければ意味がありません。いったん起訴されてしまえば、不起訴を求めることはできなくなり、目標は「無罪」や「執行猶予」へと移っていきます。つまり、不起訴を勝ち取るための勝負は、検察官が判断を下すまでの限られた時間のなかで決まるのです。この時間内に、示談をまとめ、有利な事情を示せるかどうかが、すべてを左右します。
とくに、被害者との示談には、相手のある話ですから時間がかかります。被害者の感情に配慮しながら、謝罪し、条件を整え、合意に至るまでには、相応の日数が必要です。送検から検察官の判断までの流れについては、こちらの記事も参考になります。だからこそ、「もう少し様子を見てから」と先延ばしにするのではなく、できるだけ早く動き出すことが、不起訴を勝ち取るための鉄則なのです。早く動けば動くほど、打てる手は多くなり、不起訴の可能性は高まります。
「相談するのはもう少し状況がはっきりしてからにしよう」「自分で何とかできるかもしれない」——そう考えて、相談を先延ばしにしているうちに、貴重な時間が過ぎてしまうことがあります。しかし、不起訴を目指す活動においては、この「先延ばし」が最大の敵です。検察官の判断には期限があり、その期限を過ぎてしまえば、どれだけ優れた弁護士でも、不起訴を勝ち取ることはできなくなります。逆に、早い段階で相談すれば、示談交渉にも、有利な事情の準備にも、十分な時間をかけられます。時間は、不起訴を勝ち取るための最も貴重な資源なのです。だからこそ、迷っているなら、まず相談する。それが、結果的に最善の選択になります。
身柄事件と在宅事件で異なる注意点
不起訴を目指すうえでの注意点は、身柄を拘束されている事件(身柄事件)か、在宅で捜査が進む事件(在宅事件)かによって、少し異なります。自分の事件がどちらにあたるかを踏まえて、対応を考えることが大切です。
身柄事件では、逮捕・勾留の期間という、厳格な時間制限があります。逮捕から勾留満了までの期間は限られており、その短い時間のなかで、示談をまとめ、有利な事情を示さなければなりません。スピードが何より求められます。また、本人は身柄を拘束されているため、自分で動くことができません。だからこそ、家族がいかに早く弁護士につなぐかが、決定的に重要になります。一日でも早い相談が、結果を左右することになります。家族が逮捕されたときにまず何をすべきかは、こちらの記事も参考になります。
一方、在宅事件では、身柄事件のような厳格な時間制限がないため、判断までに比較的時間があることもあります。これは、落ち着いて示談を進められるという点で、有利に働きます。ただし、在宅事件は危機感を持ちにくく、対応が後手に回りやすいという落とし穴があります。「逮捕されていないから」と油断して何もしないでいると、不起訴のチャンスを逃しかねません。在宅事件でも、与えられた時間を有効に使い、早めに動くことが大切です。
整理すると、身柄事件は「時間がないからこそ急ぐ」、在宅事件は「時間はあるが油断は禁物」という、それぞれ異なる注意点があるといえます。どちらの場合も、共通して言えるのは、検察官の判断が下る前に、できる限りの手を尽くしておくことが重要だ、という点です。身柄事件であれば、家族が一刻も早く弁護士を選任し、勾留からの解放と不起訴に向けた活動を同時に進めてもらう。在宅事件であれば、時間に余裕があるうちに、計画的に示談や有利な事情の準備を進める。事件の性質に応じて、適切なペースとやり方で動くことが、不起訴を勝ち取るためには欠かせないのです。自分の事件がどちらのタイプなのかを踏まえて、最善の対応をとっていきましょう。
自分でできること・できないこと
不起訴を勝ち取るために、本人や家族が自分でできることは何か、逆に、自分では難しいことは何か——これを整理しておくことも大切です。
本人や家族ができることとしては、まず、深く反省し、二度と事件を繰り返さない決意を固めることが挙げられます。また、生活環境を整え、再発防止に向けた具体的な取り組みを始めることも、本人にできることです。家族であれば、本人を支え、監督していく体制を整えることが、有利な事情につながります。こうした「反省と更生の姿勢」は、本人や家族にしか作れない、不起訴に向けた土台です。口先だけでなく、行動で示すことが、何よりの説得力を持ちます。
一方で、自分では難しい、あるいは危険なこともあります。その代表が、被害者との示談交渉です。加害者本人や家族が直接被害者に連絡を取れば、かえって警戒され、話がこじれてしまうことが多いものです。場合によっては、被害者に恐怖を与え、新たなトラブルを招くおそれすらあります。また、検察官に対して、どのような事情を、どのような形で伝えれば不起訴につながりやすいのかは、刑事手続きの実務を知らなければ判断できません。こうした活動は、弁護士に任せるのが確実です。
この「できることとできないこと」の線引きを理解しておくことは、とても大切です。本人や家族が、よかれと思って自己流で動いた結果、かえって事態を悪化させてしまうケースは、決して少なくありません。たとえば、示談を急ぐあまり被害者に直接連絡を取り、それが「被害者への働きかけ」と受け取られて、かえって不利になってしまう、といったことです。本人や家族にしかできない「反省と更生の土台づくり」に専念し、専門的で繊細な対応は弁護士に委ねる——この役割分担こそが、不起訴を勝ち取るための最も効率的で確実な進め方なのです。それぞれが自分の役割を果たすことで、不起訴という結果に近づいていきます。
不起訴を勝ち取った後に残るもの
不起訴を勝ち取れば、前科はつきません。しかし、まったく何も残らないわけではない、という点も知っておきましょう。この点を理解しておくと、不起訴後も安心して過ごせます。
不起訴になっても、捜査の対象になったという「前歴」は残ります。これは、不起訴の種類にかかわらず共通です。ただし、前歴は前科とは異なり、公的な不利益に直結するものではありません。就職先や周囲の人に知られるものでもなく、履歴書に書く必要もありません。前歴があることで、資格を失ったり、選挙権がなくなったりすることもありません。だから、不起訴を勝ち取れたのであれば、前歴が残ること自体を、過度に心配する必要はないのです。
大切なのは、前歴が残ることを気に病むよりも、前科のつかない不起訴を実現できたこと、その大きな成果に目を向けることです。不起訴を勝ち取れれば、刑事裁判を受ける負担も、有罪判決を受ける不利益も、前科による将来への影響も、そのすべてを避けられます。これは、本人の人生にとって計り知れないほど大きな意味を持ちます。前歴という記録は残っても、本人の生活に実害をもたらすものではない、と理解しておけば、安心して前を向くことができます。
不起訴を勝ち取った後は、過去を引きずるのではなく、二度と同じことを繰り返さないよう、前を向いて生きていくことが何より大切です。前歴が残ること自体は、本人の今後の人生を妨げるものではありません。むしろ、不起訴という結果を得られたことを糧に、生活を立て直し、信頼を積み重ねていくことが、本当の意味での解決につながります。一度のつまずきを乗り越え、再び歩み出すこと——それを支えるのが、前科のつかない不起訴という結果なのです。だからこそ、その結果を勝ち取るために、できる限りの手を尽くす価値があるといえます。
弁護士選びのポイント
不起訴を勝ち取るには、弁護士の力が欠かせません。では、どのような弁護士に依頼すればよいのでしょうか。いくつかのポイントを押さえておきましょう。弁護士選びは、不起訴を勝ち取れるかどうかを左右する、重要な一歩です。
まず、刑事事件の経験が豊富な弁護士を選ぶことが大切です。刑事事件には、刑事手続き特有の知識やノウハウが必要であり、示談交渉や検察官への働きかけにも、経験がものをいいます。次に、迅速に対応してくれる弁護士であることも重要です。不起訴を勝ち取る活動は時間との勝負ですから、相談してすぐに動いてくれるかどうかが、結果を左右します。また、見通しや方針を、わかりやすく説明してくれる弁護士であれば、本人も家族も安心して任せることができます。専門用語ばかりでなく、こちらが理解できる言葉で説明してくれるかどうかも、見ておきたいところです。
- 刑事事件の経験が豊富であること
- 迅速に対応してくれること
- 見通しや方針をわかりやすく説明してくれること
- 示談交渉の実績があること
- 本人や家族の話に丁寧に耳を傾けてくれること
多くの法律事務所では、初回の相談を受け付けています。まずは相談して、その弁護士が信頼して任せられるかどうかを見極めるとよいでしょう。不起訴を勝ち取れるかどうかは、いかに早く、適切な弁護士に相談できるかにかかっています。
弁護士選びで迷ったときは、「この事件で何を目指すのか」という方針を、明確に示してくれるかどうかも、一つの判断材料になります。たとえば、被害者がいる事件であれば、「示談を成立させて起訴猶予を目指す」といった具体的な見通しを、根拠とともに説明してくれる弁護士であれば、安心して任せられます。逆に、見通しもあいまいなまま、ただ不安を煽るような対応をする場合は、慎重になったほうがよいかもしれません。また、刑事事件は時間との勝負ですから、「いつまでに何をするか」というスケジュール感を持って動いてくれることも重要です。信頼できる弁護士とともに、明確な方針のもとで動けば、本人も家族も、不安のなかに一筋の道筋を見いだすことができます。一人で悩み続けるよりも、まずは専門家に相談し、見通しを得ることが、何よりの安心につながります。
よくある質問(FAQ)
不起訴を勝ち取るには、何が最も重要ですか?
被害者がいる事件では、何よりも示談の成立が重要です。被害者が処罰を望まない意思を示せば、検察官は不起訴と判断しやすくなります。そして、これを検察官が判断を下す前に進めることが鍵です。示談には時間がかかるため、できるだけ早く弁護士に相談し、動き出すことが、不起訴を勝ち取るための最も重要なポイントです。被害者のいない事件では、本人の反省や更生の姿勢を示すことが中心になります。
自分で示談を進めてもよいですか?
おすすめしません。加害者本人や家族が直接被害者に連絡を取ると、かえって警戒され、話がこじれてしまうことが多いものです。被害者に恐怖を与え、新たなトラブルを招くおそれもあります。示談交渉は、第三者である弁護士を通じて進めるのが確実です。弁護士が間に入ることで、被害者も冷静に話に応じやすくなり、示談がまとまる可能性が高まります。
起訴されてしまったら、もう不起訴にはできませんか?
いったん起訴されると、その事件で不起訴を求めることはできなくなります。目標は、無罪を争うか、執行猶予などより軽い処分を目指すことに移ります。だからこそ、不起訴を勝ち取りたいのであれば、起訴される前、検察官が判断を下す前に動くことが決定的に重要なのです。
不起訴になれば、本当に前科はつきませんか?
はい、不起訴になれば前科はつきません。起訴猶予でも嫌疑不十分でも、不起訴である以上、刑事裁判にならず、有罪判決を受けることもないからです。ただし、捜査の対象になったという前歴は残ります。前歴は前科とは異なり、日常生活に直接の不利益を及ぼすものではないため、過度に心配する必要はありません。
まとめ|不起訴は「待つ」ものではなく「勝ち取る」もの
不起訴を勝ち取るとは、刑事裁判と前科を回避し、事件を終わらせることです。起訴されると高い割合で有罪になるため、前科を避けるうえで最も重要なのは、起訴される前に不起訴を勝ち取ることです。そのための弁護活動の柱は、被害者との示談を成立させること、検察官に不起訴が相当である意見書を提出すること、そして取り調べに適切に対応することです。これらを、検察官が判断を下す前という限られた時間のなかで進められるかどうかが、すべてを左右します。
何より大切なのは、不起訴は「待っていれば手に入るもの」ではなく、「動いて勝ち取るもの」だということです。本人や家族は、深く反省し、再発防止に取り組み、支える体制を整える。そのうえで、示談交渉や検察官への働きかけといった専門的な活動は、弁護士に任せる。この役割分担で、できる手を一つずつ尽くしていくことが、不起訴という結果を引き寄せます。そして、これらを進めるには、できるだけ早く弁護士に相談することが欠かせません。いま捜査を受けている方、家族が事件の当事者になっている方は、一人で抱え込まず、まずは刑事事件にくわしい弁護士に相談してみてください。早く動くほど、とれる手立ては多くなります。
刑事事件に直面すると、本人も家族も、強い不安と焦りに襲われます。「これからどうなるのか」「前科がついてしまうのか」という思いで、夜も眠れないという方も少なくありません。しかし、そうした不安のなかでこそ、冷静に、そして迅速に行動することが大切です。不起訴という結果は、決して手の届かないものではありません。適切なタイミングで、適切な手を尽くせば、十分に勝ち取れる可能性があります。そのために何より重要なのは、できるだけ早く専門家の力を借りて、不起訴に向けた活動を始めることです。この記事が、不起訴という目標に向けて踏み出す、確かな一歩になれば幸いです。