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債務整理後の信用情報を回復させる方法|期間と手順を解説

この記事で分かること

  • 債務整理の種類ごと(任意整理・個人再生・自己破産)に信用情報が回復するまでの具体的な期間
  • 信用情報機関3社(CIC・JICC・KSC)への開示請求の方法と回復状況の確認手順
  • 事故情報の登録期間中にできること・できないことの全体像
  • 金融機関から「信用」を取り戻すために有効な与信力アップの実践方法
  • 一括返済や弁護士依頼では短縮できない理由と、よくある誤解
  • 事故情報抹消後にクレジットカードやローンを上手に再取得する手順
  • 信用情報を再び傷つけないために日常生活で気をつけるべきポイント

債務整理を行うと信用情報機関に事故情報が登録され、5〜10年は新規のローンやクレジットカードの利用が制限されます。本記事では任意整理・個人再生・自己破産それぞれの回復期間や、信用情報機関への開示請求方法、与信力を高める具体策、再びブラックリストに載らないための注意点まで、弁護士視点で網羅的に解説します。

債務整理を検討している方や、すでに手続きを終えた方にとって、最も気になるのが「信用情報」の問題ではないでしょうか。「ブラックリストに載るって本当?」「いつになったらクレジットカードが作れるの?」「信用を回復する方法はあるの?」――こうした不安を抱えている方も多いはずです。

結論からお伝えすると、債務整理で傷ついた信用情報は、一定期間が経過しなければ消えません。ただし、待っているだけでなく、金融機関からの信頼を取り戻すために今からできることはたくさんあります。

この記事では、債務整理と信用情報の関係、回復までの期間、そして信用を取り戻すための具体的な方法を、弁護士の視点から徹底的に解説します。読み終えるころには、あなたが「これからどう行動すればよいか」がはっきりと見えてくるはずです。

債務整理をすると信用情報に傷がつく仕組み

まず押さえておきたいのが、債務整理と信用情報の基本的な関係です。「ブラックリスト」という言葉は耳にしたことがあっても、その実態を正確に理解している方は意外と少ないものです。

そもそも信用情報とは何か

信用情報とは、個人のクレジットカードやローンの契約・利用状況に関する情報のことを指します。具体的には、以下のような情報が含まれます。

  • 氏名、生年月日、住所、勤務先などの本人特定情報
  • クレジットカードやローンの契約内容(契約日、金額、契約期間など)
  • 毎月の支払状況や残債額
  • 延滞・債務整理・代位弁済などの異動情報
  • クレジットカードやローンの申し込み履歴

これらの情報は、信用情報機関に登録され、加盟する金融機関が共有します。あなたが新しくクレジットカードを申し込んだとき、金融機関はこの情報を照会し、「この人にお金を貸して大丈夫か」を判断しているのです。

債務整理で信用情報に登録される「事故情報」とは

事故情報とは、簡単にいえば「契約通りに返済ができなかった」記録のことです。債務整理を行うと、その事実が「異動」として信用情報に登録されます。これがいわゆる「ブラックリストに載る」と表現される状態です。

ただし、実際に「ブラックリスト」という名前のリストが存在するわけではありません。あくまで信用情報機関のデータベースに、事故情報の項目が記録されるという仕組みです。

事故情報が登録される具体的なタイミング

事故情報が登録されるタイミングは、債務整理の種類によって少しずつ異なります。

債務整理の種類 登録のタイミング
任意整理 弁護士が受任通知を送付した時点、または和解成立時
個人再生 裁判所への申立て時または再生計画認可時
自己破産 裁判所への申立て時または免責許可決定時

たとえば任意整理を依頼すると、弁護士が貸金業者に「受任通知」を送ります。この時点で「異動」情報が登録されることが一般的です。手続きを始める前から、ある程度の覚悟は必要だといえるでしょう。

信用情報機関は3つある

日本国内には、3つの信用情報機関が存在します。それぞれ加盟している金融機関の業態が異なり、登録される情報や保有期間にも違いがあります。

CIC(株式会社シー・アイ・シー)

CICは、主にクレジットカード会社や信販会社、携帯電話会社などが加盟している信用情報機関です。クレジットカードや割賦販売の契約情報を中心に管理しています。携帯電話の分割払いの契約情報もここに登録されます。

JICC(株式会社日本信用情報機構)

JICCは、消費者金融や一部の銀行、信販会社などが加盟している信用情報機関です。キャッシングや消費者ローンの利用状況が中心に登録されています。CICとは別に、独立してデータを管理しています。

KSC(全国銀行個人信用情報センター)

KSCは、全国銀行協会が運営する信用情報機関で、銀行や信用金庫、信用組合などが加盟しています。住宅ローンや銀行系カードローンの情報が登録される機関で、官報情報も保有しているため、自己破産や個人再生の情報が長く残る傾向にあります。

これら3つの機関は、お互いに「CRIN(クリン)」というネットワークで一部の事故情報を共有しています。そのため、ある機関だけに事故情報が載っていても、他の機関の加盟会社にも情報が伝わる仕組みになっています。

ワンポイントアドバイス
「ブラックリスト」という名前のリストは実在せず、信用情報機関のデータベースに「異動」情報が登録される状態を指します。CIC・JICC・KSCの3機関はネットワークで情報を共有しているため、1つの機関に登録されれば実質的にすべての金融機関に伝わると考えておきましょう。

債務整理の種類別・信用情報の回復期間

事故情報は、永久に残り続けるわけではありません。一定の期間が経過すれば自動的に削除され、信用情報は元の「キレイな状態」に戻ります。ただし、その期間は債務整理の種類や信用情報機関によって異なります。

信用情報機関 任意整理 個人再生 自己破産
CIC 原則登録なし(延滞情報として5年) 登録なし 5年
JICC 5年 5年 5年
KSC 5年(代位弁済の場合) 7年(旧10年) 7年(旧10年)

※KSCの登録期間は2022年11月以降の運用変更により、最長10年から7年に短縮されました。

任意整理の場合の信用情報回復期間

任意整理の場合、事故情報の登録期間は完済から約5年が一般的です。任意整理は裁判所を通さず、債権者と直接交渉して将来利息のカットや返済期間の延長を行う手続きです。

注意したいのは、「完済から5年」という点です。たとえば任意整理で5年かけて返済した場合、合計で約10年は信用情報に事故情報が残ることになります。「手続きを終えてからすぐ5年」ではないことを覚えておきましょう。

個人再生の場合の信用情報回復期間

個人再生は、JICCで5年、KSCで7年程度の登録期間があります。CICには個人再生そのものの情報は登録されませんが、再生計画に基づく返済中は契約の状態が登録され続けます。

個人再生は借金を大幅に圧縮できる強力な手続きですが、その分、信用情報への影響も大きくなります。住宅資金特別条項を使って住宅ローンを残す場合でも、他のカード類は使えなくなるのが原則です。

自己破産の場合の信用情報回復期間

自己破産の場合、CICとJICCで5年、KSCで7年が登録期間の目安です。免責許可決定から起算されることが多いため、申立てから免責決定までの期間も加味すると、トータルで10年近く影響が続くケースもあります。

また、自己破産は官報に氏名と住所が掲載されます。KSCでは官報情報も保有しているため、ここで情報が長く残る要因の一つになっています。

過払い金請求は信用情報に影響するのか

過払い金請求そのものは、原則として信用情報に影響しないとされています。完済後の過払い金請求であれば、事故情報として登録されることはありません。

ただし、返済中に過払い金請求を行い、引き直し計算をしても残債が残る場合は、任意整理として扱われ事故情報が登録されることがあります。完済しているかどうかが大きな分岐点だと考えてください。

ワンポイントアドバイス
事故情報の登録期間は「完済から5年」が基本です。任意整理で長期間返済している方は、手続き終了後すぐに信用情報が回復するわけではないため、注意が必要です。回復までの期間を逆算して、人生設計を立てましょう。

債務整理後にできなくなること・制限される行為

事故情報が登録されている期間中は、さまざまな経済活動に制限がかかります。「思っていた以上に不便だった」と感じる方も少なくありません。具体的にどのような影響があるのかを整理しておきましょう。

新規のクレジットカード発行ができない

もっとも分かりやすい影響が、クレジットカードの新規発行ができなくなることです。すでに持っているカードも、更新時に審査が行われ、利用停止になることが一般的です。

ネットショッピングや公共料金の引き落とし、サブスクリプションサービスの支払いなど、現代生活ではクレジットカードに依存する場面が多いものです。代替手段としてデビットカードやプリペイドカードを活用する準備をしておきましょう。

住宅ローン・自動車ローン・カードローンが組めない

住宅購入や自動車購入の際にローンを組むことも、原則できなくなります。事業資金の借り入れや教育ローンなども同様です。

もし住宅購入を検討しているなら、事故情報が抹消されるまで待つのが最も確実な道です。配偶者の信用情報がきれいであれば、配偶者名義でローンを組むという選択肢もあります。

携帯電話の分割購入が難しくなる

意外と見落とされがちなのが、携帯電話本体の分割払いです。スマートフォン本体を分割で購入する場合、信用情報の照会が行われるため、債務整理後は審査に通りにくくなります。

ただし、一括払いで購入する場合や、料金プランの契約自体は問題なく行えるケースが多いです。最新機種にこだわらず、中古端末の購入なども選択肢に入れておくと安心です。

賃貸住宅の契約に影響が出ることがある

賃貸住宅の契約自体は、信用情報を照会しない大家さんや管理会社であれば問題ありません。ただし、信販系の保証会社を利用する物件では、審査に通らない可能性があります。

引っ越しを検討している方は、独立系の保証会社を利用している物件や、連帯保証人で契約できる物件を選ぶとよいでしょう。

家族カード・保証人にも制限が生じる

本人名義での契約だけでなく、他人の保証人になることも難しくなります。子どもの奨学金の連帯保証人や、家族の住宅ローンの連帯債務者になれないケースが出てきます。

一方、家族が発行する家族カードを使うことは、原則として可能です。本人の信用情報ではなく、本会員の信用情報で審査されるためです。緊急時にはこうした方法を活用するのも一つの手です。

ワンポイントアドバイス
事故情報の登録期間中は、現金主義の生活に切り替える絶好の機会だと前向きに捉えてみてください。デビットカードや銀行振込、QRコード決済などを活用すれば、クレジットカードがなくても十分に生活できます。

信用情報を回復させるための具体的な方法

「待つしかない」と聞くと、何もできることがないように感じてしまうかもしれません。しかし、回復期間を有効に使い、金融機関からの信頼を取り戻すために今すぐ始められる行動があります。

事故情報の登録期間が経過するのを待つ

大前提として、事故情報そのものを早く消す方法はありません。期間が経過するまで、地道に待つしかないというのが現実です。

ただし、待つ間に何もしないのはもったいない時間の使い方です。次に紹介する方法を実践することで、回復後の信用獲得がスムーズになります。

信用情報機関への開示請求で状況を確認する

自分の信用情報がどうなっているのかを確認するには、各信用情報機関に開示請求を行います。手数料は1機関あたり1,000円程度で、自宅にいながら手軽に確認できます。

CICへの開示請求の方法

CICはインターネット・郵送・窓口の3つの方法で開示請求が可能です。インターネット開示が最も手軽で、500円の手数料で当日中に結果を確認できます。スマートフォンからでも申し込めるので、忙しい方にもおすすめです。

JICCへの開示請求の方法

JICCもスマートフォンアプリ・郵送・窓口で開示請求ができます。スマートフォンアプリからの開示は、手数料1,000円で7〜10日ほどで結果が郵送されてきます。

KSCへの開示請求の方法

KSCはインターネット開示と郵送開示に対応しています。インターネット開示の場合、手数料は1,000円で、登録情報がPDF形式で確認できます。

3機関すべてに開示請求をしておくと、自分の信用情報の全体像が把握できます。回復期間の終了予定日も明確になるため、人生設計に役立ちます。

金融機関の与信力を高める「収入」と「安定性」

金融機関が審査で重視するのは、「収入」と「安定性」の2つです。年収が高くても、勤続年数が短かったり職を転々としていたりすると、審査では不利になります。

逆にいえば、年収がそれほど高くなくても、長期間同じ会社に勤務し、安定した収入があれば、信用度は高く評価されます。事故情報が消えるまでの期間を、安定性を構築する期間と考えると前向きになれるはずです。

銀行口座の預金残高を維持する

銀行口座に一定の預金残高を維持することも、信用獲得に効果的です。とくに将来ローンを組みたい銀行の口座に給与振込を設定し、コツコツと預金を積み上げておくとよいでしょう。

たとえば住宅ローンを組みたい銀行があるなら、その銀行をメインバンクにして、給与振込・公共料金引き落とし・定期預金などの取引実績を作っておきます。こうした地道な積み重ねが、後の審査で大きな武器になります。

他の借金や公共料金の支払を遅滞なく行う

債務整理の対象にならなかった支払いがあれば、絶対に遅滞なく行いましょう。家賃、公共料金、税金、健康保険料、年金など、すべての支払いがあなたの「真面目さ」を証明する材料になります。

特に税金や社会保険料の滞納は、差し押さえなどの厳しい措置につながる可能性もあります。生活の優先順位を見直し、支払いを最優先にする姿勢が大切です。

クレジットヒストリーを再構築する

事故情報が消えると、信用情報は一旦「真っ白」な状態になります。これを「ホワイト」と呼ぶことがあります。一見クリーンな状態に思えますが、金融機関にとっては「過去の取引履歴がない=評価できない」状態でもあります。

クレジットヒストリーを地道に再構築していくことで、徐々に金融機関の信用を獲得できるようになります。

携帯電話の割賦契約を活用する

携帯電話の本体代金を分割で支払う「割賦契約」は、信用情報に履歴を残す比較的手軽な方法です。事故情報が消えた後で新しい端末を分割購入すれば、毎月の支払い実績がCICに登録されていきます。

2年間きちんと支払いを続けると、それだけで「24ヶ月の良好な支払い履歴」が積み上がります。これは新規クレジットカード審査で評価される重要な実績です。

デビットカードや家族カードで実績を積む

デビットカード自体は信用情報に履歴を残しませんが、銀行との取引実績にはなります。また、家族カードは本会員の信用情報で審査されるため、債務整理後でも持つことができます。

これらを上手に活用しながら、現金管理の習慣を身につけていきましょう。事故情報が消えた後にスムーズにクレジット社会に戻るための、よい練習期間になります。

ワンポイントアドバイス
信用情報の回復期間は「待つだけの期間」ではなく、「金融機関からの信頼を再構築する期間」と捉えましょう。安定した収入、預金の積み立て、滞納のない生活――これらを地道に積み重ねていけば、回復後の信用獲得は格段にスムーズになります。

信用情報の回復で注意すべき落とし穴

信用情報の回復に向けて行動を始めると、思わぬ落とし穴に出くわすことがあります。事前に知っておけば回避できるポイントを、整理しておきましょう。

一括返済しても信用回復は早まらない

「残った借金を一括で返済すれば、信用情報も早く回復するのでは?」と考える方は少なくありません。しかし、一括返済をしたからといって、事故情報の登録期間が短縮されるわけではありません。

登録期間は完済日から起算されるため、繰り上げ返済で完済日を早めれば、その分回復のスタート地点が早まるという効果はあります。ただし、無理な一括返済で生活が苦しくなれば本末転倒です。あくまで生活に余裕がある範囲で検討しましょう。

「社内ブラック」は永久に残ることもある

信用情報機関の事故情報とは別に、債務整理を行った金融機関は社内に独自のデータベースを持っています。これがいわゆる「社内ブラック」と呼ばれるものです。

社内ブラックには法定の保有期間がなく、半永久的に残るケースもあるとされています。たとえばA社のクレジットカードを任意整理した場合、信用情報が回復しても、A社のカードは二度と作れない可能性が高いということです。新たにカードを作る際は、債務整理の対象になっていない会社を選ぶ必要があります。

事故情報抹消後の「ホワイト状態」に注意

事故情報が消えた直後は、信用情報が真っ白な「ホワイト状態」になります。一見クリーンですが、年齢に対して取引履歴が極端に少ないと、金融機関は「過去に債務整理をしたのでは?」と疑う可能性があります。

これを「スーパーホワイト」と呼ぶこともあります。30代・40代でクレジットカードの履歴が一切ないという状況は、不自然に映るのです。だからこそ、回復後は慎重にクレジットヒストリーを積み上げていく必要があります。

多重申し込みでの「申し込みブラック」を避ける

事故情報が消えた喜びから、いきなり複数のクレジットカードに申し込むのは禁物です。短期間に複数社へ申し込むと、「申し込みブラック」と呼ばれる状態になり、かえって審査に通りにくくなります。

申し込み履歴は信用情報に6ヶ月間記録されます。1社申し込んで結果が出てから次に進む、というペースを守りましょう。万が一審査に落ちた場合は、半年は次の申し込みを控えるのが無難です。

信用情報を回復させると謳う業者に注意

「事故情報をすぐに消します」「ブラックリストから削除します」などと宣伝する業者には、絶対に近づかないでください。これらは違法業者である可能性が極めて高く、お金をだまし取られる被害に遭うリスクがあります。

事故情報は、登録された情報そのものに誤りがある場合を除き、本人や第三者の働きかけで削除することはできません。これは弁護士であっても同じです。「すぐ消せる」と謳う業者は、すべて疑ってかかるべきです。

ワンポイントアドバイス
「ブラックリストをすぐに消せる」という業者は100%詐欺だと考えてください。事故情報の削除は、本人・弁護士・司法書士のいずれであっても、登録期間の経過を待つ以外に方法はありません。怪しい話には絶対に乗らないようにしましょう。

債務整理以外で信用情報を傷つけないためのポイント

信用情報に傷がつくのは、債務整理を行った場合だけではありません。日常生活の中で、知らず知らずのうちに事故情報が登録されてしまうケースもあります。再発防止のためにも、注意点を押さえておきましょう。

クレジットカードや携帯料金の延滞を避ける

クレジットカードや携帯電話料金、各種ローンの支払いを61日以上または3ヶ月以上延滞すると、事故情報として登録されます。1〜2日の遅れであればすぐに事故情報になるわけではありませんが、繰り返すと信用度は確実に下がります。

口座引き落としで支払っている方は、給料日と引き落とし日のタイミングを確認しておきましょう。残高不足で引き落とせなかった場合、たった1回の延滞でも信用情報に「A」マーク(未入金)が記録されてしまいます。

リボ払い・キャッシングの使いすぎに注意

リボ払いは月々の支払額を一定にできる便利な仕組みですが、利息が高く、気づかないうちに残高が膨らむという落とし穴があります。リボ払いの設定にしているクレジットカードがあれば、明細を確認して残高を把握しておきましょう。

キャッシングも同様で、年率15〜18%程度の金利がかかります。一時的な利用ならまだしも、長期間にわたって借り続けると、利息だけで返済が追いつかなくなる事態にもなりかねません。

奨学金の返済遅延も事故情報になる

意外と知られていないのが、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金の延滞も信用情報に登録されるという事実です。3ヶ月以上延滞すると、KSCに事故情報が登録されます。

奨学金は無利息や低利息の制度ですが、滞納すれば一般のローンと同じ扱いを受けます。経済的に厳しい場合は、返還期限猶予制度や減額返還制度を活用し、延滞だけは避けるようにしましょう。

保証人になるリスクを理解する

家族や友人の借金の保証人になることも、自分の信用情報を守るうえで重要なポイントです。主債務者が返済できなくなれば、保証人が代わりに返済を求められます。返済できなければ、保証人の信用情報にも事故情報が登録されてしまいます。

「家族だから」「親しい友人だから」と気軽に保証人になるのは避けましょう。どうしても引き受ける場合は、主債務者の返済能力を冷静に見極める必要があります。

ワンポイントアドバイス
信用情報を傷つける原因の多くは、ちょっとした油断から生まれます。給料日と引き落とし日の確認、リボ払いの解除、奨学金の管理――こうした小さな習慣の積み重ねが、あなたの信用を守る最大の防御策になります。

信用情報回復後にクレジットカードを作る手順

事故情報が消えた後、いよいよクレジットカードの再取得に向けて動き出すフェーズです。焦らず、戦略的に進めていきましょう。

事故情報の抹消を確認する

まずは信用情報機関に開示請求を行い、事故情報が完全に消えていることを確認します。「もう5年経ったから大丈夫だろう」と自己判断で申し込むと、まだ情報が残っていて審査に落ちる可能性があります。

3つの信用情報機関すべてに開示請求をして、確実に「異動」情報がないことを確認してから次のステップに進みましょう。慎重に進めることが、最終的には近道になります。

債務整理した会社以外のカードを選ぶ

前述の通り、債務整理を行った会社の社内ブラックは半永久的に残る可能性があります。新たにクレジットカードを作る際は、債務整理の対象にしていない会社を選ぶのが鉄則です。

同じグループ会社のカードも避けるのが無難です。たとえば三井住友カードを任意整理した場合、SMBCグループの他のカードも避けたほうが安全です。

審査が比較的通りやすいカードから申し込む

信用情報がホワイト状態の方は、まず流通系や消費者金融系のクレジットカードから申し込むのが定石とされています。これらのカードは比較的審査が柔軟だといわれているためです。

ステータスの高いゴールドカードやプラチナカードからいきなり申し込むのは避けましょう。最初の1枚で半年〜1年ほど良好な利用実績を作ってから、ランクアップを目指すのが王道です。

1社ずつ申し込む

クレジットカードの申し込みは、必ず1社ずつ行いましょう。同時に複数社に申し込むと、「お金に困っているのでは?」と判断され、審査に不利に働きます。

1社目の結果が出るまでは、次の申し込みを控えるのが鉄則です。万が一審査に落ちた場合は、半年ほど期間を空けてから再チャレンジしましょう。

ワンポイントアドバイス
信用情報の回復後は、「焦らない」「欲張らない」「同時に申し込まない」の3原則を守りましょう。最初は審査が通りやすいカードから始めて、少しずつ実績を積み重ねていく――この姿勢が、長期的に見て最も確実にあなたの信用を取り戻してくれます。

債務整理後の信用情報の回復は弁護士に相談しよう

ここまで、債務整理と信用情報の関係、回復までの期間、具体的な対策について解説してきました。最後に、信用情報の回復で困ったときの相談先について触れておきます。

弁護士に相談するメリット

正直にお伝えすると、信用情報の事故情報そのものを弁護士が削除することはできません。これは信用情報機関の内部処理であり、第三者が介入できる領域ではないからです。

では、なぜ弁護士に相談する意味があるのでしょうか。それは、以下のようなサポートが受けられるからです。

  • あなたのケースで事故情報がいつ消えるかの正確な見立て
  • 信用情報の開示請求方法の案内
  • 誤った情報が登録されている場合の訂正手続きのサポート
  • 新たな借金問題が発生した場合の対応
  • 債務整理の対象外だった債権者からの請求への対応

とくに、信用情報に誤った情報が登録されている場合、弁護士を通じて訂正を求めることができます。本来登録されるべきでない情報が残っていれば、回復が遅れてしまうため、専門家のチェックは有効です。

無料相談を活用する

多くの法律事務所では、債務整理に関する初回相談を無料で受け付けています。「相談料が心配で行けない」という方も、まずは無料相談を活用してみてください。

相談の際には、以下の資料を持参すると話がスムーズに進みます。

  1. 債務整理を行ったときの和解書や決定書
  2. 信用情報機関の開示報告書(あれば)
  3. 現在の収入が分かる書類(給与明細など)
  4. 現在残っている借金の一覧(あれば)

債務整理から数年が経過し、そろそろ信用情報の回復を考えている方も、現在進行形で債務整理を検討している方も、まずは弁護士に話を聞いてもらうところから始めてみてください。一人で悩み続けるよりも、専門家の客観的な視点を取り入れることで、解決への道筋がぐっとはっきりと見えてきます。

ワンポイントアドバイス
弁護士に相談しても、事故情報そのものを消すことはできません。しかし、誤った情報の訂正や、回復に向けた最適な戦略のアドバイスは受けられます。無料相談を提供している事務所も多いので、まずは気軽に話を聞いてもらうことから始めてみましょう。

まとめ|信用情報の回復は焦らず着実に

債務整理は、人生をリセットして新しいスタートを切るための、極めて有効な手段です。確かに信用情報には一定期間の「傷」が残りますが、これは新しい人生に向けた「準備期間」と捉えることもできます。

事故情報は5〜7年で必ず消えます。その間に、安定した収入を確保し、預金を積み立て、生活習慣を整えていけば、回復後にはむしろ債務整理前よりも健全な経済状態を手に入れることができるはずです。

焦って怪しい業者に頼ったり、無理な一括返済で生活を圧迫したりするのは禁物です。「信用」というものは、時間をかけて少しずつ積み上げていくもの――これは何百年も前から変わらない真理です。

もし債務整理後の生活設計や信用情報の回復について不安があれば、ぜひ一度、債務整理に強い弁護士に相談してみてください。あなたの状況に合わせた具体的なアドバイスが、必ず未来への光になるはずです。

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