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債務整理を弁護士に依頼する7つのメリットと費用の目安

この記事で分かること

  • 任意整理・自己破産・個人再生それぞれの特徴と向いているケースの違い
  • 弁護士に依頼すると受任通知で督促が即日止まる仕組み
  • 自分で債務整理するリスクと素人交渉が失敗しやすい理由
  • 手続き別の弁護士費用の相場と費用が払えない場合の対処法
  • 弁護士への依頼から解決までの具体的な流れと期間の目安
  • 良い弁護士を選ぶための初回相談チェックポイント

債務整理を弁護士に依頼すると、受任通知送付により督促が即日ストップし、交渉・書類作成・計算をすべて代行してもらえます。自分で行うと交渉を断られたり不利な条件で和解するリスクがあります。費用の相場や法テラスの活用法、弁護士選びのポイントまでを網羅的に解説します。

「もう返済が限界だ」と感じながらも、弁護士に頼むのが怖くて一歩踏み出せずにいる方は少なくありません。費用のことが心配な方もいるでしょう。あるいは、「自分で何とかできないか」と考えている方もいるかもしれません。

結論から言いましょう。債務整理は、弁護士に依頼するのが圧倒的に有利です。

この記事では、弁護士に依頼することで得られる具体的なメリットを7つ挙げながら、費用の相場・支払えない場合の対処法・弁護士選びのポイントまで、実務経験をふまえて詳しく解説します。借金問題で悩んでいるなら、まずこの記事を読んでみてください。

債務整理とは?3つの手続きの基本を押さえよう

債務整理とは、借金の返済に行き詰まった人が法的な手続きを通じて借金を減額・免除してもらうための制度です。大きく分けると「任意整理」「自己破産」「個人再生」の3種類があります。それぞれ特徴が異なるため、まずは基本を整理しておきましょう。

任意整理|裁判所を使わず交渉で解決する方法

任意整理は、裁判所を介さずに債権者(貸金業者やカード会社)と直接交渉し、返済条件を見直してもらう手続きです。3つの手続きの中で最も利用件数が多く、手続きの負担も比較的軽いのが特徴です。

具体的には、将来発生する利息(将来利息)のカット、月々の返済額の減額、返済期間の延長などが交渉の対象になります。借金の元本そのものを大幅に削減することは難しいケースが多いですが、利息が積み重なって返済できなくなっているケースでは非常に効果的です。

また、裁判所を通さないため周囲に知られにくく、官報(国が発行する機関紙)にも掲載されません。「会社や家族に内緒で解決したい」という方に向いています。

自己破産|全ての借金を免除してもらう最終手段

自己破産は、返済の見込みが全くない状態を裁判所が認定し、原則としてすべての借金を免除(免責)してもらう手続きです。借金の額が多く、収入も少ない方、あるいは事業の失敗などで多額の負債を抱えてしまった方に適しています。

ただし、誰でも認められるわけではありません。裁判所が「本当に返済できない状態か」を審査し、ギャンブルや浪費が原因の借金、虚偽申告などがあると「免責不許可事由」に該当して認められないことがあります。また、20万円を超える財産は換価(お金に換えて)債権者に分配されます。家・車・退職金の一部なども対象になり得るため、事前の資産確認が必須です。

デメリットも当然あります。信用情報機関に事故情報が登録されるいわゆる「ブラックリスト」状態が7〜10年続き、その間はクレジットカードの作成やローンの利用ができなくなります。

個人再生|住宅を守りながら借金を大幅に圧縮する方法

個人再生は、民事再生法に基づき、裁判所に返済計画を申し立てて借金を大幅に圧縮してもらう手続きです。最大の特徴は「住宅ローン特則」を使うことで自宅を手放さずに済む可能性があることです。

圧縮できる金額は借金の総額によって変わりますが、最低でも100万円、多い場合には元の借金の5分の1まで減額できることもあります。対象となるのは、住宅以外の借金の総額が5,000万円以下で、継続して収入を得る見込みがある方です。

自己破産と違い、財産を手放す必要が原則なく、官報には掲載されますが職業制限もありません。住宅ローンを払いながら多重債務に陥ってしまったサラリーマンの方などに多く使われています。

3つの手続きの違いを比較して自分に合った方法を選ぼう

どの手続きが自分に合っているか、以下の表でざっくり確認してみてください。

項目 任意整理 自己破産 個人再生
裁判所の関与 なし あり あり
借金の減額効果 利息カット中心 全額免除 最大5分の1まで圧縮
財産の処分 原則不要 20万円超は処分 原則不要
住宅の維持 ○(対象外にできる) ×(原則失う) ○(住宅ローン特則)
職業制限 なし 申請中のみあり なし
官報掲載 なし あり あり
ブラックリスト期間 5〜7年 7〜10年 5〜10年

これを見ると、それぞれにメリット・デメリットがあることがわかるでしょう。「どれを選べばいいか」は、借金の総額・収入・財産・家族構成などによって変わります。だからこそ、最初から専門家に相談するのが正解なのです。

ワンポイントアドバイス
債務整理の手続きは「任意整理」「自己破産」「個人再生」の3種類です。どれが適切かは借金の額・収入・財産状況によって異なります。自分で判断するより、まず弁護士に状況を話して判断してもらいましょう。相談するだけなら無料の事務所も多くあります。

債務整理を弁護士に依頼する7つのメリット

「自分でもできるのでは?」と思う方もいるでしょう。確かに、法律上は本人申請も可能です。しかし、実際に自分でやってみた方から「こんなはずじゃなかった」という話を聞くことは珍しくありません。弁護士に依頼することで得られるメリットは、費用をはるかに上回ります。

メリット① 受任通知で督促が即日ストップする

弁護士に債務整理を依頼すると、弁護士はすぐに各債権者(貸金業者・カード会社など)へ「受任通知」を送付します。これは「私が代理人になりました。今後の連絡は私宛にしてください」という内容の通知です。

この通知が届いた瞬間から、貸金業法第21条の規定により、債権者は直接あなたへ取り立てや督促の連絡をすることが禁じられます。毎日届いていた督促状、朝夕にかかってくる電話、職場への連絡……これらがすべてストップするのです。

「やっと眠れた」という言葉を、依頼直後の依頼人から何度も聞いてきました。それだけ精神的な解放感は大きい。この効果だけでも、弁護士に依頼する価値があると思います。

メリット② 交渉の場を確実に設けてもらえる

任意整理は裁判所を介さない「任意」の交渉です。つまり、債権者には「交渉のテーブルに着く義務」が法律上ありません。

自分で電話して「返済を減らしてほしい」と申し出ても、担当者に「それはできません」と一言で終わらせられるのが現実です。複数の債権者がいれば、そのやり取りを何社分もこなさなければならず、精神的に消耗します。

一方、弁護士が代理人として交渉を申し入れると、金融機関の対応はまったく変わります。弁護士との交渉は法的手続きに発展する可能性があるため、無視することができないのです。確実に交渉の場が設けられ、話を聞いてもらえる。これが大きな違いです。

メリット③ 債権者有利の条件に丸め込まれない

仮に自分で交渉の場を設けられたとしても、法律知識のない状態で金融のプロと渡り合うのは無謀です。

たとえば、「月々の返済を少し減らす代わりに返済期間を10年延長する」という提案を出されたとき、それが本当に有利かどうか判断できますか?利息の計算方法によっては、総支払額がかえって増えることもあります。また、和解契約書の細かい条件を見落とすと、一括返済条項(一定の条件で残額を一括請求できる条項)が含まれていても気づかないことがあります。

弁護士が交渉すれば、こうした不利な条件を見抜き、依頼人にとって本当に有利な条件を引き出すことができます。

メリット④ 過払い金の有無を正確に調査してもらえる

2010年以前に消費者金融やカード会社から借り入れをしていた方は、「過払い金」が発生している可能性があります。過払い金とは、利息制限法の上限を超えて支払ってしまった利息のことで、請求することで取り戻せる場合があります。

この計算(「引き直し計算」と呼びます)は非常に複雑で、弁護士でも金融機関と何度もやり取りしながら確認する作業です。自分でやろうとしても、そもそも取引履歴の開示請求の仕方から分からないという方がほとんどでしょう。

また、素人相手だと、債権者が過払い金の存在を黙っているケースも実際にあります。弁護士が窓口になれば、こうした情報隠しは通用しません。

メリット⑤ 複雑な書類作成・計算をすべて代行してくれる

自己破産や個人再生は、裁判所への申立書類を作成しなければなりません。この書類の量と複雑さは、経験のない人には相当な負担です。家計収支の詳細、財産目録、債権者一覧表、陳述書……書類の不備や記載ミスがあると、手続きが認められなかったり大幅に遅延したりします。

弁護士は日常的にこれらの書類を作成しています。「なぜこの書類が必要か」「どう書けば通りやすいか」という経験値があります。任せてしまえば、ミスのない書類が確実に揃います。

メリット⑥ 自分に最適な手続きを選んでもらえる

「任意整理か自己破産か」は、専門家でないと正確な判断が難しい問題です。借金の総額だけでなく、収入の安定性、家族構成、保有財産、職業(一部の職業は自己破産中に制限を受けます)、今後の生活設計など、多角的な要素を総合的に判断する必要があります。

自分で判断して「任意整理を選んだが、本当は個人再生の方が有利だった」「自己破産を申請したが、免責不許可事由に当たると気づかなかった」というケースは、決して珍しくありません。弁護士なら、初回相談の段階で状況を聞いて最適な手続きを提案してくれます。

メリット⑦ 精神的な負担が格段に軽くなる

借金の問題を抱えていると、四六時中そのことが頭から離れません。仕事に集中できない、夜眠れない、家族に当たってしまう……心身ともに追い詰められていく人を、私はたくさん見てきました。

弁護士に依頼した瞬間から、督促は止まり、交渉は代行され、書類作成も進んでいきます。「あとは任せた」と思えるだけで、驚くほど気持ちが楽になります。精神的な余裕が生まれることで、仕事にも集中でき、家族との関係も改善されます。

借金問題を解決するのは「お金」だけではありません。弁護士に依頼することで取り戻せる「普通の生活」の価値は計り知れないものがあります。

ワンポイントアドバイス
弁護士に依頼した直後から、受任通知の送付によって督促の連絡が一切止まります。これは貸金業法第21条に基づくもので、違反した業者には行政処分が下されます。「もう電話が来ない」というだけで、依頼人の精神状態は大きく改善されます。まず一歩踏み出すことが大切です。

自分で債務整理するリスクと現実

「弁護士費用を節約したいから自分でやる」という気持ちはよく分かります。しかし、自分で進めることのリスクは、節約できる金額を大きく上回ることがほとんどです。

「弁護士費用を節約したい」は裏目に出ることが多い

自分で債務整理を行うメリットは、率直に言えば「弁護士費用がかからない」の一点だけです。しかし、その費用を節約しようとして失敗すれば、かえって多くを失います。

交渉が不調に終われば元も子もありませんし、不利な条件で和解すれば総支払額が増えることもあります。過払い金の調査漏れがあれば、返ってくるはずのお金を取り逃がします。書類の不備で手続きが長引けば、その間も利息は増えていきます。コストと時間の両面で、「自分でやった方が損をした」というケースが圧倒的に多いのです。

素人交渉で陥りやすい3つの失敗パターン

交渉の場さえ設けてもらえないケース

任意整理は債権者の「任意」の協力で成立する手続きです。債権者には、個人からの交渉申し込みに応じる法的義務はありません。「お客様ご自身で交渉されることはお受けできません」と一言で断られ、そこで詰んでしまうケースがあります。

不利な条件で和解させられるケース

交渉まで漕ぎ着けたとしても、今度は「内容を正確に評価できない」という問題が生じます。金融機関のベテラン担当者と、法律知識のない個人が交渉すれば、どちらが有利かは明らかです。一括返済条項や高い遅延損害金が含まれた和解契約を結ばされ、後から気づいても取り消しは難しい。

自己破産申請後に一括返済を求められるケース

個人で自己破産を申請すると、一部の債権者が「免責が認められる前に残金を一括返済しろ」と訴訟を起こすケースがあります。弁護士が代理人として手続きを進めれば、こうした動きに即座に対応できますが、個人対応では太刀打ちできません。

ワンポイントアドバイス
自分で債務整理を試みて「うまくいかなかった」という状態で弁護士に相談に来る方も少なくありません。その場合、一度こじれた交渉を立て直すのは、最初から依頼した場合より難しくなることがあります。できれば最初から弁護士に相談することをお勧めします。

弁護士費用の相場と支払えない場合の対処法

「費用が払えないから弁護士に頼めない」と諦めている方は多いです。しかし、手段はあります。まずは費用の目安を知り、それでも厳しい場合の対処法を確認してください。

手続き別の弁護士費用の目安

弁護士費用は事務所によって異なりますが、一般的な相場は以下のとおりです。

手続きの種類 相場の目安(一社あたり or 総額) 主な内訳
任意整理 1社あたり3万〜5万円程度 着手金+成功報酬(減額報酬)
自己破産 総額30万〜60万円程度 着手金+実費(申立費用等)
個人再生 総額30万〜50万円程度 着手金+実費

任意整理は借入先の数が多いほど費用がかさみますが、一社ずつ依頼するかどうかも選べます。「とにかく費用を抑えたい」という場合は、どの債権者を対象にするかを弁護士と相談しながら決めることも可能です。

費用が払えないときに使える3つの方法

法テラス(法律扶助制度)を利用する

法テラス(日本司法支援センター)では、一定の収入要件を満たす方を対象に、弁護士費用を立て替えてくれる「民事法律扶助制度」を提供しています。立て替えた費用は後から月々5,000円〜1万円程度の分割で返済します。

収入が少なく費用の工面が難しい方には、非常に心強い制度です。なお、法テラスを利用した場合、弁護士を自由に選べないケースもあるため、事前に確認しておきましょう。

分割払いに対応している事務所を選ぶ

多くの弁護士事務所では、着手金を分割で支払うことができます。「毎月2万円ずつ」のように設定してもらえれば、受任通知の送付後に督促が止まり、返済がストップした分を弁護士費用の支払いに充てることができます。実際、この流れで費用を工面する方はとても多いです。

着手金不要の事務所に相談する

過払い金請求や一部の任意整理案件では「着手金なし・成功報酬のみ」という料金体系を採用している事務所もあります。初期費用がゼロで始められるため、「今すぐお金がない」という状況でも相談できます。

ワンポイントアドバイス
受任通知が送られた後は、債権者への返済が事実上ストップします。その間に積み立てた分を弁護士費用に充てる「同時廃止型」の進め方は、自己破産案件では一般的です。「今お金がないから無理」と諦める前に、一度事務所に相談することをお勧めします。

弁護士に依頼してからの流れ

「実際に依頼したら、何が起きるのか」が分からないと不安ですよね。ここでは手続きの流れを分かりやすく整理します。

相談から解決まで、ステップごとに確認しよう

  1. 初回相談:借金の状況・収入・財産・家族構成などを話す。弁護士が最適な手続きを提案。多くの事務所で無料。
  2. 委任契約の締結:依頼することを決めたら契約書にサイン。ここから弁護士が代理人に。
  3. 受任通知の送付:弁護士が各債権者へ通知を送付。以後、督促・取り立てが禁止される。
  4. 取引履歴の開示請求:債権者から取引の記録を取り寄せ、過払い金の有無を調査。
  5. 交渉・申立て:任意整理は各債権者と交渉。自己破産・個人再生は裁判所への申立て。
  6. 和解・決定:合意内容や裁判所の決定に従い手続き完了。
  7. 返済開始(任意整理・個人再生):決まった計画に沿って毎月返済を続ける。

任意整理の場合にかかる期間の目安

任意整理は、受任通知送付から和解成立まで、おおむね3〜6か月が目安です。その後、3〜5年かけて分割返済していきます。複数の債権者がいる場合や、相手方の対応によっては少し長くかかることもあります。

自己破産・個人再生の場合にかかる期間の目安

自己破産は、財産の少ない「同時廃止」案件であれば申立てから免責確定まで3〜6か月程度です。財産が多く管財人が選任される「管財事件」では1年前後かかることがあります。個人再生は書類審査から返済計画認可まで6か月〜1年程度、その後3〜5年の分割返済が続きます。

良い弁護士・悪い弁護士の見分け方

「弁護士なら誰でもいい」というわけではありません。債務整理の経験が豊富で、依頼人の立場に立って動いてくれる弁護士を選ぶことが大切です。

初回相談で確認すべき5つのポイント

  • 説明が分かりやすいか:法律用語を使わず、状況に応じた言葉で説明してくれるか。
  • 費用の内訳が明確か:「総額でいくらかかるか」を事前にはっきり提示してくれるか。不透明な追加費用がないか。
  • 複数の選択肢を提示してくれるか:「あなたの場合はこれしかない」と断定するのではなく、複数の手続きのメリット・デメリットを説明してくれるか。
  • 担当者が最後まで同じか:大手事務所では、相談を受けた弁護士と実際に担当する担当者が違うケースがあります。
  • 連絡が取りやすいか:メールや電話の返信が遅い事務所は、手続き中に不安が募ります。

こんな事務所には注意!トラブル事例から学ぶ

残念ながら、問題のある事務所も存在します。以下のような対応があった場合は注意が必要です。

  • 費用の説明が曖昧で、後から追加費用を請求された
  • 委任後に連絡が取れなくなり、手続きが止まったまま放置された
  • 「絶対に解決できる」など根拠のない保証をした
  • 過払い金請求のみ対応し、最適な手続きの提案がなかった

複数の事務所に相談してみることで、対応の違いがよく分かります。初回相談が無料の事務所も多いので、比較検討することをお勧めします。

よくある質問(Q&A)

Q. 家族に内緒で債務整理できますか?

任意整理であれば、家族に知られずに進めることが可能です。裁判所を介さず、官報への掲載もないため、家族への通知も届きません。ただし、自己破産や個人再生は官報に掲載されます。とはいえ、官報を日常的にチェックしている一般の人はほぼいないため、実質的に知られることは少ないでしょう。

なお、保証人になっている家族がいる場合は、手続きによっては保証人への影響が生じる可能性があります。このあたりは依頼前に弁護士と確認しておくことが大切です。

Q. 債務整理後にクレジットカードや住宅ローンはどうなりますか?

債務整理を行うと、信用情報機関に「事故情報」が登録されます。これがいわゆる「ブラックリスト」に入った状態で、登録されている間はクレジットカードの新規作成や各種ローンの利用が難しくなります。

登録期間は手続きによって異なりますが、任意整理で約5〜7年、自己破産で約7〜10年が目安です。その期間が経過すれば情報は削除され、通常の審査を受けられるようになります。

Q. 勤務先に知られることはありますか?

通常の債務整理で勤務先に通知が届くことはありません。ただし、自己破産の場合、一部の職業(警備員・保険外交員・弁護士・司法書士・税理士など)は申請中に職業制限を受けます。該当する職業の方は、事前に弁護士に確認しておきましょう。

Q. 弁護士と司法書士、どちらに頼めばよいですか?

司法書士も債務整理の書類作成や手続きを行えますが、代理権の範囲に制限があります。任意整理については1社あたりの債務額が140万円以下の場合のみ対応可能で、それを超える案件や複雑な交渉は弁護士でないと対応できません。自己破産・個人再生の書類作成は司法書士でも可能ですが、裁判所での代理人にはなれません。

借金の総額が大きい、債権者が多い、複雑な事情がある、という場合は弁護士に依頼する方が安心です。

ワンポイントアドバイス
「ブラックリスト」に登録される期間は手続きにより異なりますが、いずれ解消されます。登録期間中も、現金払いやデビットカードで日常生活に大きな支障はありません。借金問題を解決して生活を立て直すことの方が、長期的には圧倒的にプラスです。一時的なデメリットだけを見て判断しないでください。

まとめ|借金問題は一人で抱え込まず弁護士に相談を

この記事で解説してきたことを最後に整理します。

テーマ ポイント
債務整理の種類 任意整理・自己破産・個人再生の3種類。状況によって最適な手続きが異なる
弁護士依頼のメリット 督促停止・交渉代行・書類作成・過払い調査・精神的負担軽減など7つ
自分でやるリスク 交渉拒否・不利な和解・書類ミスなど失敗リスクが高い
弁護士費用の目安 任意整理は1社3〜5万円、自己破産・個人再生は総額30〜60万円程度
費用が払えない場合 法テラス・分割払い・着手金不要の事務所を活用
弁護士の選び方 費用の透明性・説明のわかりやすさ・担当者の継続性がポイント

借金問題は、放置すればするほど状況が悪化します。利息は増え続け、督促のプレッシャーは強くなり、精神的にも追い詰められていく。しかし、弁護士に相談した翌日から状況は変わり始めます。

「まだ自分には早い」「もう少し自分でがんばってみる」——そう思っている方も、一度だけ弁護士に話を聞いてもらってください。初回相談は無料の事務所がほとんどです。話を聞いてもらうだけでも、驚くほど気持ちが軽くなります。

借金問題に出口はあります。一人で抱え込まず、専門家に頼ることが、最短で生活を立て直す道です。


債務整理にまつわる誤解と正しい知識

債務整理に対して「人生が終わる」「二度とカードが持てない」「会社をクビになる」といった極端な誤解を持っている方は非常に多いです。そのために、助けを求めることをためらい、状況がどんどん悪化してしまうケースを数え切れないほど見てきました。

ここでは、よくある誤解を一つひとつ正確な情報で解きほぐしていきます。

誤解①「債務整理したら会社をクビになる」

これは誤りです。債務整理は個人の財務整理の手続きであり、それを理由に解雇することは労働法上認められていません。会社に知らせる義務もなく、給与差押えがすでに起きているケースを除けば、勤務先に通知が届くことは基本的にありません。

ただし、一部の職業では自己破産の手続き期間中に制限が生じます。弁護士・司法書士・税理士・公認会計士・警備員・保険外交員などがそれにあたります。当てはまる職業の方は、事前に弁護士に相談した上で手続きを選択することが大切です。

誤解②「借金がゼロになるなら全員得をする」

自己破産で借金が免除されることと、「得をする」は違います。財産の多くを失い、その後数年間は信用情報に傷がつきます。家を手放すことになる場合もあります。自己破産は「借金から解放される代わりに一定の代償を払う」手続きであって、何も失わないわけではありません。

だからこそ、まずは任意整理や個人再生で解決できないかを検討し、それが難しい場合に自己破産を選ぶという順序が正しいアプローチです。弁護士はこの判断を一緒に行ってくれます。

誤解③「一度ブラックリストに載ったら一生終わり」

ブラックリスト(信用情報機関への事故情報登録)には一定の期間があります。任意整理で5〜7年、自己破産で7〜10年程度が経過すれば、登録情報は削除されます。削除後は通常と同じ審査を受けられるようになり、クレジットカードの作成や住宅ローンも可能になります。

「一生終わり」ではありません。その期間をどう乗り越えるか、むしろそこに注目すべきです。借金問題を解決しないまま放置することの方が、人生全体へのダメージは大きいと言えます。

誤解④「弁護士に頼むとすぐに財産が没収される」

任意整理の場合、財産が没収されることは一切ありません。個人再生も同様です。財産の処分が生じるのは自己破産のみですが、それも「20万円以上の価値がある財産」が対象であり、生活に必要な最低限のもの(家財・衣類・99万円以下の現金など)は手元に残せます。

弁護士に依頼した瞬間に財産が持っていかれるようなことはありません。そのような誤解が相談を遅らせているとしたら、とても残念なことです。

債務整理が向いているケース・向いていないケース

どんな人でも債務整理が最善の選択かというと、そうとも限りません。状況によって、最適な対処法は変わります。弁護士に相談する前に、自分がどちらのケースに近いか確認してみてください。

債務整理が向いているケース

  • 複数の金融機関から借り入れており、毎月の返済が収入の3割を超えている
  • 最低返済額しか払えず、借金がほとんど減っていない状態が続いている
  • リボ払いで残高がほぼ変わらないまま何年も経過している
  • 督促の電話や手紙が届いており、精神的に限界に近い
  • 借金返済のために別の借り入れ(借金の借り替え)をしている

債務整理が向いていないケース(または慎重に検討すべきケース)

  • 借金の総額が少なく、収入と支出の見直しで返済できる見込みがある
  • 一時的な収入減で苦しいが、近いうちに改善する見込みが高い
  • 保証人になっている人への影響が非常に大きく、その人との関係を優先したい

「向いていないケース」に当てはまるからといって、相談しなくていいというわけではありません。弁護士は債務整理以外の解決策(家計改善・収入の見直し・交渉方法の助言など)もアドバイスできます。悩んでいるなら、一度話を聞いてもらうことをお勧めします。

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※ 簡易計算です。任意整理は弁護士・司法書士が交渉し将来利息のカット等を行うもので、実際の減額幅は借入先・返済状況により異なります。個人再生・自己破産では更に大きな減額が可能な場合があります。

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