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携帯のブラックリストとは?スマホが契約できない?理由と対処法を解説!

この記事で分かること

  • 「ブラックリストに載る」とは信用情報に事故情報が記録されること
  • スマホの契約も信用取引なので、ブラックの人は契約が成立しないことがある
  • ブラックリストに載っていてもスマホを契約する方法はある

クレジットやローン、電話料金の延滞や未払いをしている「ブラック」の人は、スマホの新規契約を断られるケースが少なくありません。しかし、ブラックでもスマホを契約する方法がいくつかあります。

携帯やスマホのブラックリストとは?

「携帯ブラック」とは、電話料金を延滞した、あるいは、支払わなかったことにより、ブラックリストに載ってしまった状態のことです。

一度ブラックリストに載ってしまうと、スマホが契約できない以外にも様々な影響が出る可能性があります。

「ブラックリストに載る」ってどういうこと?

クレジットカードの契約や住宅ローンの借り入れなどは、現金を支払う代わりに、「○○までにきちんとお金を支払います」という個人との約束のもとに行われる、「信用取引」です。そのため、各クレジット会社やローン会社が健全な取引を行うには、その人が信用にたる人物であるかを判断する材料が必要になります。

そこで、国内に3つある指定信用情報機関は、個人の信用取引の客観的な情報(クレジットを利用して商品を購入したこと、その支払いが期日までに完了しているか、など)を記録し、加盟する会社にその情報を提供しています。いわゆる「ブラックリストに載る」とは、信用情報機関に登録された信用情報に、支払うべき金額の延滞や未払いの記録が残ることを指しています。

日本の信用情報機関

日本には現在3つの信用情報機関があり、それぞれ携帯ブラック情報の登録機関が違います。この3つの機関はそれぞれが情報を収集管理していますが、ブラックリストは相互で情報をクリン(CRIN)というネットワークで共有しています。

自分の信用情報がどうなっているか知りたい場合、それぞれの機関に情報の開示請求ができます。開示請求の仕方はそれぞれ異なりますので確認する必要がありますが、窓口か郵送やネットでの開示請求となります。

開示請求は本人のみとなっており、家族や子供であっても法定代理人か本人の委任状がない限り開示はしてもらえません。

日本情報信用機構(JICC)

消費者記入系の信用情報機関です。
ブラック情報の登録期間は、延滞情報5年、債務整理5年、多重申込6カ月となっています。

シーアイシー(CIC)

信販会社・クレジットカード会社系の信用情報機関です。
ブラック情報の登録期間は、延滞情報5年、債務整理5年、多重申込6カ月となっています。

全国銀行個人信用情報センター

銀行や銀行系クレジットカード会社
ブラック情報の登録期間は、延滞情報5年、債務整理5年(官報情報は10年)、多重申込6カ月となっています。

携帯電話の契約も信用取引

「電話料金は信用と引き換えにお金を借りているわけではないのに、なぜ延滞や未払いの記録が残るの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。しかし、ほとんどの方は携帯電話やスマホを契約する際、電話本体の代金を24ヶ月などの分割で支払っているはずです。

これは、本体代金の全額を一旦携帯電話会社から借り入れていると考えることができ、クレジットや住宅ローンなどと同じ、立派な「信用取引」に当たります。このような信用取引のことを「割賦販売」といいます。

ワンポイントアドバイス
携帯電話のほか、分割払いのシステムを採用している不動産やネットの電化製品などの取引も「割賦販売」に当たります。

携帯のブラックリストに載るとスマホが契約できない2つの理由

前述のとおり、携帯電話やスマホの契約も信用取引のひとつなので、自分の信用情報にキズがあれば、携帯会社はその人と契約を結びません。「信用情報にキズがある」状況を、2つのケースに分けてもう少し具体的に説明します。

【ケース1】クレジットやローンに延滞・未払いがある

クレジットやローンの支払いが滞ると、自分の信用情報には、支払いがなかった月に「A」のマークが記録されます。これは、該当月に遅延が発生していることを示すマークです。

また、Aのマークが3ヶ月以上連続で続くと、「異動」の文字が記録されます。これがいわゆるブラックの状態です。

異動と記録される期間は金融機関によっても異なりますが、多くの場合は、延滞が3ヶ月続いたときです。異動は致命的な支払い遅延を示し、「事故情報」として、未払い分の支払いが完了したときから5年間(JICCの場合は1年間)は信用情報機関に保存されます。

各携帯会社も信用情報機関に加盟しているため、その人にクレジットやローンの延滞・未払いがある場合は、信用情報機関に確認すればすぐに分かります。

Aのマークや異動の文字が認められると信用できない人だと判断され、スマホや携帯の契約を断られてしまうことがあります。

【ケース2】過去に電話料金の延滞・未払いの経験がある

各携帯会社は、それぞれ独自に信用情報を記録しています。契約する人が自社で過去に延滞や未払いをしていればすぐに確認できるので、延滞・未払いの経歴が残っている電話会社と再度契約できる可能性はほとんど0に近いでしょう。

また、各携帯会社は、自社で信用情報を記録するだけでなく、ほかの携帯会社とも信用情報を共有しています。そのため、一度どこかの携帯会社で延滞や未払いをしていると、ほかの携帯会社とも契約できない可能性が高くなります。

ワンポイントアドバイス
自分の信用情報は、信用情報機関に開示請求をすれば誰でも確認できます。自分の信用情報にAマークや異動がないか、一度確認してみるとよいでしょう。

ブラックの人がスマホを契約できないときの3つの対処法

いずれのケースも自己責任であるとはいえ、現代では、スマホや携帯がなければ生活に困る人がほとんどでしょう。そこで、事故情報によりスマホや携帯が契約できないときの対処法を3つご紹介します。

①本体代金を一括で支払う

主に上記のケース1に有効な対処法です。信用情報機関の事故情報は支払い完了後から5年は消えません。しかし、本体の代金を一括で支払ってしまえば、そもそも「割賦販売」には当たらないため信用取引ではなくなり、契約が可能な場合があります。

②未払いの電話料金を支払う

主に上記のケース2に有効な対処法です。ただし、過去に延滞や未払いの経歴がある携帯会社と再度契約するとなると、たとえ未払い分を支払ったとしても、契約してもらえないことも少なくありません。

各携帯会社がお互いに共有している電話料金の事故情報は、支払い完了後から5年が経ってば抹消されます。すでに未払い分の支払いを終えている人は、その時点から5年が経っていれば、以前とは別の携帯会社であれば契約できる可能性があります。

③大手3キャリアではなくMVNOと契約する

ドコモ、au、ソフトバンクの大手3キャリア以外に、新たに通信事業に参加した会社のことをMVNOといいます。

MVNOで取り扱っているのは、「格安SIM」や「格安スマホ」と呼ばれるスマホです。これらは基本的に、SIMカードのみやスマホ本体をその場で一括購入する仕組みになっているので、①と同様の理由で、大手3キャリアよりは契約できる可能性が高くなります。

ワンポイントアドバイス
事故情報がついた後、1~2年以上にわたってきちんとクレジットや電話料金などの支払いができていれば、ブラックの期間であってもスマホを契約してくれる可能性は高くなります。

携帯電話の契約も信用取引であることを忘れずに!

電話料金の支払いは、「1ヶ月遅れたくらいなら大丈夫」と軽く考えがちです。しかし、くり返すようですが、携帯電話の契約も信用取引です。

延滞や未払いを続けていれば、スマホや携帯の契約ができなくなるだけでなく、クレジットの審査に通らなかったり、住宅ローンの借り入れができなかったりする場合もありますので、必ず期日までに支払うことが大切です。

携帯電話の料金の未払いなどで、大きなトラブルになったときは、弁護士などの法律の専門家に相談するのも良いでしょう。

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