2019/4/15 199view

債務整理後の借り入れ制限期間は?完済後の融資はいつから借りられる?

この記事で分かること
  1. 借り入れ制限期間は大体5年、なかには10年の場合もある
  2. 債務整理には「任意整理」「個人再生」「特定調停」「自己破産」の4つの方法がある
  3. 債務整理は専門の弁護士に依頼するとスムーズに手続きが行える

債務整理とは借金の返済が滞った際などに、減額や利息の免除などの手続を行うことをいいます。債務整理を行うと、いわゆるブラックリストに自分の名前が登録されることになり、次の融資を受けることが一定期間できなくなります。債務整理後の借り入れ制限期間はいったいどのくらいの期間に及ぶのでしょうか。今回はこのことについて説明します。

債務整理後の借り入れ制限期間は約5~10年

債務整理後の借り入れ制限期間は大体5年ですが、なかには10年の場合もあります。この年限が違うのは、いわゆる「ブラックリスト」を作成する信用情報機関によって設ける期間が異なっているからです。

できるだけ年限を短くするためには、債務整理の段階で弁護士に相談した方がいいのですが、ここではまず「ブラックリスト」とは何か、債務整理にはどのような方法があり、どのような場合に借り入れ制限期間が異なるのかなどをみていきましょう。

ブラックリストとは何か?

月々の借金を返せなくなると、金融会社としてはこれ以上リスクを増やさないために「一括で返済せよ」という通知を送ったり、保証会社に代位弁済(肩代わりすること)を求めたりしますが、その際に「この人には貸しても返ってこないよ」という人名のリストを作成します。

一般に「ブラックリスト」と呼ばれるのは、この人名リストのことで、正確には「事故情報」の登録名簿のことをいいます。この登録名簿を作成している信用情報機関には複数ありますが、「本人開示制度」があるため手続きをすれば自分が登録されているかを調べることができます。

信用情報機関の種類と登録機関~最長は自己破産の時のKSCの基準で10年~

いわゆるブラックリストを作成している信用情報機関には、「株式会社日本信用情報機構(JICC)」「指定信用情報機関(CIC)」「全国銀行個人信用情報センター(KSC)」の3つがあります。以下でみるようにブラックリストに登録される期間は債務整理の方法によっても異なるのですが、この表のように信用情報機関の種類によっても変わります。

最長は自己破産時のKSCの基準で10年です。自己破産以外の場合は、どの信用情報機関でも5年以上になることはないようです。もし融資を受けたい場合は、このブラックリストの登録が削除されてから可能になります。

任意整理 個人再生 特定調停 自己破産
CIC 載らない 載らない 5年 5年
JICC 5年 5年 5年 5年
KSC 5年 10年 5年 10年

注意!カード会社の「社内ブラックリスト」では半永久に保存される?!

実は各信用情報機関とは別に、カード会社は独自の「ブラックリスト」をもっているといわれています。そのため上記信用情報機関の事故情報が消えても、以前使っていたカード会社の利用申請は通らない場合がほとんどです。もし事故情報が消えた後でクレジットカードを使用したいという場合には、以前使っていなかったカード会社に申請しましょう。

ブラックリストから削除される期間はいつから5年なのか?

上で事故情報は約5年(あるいは10年)で削除されると説明してきましたが、ブラックリストから削除される期間はいつから数えて5年なのでしょうか? 実はこれも債務整理の方法によって異なってきます。より詳しくみていきましょう。

任意整理の場合は和解した時から5年

たとえば任意整理の場合は業者と和解して任意整理をはじめた時から5年になります。つまり支払いが終わった時ではなく、「和解した日」から数えることになるので、比較的信用情報が回復する(=ブラックリストから消える)期間が早くなります。

しかし、途中で支払いが滞ってしまうと再度ブラックリストに登録されることにもなりかねません。しっかりと計画を立てて生まれ変わった気持ちで支払いをすることが重要です。

個人再生の場合は再生を認められた時から5年~10年

個人再生の場合は「裁判所に個人再生を認められた時」から5年間になります。ただし自己破産した場合、KSCでは10年間になります。

特定調停の場合は契約期間中および取引終了から5年

特定調停の場合は「契約期間中および取引終了から5年間」、つまりすべて払い終わってから5年となります。つまり、返済期間がのびればのびるほど事故情報の登録期間ものびるということになります。支払い期間が4年であれば合計9年間は登録されていることになります。

自己破産の場合は免責が決定されてから5年~10年

自己破産の場合は支払いが免除(=免責)されてから5年~10年になりますので、信用情報が回復するのにかなりの年限がかかるとみてよいでしょう。

ワンポイントアドバイス
ブラックリストに登録されている期間を短くすることはできませんが、それぞれの債務整理の手続きを早めることはできます。もしそのような状況になったら、なるべく早い段階で専門の弁護士に相談するようにしましょう。

債務整理の種類

もうすでに上でみてきましたが、債務整理には「任意整理」「個人再生」「特定調停」「自己破産」の4つの方法があります。これに関して詳しくみていきましょう。

任意整理とは?~その手続きや流れ~

任意整理とは、裁判所を通さずに債権者(貸した側)と直接交渉する方法になります。任意整理によって、借金の減額、利息の免除、遅延損害金の免除などを行うことができます。任意整理をするためには、一般的に3ヵ月〜6ヵ月かかるとされており、交渉も自分でしなければならないため、多くは専門の弁護士に依頼して行われることが多いようです。

それから利息や遅延損害金や過払い金の計算を行い、交渉するという流れになります。任意整理は、ほかの債務整理の方法に比べると比較的簡易なものとされています。上でも述べましたが、登録情報はこの手続きを完了し、和解してから5年で削除されます。

個人再生とは?~その手続きや流れ~

個人再生とは、裁判所を通して借金の返済に関する交渉を行う方法になります。一般的に、4ヵ月~6ヵ月間の期間がかかるといわれています。個人再生を選択するのは、任意整理をしても返済が難しい方の場合が多いです。

任意整理ではすべての債権者と和解する必要がありましが、個人再生では裁判所が認めればよいため、各債権者と和解する必要はありません。ただし5000万円を超える場合は行うことはできないので注意が必要です。手続の過程では個人再生委員との面接が必要になります。

特定調停とは?~その手続きや流れ~

特定調停は裁判官(と調停委員)が貸した側と借りた側の双方の意見を聞きながら和解の方法を導き出していくという方法です。大体3ヵ月〜6ヵ月間かかるとされています。まずは簡易裁判所に申し立てることからはじめ、返済が苦しいことを示す明細などを提出します。それから調停の日に出頭し手続きを進めていくことになります。

もし調停が失敗した場合はその他の債務整理の方法を一からやり直すことになります。特別調停をどうしたら成功させられるか、そもそも特別調停でいいのかなどについては、専門の弁護士に連絡を取り相談することをおすすめします。

自己破産とは?~その手続きや流れ~

自己破産とは、一般に借金の総額が5000万円以上で返済能力がない人のための債務整理の方法だとされています。大体3ヵ月~1年かかるとされます。

換金価値のある資産がない場合には自己破産した時点で手続きが終了する同時廃止事件となり、資産ある場合には管財人が関与して資産の整理をする管財事件となりますが、自己破産を申請する時点で資産を有している人は少なく、約90%の人が同時廃止事件となるようです。手続は裁判所へ破産手続きの申立てをすることから始まりますが、なるべく早く手続きを済ますためには弁護士に相談した方がよいでしょう。

ワンポイントアドバイス
債務整理にはかなりの時間がかかります。上に記した期間は専門家が行った場合の期間であり、もし個人で行った場合にはさらに長い年月がかかることになります。できるだけ速やかに手続きを終えるためには、弁護士に依頼することをおすすめします。

弁護士に依頼するメリット

最後に、弁護士に依頼することのメリットを紹介します。債務整理には専門的な知識や時間が必要なため、専門の弁護士に依頼することを強くおすすめします。

金融機関から信頼を得られる

一般に債務整理を行わなければならない段階で、個人の信用はあまりなくなっています。もし弁護士に債務整理を依頼しなかった場合には、相手に信用されないまま手続きをしなければならず、様々な交渉事や調停が上手くいかなくなるでしょう。しかし、弁護士に依頼すると、専門家が介入しているということで周りの見る目も変わり、手続きをスムーズに行うことができます。

苦しみから早く逃れることができる

債務整理は自分で行うことも確かにできるのですが、その間周りの信用を得られないことで、さらに借金の取り立てに悩まされることになります。しかし、弁護士に依頼し債務整理を行っていることが客観的にも明らかになれば、平和な日常を早く取り戻すこともできます。これ以上取り立てに悩みたくないという方は、専門の弁護士に依頼したほうがよいでしょう。

ワンポイントアドバイス
専門家に相談することで、返済金額をできるだけ少なくすることもできます。この場合、弁護士に相談するメリットはかなり大きく、心理的負担も軽減できるため、なるべく弁護士に依頼することをおすすめします。

債務整理後の借り入れ制限期間を短くしたいなら弁護士に相談

債務整理には「任意整理」「個人再生」「特定調停」「自己破産」の4つの方法があります。それぞれの方法によって、いわゆるブラックリストに登録されている期間も異なりますが、大体5年~10年になります。一般に融資が可能となるのは、この登録が削除されてからということになるでしょう。債務整理を成功させるには、弁護士に相談することをおすすめします。

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