閉じる

3,330view

会社でトラブル発生!弁護士に依頼するメリットとは?

この記事で分かること

  • 顧問弁護士は会社の労働トラブルを総合的にサポートしてくれる
  • サポート内容は、電話・メールの相談や書類・表現の法的チェックなど
  • 労働審判や裁判で訴えられた際、顧問弁護士がいれば第一回期日までの準備がスムーズ

顧問弁護士は、普段から電話やメールで気軽に質問ができるほか、書類・表現の法的チェックや問題が発生した場合の法的対応など、労働トラブルを総合的にサポートしてくれる存在です。特に労働審判や裁判では第一回目の期日までの短期間で答弁書などを準備する必要があり、顧問弁護士がいれば迅速な対応が期待できます。

弁護士依頼のメリットを知る前に!会社では様々な労働トラブルが起こりうる

会社が従業員が数人程度の小さな企業でも、労働トラブルが発生する可能性はゼロではありません。労働トラブルの未然防止や発生時の対応策は、規模の大小に関わらずどの会社も準備しておく必要があります。

代表的な労働トラブル

会社で発生する代表的な労働トラブルは、解雇に関すること、残業代に関すること、労働災害の認定、問題社員への対応です。

解雇

法律や判例に基づき、会社が従業員を安易に解雇することは認められていません。例えば整理解雇は、人員削減の必要性・解雇回避の努力・解雇者を選ぶ方法の合理性・解雇の手続きの妥当性の4要件を全て備えている場合のみ有効です。客観的・合理的な理由がなく、社会通念上相当であると認められない解雇の場合、解雇対象者が復職や解決金の支払いを求めてトラブルとなります。

残業代

日本では、会社の勤怠管理がずさんで従業員が勤務時間外でも残業代なしで働く「サービス残業」が蔓延しています。従業員がタイムカードや自身で記録した出勤・退勤時間のメモなどを証拠に未払い残業代を請求してきた場合、会社は数百万円という大きな金額の支払いを求められることもあります。さらに複数の社員から一度に請求されてしまうと、支払額が巨額になり会社の資金繰りにも影響しかねません。

労働災害

労働災害(労災)とは、労働者が業務中あるいは通勤中にけがを負う・病気になる・障害が残る・死亡する災害のことです。セクハラ・パワハラや長時間労働による精神疾患の労災認定を巡って会社と従業員が対立するケースや、労災隠しを行なった会社を従業員が訴えることもあります。

問題社員

問題社員とは、遅刻・無断欠勤を繰り返して社内規律を乱す社員、業務上のミスやトラブルを頻発させる社員などです。必要な指導を行っても改善しなかったり、社内外に悪影響を及ぼしている場合は、適切な方法で会社を去ってもらうという道もあります。その際、退職強要や不当解雇にならないよう注意深く対応する必要があるのです。

ワンポイントアドバイス
労働トラブルの初期対応に失敗して問題がこじれてしまうと、小さな会社にとっては大打撃となります。もともと最小限の人員しかいないのにトラブル対応に時間を割かれると、本来の業務に支障が出てしまいます。労働トラブルへの備えは全ての会社に必要です。

弁護士依頼のメリット(1)顧問契約は会社の労働トラブルを総合的にサポート

会社で労働トラブルが発生した際、頼りになるのは弁護士です。トラブルが発生してから弁護士を探す会社もありますが、あらかじめ「顧問契約」を結んでおくと労働トラブルを総合的にサポートしてもらえます。

顧問契約のメリット

弁護士と顧問契約を結ぶメリットは、いつでも気軽に質問できること、いざという時に迅速に対応してもらえること、労働トラブルを防止する体制整備を相談できること、予算に応じた顧問契約プランがあることです。

いつでも気軽に質問できる

弁護士と顧問契約を結ぶと、「雇用契約書の内容で迷っている点がある」「まだ労働トラブルになっていないが気がかりなことがある」といった疑問・不安をすぐに相談することができるため、安心して経営・業務に専念できます。聞きたい時にすぐ聞けるという環境は労働トラブルの未然防止にもつながります。

いざという時に迅速に対応してもらえる

顧問弁護士はあらかじめ担当する会社の事業内容・規模や担当者を把握し、契約内容によっては定期面談を実施しています。このため、労働トラブルの発生時もすぐに相談の本題に入ることができ、早期解決につながる迅速な対応が期待できます。

労働トラブルを防止する体制整備

就業規則や雇用契約書の内容が不適切なことから労働トラブルに発展するケースも少なくありません。顧問弁護士がいれば既存の規則や契約書の内容をチェックして、トラブルの芽を摘むことができます。

予算に応じた顧問契約プランがある

規模の小さな会社の場合、「弁護士の顧問契約は高い買い物ではないのか」と考えるかもしれません。しかし弁護士契約には月額が3万円や5万円のプランもあります。金額によって相談回数などサポート内容にバリエーションがあるので、会社のニーズと合うプランを選べます。会社が法務担当スタッフを自前で雇うよりは低予算で済むことが多いでしょう。

ワンポイントアドバイス
創業直後の会社は雇用契約書の内容作り、従業員が増えて産休・育休取得者への対応を迫られている会社は制度整備の相談など、法律に関する疑問・不安はどのステージの会社にもあります。弁護士の顧問契約をうまく活用すれば、会社の成長を影で支えてもらえます。

弁護士依頼のメリット(2)会社のトラブル相談対応や書類チェック

顧問弁護士は会社の労働トラブルをトータルサポートしてくれる存在ですが、実際に顧問契約を結ぶと具体的にはどのようなサポートが受けられるのでしょうか。

顧問契約で受けられるサポート内容

顧問契約にどんなサポート内容を盛り込むかは弁護士事務所やプランによって異なりますが、主な内容は顧問弁護士への相談、書類のチェック、内容証明郵便の作成などです。

顧問弁護士への相談

顧問契約を結ぶと、電話、メール、FAXなどで弁護士に相談できます。ただしプランによって「月に3回まで」「月の上限は5時間」のように1か月あたりの相談回数や時間が異なります。

書類・表現のチェック

就業規則や雇用契約書などの書類やホームページで表示している文章などについて、顧問弁護士が法律的観点からチェックを行います。1か月でチェックを受けることができる分量は、プランごとに上限が設定されています。

内容証明郵便の作成

内容証明郵便とは、文書を出した年月日、文書の内容、差出人、受取人を郵便局が証明する制度で、文章を作成して送ったことを証拠化できるものです。内容証明郵便も月の規定の回数内で作成を依頼できます。

ワンポイントアドバイス
このほかにも、示談交渉や裁判の際の弁護士費用の割引、社内セミナーの開催など、プランによって様々なサポート内容が用意されています。また、会社のパートナーとなる顧問弁護士を探す時は、サポート内容はもちろんフットワークの軽さや人柄なども総合して検討してみてください。

弁護士依頼のメリット(3)労働トラブルで会社が訴えられても被害を最小限に

労働トラブルが発生した場合は社員と会社側の交渉で早期解決を図ることが一番ですが、双方の意見の対立が根深い場合は従業員が労働審判を申し立てたり、裁判を起こす可能性があります。

労働審判や裁判になった場合の弁護士の対応

労働審判は、労働審判官(裁判官)1名と労働関係の専門知識を持つ労働審判員2名で構成される労働審判委員会の下で話し合いによって紛争解決を目指す手続きです。労働審判でも解決しなければ、裁判で会社側・従業員側のどちらの主張が正しいかを争います。

申立書や訴状が届いたらすぐに対応できる

訴えられた会社側は、申立書や訴状に対する認否と会社側の主張をまとめた答弁書を速やかに作成して第一回期日までに裁判所に提出する必要があります。この時、顧問弁護士がいなければ、適任な弁護士探しから始めなければなりません。最悪のケースでは、弁護士がなかなか決まらない影響で答弁書が準備不足となることも考えられます。しかし顧問契約を結んでいれば申立書・訴状が届いたらすぐに対応できるのです。

証人尋問などへの対応方法をアドバイスしてもらえる

労働審判の期日は弁護士だけでなく会社の担当者も出席します。その際、労働審判官から担当者への質問がなされるのですが、答弁書の内容と食い違った内容を答えてしまうと不利な結果を招く恐れがあります。裁判の証人尋問も同様です。そこで弁護士はこのような事態に陥らないよう事前に想定問答集を作って担当者とリハーサルを行います。日頃から会社のことを理解している顧問弁護士ならより精度の高いアドバイスが期待できます。

ワンポイントアドバイス
労働審判は第一回期日までの約1か月程度の期間に、答弁書だけでなく全ての証拠も提出する必要があります。短期決戦を制して会社に有利な結果を出すためには、迅速な対応が可能な顧問弁護士は非常に心強い存在なのです。

労働トラブルが起こった時に大事なのは、迅速な対応をとって経営へのダメージを最小限に抑えることです。いつでも相談できる安心感や対応のスピード感を求めるなら、顧問弁護士の契約を検討してみてはいかがでしょうか。

企業の法的対応は弁護士に相談を
法的リスクを低減し、安定したビジネス運用を実現
  • ライバル企業や顧客から訴訟を起こされた
  • 取引の中で法令違反が発覚した
  • 契約書作成時の法務チェック
  • ネット上での風評被害・誹謗中傷
  • M&A・事業展開・リストラ時の法的リスクの確認
上記に当てはまるなら弁護士に相談