掲載弁護士・法律事務所 2,000以上/全国対応

交通事故の加害者がすべき初動|直後から示談まで

交通事故の加害者がすべき初動|直後から示談まで

この記事で分かること

  • 事故直後に加害者がとるべき初動対応
  • 加害者が負う民事・刑事・行政の3つの責任
  • 保険会社への連絡と示談代行の仕組み
  • 示談交渉を有利に進めるためのヒント
  • やってはいけない加害者のNG対応

交通事故の加害者は、負傷者の救護や警察への通報といった初動を確実に行い、その後は誠実な対応を積み重ねることが円満解決の近道です。賠償交渉は保険会社が代行しますが、謝罪などの誠意は本人が示すべきもの。本記事では初動対応・示談交渉のヒント・NG対応・弁護士に相談する意味を弁護士目線で解説します。

交通事故に強い弁護士を探す

事故を起こしたら、まず何をするか

事故の瞬間、頭が真っ白になります。何をすればよいのか分からないまま、時間だけが過ぎていく。加害者になった方の多くが、この状態に陥ります。

けれど、最初の数十分の行動が、その後のすべてに影響します。刑事の処分も、免許の扱いも、被害者との関係も、ここから始まります。

逆に言えば、この段階でやるべきことを押さえておけば、後で取り返しのつかない失敗は避けられます。難しい判断を求められる場面ではありません。順番どおりに動くだけです。

問題は、動揺しているせいで順番が飛んでしまうことです。だからこそ、平時に一度目を通しておく意味があります。

やるべきことは、順番が決まっています。

  1. 車を安全な場所に停め、エンジンを切る
  2. 負傷者の状態を確認し、救護する。必要なら救急車を呼ぶ
  3. 発炎筒や三角表示板で、後続車による二次被害を防ぐ
  4. 警察へ通報する。ケガがあれば人身事故として届け出る
  5. 相手の氏名、住所、連絡先、車のナンバー、保険の加入状況を確認する
  6. 現場の状況を写真に残す
  7. 自分の保険会社へ連絡する

このうち二番目と四番目は、法律で課された義務です。怠った場合、事故そのものとは別に処罰の対象となります。

救護と通報は、相手のためだけの手続きではありません。届け出がなければ保険の手続きも進みませんので、自分を守るためにも欠かせません。

相手が軽傷に見えても、内部の損傷は外から分かりません。判断を自分でせず、救急に委ねてください。

想像してみてください。狭い路地で自転車と接触し、相手は立ち上がって「大丈夫です」と言って去っていった。こちらも急いでいたので、そのまま会社へ向かった。数日後、警察から連絡が入る。相手は病院で全治三週間と診断され、こちらは現場から立ち去ったことになっている。

本人にその気がなくても、外形的にはひき逃げと同じです。相手が「大丈夫」と言ったから、という説明は通りにくいところです。

この一点を守るだけで、避けられる事態がかなりあります。急いでいても、その場を離れないでください。

この記事では、事故の直後から示談までの流れを、加害者の立場で時系列に沿って整理します。

被害を受けた側が読まれている場合も、相手がどう動くはずなのかを知る材料になります。相手の対応が適切かどうかを見る目安にしてください。

加害者が何をどこまで求められているのかが分かれば、こちらが応じるべき範囲も見えてきます。

その場でやってはいけないこと

やるべきことと同じくらい、やってはいけないことがあります。

現場から立ち去る

最も避けるべき行動です。動揺して離れてしまう方がいますが、後から戻っても立ち去った事実は消えません。救護義務違反は重い罪であり、逮捕の可能性も格段に高まります。

行政処分の点数も、それだけで取消しの水準に達します。逃げて得られるものは、何一つありません。

その場から離れてしまった場合でも、できるだけ早く警察に出頭してください。時間が経つほど、状況は悪くなります。

飲酒していた場合に、アルコールが抜けるのを待って出頭する。こうした行為は、それ自体が別の罪に問われます。逃げ得を防ぐための規定が設けられています。

その場で示談する

相手から「警察は呼ばなくていいから、この場でいくらか」と持ちかけられることがあります。応じないでください。

届け出を欠けば、報告義務違反となります。さらに、後日ケガが分かったときに保険が使えません。その場で現金を手渡すのも控えてください。何の名目で払ったのかが分からなくなります。

相手が届け出を嫌がる事情があることもあります。それでも、通報は法律上の義務です。相手の意向に合わせる話ではありません。

相手が強く拒む場合も、こちらから通報してください。義務を負っているのは双方です。

責任の割合を約束する

「全部こちらが悪いので、言われたとおりに払います」といった発言は控えてください。過失割合は事実関係にもとづいて判断されるもので、その場の言葉で決まるものではありません。

謝罪することと、責任の割合を認めることは違います。相手の身を案じる言葉を伝えるのは自然なことですが、金額や割合に踏み込むのは別の話です。

念書を書いてほしいと言われても、その場で応じる必要はありません。持ち帰って中身を確かめてから返事をする、と伝えれば済みます。

その場で押し切ろうとしてくる相手ほど、慎重に構えてください。

後から「あのとき認めたはずだ」と持ち出されるのが、最もこじれる展開です。

その場でのやり取りも、後でメモに残しておくと安心です。

その場で書いた一筆が、後の交渉を縛ることがあります。急ぐ理由は、こちらにはありません。

注意
相手が「大丈夫です」と言っても、警察への通報は省略しないでください。後から症状が出たときに、事故があったこと自体を示せなくなります。相手のためにも、自分のためにも必要な手続きです。

警察への届け出

通報すると、警察官が現場に来て事故処理を行います。

人身か物損かで扱いが変わる

ケガ人がいれば人身事故、物の損壊だけなら物損事故として処理されます。この区別で、その後の手続きがまったく違ってきます。

人身事故になると、捜査が行われ、書類が検察庁へ送られます。違反点数にも、人を死傷させたことによる付加点数が加わります。物損であれば、原則として刑事の対象にも点数の対象にもなりません。

この差が大きいため、人身にするかどうかをめぐって双方の思惑が食い違うことがあります。ただ、ケガの有無は事実の問題です。都合で決められるものではありません。

被害者が届け出ないまま治療を受けると、保険の手続きで支障が出ます。結局は双方が困ることになります。

物損のまま処理しようとしない

加害者の立場からすると、物損で済ませたいと考えるかもしれません。しかし、相手がケガをしているのであれば、人身として処理されるのが本来の姿です。

相手に切り替えを控えるよう求めるのは、筋の通らない話です。後から発覚すれば、隠そうとしたと受け取られます。

被害者が診断書を提出すれば、後日でも切り替えられます。止めることはできませんし、止めようとすべきでもありません。

切り替えを妨げようとした事実が残れば、刑事の判断でも不利に働きます。

交通事故証明書

届け出をすると、記録が残ります。この記録をもとに交通事故証明書が発行され、保険の手続きに使われます。届け出をしていないと、この書類が出ません。

書類がなければ、保険金の請求も難しくなります。相手のためにも自分のためにも、届け出は済ませておくべきです。

証明書は、自動車安全運転センターで交付を受けられます。保険会社が代わりに取り寄せることもあります。

現場で確認しておくもの

  • 相手の氏名、住所、電話番号、勤務先
  • 免許証と車検証の記載内容(写真に撮らせてもらう)
  • 自賠責保険の証明書番号と保険会社名
  • 任意保険に加入しているかどうか
  • 目撃者がいれば、その連絡先
  • 車両の損傷箇所と、路面の痕跡

現場を離れてしまえば、後から確かめる手立てがなくなります。相手が先を急いでいても、この確認だけは済ませてください。

相手が任意保険に入っていない場合、こちらの保険の使い方も変わってきます。早めに把握しておくと、その後の判断が楽になります。

撮影を断られた場合は、口頭で確認してメモに残してください。名前と電話番号だけでは、後で連絡がつかなくなることがあります。

保険会社への連絡

その日のうちに連絡してください。

伝えるべき内容

事故の日時と場所、相手の情報、ケガの有無、車の損傷の程度。分かる範囲で伝えれば足ります。分からないことは、後から補足できます。

連絡が遅れると、保険が使えなくなることもあります。事故の届出には期限が定められているのが通常です。

使うかどうか迷っている段階でも、まず報告だけは済ませておいてください。事故を報告することと、実際に保険を使うかどうかは別の問題です。

後から使うと判断しても、報告さえしていれば手続きに入れます。逆に、報告が遅れていると認められないことがあります。

保険会社がやってくれること

相手方との賠償交渉、治療費の支払い、修理費の精算。これらは担当者が進めます。加害者本人が金額の話をする必要はありません。

ただし、対応してもらえるのは賠償の部分だけです。刑事の手続きも、免許の処分も、保険会社の守備範囲ではありません。

担当者へ刑事の行方を尋ねても、答えは得られないはずです。扱う領域が違うためで、対応が悪いという話ではありません。

刑事の見通しを知りたいのであれば、別に相談先を探すことになります。

保険を使うかどうかの判断

損害が小さい場合、保険を使うと翌年以降の保険料が上がり、かえって負担が増えることがあります。修理費の額と、等級が下がることによる増額分を比べて判断してください。

ただし、人身事故であれば迷う余地はほとんどありません。賠償額が大きくなるためです。

対人賠償を使っても、翌年以降の負担は限られます。むしろ、使わずに自己負担するほうが現実的ではありません。

物損だけで損害も小さい場合に限り、使うかどうかを検討する余地があります。

判断に迷うなら、担当者に試算してもらってください。等級が下がった場合の保険料を示してもらえます。

数字を並べて比べれば、判断はすぐに付きます。感覚で決めないでください。

実況見分での対応

人身事故では、現場で実況見分が行われます。ここでの説明が、後の判断の土台になります。

正確に、断定せずに

どこから来て、どの時点で相手に気づき、どう操作したか。順を追って説明することになります。

注意すべきなのは、はっきり覚えていない事柄を言い切らないことです。走行速度は、体感と計測値が食い違いやすい代表例といえます。記憶にないなら、記憶にないと述べれば済みます。当て推量で数字を口にすれば、その数値を前提に話が進みます。

途中で説明を変えれば、その理由を問われます。初めから正確に述べ、あやふやな部分はあやふやなまま伝えておくのが安全です。

相手方の説明と食い違う点があれば、その場で指摘して構いません。黙っていると、相手の主張だけが記録に残ります。

とはいえ、その場で口論する必要はありません。事実として違う点を、静かに伝えれば足ります。

警察官が双方の言い分を聞いたうえで記録します。感情的になるほど、こちらの説明は伝わりにくくなります。

落ち着いて順を追って述べれば、記録にも正確に反映されます。

調書の内容を確認する

できあがった書面は読み上げられ、署名を求められます。ここで署名すれば、記載内容を認めたものとして扱われます。

読み上げを聞いて違うと感じたら、その場で直してほしいと伝えてください。断られることはありません。わずかな語尾の差でも、意味が変わるなら申し出るべきです。

調書は、話した内容を捜査側が整理して文章にしたものです。自分の口調のまま記されているわけではありません。

直してほしいと言うことに、気兼ねは無用です。署名を促されても、腑に落ちるまで読み返してください。

記録を残しておく

現場の写真、ドライブレコーダーの映像、目撃者の連絡先。こうした資料は、後から過失割合が争いになったときに効いてきます。

ドライブレコーダーのデータは、走り続けると上書きされます。事故の当日に取り出しておいてください。

周辺の店舗や施設に防犯カメラがある場合も、記録は一定期間で上書きされます。必要になりそうだと感じたら、早めに確認してください。

過失割合に争いが生じそうな事案では、こうした資料が決め手になります。

集めた資料は、保険会社にも共有しておいてください。交渉の材料として使われます。

提出したものは、写しを手元に残しておいてください。後から内容を確認したくなる場面があります。

後日の呼び出しにどう応じるか

現場での処理が終わっても、手続きは続きます。

警察からの連絡

捜査のために、後日あらためて事情を聞かれることがあります。指定された日時に出向きましょう。予定が合わないなら、連絡すれば日を改めてもらえます。放置したままでいると、身柄を拘束する理由になり得ます。

呼び出しの時期は、事案によって差があります。事故から数週間のこともあれば、数か月後のこともあります。忘れたころに連絡が来るのは、珍しいことではありません。

被害者の治療が終わらないと被害の程度が固まらないため、その分だけ遅くなります。

検察庁からの呼び出し

警察の捜査が終わると、事件は検察庁へ送られます。そこから呼び出しを受け、検察官の取調べを経て、起訴するかどうかが判断されます。

この判断が下される前が、加害者として動ける最後の時期です。示談の状況や反省の内容を伝えるなら、それまでに整えておく必要があります。

判断が済んだ後に示談が成立しても、結論は戻りません。時期を意識して動く必要があるのは、このためです。

呼び出しを受けた時点で相談すれば、何をどこまで進めるべきかの見当が付きます。

公安委員会からの通知

刑事とは別の経路で、免許に関する通知が送られてきます。指定された日に出向き、そこで処分を受けます。取消しや長期の停止が見込まれるときは、その前に言い分を述べる場が用意されます。

いま何点付いているかは、証明書を取り寄せれば分かります。処分の重さを見積もる手がかりになります。

前歴の有無によっても基準が変わりますので、あわせて確認しておくとよいでしょう。

停止で済むのか取消しに至るのかで、生活への影響がまるで違います。早めに把握しておくべきところです。

通勤をどうするか、担当業務を誰に回すか、子どもの送り迎えは誰が担うか。運転できない期間の段取りを、処分が決まる前に組んでおいてください。

通知が届いてから慌てても、選べる方法は限られます。

あらかじめ手を打っておけば、処分の期間も乗り切れます。生活が止まってしまう事態は避けられます。

事故を起こした事実は変えられませんが、その後の過ごし方は自分で選べます。やるべきことを一つずつ片づけてください。

停止であれば、講習を受けて期間を短縮できる制度もあります。案内を受けたら検討してみてください。

取消しの場合、この制度は使えません。欠格期間が明けても、試験を受け直すことになります。

案内が届いたら、必ず出向いてください。欠席すれば、こちらの事情が反映されないまま処分が決まります。

日程が合わない場合も、連絡して調整を求めてください。代理人に出てもらう方法もあります。

被害者への対応

賠償の交渉は保険会社が行いますが、被害者と向き合うのは本人の役割です。

連絡する前に意向を確認する

予告なしに訪ねるのは避けましょう。事故の直後は、相手も痛みと不安で人と話せる状態ではありません。保険会社を通じて意向を尋ね、受け入れてもらえそうなら日を決めて伺う。この段取りを踏んでください。

連絡先を知らないのであれば、自分で調べようとしないでください。調べる行為そのものが、相手に不安を与えます。

断られた場合に押しかけるのは、最も避けるべき行動です。誠意を示したつもりが、配慮を欠いた行為として評価されます。

いつなら会えるかは、人それぞれです。直後は難しくても、治療が一段落してから受け入れてもらえる場合もあります。

金額の話はしない

謝罪の場で示談や金額に触れれば、その瞬間から交渉になります。口にすべきなのは、相手の体を気遣う言葉に尽きます。金額を問われたときも、保険会社から回答させますと答えてください。

はぐらかしていると思われないか気になるかもしれません。そう受け取られないためにも、きちんと手続きに乗せるつもりだと伝えておけば十分です。

連絡を試みた経過は残す

応じてもらえなかったとしても、連絡しようとした事実は記録に残しておいてください。何もしなかったのとは、意味がまったく違います。刑事の手続きで、誠実に対応しようとした証拠になります。

何月何日にどの手段で連絡し、どんな返答だったか。数行のメモがあれば足ります。保険会社経由で申し入れたのであれば、担当者側にも記録が残ります。

示談は誰がどう進めるのか

ここで整理しておきたいのが、示談の性質です。

賠償の示談

損害の賠償については、保険会社が交渉して金額を決めます。本人が金額を約束する必要はありませんし、約束すべきでもありません。

交渉が本格的に動くのは、被害者の治療が終わり、損害の総額が定まってからです。短くても数か月、後遺障害の審査を挟めば年単位になることもあります。

その間、加害者としては経過を見守ることになります。急かしても良いことはありません。

治療が長引いていることに不満を抱く方もいますが、口に出せば関係が悪化するだけです。

気になることがあれば、保険会社の担当者に伝えてください。直接ぶつけるべき話ではありません。

その期間、加害者が担う作業はさほどありません。提出を求められた書類をそろえ、状況の説明を求められれば応じる。その程度です。

刑事処分に向けた被害弁償

一方、刑事の判断は治療の終了を待ちません。賠償の交渉が済む前に、起訴するかどうかが決まってしまうことがあります。

そこで用いられるのが、刑事に向けた弁償と最終的な賠償を切り離す進め方です。先に一部を渡しておき、総額は治療が終わってから取り決めます。渡した金銭の位置づけは、必ず書面に残してください。

賠償の内払いなのか、別枠の見舞金なのか。ここが曖昧だと、最終的な精算でもめます。

保険会社は刑事を見ていない

担当者が進めるのは損害の賠償であって、刑事処分の時期を意識して動いているわけではありません。刑事に間に合わせたいなら、その旨を伝えて相談する必要があります。

保険会社の手続きが追いつかないなら、いったん自費で一部を負担する手もあります。後日の精算が可能かどうかは、担当者に尋ねてみてください。

三つの手続きの進み方を把握する

加害者が抱えるのは、刑事、行政、民事の三つです。それぞれ別の機関が、別の速さで動きます。

手続き 連絡してくる相手 動ける時期
刑事 警察、検察庁 起訴の判断が下されるまで
行政 公安委員会 意見の聴取まで
民事 保険会社、被害者 示談書に署名するまで

どの通知が何の手続きなのかを見分けられれば、対応を誤りません。届いた書面は、封筒ごと保管しておいてください。届いた日付が分かる状態にしておくと、後から経過を確認できます。

いずれも、期限を過ぎれば動かせなくなります。通知を放置しないことが、何より大切です。

内容が分からなければ、差出人に電話して尋ねれば済みます。放っておいて解決することは、一つもありません。

任意保険に入っていない場合

状況が大きく変わります。

自賠責保険にしか加入していない場合、支払われるのは法律で定められた上限までです。それを超える部分は、自分で負担することになります。人身事故では、上限を超えることが珍しくありません。

示談の交渉も、自分で行うことになります。保険会社が代行できるのは、自社が支払う立場にある場合だけだからです。

賠償額が大きくなれば、分割での支払いを取り決めることになります。長期にわたる負担ですし、途中で滞れば差押えに進むこともあります。

このような状況では、早い段階で専門家に相談したほうがよいでしょう。回収の見込みと支払いの方法を、現実的に組み立てる必要があります。

被害者の側も、相手が無保険だと回収に不安を抱えます。双方にとって、早い段階で見通しを立てることが必要になります。

加害者が未成年・業務中の場合

立場によって、責任の及ぶ範囲が変わります。

未成年が運転していた場合

刑事については、家庭裁判所に送られ、少年審判で処遇が決まるのが原則です。賠償については、本人に資力がないことがほとんどで、保護者に請求できるかどうかが問題になります。

車の所有者が誰であったかも、責任を考えるうえで重要です。

業務中の事故

従業員が仕事の最中に起こした事故では、勤務先にも賠償の責任が及ぶことがあります。被害者にとっては、請求できる相手が増えるということです。

ただし、刑事の責任と免許の処分は運転者本人に向かいます。勤務先が代わって負えるものではありません。会社が賠償したうえで、本人へ求償してくる例もあります。

被害者の立場でこの記事を読んでいる方へ

加害者側の対応を知っておくことは、被害者にとっても意味があります。

相手が人身事故への切り替えを渋る、示談を急かす、その場で現金を渡そうとする。こうした行動の背景には、点数や刑事処分を避けたいという事情があります。応じる義務はありません。

被害者としてすべきことは、加害者とは別にあります。

よくある質問

相手が「警察を呼ばなくていい」と言っています

従わないでください。報告の義務を果たさなければ、その不作為自体が処罰されます。届け出がなければ交通事故証明書も出ず、保険の請求も止まります。

結局、相手にとっても不利益になります。その場では感謝されても、後で恨まれるのはこちらです。

届け出は、双方の記録を残す手続きです。面倒がらずに済ませてください。

時間はかかりますが、ここを省くと後で何倍もの手間になります。

現場での処理には、状況によって一時間以上かかることもあります。予定があっても、途中で切り上げないでください。

勤務先や家族への連絡が必要なら、警察官に断ってから済ませてください。

その場で謝ると不利になりますか

謝罪そのもので不利になることはありません。過失割合は事実関係にもとづいて判断されます。避けるべきなのは、金額を口にすること、責任の割合を認めること、その場で書面に署名することです。

ケガがないように見えたので物損で処理しました

後から症状が出れば、人身へ切り替えられます。被害者が診断書を提出して申し出れば、手続きが進みます。加害者の側から止めることはできません。

保険会社に任せておけばよいのですか

賠償の交渉は任せて構いません。ただし、刑事の取調べ、免許の処分、被害者への謝罪は、本人が対応することになります。

警察からの呼び出しに行かないとどうなりますか

身柄を拘束される理由になり得ます。日程が合わないなら、連絡して調整してください。放っておくのが、いちばんまずい対応です。

連絡がつかない状態が続けば、逃げていると受け取られます。転居した場合は、届け出先を確認しておいてください。

連絡が取れない状態が続けば、出頭を求める手続きが取られることもあります。

引っ越しの予定があるなら、警察にも伝えておくと行き違いを防げます。

示談はいつまでに済ませるべきですか

賠償の示談は治療が終わってからで構いません。ただし、刑事処分に影響させたいのであれば、検察官の判断が下される前に被害弁償を進める必要があります。

会社の車で事故を起こしました。自分の責任はどうなりますか

賠償の面では勤務先も責任を負う場合がありますが、刑事の責任と免許の処分は運転者に向かいます。会社が引き受けられる性質のものではありません。

業務中の事故では、勤務先への報告も欠かせません。労災の対象になるかどうかの確認も必要になります。

運送や配送を業とする会社では、事業者自体が行政処分を受けることもあります。個人の問題として抱え込まず、早めに共有してください。

社用車であっても、免許が停止されれば業務に支障が出ます。処分が見込まれる段階で、上司に相談しておくべきです。

黙っていて後から知られるほうが、話は面倒になります。就業規則に報告の定めがないかも確かめておきましょう。

定めがあるのに黙っていれば、懲戒の対象になることもあります。

実況見分で相手と話が食い違いました

双方の言い分が異なることは珍しくありません。その場で口論せず、自分が認識している事実を警察官へ正確に伝えてください。映像や目撃者があれば、あわせて提示します。最終的な判断は、集まった資料をもとに行われます。

納得できない点があれば、後から補足の説明を申し出ることもできます。現場での一度きりで確定するわけではありません。

相手から直接連絡が来て困っています

保険会社に代理交渉を任せているのであれば、その旨を伝えて担当者を案内してください。金額や責任について自分で答えると、後の交渉に影響します。ただし、謝罪の言葉を伝えること自体は問題ありません。

執拗に連絡が続く、脅すような言い方をされるといった場合は、担当者や専門家に相談してください。自分だけで受け止める必要はありません。

やり取りの記録を残しておけば、状況を説明するときの材料になります。

弁護士に相談すべきでしょうか

被害が重い、飲酒や無免許が絡む、逮捕された、事実関係に争いがある、免許取消しが仕事に直結する。こうした事情があれば相談する価値があります。被害が軽く争いもなければ、保険会社に任せて進めれば足りることが多いところです。

あなたの慰謝料はいくら?3基準で比較診断

1か月
3か月

自賠責基準

¥120,000

任意保険基準

¥150,000

弁護士基準

¥530,000

弁護士に依頼した場合の増額目安 +¥410,000

※ 簡易計算です。実際の金額は治療実日数・後遺障害の有無・休業損害などにより異なります。任意保険基準は各社非公開のため業界平均値で算出しています。

交通事故のお悩みは弁護士に相談を
  • 保険会社が提示した慰謝料・過失割合に納得が行かない
  • 保険会社が治療打ち切りを通告してきた
  • 適正な後遺障害認定を受けたい
掲載2,000以上事務所 初回相談無料の事務所多数 全国対応

かんたん3ステップで相談できます

1
お住まいの
地域を選ぶ
2
事務所を
比べて選ぶ
3
無料相談を
申し込む
交通事故を弁護士に相談
交通事故に強い弁護士を探す