掲載弁護士・法律事務所 2,000以上件/全国対応

民事再生とは?再建型と清算型の違いと進め方

民事再生とは?再建型と清算型の違いと進め方

この記事で分かること

  • 民事再生は裁判所の関与のもと債務を整理しつつ事業を続けて立て直す手続き
  • 倒産の手続きは会社を消す清算型と会社を残す再建型に分けられる
  • 民事再生はその再建型の代表的な手続きに位置づけられる
  • 会社を存続させ事業を続けられることが最も大きな利点である
  • 多くの場合経営者が引き続き事業を営みながら立て直しを進められる
  • 立て直しの計画には債権者の同意などが必要で事業に収益を生む力が要る
  • 判断に迷えば企業の倒産や事業の再生にくわしい弁護士に相談する

民事再生は、裁判所の関与のもとで、債務を整理しつつ、事業を続けて立て直しを図る手続きです。倒産の手続きは、会社を消滅させる清算型と、会社を残す再建型に分けられ、民事再生はその再建型の代表的なものです。会社を存続させ、多くの場合経営者が引き続き事業を営みながら立て直せる点が利点ですが、事業に収益を生む力と債権者の同意などが要ります。迷うときは専門家に相談すると安心です。

企業法務に強い弁護士を探す

民事再生とはどのような手続きか

経営が苦しくなってきたが、会社をたたむのではなく、事業を続けながら立て直したい。そう考える経営者にとって、知っておきたいのが、民事再生という手続きです。会社を消滅させる清算とは異なり、会社を存続させて立て直しを図る、その代表的な手続きが、民事再生です。まずは、この民事再生とはどのようなものかを、整理しておきましょう。

民事再生とは、経営が行き詰まった会社が、裁判所の関与のもとで、債務の負担を整理しながら、事業を続けて立て直しを図る手続きです。会社は、債務をどう返済していくかの計画を立て、債権者の同意などを得たうえで、その計画に沿って、事業を続けながら再建を進めていきます。会社を残しつつ、債務の問題を解決していく手続きだといえます。

この、会社を残すという点が、民事再生の核心です。倒産と聞くと、会社がなくなってしまうことを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、民事再生は、そうではありません。事業に見込みがあるなら、それを活かして、会社を立て直す。たたむのではなく、再び立ち上がることを目指す手続きなのだと、まず理解しておくことが大切です。

ここで、倒産をめぐる手続きの、大きな枠組みを押さえておきましょう。倒産の手続きは、大きく分けると、会社を消滅させることを前提とした清算型と、会社を存続させて立て直しを図る再建型とに分けられます。会社を終わらせる清算型に対して、会社を残す再建型。この分類のなかで、民事再生は、再建型の代表的な手続きに位置づけられます。

この、清算型と再建型という分け方を知っておくと、自社が向き合うべき問いも見えてきます。自社は、会社を終わらせるべき状態なのか、それとも、立て直しを目指せる状態なのか。民事再生は、後者、すなわち立て直しを目指す場合の、有力な選択肢です。まずは、この大きな枠組みのなかでの、民事再生の位置づけを押さえておきましょう。

再建型の手続きにも、いくつかの種類がありますが、そのなかで民事再生は、広く用いられる、代表的なものです。会社を存続させながら債務を整理するという、再建型の考え方を、具体的なかたちにした手続きだといえます。この位置づけを理解しておくと、民事再生が、どのような場面で選ばれる手続きなのかが、より明確に見えてきます。

ここで押さえておきたいのは、倒産の手続きには会社を消滅させる清算型と会社を存続させて立て直す再建型がありその再建型の代表的な手続きが民事再生であるという発想です。同じ倒産という言葉でくくられていても、会社を終わらせる手続きと、会社を残す手続きとがあります。民事再生は、後者、すなわち会社を残す道に属するのです。

この区別は、経営者にとって、大きな意味を持ちます。経営が苦しくなったからといって、直ちに会社をたたむしかない、というわけではないからです。事業に見込みがあれば、民事再生のような再建型の道を選べることもあります。倒産イコール会社の終わり、と思い込む前に、会社を残す道があることを知っておくことが大切なのです。

この記事では、民事再生にはどのような利点や注意すべき点があるのか、どのような流れで進むのか、進めるにあたって何が大切か、そして専門家の関与がなぜ重要かまでを、弁護士の視点から順を追って見ていきます。会社の立て直しの道を探る、あるいはその可能性を考える経営者の方に、判断の土台をお伝えします。

読者の方のなかには、まさに今、会社の立て直しの道を探している方もいるでしょう。あるいは、先行きへの不安から、あらかじめ知っておきたい、という方もいるかもしれません。どちらの場合でも、まずは民事再生という手続きを、正しく理解することが出発点になります。順を追って見ていきましょう。

なお、この記事でお伝えするのは、民事再生をめぐる基本の考え方です。実際に民事再生が適しているか、どう進めるべきかは、会社の状況によって大きく変わります。ここで得た知識を土台にしながら、具体的な判断は、専門家と一緒に考えていただければと思います。まずは、会社を残す道があることを知ることが、第一歩になります。

民事再生の利点と注意すべき点

まず、民事再生には、どのような利点があり、どのような点に注意すべきなのかを整理しておきましょう。この手続きが、自社に適しているかを見きわめるうえで、その特徴を正しく理解しておくことが大切です。順に見ていきましょう。

民事再生の最も大きな利点は、会社を存続させ、事業を続けられるという点にあります。会社を消滅させる清算とは異なり、会社は残ります。長年かけて築いてきた事業や、取引先との関係、社員の雇用を、可能な限り守りながら、再起を図ることができます。会社を失わずに済むという点は、経営者にとって、最も大きな意味を持つ利点です。

会社を守れることの意味は、経営者一人にとどまりません。事業が続けば、そこで働く社員は職を失わずに済みますし、取引を続けてきた相手も、取引先を失わずに済みます。会社を存続させることは、その会社に関わる多くの人々を守ることでもあるのです。民事再生の持つ価値は、まさにこの点にあるといえます。

次の利点として、多くの場合、経営者が引き続き事業を営みながら、立て直しを進められる点が挙げられます。会社の財産の管理などが、経営者の手を離れる手続きもありますが、民事再生では、経営者が引き続き会社の舵取りを担いながら、再建を進めていく形が取られることが多いのです。事業を、これまでの経営者のもとで続けられる点は、大きな利点です。

会社を終わらせる手続きでは、財産の管理が経営者の手を離れることもありますが、民事再生では、多くの場合、経営者が引き続き会社を導いていけます。事業を最もよく知る経営者が、その舵取りを続けられることは、立て直しを進めるうえでも、理にかなっています。慣れ親しんだ経営者のもとで、事業を続けられる安心は、大きいものです。

とはいえ、経営者が引き続き会社を導くということは、それだけの責任を担い続けるということでもあります。立て直しの計画を実行し、事業を軌道に戻すという、重い務めが待っています。しかし、その務めを果たせるのは、事業を最もよく知る経営者だからこそです。会社を残せる分、その舵取りには、これまで以上の覚悟が求められるのだといえます。

一方で、注意すべき点もあります。まず、民事再生は、立て直しの計画について、債権者の同意などを得る必要があります。会社が一方的に立て直しを進められるわけではありません。債権者に、立て直しの見通しを理解してもらい、計画への同意を得られるかどうかが、民事再生を進められるかどうかの、鍵を握ることになります。

だからこそ、民事再生では、債権者に、いかに納得してもらうかが重要になります。立て直しの計画に同意することが、債権者にとっても、結局は望ましい。そう思ってもらえるだけの、説得力のある計画を示せるかが、鍵になります。この債権者との関係と、計画の説得力が、民事再生の成否を、大きく左右することになるのです。

注意
民事再生は、会社にまだ立て直す力が残っているうちでなければ、成し遂げるのが難しくなります。資金が尽き、事業を続ける力も失われてからでは、立て直しの前提そのものが崩れてしまいます。立て直しの余地があるうちに、早い段階で専門家に相談することが、再建の可能性を高めます。

また、民事再生を進めるには、事業に、なお収益を生む力が残っていることが前提になります。債務を整理しても、事業そのものが立ち行かなければ、立て直しは成り立ちません。事業に、立て直しに足るだけの力があるかどうか。これが、民事再生を選べるかどうかの、大きな分かれ目になります。

裏を返せば、事業に力があるかどうかを、正確に見きわめることが、まず必要になります。経営者は、自社への思い入れから、事業の見通しを甘く見がちです。逆に、悲観しすぎることもあります。事業に本当に立て直すだけの力があるのかを、冷静に、客観的に見きわめる。そのためにも、専門家の目が役に立つのです。

さらに、民事再生という手続きを進めていることが、外部に知られる面もあります。これによって、取引先や顧客の受け止めに、影響が生じることもあります。こうした点も踏まえたうえで、自社にとって、民事再生が適した道なのかを、慎重に見きわめる必要があるのです。利点と注意点の両方を、あわせて理解しておくことが大切です。

民事再生は、会社を残せるという大きな利点がある一方で、それを進めるには、事業の力や、債権者の同意といった、いくつもの条件が必要です。良い面だけを見て、これらの前提を軽く見ると、判断を誤ります。利点と、その前提となる条件とを、セットで理解したうえで、自社に適した道かを見きわめることが大切なのです。

民事再生はどのような流れで進むか

では、民事再生は、実際にどのような流れで進んでいくのでしょうか。おおまかな流れを知っておくことで、全体像がつかめ、見通しを持って臨むことができます。ここでは、その基本的な流れを整理しておきましょう。細かな点は事案によって異なりますが、大きな流れをつかんでいただければと思います。

  1. 会社の財務や事業の状況を、正確に把握する。
  2. 民事再生が自社に適しているかを、専門家とともに検討する。
  3. 裁判所に、手続きを始めるよう申し立てる。
  4. 債務をどう返済していくかの、立て直しの計画を立てる。
  5. 債権者の同意などを得て、計画に沿って再建を進めていく。

この流れのなかで、まず出発点となるのが、会社の状況を正確に把握することです。財産と債務がそれぞれどれくらいあるのか、事業になお収益を生む力があるのか。この現状把握なくして、民事再生が適しているかの判断も、立て直しの計画も、立てられません。まずは、自社の状況を、冷静に、正確につかむことが大切です。

現状を正確に把握することは、つらい作業でもあります。思っていたより状況が悪い、と突きつけられることもあるでしょう。しかし、正確な現状を知って初めて、では何ができるか、という具体的な検討が始められます。曖昧なまま不安を抱えているより、現実に向き合うほうが、立て直しへの、確かな一歩になるのです。

そして、民事再生の中心となるのが、立て直しの計画です。債務の負担をどう軽くし、事業をどう立て直して、返済と再建を両立させていくのか。この計画が、立て直しの設計図になります。実現できる見通しのある計画を立て、債権者の同意などを得ることが、立て直しの成否を分ける、重要な部分になります。

計画は、絵に描いた餅では意味がありません。事業の実態に裏打ちされ、実際に返済と再建を成し遂げられる、地に足のついたものである必要があります。そして、その計画に、債権者の同意などを得られなければ、前に進めません。実現できる計画を描き、関係する人々の理解を得る。その両方が、立て直しには欠かせないのです。

計画について、債権者の同意などが得られれば、あとは、その計画に沿って、事業を続けながら、返済と再建を進めていくことになります。無理のない計画のもとで、着実に立て直しを進めていく。民事再生は、こうして、会社が再び自らの足で立つための道を、開くことにつながるのです。着実な実行が、大切になります。

計画は、立てて終わりではありません。それを、着実に実行していく粘り強さが求められます。事業を続けながら、計画に沿って返済を続け、立て直しを進める。その日々の積み重ねが、会社を、再び軌道に乗せていきます。民事再生は、その第一歩を開くものであり、そこから先の道のりは、地道な実行によって歩まれるのです。

民事再生の手続きが始まることは、ゴールではなく、立て直しのスタートです。そこから、計画に沿って、事業を営みながら、返済と再建を進めていく日々が始まります。その道のりは、決して平坦ではありませんが、会社を存続させ、再び軌道に乗せるための、確かな一歩一歩です。その歩みを支えるのが、民事再生という手続きなのです。

民事再生を進めるうえで大切なこと

民事再生を進めるにあたっては、いくつか大切にしたいことがあります。これらを踏まえるかどうかが、立て直しの成否に、大きくかかわってきます。ここでは、とりわけ大切な点を整理しておきましょう。適切な取り組みが、立て直しの可能性を高めます。

まず、最も大切なのが、早く動くことです。この手続きは、会社になお立て直す力が残っている時期でなければ、成し遂げるのが難しいものです。手元の資金も、事業を回す力も底をついてしまえば、立て直しに着手する土台そのものが失われます。まだ動けると思えるうちに手を打つことが、立て直しの可能性を、最も大きくするのです。

次に大切なのが、事業の中身に、真剣に向き合うことです。民事再生は、債務を整理すれば済むというものではありません。そもそも、その事業に、収益を生む力があってこそ、立て直しは成り立ちます。どの事業に力があり、どこに無駄があるのか。事業そのものを見つめ直し、立て直していくことが、再建の核心になります。

この点は、民事再生と、単に債務を整理することとを分ける、大切な違いです。債務をどうにかするだけなら、ほかの手立てもあります。しかし、民事再生が目指すのは、会社が再び自らの力で立ち行くようになることです。そのためには、事業を、収益を生めるものへと立て直すことが、どうしても欠かせないのです。

さらに、債権者や、取引先、社員といった、関係する人々の理解と協力を得ることも欠かせません。民事再生は、経営者一人で成し遂げられるものではありません。とりわけ、立て直しの計画には、債権者の同意などが必要です。関係する人々の支えがあってこそ、立て直しは前に進みます。関係を保ちながら進めることが大切です。

関係する人々の協力は、時間とともに得にくくなります。支払いが滞り、混乱が広がってからでは、債権者の信頼も、取引先や社員の意欲も、失われてしまいます。関係がまだ保たれているうちに動けば、こうした人々の理解も得やすいものです。ここでも、早く動くことが、立て直しを支える力になっているのが分かります。

そして、実現できる見通しのある、現実的な計画を立てることも重要です。希望的な観測に基づく計画では、債権者の同意も得られず、実行もできません。事業の実態を冷静に見つめ、無理のない、しかし前に進める計画を描く。この計画の質が、立て直しの行方を大きく左右します。地に足のついた計画づくりが、求められるのです。

現実的な計画は、債権者の同意を得る力にもなります。この会社なら立て直せる、返済も見込める。そう思えるだけの、裏づけのある計画であれば、債権者の理解も得やすくなります。逆に、希望だけを並べた計画では、誰も納得しません。計画の現実味が、立て直しへの協力を引き出す、鍵になるのです。

再建型と清算型のどちらを選ぶか

民事再生を検討するにあたっては、そもそも、会社を残す再建型と、会社を終わらせる清算型の、どちらの道を選ぶのかという、大きな判断があります。ここでは、その見きわめの考え方を整理しておきましょう。この判断こそ、専門家の力が最も生きるところです。

まず、最も大きな分かれ目になるのが、事業に、なお収益を生む力があるかどうかです。債務の重さを別にして考えたとき、その事業は、続けていけば収益を生めるのか。ここに見込みがあれば、民事再生のような再建型の道が開けます。逆に、事業そのものが立ち行かなくなっているのであれば、清算型を考えることになります。

ここで大切なのは、債務の重さと、事業の力とを、切り分けて考えることです。過去の負債が重すぎて回らなくなっているだけで、事業自体は健全なのであれば、負債を整理することで、道が開けることもあります。逆に、事業そのものが時代に合わなくなっているのであれば、負債を整理しても、根本の解決にはなりません。この見きわめが肝心です。

次に、会社にどれだけの体力が残っているかも、重要な要素です。再建を目指すには、事業を続けるための資金が必要です。手元にどれだけの資金があり、どこまで持ちこたえられるのか。体力が残っているうちであれば、再建型を選べますが、それを使い果たしてからでは、再建は難しくなります。ここでも、早く動くことが肝心になります。

さらに、債権者の理解が得られる見込みも、判断に関わってきます。再建型の手続きは、立て直しの計画について、債権者の同意などを必要とします。債権者との関係がまだ保たれていて、立て直しへの理解が得られそうかどうか。これも、再建型の道を取れるかを、左右する要素になります。関係が保たれているうちに動くことが大切です。

そして、この見きわめは、極めて重要でありながら、専門的な判断を要します。再建型が適しているのに清算型を選べば、救えたはずの会社を失いますし、逆に、立て直しが難しいのに再建型に固執すれば、かえって傷を深めます。だからこそ、自社にとってどちらの道が適しているかは、自己流で判断せず、専門家に相談することが大切なのです。

この見きわめは、会社の将来を分ける、重い判断です。経営者一人の思い込みで決めるには、あまりに影響が大きすぎます。事業の力、残された体力、債権者との関係。こうした要素を、専門家とともに、客観的に見きわめる。その正確な判断こそが、会社にとって最も良い道を選ぶための、確かな土台になるのです。

民事再生に専門家の関与が欠かせない理由

民事再生は、その全過程にわたって、専門家の関与が欠かせない手続きです。ここでは、なぜ民事再生に専門家の関与が必要なのか、その理由を見ていきましょう。専門家の関与が、立て直しの成否を大きく左右します。

まず、そもそも民事再生が自社に適しているかどうか、再建型と清算型のどちらの道を選ぶべきかの見きわめが、極めて重要であり、そこに専門的な判断を要するからです。この最初の見きわめを誤れば、その後のすべてが、狂ってしまいます。自社の状況を、専門家の目で正確に見きわめてもらうことが、確かな出発点になるのです。

次に、立て直しの計画を立てるにも、専門的な知見が欠かせません。債務をどう整理し、事業をどう立て直すか。それを、債権者の同意を得られるだけの、実現できる見通しのある計画にまとめるには、専門的な知識と経験が必要です。専門家とともに、地に足のついた計画を立てることが、立て直しを現実のものにすることにつながります。

さらに、債権者などとの調整の場面でも、専門家の関与が重要になります。民事再生には、立て直しの計画について、債権者の同意などが欠かせませんが、その調整は、容易なものではありません。専門家が関与することで、債権者に対して、説得力のある立て直しの見通しを示し、その理解を得やすくなるのです。

そして、民事再生は、裁判所の関与のもとで進む、複雑な手続きです。その手続きを、正しく進めていく必要があります。手続きを誤れば、立て直しそのものが、うまくいかなくなりかねません。こうした複雑な手続きを、確実に進めるためにも、専門家の関与は不可欠です。だからこそ、民事再生を考えるなら、早い段階で専門家に相談することが大切なのです。

会社が取り組むべきことと専門家の活用

ここまで、民事再生とはどのような手続きか、その利点と注意点、進め方の流れ、進めるうえで大切なこと、再建型と清算型の選び方、そして専門家の関与の重要性まで見てきました。あらためて整理すると、会社が心がけるべきことは、いくつかの柱にまとめられます。会社を残す道があると知ること。早い段階で動くこと。事業の中身に真剣に向き合うこと。そして、専門家の力を借りること。これらが基本の姿勢になります。

民事再生は、経営が苦しくなった会社にとって、会社を存続させ、事業を続けながら立て直しを図る、有力な道です。会社をたたむのではなく、事業を残し、立て直す。その可能性を活かせれば、多くの人々の暮らしや関係を守ることができます。あきらめてたたむ前に、会社を残す道があることを、心に留めておいていただきたいのです。

経営が苦しくなると、視野は狭くなりがちです。もう終わりだ、たたむしかない、という思いに囚われ、ほかの道が見えなくなってしまうのです。しかし、いったん立ち止まって考えれば、民事再生のように、立て直しを目指す道が残されていることもあります。あきらめる前に、まだできることはないかと問い直すこと。その姿勢が、会社を救う出発点になります。

もちろん、あらゆる会社が立て直せるわけではありません。立て直しが難しく、区切りをつけることが最善の場合もあります。しかし、その判断さえ、専門家に相談してみなければ分かりません。立て直せるのにあきらめてしまうことも、立て直せないのに無理を重ねることも、避けたいものです。まずは相談し、可能性を確かめることが大切なのです。

とはいえ、民事再生が自社に適しているのか、再建型と清算型のどちらを選ぶべきか、どう進めればよいのか。こうした判断は、専門的で難しいものです。判断を誤れば、立て直せたはずの会社を、救えなくなることもあります。だからこそ、会社の立て直しを少しでも考えるのであれば、自己流で進めず、早い段階で専門家に相談することが不可欠です。

とりわけ、会社の立て直しを検討する場面では、企業の倒産や事業の再生にくわしい弁護士に相談することが有効です。弁護士は、民事再生が自社に適しているか、どの道を選ぶべきか、どう進めるべきかを、会社の状況に照らして具体的に示してくれます。一人で抱え込んで時機を逃す前に、専門家の目を通しておくことが、立て直しの可能性を高めます。

また、危機に陥ってからだけでなく、その手前で相談できる関係を築いておくことにも、大きな意味があります。日ごろから会社の状況を知る専門家がいれば、危うい兆しを早く捉え、最も良いタイミングで手を打つことができます。会社の立て直しは、タイミングが命です。そのために、信頼できる専門家とつながっておくことが、大きな支えになるのです。

経営が苦しくなったとき、たたむのか、立て直すのか。その岐路に立つ経営者にとって、最も大切なのは、選択肢が残っているうちに動くことです。手遅れになってからでは、選べる道は限られます。民事再生という可能性を活かすために、まだ余力があると思えるうちに、専門家に相談する。この記事が、その一歩を後押しできれば幸いです。

民事再生に関するよくある質問

民事再生とは、どのような手続きですか

民事再生は、行き詰まりかけた会社が、裁判所の関与のもとで、債務の負担を整理しつつ、事業を止めずに立て直しを目指す手続きをいいます。会社は、債務の返済の計画を立て、債権者の同意などを得たうえで、その計画に沿って事業を続けながら再建を進めます。倒産の手続きは、会社を消滅させる清算型と、会社を存続させる再建型とに分けられますが、民事再生は、その再建型の代表的な手続きに位置づけられます。

民事再生には、どのような利点がありますか

最も大きな利点は、会社を存続させ、事業を続けられる点です。会社を消滅させる清算とは異なり、会社は残るため、長年築いてきた事業や取引先との関係、社員の雇用を、可能な限り守りながら再起を図れます。また、多くの場合、経営者が引き続き事業を営みながら立て直しを進められる点も利点です。一方、立て直しの計画について債権者の同意などが必要になることは、あわせて理解しておく必要があります。

会社を残せるという点は、経営者にとって、何ものにも代えがたい利点です。長年かけて築いた事業を、自らの手で続けながら、立て直していける。清算という、すべてを手放す道とは、その意味合いがまったく異なります。だからこそ、立て直せる見込みがあるのなら、まずはこの再建の道を検討する価値が、大いにあるのです。

民事再生は、どのような場合に選べますか

民事再生を進めるには、事業に、なお収益を生む力が残っていることが前提になります。いくら債務を整理しても、事業そのものが立ち行かないのであれば、再建は成り立たないからです。また、会社に立て直すだけの余力が残っている時期でなければ、この手続きを成し遂げるのは難しくなります。資金や事業の力を使い果たしてからでは間に合わないため、余裕があるうちに早く動くことが大切です。

会社の立て直しは、誰に相談すればよいですか

民事再生が自社に適しているか、再建型と清算型のどちらを選ぶべきか、どう進めるべきかといった判断は難しいため、企業の倒産や事業の再生にくわしい弁護士に相談することをおすすめします。とりわけ、この手続きは動くタイミングが成否を大きく左右します。一人で抱え込んで時機を逃す前に、余力のあるうちに専門家の目を通しておくことが、立て直しの可能性を高めることにつながります。

企業の法的対応は弁護士に相談を
法的リスクを低減し、安定したビジネス運用を実現
  • ライバル企業や顧客から訴訟を起こされた
  • 取引の中で法令違反が発覚した
  • 契約書作成時の法務チェック
  • ネット上での風評被害・誹謗中傷
  • M&A・事業展開・リストラ時の法的リスクの確認
掲載2,000以上事務所 初回相談無料の事務所多数 全国対応

かんたん3ステップで相談できます

1
お住まいの
地域を選ぶ
2
事務所を
比べて選ぶ
3
無料相談を
申し込む
上記に当てはまるなら弁護士に相談
企業法務に強い弁護士を探す