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拘置所での面会のルール~面会方法・時間・面会できる人の条件は?
この記事で分かること
- 面会は予約不可のため、直接拘置所に行くことになる。
- 拘置所での面会は、原則誰でもできるが、平日の午前8時30分頃から午後16時等と制限あり。
- 差し入れできるものは、衣類、切手、現金、読み物だが、例外があるので気をつけること。
- 差し入れNGは、靴や紐のついた衣類、タオルとシャンプー類、外で購入した食べ物、飲み物、タバコ、ゲームなどの趣向品、娯楽品。
- 接見禁止の場合は面会不可となるが、接見解除の申し立てをすることも可能。
- 面会室ではスマホが禁止だが、メモと筆記用具はOK。
拘置所の面会は予約できないため、直接訪れることになります。面会日時は、原則として平日の午前8時30分頃から午後16時であり、アクリル板越しの面会です。差し入れとしては、衣類、切手、現金、読み物などが可能です。外で購入した食べ物や靴、タオルなどは差し入れNGなので気をつけましょう。接見禁止の場合は、接見禁止の解除を申し立てることもできるため、弁護士に相談してください。
拘置所の面会で知っておくべき基本ルール
拘置所に家族や友人が拘束されているという場合、本人を励ますためにも「面会に行きたい」と考える方は多いはずです。拘置所の面会に行く前に基本的なルールを理解しておきましょう。
拘置所とは
まず、拘置所とはどのような施設なのかをご説明します。
拘置所とは、特定の刑事事件に関する証拠隠滅や逃亡を防止すること目的とした施設であり、基本的には刑が確定する前の被疑者・被告人の身柄を拘束する施設のことです。
拘置所には、検察官の勾留請求により勾留となった被疑者・被告人や懲役刑で有罪となった受刑者の一部、死刑確定者などが収容されています。つまり、逮捕されて裁判を受けるかどうかがまだわからない状態でも拘置所で拘束される可能性があるということです。また、起訴された後裁判が確定するまでの間、拘置所にてそのまま拘束される可能性があります。
刑事裁判にて判決が出た後、無罪あるいは執行猶予がついた場合は、勾留された人は拘置所からすぐに出ることができますが、実刑が確定した場合はそのまま刑務所に移送されることになります。
このように、拘置所とは主に、未決囚と呼ばれる刑が確定する前の被疑者や刑事被告人が収容される施設ですが、死刑囚や経理作業を刑務作業として担当する一部懲役囚が収容されています。
拘置所での面会の流れ・方法
まず、面会の流れとしては以下の通りです。
- 面会に関して電話で確認をする
- 拘置所に直接赴く
- 「面会窓口」で受付を行う
- 面会の順番が回ってくるまで待つ
- 面会を行う
以下で、それぞれ必要な内容や詳細をご説明します。
面会に関して電話で確認をする
まず、面会に関して予約は不可です。そのため、基本的には直接拘置所に赴き、面会をすることになります。また起訴された被告人の場合は、1日に1人しか面会できない決まりです。そのため、起訴された後の場合は、面会の状況について聞いてみる方が良いでしょう。
「面会窓口」で受付を行う
面会をする場合は、面会すべき拘置所に直接訪れ、面会受付を行います。面会窓口が設置されているので、そこで指示に従ってください。面会を申し込む際は、身分証の提示が必要となります。
また、受刑者との関係や面会の目的も尋ねられることがありますので、答えるようにしてください。身分証の提示がない場合は、面会できない場合もあるそうですので、必ず持っていくようにしてください。
面会の順番が回ってくるまで待つ
面会受付が終わったら、荷物をロッカーに入れ、面会の順番を待ちます。どれくらい待つのかは、拘置所にある面会室の数、面会状況によって異なります。面会人数が多い場合は、少し待つかもしれません。
面会を行う
順番が回ってくると、面会に呼ばれます。面会は、面会者と本人だけではできず、係員が同席しています。基本的に会話が阻まれることはありませんが、不審な会話(犯罪の話など)があれば、遮られる可能性もあります。会話が終了したら、その旨を受付に告げて、荷物を持って帰ります。
子どもは面会できる?
面会できる人に制限はない
「拘置所にいる本人との面会に子どもを連れて行っても大丈夫?」など不安があるかもしれません。拘置所での面会は「誰」がすることができるのかをここで確認しておきましょう。
まず、原則として面会する相手に制限はありません。家族はもちろんのこと、友人や恋人、未成年の子どもでも面会することは可能です。お子さんと会わせたい場合なども、基本的には問題ありませんので、保護者同伴のもと拘置所に訪れてください。
面会できる人数は一度に3人まで
気をつけるべきは一度に面会できる人数についてです。拘置所によって異なりますが、多くの拘置所では、一度に面会できる人数を3人までと規定しています。そのため、家族で一緒に面会に行く際は、誰が代表していくのかなど事前に決めておくべきです。
その場で断られることほど辛いことはありません。また、刑が確定した受刑者の場合は、原則として親族や出所後に受刑者を雇用する人など面会が制限されています。そのため、受刑者t面会は、弁護士や拘置所のスタッフに確認してください。
面会はいつ・どのくらいの時間できるのか?
面会の日時についても先に確認しておきましょう。
基本的に、面会できるのは平日となります。土日や祝日はできないと考えておいてください。時間に関しては、午前8時30分頃から午後16時までの時間帯としている施設が多いようです。また、お昼の12時から13時までお昼休みとしている拘置所もあります。年末年始もお休みとなりますが、お盆休みはないためこの期間に訪れる方も多いようです。
面会時間に関しては、30分を下回らない程度として、各施設が設定しています。面会に訪れた人数が多い場合は、30分より少ない時間となってしまうこともあるようです。場所によって規則が変わることもありますので、面会前に受付時間などを電話で聞いておくと良いでしょう。
拘置所の面会|差し入れのルールは?
拘置所に行く際、本人のために何か持っていってあげたいと考える方も多いでしょう。そこで、拘置所の面会時に差し入れしても良いもの、NGなものをご説明いたします。
差し入れの基本的なルール
拘置所での差し入れは、いくつかの制限があります。日時などに気をつけて、差し入れを行うようにしてください。
具体的には、拘置所の場合、差し入れの受付は施設によって異なることもありますが、午前8時30分頃から15時30分までが一般的です。面会時間とは受付時間が異なるため注意してください。
また、面会と同様に、土日や祝日、年末年始も差し入れはできません。もっとも、郵送での差し入れはできる場合もあるようですので、施設に確認してみましょう。
面会時に差し入れできるもの
面会の際、何かを持っていきたいと考える方は多いでしょう。しかし、場合によっては差し入れできないものもあります。そこで、面会時に差し入れできるものを事前に確認しておきましょう。
面会時に差し入れできるものの例としては以下があります。
- 衣類(ただし、制限あり)
- 現金
- 切手、手紙
- 読み物(本、雑誌)
詳細については以下でご説明します。
衣類
いきなり逮捕されてしまった場合、衣類などはそのままで拘束されることになります。拘置所では、各部屋ごとに冷暖房が設置されているわけではないため、人によって寒かったり暑かったり等、感じることがあります。
着替えられる下着・衣類や羽織るものを持っていくと喜ばれます。また、洗濯も毎日ではないため、少し多めに持っていくと良いでしょう。裁判期日に着ることができるスーツなども持っていくと良いでしょう。
現金
拘置所の中では、自分のお金で食べ物を購入することができます。そのため、ジュースやお菓子を買うための現金を持っていってあげると良いでしょう。現金は本人が管理するわけではなく、拘置所で管理することになりますので、盗まれるなどの不安もありません。また、先にご説明した通り、拘置所内で購入したものであれば現物で支給することもできます。
切手
「なぜ切手?」と思うかもしれませんが、切手は勾留されている人にとっては、重要なものの1つです。というのも、勾留されている間は家族や友人と自由に面会できないため、話をしたくなるからです。手紙のやりとりができるよう、切手を差し入れてあげると喜ばれます。
差し入れの際、ご家族から手紙を渡したいというケースもあると思いますが、これも大丈夫です。郵送した場合もOKとなります。内容のチェックがありますので、この点は理解しておくようにしてください。
読み物
最後に、本や雑誌などの読み物の差し入れもOKです。拘置所では、勾留されている間は取り調べ以外の時間において雑誌などを読むことが可能です。もっとも、読み物に関しては、1日1人につき3冊までなどの制限があるため、事前に確認すると良いでしょう。ちなみに、新聞は渡すことができません。
その他、拘置所内の売店で買ったものは渡せる
また面会時に、拘置所内の売店で買ったものを本人に渡すことは可能ですので、ジュースなどの差し入れをしたい場合は、拘置所内の売店で購入するようにしましょう。
差し入れNGリスト
差し入れできるものの中にも、一部制限がありましたがこれら以外にも差し入れNGであるものはたくさんあります。具体的には、以下は差し入れNGとなるので注意が必要です。
- 靴や紐のついた衣類
- タオルとシャンプー類
- 外で購入した食べ物、飲み物
- タバコ、ゲームなどの趣向品、娯楽品
以下、詳細をご説明いたします。
靴や紐のついた衣類
まず、靴は差し入れNGとなります。拘置所内では、サンダルで移動することが決まっているので、靴は持っていっても受け取ってもらえません。出所の際以外は、靴を差し入れないようにしましょう。ちなみに、靴下は防寒の意味でも必要なので、持っていってあげてください。
また、紐がついた衣類も禁止です。例えば、パーカーなどは帽子の部分に紐が付いています。差し入れる際は、紐を抜くなどの対処が必要です。
タオルとシャンプー類
次に、体を拭いたりするためのタオルや洗うためのシャンプー類もNGとなります。これらのものは、拘置所内で購入することができますので、拘置所で購入できる現金を渡すようにしてください。シャンプー類に関しては、安全上の問題から差し入れが禁止されているそうです。
外で購入した食べ物、飲み物
食べ物や飲み物は、基本的に拘置所内の売店で購入することになっています。手作りのお弁当などを持っていっても、食べてもらうことはできませんので、持っていかないようにしましょう。何か食べるもの・飲み物を差し入れたい場合は、タオル等と同様に現金を渡すことで対応して下さい。
タバコ、ゲームなどの趣向品、娯楽品
最後に趣向品類となります。特にタバコは、火災防止のために差し入れができないことになっています。ヘビースモーカーの方には大変な環境かもしれませんが、規則ですので守るようにしましょう。また、ゲームなどの娯楽品も禁止です。ゲームの代わりに小説や雑誌を持っていってあげてください。先にお伝えした通り、新聞もNGです。
拘置所で面会できないケース
拘置所では、基本的に誰でも面会が可能です。しかし、接見禁止の場合は面会が不可となります。ここでは、接見禁止の理由と期間、接見禁止の解除についてご説明いたします。
接見禁止の理由
勾留期間の間は、家族でも面会が可能であるのが原則です。逮捕された方も、家族と話をできるため、安心できる大切な機会ですが、一定のケースでは弁護士以外の人に会うことができないことがあります。
これを接見禁止の処分といいますが、接見禁止になった場合には、本人が面会したいと希望しても、家族や友人、恋人と面会することができません。接見禁止の処分では、弁護士以外の全ての人との接触を断つ目的があるためです。
接見禁止になる理由としては、以下の理由が挙げられます。
- 組織的犯罪に関わっている可能性がある(薬物事犯、暴力団など)
- 逮捕されていない共犯がいる可能性がある
- 殺人などの重大犯罪で捜査が終了していない
- 証拠隠滅の可能性がある
- 事件への関与を否認している
証拠の隠滅や外にいる人物との共謀の可能性がある場合などは、接見禁止がつくことがあります。また、容疑を否認している場合も接見禁止となるケースがあるようです。
接見禁止の期間
では、接見禁止はいつまで続くのでしょうか。法律上定まった期間などはあるのでしょうか?
接見禁止の期間については、明確な定めは法律にありません。事実上、捜査の進展状況や、検察官、裁判官の判断に任されています。そのため、一概にどれくらいの期間の接見禁止処分が一般的かを述べることはできませんが、起訴前の勾留の場合は、勾留期間が原則として10日、やむを得ない事情がある場合はさらに10日延長できるとの規定があるため、この期間の間接見禁止が続く可能性があります。
起訴後であっても、捜査の進展状況によっては、被告人勾留とともに接見禁止が続くケースもあります。被告人勾留は、被疑者勾留とは異なり、1ヶ月毎の更新となるため、接見禁止が長くなる可能性もあります。
また接見禁止の期間については、捜査機関でないと知り得ません。警察などから「○日間です」と告知されるようなこともないため、弁護士から捜査機関に確認してもらうのが良いでしょう。
接見禁止の解除を申し立てることも可能
接見禁止処分になってしまうと、10日〜数ヶ月の間、本人に会うことはできません。しかし、これに対してただ黙ってみているだけでなく、接見禁止の解除を申し立てることも可能です。
弁護士に対し、接見禁止を取り消してもらうための準抗告をお願いしたり、接見禁止処分の一部解除を申し立てることによって、家族との面会が叶う可能性もあります。全面的に面会禁止処分を取り消してもらうのがベストですが、当該事件について明らかに家族は無関係であるような場合には、家族との面会だけを認める措置を取るように申し立てることもできます。
仮に面会が不可であっても、手紙のやり取りが認められることもあるのです。申し立ては必ず認めてもらえるわけではありませんが、抗議をしてみる価値はあります。どうしても面会したい場合は、弁護士に接見禁止解除の申し立てを行うよう依頼してみましょう。
拘置所で面会するときの注意事項
最後に、拘置所での面会の注意点をご説明いたします。以下の3つに気をつけるようにしてください。
言い忘れたことがあれば、弁護士に伝える
拘置所での面会は、1人つき1日一回が原則です。つまり、家族と一度面会したら、すぐにもう一度その日の間に面会することはできません。
面会回数については制限があるため、面会時にできるだけ多くのことを伝える必要があります。しかし、どうしても伝え忘れなどは出てくると思います。この場合も、すぐに話すことはできないので、何か伝え忘れたことがあれば、弁護士に伝言するようにしましょう。弁護士の場合は、1日に何度でも面会することが可能であるからです。
伝え忘れたことがある場合は、弁護士に伝言ができることを覚えておいてください。
電子機器の持ち込みは不可
面会室では、直接本人と話すことができません。アクリル板に小さな穴がいくつか空いた仕切りを挟んで話すことになります。もちろん会話をすることは可能ですが、相手に触れることができないということを覚えておいてください。
また、電子機器の持ち込みは不可です。スマホに話したいことをメモする方も多いと思いますが、面会室に持ち込みたい場合は紙にメモするようにしてください。スマホだけでなく、そのほかのカメラやパソコンなどの電子機器類は持ち込み不可となっているので気を付けましょう。
手紙を差し入れることはできるが、その場で見せることは不可
先に少しお話ししたように、手紙を差し入れることはできます。しかし、内容確認が終わった後に本人に差し入れられるため、面会時に直接渡すことはできません。また直接渡すのが不可であるだけでなくその場で見せることもできないため、どうしても読んで欲しい場合は先に差し入れるかその場で読み聞かせてあげてください。
また、面会時にメモを見ながら話す方は、メモが本人に見えないようにしてください。これを見せることも禁止されているためです。その場でメモを取る場合も、同様に本人に見えないようにする必要があります。
拘置所での面会は、事前に弁護士に相談を
拘置所で家族と面会したい場合、まずは弁護士に状況を確認してみましょう。接見禁止などが出ている場合は、面会ができないため、拘置所に行っても会うことはできません。
また、接見禁止処分については解除の申し立てをすることが可能です。刑事事件は思っている以上にスピーディーに進むため、疑問や不安がある場合は早めに弁護士にご相談いただくのが賢明な判断です。
刑事事件に巻き込まれたら弁護士へすぐに相談を
- 逮捕後72時間、自由に面会できるのは弁護士だけ。
- 23日間以内の迅速な対応が必要
- 不起訴の可能性を上げることが大事
- 刑事事件で起訴された場合、日本の有罪率は99.9%
- 起訴された場合、弁護士なしだと有罪はほぼ確実