目次[非表示]
交通事故に遭ったものの、けがは擦り傷程度ですんだ。一見すると軽くてよかった、と思う可能性があります。しかし、「擦り傷くらいで慰謝料なんてもらえるの?」「わざわざ人身事故にする必要があるの?」と、対応に迷う方は少なくありません。
結論からお伝えすると、擦り傷であっても、交通事故でけがをした以上、慰謝料を請求できる可能性があります。ただし、そのためには「人身事故」として届け出ておく必要があります。事故直後に「擦り傷だから」と物損事故で処理してしまうと、慰謝料を受け取れなくなることもあるのです。
この記事では、交通事故にくわしい弁護士の視点から、擦り傷の慰謝料はどのくらいになるのか、人身事故にすべきかどうかの判断のポイント、そして手続き上の注意点までをわかりやすく解説します。「擦り傷だから」と軽く考えて、後で損をしないために、正しい知識を身につけておきましょう。
交通事故の擦り傷でも慰謝料は請求できる?
まず、多くの方が気にされる「擦り傷でも慰謝料はもらえるのか」という疑問にお答えします。答えは、「人身事故として扱われていれば、請求できる」です。
慰謝料は、交通事故によって受けた精神的な苦痛に対して支払われるものです。擦り傷であっても、事故でけがを負い、治療を受けたのであれば、その痛みやつらさに対して慰謝料を請求する権利があります。けがの大小にかかわらず、人身事故である以上、慰謝料の対象になるのです。擦り傷は軽く見られがちですが、事故に遭ってけがをしたという事実は、けがの種類によって変わるものではありません。被害者として、適正な慰謝料を受け取ってよいのです。
ただし、注意が必要なのは、慰謝料は「人身事故」で請求できるものだという点です。けが人が出ていない「物損事故」では、原則として慰謝料は認められません。つまり、擦り傷を負ったのに物損事故のままにしておくと、本来請求できたはずの慰謝料を受け取れなくなってしまうのです。
全治2週間と診断された場合の考え方は、次の記事で詳しく扱っています。
擦り傷で慰謝料を受け取るには「人身事故」にする必要がある
擦り傷の慰謝料を考えるうえで、もっとも重要なのが、事故を「人身事故」として届け出ることです。なぜなら、慰謝料はけが人が出た人身事故で初めて請求できるものだからです。
交通事故が起きると、警察への届出の際に、けが人がいれば人身事故、いなければ物損事故として処理されます。擦り傷の場合、「これくらいなら大丈夫」と物損事故で済ませてしまう方が多いのですが、それでは慰謝料の請求で不利になります。
人身事故として届け出るには、医療機関で診断書を取得し、それを警察に提出する必要があります。擦り傷でも、まずは医療機関を受診して、きちんと治療を受けることが、慰謝料を請求する前提になります。受診せずに自然に治るのを待ってしまうと、けがをした記録が残らず、後で慰謝料を請求しようとしても証明が難しくなります。擦り傷でも、念のため一度は受診しておくことをおすすめします。
人身事故として請求できる項目の全体は、こちらの記事にまとめました。
擦り傷の慰謝料の目安
では、擦り傷の慰謝料は、実際にどのくらいになるのでしょうか。正直にお伝えすると、擦り傷のような軽いけがの場合、慰謝料は少なめになる傾向があります。これは、慰謝料が治療期間や通院日数に応じて算定されるためです。
擦り傷であれば、治療が短期間ですむことが多く、その分、入通院慰謝料も少額になりがちです。とはいえ、まったくもらえないわけではありません。人身事故として扱われていれば、実際に通院した期間や日数に応じた慰謝料を請求できます。少額であっても、被害者として受け取れる正当な賠償であることに変わりはありません。「金額が小さいから請求しない」というのは、自分の権利を放棄してしまうことにほかなりません。
ここでも、慰謝料の計算には3つの基準があり、どれを使うかで金額が変わります。
| 基準 | 特徴 | 金額の傾向 |
|---|---|---|
| 自賠責基準 | 自賠責保険による最低限の補償の基準 | もっとも低い |
| 任意保険基準 | 各保険会社が独自に定める社内基準 | 自賠責よりやや高い程度 |
| 弁護士基準 | 過去の裁判例に基づく基準 | もっとも高い |
擦り傷のような軽いけがでも、自賠責基準より弁護士基準のほうが慰謝料は高くなります。金額そのものが小さいぶん見過ごされがちですが、適正な基準で計算されているかを確認することは大切です。
転倒でむちうちになった場合の慰謝料は、次の記事で解説しています。
擦り傷の裏に別のけがが隠れていることがある
転倒して擦り傷を負った場合、打った部位に別のけがが生じていることがあります。事故直後は擦り傷の痛みが目立つため、他の症状に気づきにくいものです。
擦り傷の事故で最初にすること
- 警察に届け出る。擦り傷だけでも人身事故として
- 相手方の氏名、連絡先、ナンバー、保険会社を控える
- 当日中に医療機関を受診し、転倒時に打った部位も伝える
- 診断書を警察に提出し、人身事故への切り替えを済ませる
- 傷あとが残る可能性に備え、治癒まで写真を撮り続ける
相手方が保険に入っていない場合
自転車どうしの事故や、相手が任意保険に加入していない場合、治療費や慰謝料を相手本人に請求することになります。少額の事案では、相手が支払いを渋ることも珍しくありません。自分の保険で使えるものがないか、確かめておいてください。
擦り傷の程度で対応は変わるか
「たかが擦り傷」と自分で判断してしまう前に、一度は医療機関で診てもらってください。診断の記録があるかどうかで、その後の対応は大きく変わります。
浅い擦り傷で、数日で治るものであれば、慰謝料は少額にとどまります。それでも人身事故として届け出ておく意味はあります。後から別の症状が出た場合に、事故との関係を示しやすくなるからです。
一方、範囲が広い、深い、感染を起こしたといった場合は、通院が長引き、傷あとが残る可能性も高まります。この場合は、慰謝料の規模も変わってきます。
自転車やバイクでの転倒に多い
擦り傷を負う事故の多くは、自転車やバイクで転倒した場面です。車との接触で転倒した場合、直接ぶつかっていなくても、相手方の車の運転者に責任が生じるケースもあります。接触がなかったからといって、相手方が無関係になるわけとは限りません。
接触のない事故では、相手方が「関係ない」と主張しやすくなります。現場の状況、相手方の車の動き、転倒に至った経緯を、できるだけ正確に記録しておいてください。
見落とされやすい症状
- むちうち。バイクや自転車で転倒した際に首をひねっていることがある
- 打撲。皮膚の下で出血しており、数日後に腫れや痛みが出る
- 骨折。ひびが入っている程度だと、直後には気づかないことがある
- 頭部の打撲。頭痛や吐き気が後から出てくることがある
受診時に「擦り傷だけ」と自己判断して伝えると、医師もそれ以上の検査をしないことがあります。転倒した際にどこを打ったのか、事故の状況を詳しく伝えてください。
後から症状が出たときの対応
事故から数日経って別の痛みが出てきた場合は、すぐに受診し、事故との関係を医師に伝えてください。初診の記録に「擦り傷のみ」とあると、後から出た症状が事故によるものかを争われることがあります。早めに受診しておけば、その争いを避けられます。
擦り傷で人身事故にすべきか?判断のポイント
「擦り傷くらいで、わざわざ人身事故にする必要があるのか」と迷う方も多いでしょう。ここで、人身事故にするかどうかの判断のポイントを整理しておきます。
まず、けがをしている以上、人身事故として届け出るのが本来のあり方です。慰謝料や治療費をきちんと請求するためにも、人身事故にしておくメリットは小さくありません。とくに、次のような場合は、人身事故にしておくことを強くおすすめします。なお、人身事故にしておくと、事故の状況を記録した実況見分調書が作成されるため、後で過失割合が争いになったときにも、客観的な資料として役立ちます。物損事故のままだと、こうした記録が十分に残らないこともあります。
- 擦り傷以外にも痛みがある場合:首や腰など、後から痛みが出てくる例も見られます。
- 治療に通院が必要な場合:通院した分の慰謝料や治療費を請求できます。
- 傷あとが残りそうな場合:後述するとおり、傷あとが後遺障害として問題になることがあります。
擦り傷だけだと思っていても、実は首に負担がかかっていて、後からむちうちの症状が出ることもあります。
事故直後にすべきことは、こちらの記事で整理しています。
擦り傷で請求できる損害の内訳
慰謝料以外にも、擦り傷の事故で請求できる項目があります。少額でも、積み上げると無視できない金額になります。
- 治療費。診察、処置、外用薬、包帯やガーゼの費用
- 通院交通費。公共交通機関の実費。やむを得ずタクシーを使った場合はその費用
- 休業損害。通院のために仕事を休んだ分。有給休暇を使った場合も対象
- 衣類や持ち物の損害。転倒で破れた服、壊れたスマートフォンなど
- 自転車やバイクの修理費
相手方から「物損で済ませたい」と言われたら
相手方から、人身事故にすると免許の点数に響くので物損で済ませてほしい、と頼まれることがあります。気持ちは分かりますが、応じると自分の慰謝料を放棄することになります。相手方の事情と、自分の権利は別の問題です。
示談を急がない
擦り傷の事案では、相手方の保険会社が早い段階で示談を持ちかけてくるケースもあります。治療が短期で終わる見込みだからです。ただ、傷あとが残るかどうかは治癒を待たなければ分かりません。治療が完全に終わってから、示談に進むのが順序です。
領収書を残しておく
いずれも実費を証明する資料が要ります。薬局のレシート、交通機関の利用記録、修理の見積書。事故に関連する出費の領収書は、すべて保管しておいてください。
物損事故から人身事故への切り替え方
すでに物損事故として処理してしまった場合でも、後から人身事故に切り替えることができます。擦り傷を負ったのに物損で届け出てしまった、あるいは後から痛みが出てきた、というケースでは、切り替えを検討しておくと安心です。
人身事故への切り替えの大まかな流れは、次のとおりです。
ただし、注意したいのは、事故から時間が経つほど、けがと事故の因果関係を示すのが難しくなるという点です。「擦り傷だから」と様子を見ているうちに時間が経つと、切り替えが認められにくくなることがあります。けががあるなら、できるだけ早く受診し、切り替えの手続きを進めることが大切です。一般的には、事故から日数が経ちすぎると、警察が人身事故への切り替えに慎重になる傾向があります。少しでも体に異変を感じたら、事故当日か翌日には受診し、早い段階で切り替えの相談をしておくと安心です。
警察への届出の手続きについては、次の記事をご覧ください。
擦り傷でも油断できないケース
「擦り傷だから大したことはない」と思いがちですが、擦り傷でも油断できないケースがあります。代表的なのが、傷あとが残ってしまう場合です。
大きな擦り傷や、深い傷の場合、治療しても傷あとが残ってしまうことがあります。とくに、顔や首、腕など、人目につく部分に目立つ傷あとが残った場合、それが「後遺障害」として認定される可能性も否定できません。これを醜状障害(しゅうじょうしょうがい)などといい、後遺障害として認定されれば、後遺障害慰謝料を請求できる例も見られます。擦り傷だからといって、後遺障害とは無縁だと決めつけるのは禁物です。
このように、擦り傷でも、傷あとが残れば後遺障害が問題になり、賠償額が大きくなることがあります。「擦り傷だから」と軽視せず、傷の状態をしっかり記録しておくことが大切です。傷あとの程度や部位によって、後遺障害として認定されるかどうかが判断されます。
傷あとによる後遺障害(醜状障害)は、傷あとが残った部位や、その大きさ・程度に応じて、等級が判断されます。たとえば、顔などの目立つ部分に一定以上の大きさの傷あとが残った場合に、後遺障害として認定されることがあります。後遺障害として認定されれば、後遺障害慰謝料に加えて、場合によっては逸失利益が問題になることもあります。傷あとは、本人にとって精神的な負担が大きいものです。だからこそ、見た目の傷の程度だけで「擦り傷だから関係ない」と決めつけず、傷あとが残りそうなケースでは、後遺障害の可能性を念頭に置いて対応することが見落とせないポイントです。
人身事故にすると相手に迷惑がかかる?
擦り傷で人身事故にするのをためらう理由のひとつに、「人身事故にすると、相手(加害者)に迷惑がかかるのではないか」という気づかいがあります。たしかに、人身事故として処理されると、加害者には行政上の処分(違反点数の加算など)や、刑事上の責任が生じるケースもあります。
しかし、ここで考えていただきたいのは、あなたは事故の被害者だということです。けがをして治療を受けたなら、その分の慰謝料や治療費を請求するのは、被害者として当然の権利です。相手への気づかいから物損で済ませてしまうと、本来受け取れるはずの賠償を自分から手放すことになってしまいます。
もちろん、ごく軽微で治療の必要もないようなケースまで、無理に人身事故にする必要はありません。大切なのは、けがの実態に応じて、自分にとって適切な選択をすることです。判断に迷う場合は、専門家に相談してみてください。
傷あとが残ったときの扱い
擦り傷は軽傷と思われがちですが、治り方によっては傷あとが残ることがあります。とくに顔や首、腕や脚の露出する部分に残った場合、後遺障害として評価される可能性があります。
子どもの擦り傷
子どもが事故で擦り傷を負った場合、大人より傷あとが残りにくいといわれますが、成長とともに傷あとが引き伸ばされて目立つこともあります。子どもの場合はとくに、治癒後も定期的に経過を確認しておいてください。
擦り傷の治療で気をつけること
擦り傷は自然に治るものと思われがちですが、砂や異物が入ったまま治癒すると、外傷性刺青と呼ばれる色素沈着が残ることがあります。受傷直後に適切な処置を受けておくことが、傷あとを残さないための第一歩です。
部位と大きさで等級が変わる
顔面や頭部、首に残った傷あとは外貌の醜状として、程度に応じて7級・9級・12級のいずれかに当たる例も見られます。腕や脚の露出面に、てのひらの大きさの傷あとが残った場合は14級です。
擦り傷の段階では想定していなくても、治癒の過程で色素沈着や瘢痕が残ることがあります。治るまで写真を撮り続けておくと、後から評価を求める際の資料になります。
傷あとの治療も損害に含まれる
傷あとを目立たなくするための形成外科での治療や、外用薬の費用も、事故による損害として請求できます。「擦り傷の治療は終わった」と思っても、傷あとに対する治療が必要なら、そこまでが治療期間です。
慰謝料以外に請求できるもの
擦り傷のけがでも、請求できるのは慰謝料だけではありません。事故で生じた実費は、まとめて請求できます。
| 損害の項目 | 内容 |
|---|---|
| 治療費 | 擦り傷の治療にかかった費用 |
| 通院交通費 | 通院のための交通費 |
| 休業損害 | けがで仕事を休んで減った収入 |
擦り傷の治療にかかった費用や、通院のための交通費は、相手方に請求できます。また、けがのために仕事を休んだ場合は、休業損害も請求できます。慰謝料が少額になりがちな擦り傷だからこそ、これらの損害も漏れなく請求することが大切です。慰謝料単体では小さな金額でも、治療費・交通費・休業損害を合わせれば、それなりの額になることもあります。請求できるものを一つひとつ確認していくことが、結果的に適正な賠償につながります。なお、事故の状況によっては、被害者にも過失があるとされ、過失割合に応じて賠償額が減らされることもあります。
傷あとが残った場合の後遺障害については、こちらの記事で扱っています。
擦り傷の慰謝料で損しないための注意点
最後に、擦り傷の慰謝料で損をしないための注意点をまとめておきます。軽いけがだからこそ、見落としやすいポイントがあります。
- 物損で済ませない:けががあれば人身事故として届け出る。これが慰謝料請求の前提です。
- 必ず受診する:擦り傷でも医療機関を受診し、診断書を取得しておく。
- 傷あとを記録する:傷あとが残りそうなら、写真などで状態を記録しておく。
- 提示額をうのみにしない:保険会社の提示が適正かを確認する。
とくに、擦り傷のような軽いけがでは、「金額も小さいし、もめるのも面倒だから」と、保険会社の提示をそのまま受け入れてしまいがちです。しかし、それでは本来受け取れる金額を取りこぼすことになりかねません。金額の大小にかかわらず、提示された内容が適正かどうかを確認する姿勢が押さえておきたい点です。保険会社は、軽傷のケースほど「これが相場です」とスムーズに低めの金額を提示してくることがあります。被害者の側が「擦り傷だから仕方ない」と思い込んでいると、その提示をそのまま受け入れてしまいやすいのです。少額のケースだからこそ、一度立ち止まって、その金額の根拠を確認してみることをおすすめします。
事故の被害に遭われた方へ
「自分の擦り傷のケースだと、慰謝料はいくらになるのか」を知りたい方も多いでしょう。通院した期間と日数から、慰謝料の規模はおおよそ見積もれます。
擦り傷での通院で慰謝料がどの程度になるかは、下のツールで見当をつけられます。少額であっても、賠償の全体像をつかんでおくことに意味があります。
交通事故 慰謝料の3基準比較シミュレーター
自賠責基準
¥120,000
任意保険基準
¥150,000
弁護士基準
¥530,000
※ 簡易計算です。実際の金額は治療実日数・後遺障害の有無・休業損害などにより異なります。任意保険基準は各社非公開のため業界平均値で算出しています。
示される額に幅があるのは、算定に用いる基準によって結論が変わるからです。擦り傷のような軽傷でも、示された額をそのまま受け入れず、一度水準を確かめてみてください。
交通事故 慰謝料の3基準比較シミュレーター
自賠責基準
¥120,000
任意保険基準
¥150,000
弁護士基準
¥530,000
※ 簡易計算です。実際の金額は治療実日数・後遺障害の有無・休業損害などにより異なります。任意保険基準は各社非公開のため業界平均値で算出しています。
よくある質問(FAQ)
擦り傷でも慰謝料はもらえますか?
はい、人身事故として届け出ていれば、擦り傷でも慰謝料を請求できます。物損扱いのままだと、慰謝料の請求は原則として認められません。擦り傷でも、医療機関を受診して診断書を取得し、人身事故として届け出ることが、慰謝料を請求する前提になります。金額は治療期間が短いと少なめになりますが、まったくもらえないわけわけではありません。
擦り傷だけなのに、人身事故にする必要はありますか?
けがをしている以上、人身事故として届け出るのが本来のあり方です。慰謝料や治療費をきちんと請求するためにも、人身事故にしておくメリットがあります。とくに、擦り傷以外に痛みがある場合や、傷あとが残りそうな場合は、人身事故にしておくことを強くおすすめします。「軽いから」と物損で済ませると、後で損をすることがあります。
すでに物損事故で処理しました。今からでも人身事故にできますか?
はい、後からでも人身事故に切り替えることができます。医療機関で診断書を取得し、警察に切り替えの手続きを相談しておくことをおすすめします。ただし、事故から時間が経つほど、けがと事故の因果関係を示すのが難しくなり、切り替えが認められにくくなります。けががあるなら、できるだけ早く受診と切り替えの手続きを進めることが大切です。
擦り傷の傷あとが残りました。慰謝料は増えますか?
目立つ傷あとが残った場合、それが後遺障害(醜状障害など)として認定されるおそれがあります。後遺障害が認定されれば、入通院慰謝料とは別に、後遺障害慰謝料を請求できることがあります。とくに、顔や首など人目につく部分の傷あとは、認定の対象になり得ます。傷あとが残りそうな場合は、その状態を記録し、後遺障害の認定を視野に入れて対応しましょう。
擦り傷の慰謝料でも弁護士に相談する意味はありますか?
はい、あります。擦り傷でも、弁護士基準で計算し直すことで慰謝料が増額される可能性がありますし、傷あとが残ったケースや、後から痛みが出たケースでは、相談する意義が大きくなります。費用倒れを心配される方も多いのですが、弁護士費用特約があれば擦り傷の事案でも負担なく相談できます。少額だからとあきらめる前に、一度相談してみてください。
擦り傷の治療費は誰が払うのですか?
事故によるけがの治療費は、最終的には加害者側(その保険会社)が負担すべきものです。人身事故として扱われていれば、擦り傷の治療にかかった費用も、相手方に請求できます。多くのケースでは、相手方の保険会社が病院に直接治療費を支払う対応をとりますが、物損事故のままだと、けがの治療費の扱いがあいまいになる例も見られます。けがをしたら人身事故として届け出ておくことが、治療費の面でも安心につながります。
擦り傷だけで通院は1回でした。それでも慰謝料はもらえますか?
人身事故として扱われていれば、通院が1回でも、その実績に応じた慰謝料を請求できる可能性があります。ただし、通院回数や治療期間が少ないと、慰謝料も少額になります。症状が続いているのに「1回行ったからもういい」と通院をやめてしまうと、本来受け取れる慰謝料が減ってしまうこともあります。痛みや違和感が残るなら、医師に相談しながら必要な通院を続けることが欠かせません。
擦り傷のような一見軽いけがでも、後から痛みやしびれが出てくることは珍しくありません。物損事故として処理してしまうと、後で人身損害を請求しようとしても立証が難しくなります。少しでも体に異常を感じたら、必ず病院を受診し、人身事故として届け出ておくことが、後の賠償請求を守ることにつながります。軽傷だからと自己判断で済ませず、まずは正しい手続きをとっておきましょう。判断に迷う場合は、弁護士に相談することで、自分のケースで何をすべきかが明確になります。
とくに、事故直後は軽傷に見えても、数日後に痛みやしびれといった症状が現れることがあります。そうしたときに人身事故として届け出ていれば、治療費や慰謝料を適切に請求しやすくなります。少しでも不安があれば、自己判断せずに医師の診察と弁護士への相談を受けておくことが、後悔のない対応につながります。
あなたの慰謝料はいくら?3基準で比較診断
自賠責基準
¥120,000
任意保険基準
¥150,000
弁護士基準
¥530,000
※ 簡易計算です。実際の金額は治療実日数・後遺障害の有無・休業損害などにより異なります。任意保険基準は各社非公開のため業界平均値で算出しています。
