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相続財産の範囲とは?まず押さえたい全体像
「相続財産」と聞くと、預貯金や不動産といったプラスの財産を思い浮かべる方が多いでしょう。けれども、相続で引き継ぐのはそれだけではありません。借金などのマイナスの財産も、相続の対象に含まれます。さらに、一見すると遺産のようでいて、実は相続財産に含まれないものもあります。この線引きを正しく理解しておかないと、思わぬ落とし穴にはまることがあります。
あなたは今、「親の遺産には何が含まれるのだろう」「あの財産は相続の対象になるのだろうか」と、確かめたい思いでこのページを開いたのかもしれません。相続財産の範囲をはっきりさせることは、遺産分割を進めるうえでも、相続するかどうかを判断するうえでも、すべての出発点になります。
この記事では、相続財産に含まれるもの、含まれないもの、そして判断に迷いやすい「みなし相続財産」について、弁護士の視点でわかりやすく整理していきます。読み終えるころには、何が相続の対象になるのかを、自分で見分けられるようになっているはずです。まずは全体像をつかんでいきましょう。
相続財産の範囲を考えるときの大原則は、とてもシンプルです。財産的な価値があり、亡くなった方に固有のものでない権利義務は、プラスもマイナスも含めて相続人が引き継ぐ。この考え方を軸に据えておくと、個別の財産が相続の対象になるかどうかを判断しやすくなります。例外的に含まれないものや、特別な扱いを受けるものを押さえれば、全体の見取り図が完成します。難しく考えず、ひとつずつ確認していきましょう。
この記事では、まずプラスの財産とマイナスの財産という相続の対象になるものを確認し、続いて相続財産に含まれないもの、さらに判断に迷いやすいみなし相続財産の扱いを見ていきます。そのうえで、財産を正しく調べる方法や、範囲を見落としたときのリスク、専門家に相談すべき場面まで取り上げます。順番に読み進めれば、相続財産の範囲についての知識が、自然と身についていくはずです。
相続財産の範囲という話は、一見すると地味に思えるかもしれません。けれども、ここをあいまいにしたまま手続きを進めると、後になって大きなつまずきの原因になります。逆に、最初にここをしっかり押さえておけば、その後の遺産分割も、相続するかどうかの判断も、ぐっとスムーズになります。土台となる知識だからこそ、はじめにていねいに確認しておく価値があるのです。
相続は、多くの方にとって一生のうちに何度も経験するものではありません。だからこそ、何が対象になるのかという基本を知らないまま、手探りで進めてしまいがちです。けれども、ポイントさえ押さえれば、相続財産の範囲はけっして難解なものではありません。この記事を読み終えるころには、漠然とした不安が、具体的な見通しに変わっているはずです。安心して読み進めてください。
相続財産の範囲を正しく理解することは、亡くなった方の財産を、残された家族が納得して引き継ぐための第一歩です。何が含まれ、何が含まれないのか。その線引きを知っておくだけで、避けられるトラブルはたくさんあります。大切な人の遺産と、落ち着いて向き合うために、まずは正しい知識を手に入れていきましょう。
相続財産に含まれるもの(プラスの財産)
まずは、受け継ぐとうれしいプラスの財産から見ていきましょう。一般に積極財産と呼ばれるもので、おおむね次のようなものが含まれます。
- 土地や建物などの不動産
- 現金や預貯金
- 株式や投資信託などの有価証券
- 自動車や宝石、骨董品といった動産
- 誰かに貸したお金を返してもらう権利などの債権
- 借地権や借家権といった、土地や建物を利用する権利
このように、財産的な価値のあるものは、形のあるものもないものも含めて、幅広く相続の対象になります。たとえば、亡くなった方が他人に貸していたお金があれば、その返してもらう権利も相続人が引き継ぎます。逆に、ふだんは意識しない権利が遺産に含まれていることもありますから、見落としのないよう注意が必要です。
とくに株式のような有価証券は、評価や名義の変更に専門的な手続きが必要になることがあります。財産の種類によって扱いが変わる点も、覚えておくとよいでしょう。
たとえば、預貯金であれば金額がはっきりしていて分けやすいのですが、不動産や株式となると、まず価値をどう評価するかという問題が出てきます。同じ土地でも、評価のしかたによって金額の見方が変わることもあります。財産の種類ごとに、こうした特有の論点があるのです。だからこそ、ひとくちに相続財産といっても、中身を一つずつていねいに確認していく姿勢が欠かせません。
また、形のない権利が相続財産に含まれていることも見落とせません。たとえば、誰かにお金を貸していた場合の返してもらう権利や、土地や建物を借りて使う権利なども、財産的な価値があるものとして引き継がれます。目に見える物だけが財産ではない、という点は意外と忘れられがちです。亡くなった方がどんな契約を結び、どんな権利を持っていたのかにも目を向けると、思わぬ財産が見つかることがあります。
反対に、価値があると思っていたものに、実は負債がひもづいていることもあります。たとえば、不動産を相続したものの、その不動産に多額の借入の担保が設定されていた、というような場合です。財産だけを見て喜んでいると、思わぬ落とし穴にはまることがあります。プラスの面とマイナスの面の両方をあわせて見ること。これが、相続財産を正しく理解するうえでの大切な心構えです。
相続財産に含まれるもの(マイナスの財産)
見落としてはならないのが、マイナスの財産です。相続は、プラスの財産だけを選んで受け継ぐことはできません。借金などの負債も、原則としてセットで引き継ぐことになります。これを知らずにいると、思わぬ債務を背負ってしまうおそれがあります。
マイナスの財産には、たとえば次のようなものがあります。金融機関からの借入金、住宅ローンの残り、誰かの保証人になっていた場合の保証債務、未払いの税金や医療費、家賃や買い物の未払い分などです。とくに保証債務は、亡くなった方が誰かの借金の保証人になっていたことを家族が知らず、後から発覚して驚くケースが少なくありません。
もし、マイナスの財産がプラスの財産を上回るような場合には、相続を放棄するという選択肢もあります。すべてを引き継ぐのではなく、相続そのものを引き受けないという判断です。ただし、この相続放棄には期限がありますから、負債の心配があるときは、早めに財産の全体像を把握することが大切です。
ここで誤解しやすいのが、「プラスの財産だけ受け取って、借金は引き継がない」ということは、原則としてできない、という点です。相続を受け入れるなら、プラスもマイナスもまとめて引き継ぐ。これが基本のルールです。だからこそ、相続するかどうかを決める前に、まずは財産の全体像を正確につかむことが何よりも重要になります。プラスとマイナスを天秤にかけて、はじめて相続すべきかどうかの判断ができるからです。
相続には、すべてを引き継ぐ方法のほかに、相続を放棄する方法や、プラスの財産の範囲でマイナスの財産を引き継ぐ方法もあります。どの方法を選ぶのが自分にとって有利かは、財産と負債の状況によって変わります。負債のほうが明らかに多ければ放棄を、財産のほうが多ければ引き継ぐことを検討する、というのが基本的な考え方です。いずれにせよ、判断の前提として、財産の全体像を正確につかんでおくことが欠かせません。
ここで強調しておきたいのは、こうした判断には期限がある、という点です。相続を放棄したり、財産の範囲で負債を引き継いだりする方法を選ぶには、定められた期間内に手続きをする必要があります。のんびりと財産を調べているうちに期限が過ぎてしまえば、原則としてすべてを引き継ぐ扱いになりかねません。だからこそ、相続が起きたら、早めに財産の調査に取りかかることが肝心なのです。
| 区分 | 主なもの |
|---|---|
| プラスの財産 | 不動産、預貯金、有価証券、動産、債権など |
| マイナスの財産 | 借入金、ローン、保証債務、未払いの税金など |
相続財産に含まれないもの
次に、一見すると遺産のように思えても、実は相続財産に含まれないものを見ていきましょう。ここを誤解すると、遺産分割でもめる原因になります。
本人だけに認められた権利(一身専属権)
その人だけに認められ、ほかの人には引き継げない権利や義務があります。これを一身専属権といいます。たとえば、年金を受け取る権利や、生活保護を受ける権利、特定の資格などがこれにあたります。これらは亡くなった方本人に固有のものですから、相続人が代わりに引き継ぐことはできません。
イメージとしては、その人の人柄や立場と切り離せない権利や義務、と考えるとわかりやすいかもしれません。たとえば、特定の人にだけ与えられた資格は、その人が亡くなったからといって家族が引き継げるものではありません。同じように、本人の生活を支えるために認められた権利も、本人限りで終わります。財産的な価値があるかどうかだけでなく、その人だけのものかどうかという視点も、範囲を見分けるうえで大切になります。
この区別は、ときに判断が難しいこともあります。たとえば、亡くなった方が誰かに対して持っていた請求の権利が、本人だけのものなのか、それとも相続人が引き継げるものなのか、という点は、その権利の性質によって結論が分かれることがあります。一見すると引き継げそうでいて、実は本人限りだったというケースもあります。迷ったときは、自己判断せず専門家に確認するのが安全です。
お墓や仏壇などの祭祀財産
お墓や仏壇、位牌、家系図といった、先祖を祀るための財産を祭祀財産といいます。これらは一般的な相続財産とは別に扱われ、遺産分割の対象にはなりません。祭祀を引き継ぐ人が決まり、その人が承継するのが原則です。誰が引き継ぐかは、亡くなった方の指定や慣習などによって定まります。
祭祀財産が通常の相続財産と切り離されているのには、理由があります。お墓や仏壇を、複数の相続人で細かく分け合うことは、現実的ではありませんし、先祖を祀るという目的にもそぐいません。そこで、これらは引き継ぐ人を一人定めて、その人がまとめて承継するという仕組みになっているのです。祭祀を引き継ぐからといって、その分ほかの財産を多くもらえるとはかぎらない点も、知っておくとよいでしょう。
近年は、お墓の管理や承継をめぐって悩む方も増えています。引き継ぐ人がいない、遠方で管理が難しいといった事情から、墓じまいを考える方もいます。こうした問題は、相続財産の分け方とは別の話として整理しておくと、混乱を避けられます。祭祀をどう引き継ぐかは、家族の事情や気持ちに深く関わるテーマですから、関係者でよく話し合って決めることが大切です。
香典
お葬式のときにいただく香典も、相続財産には含まれません。香典は、喪主に対する贈り物と考えられているからです。葬儀費用にあてられることが多く、遺産分割で分け合う対象にはならない、という点を押さえておきましょう。
香典をめぐっては、ときに親族間で考え方の違いが表面化することがあります。喪主が受け取ったものなのか、家族みんなで分けるべきものなのか、という点です。法的には喪主への贈り物とされ、葬儀にかかった費用にあてられるのが一般的ですが、感情的なしこりを残さないためにも、使い道について家族で共有しておくと安心です。小さなことに見えて、後の関係に影響することもあります。
判断に迷う「みなし相続財産」とは
相続財産の範囲を考えるうえで、もっとも混乱しやすいのが「みなし相続財産」です。これは、法律上は相続財産そのものではないけれど、相続をきっかけに受け取る財産のことをいいます。代表的なのが、生命保険金と死亡退職金です。
生命保険金の扱い
亡くなった方にかけられていた生命保険金は、受取人が指定されている場合、その受取人が自分の財産として受け取ります。つまり、原則として遺産分割の対象にはならず、ほかの相続人と分け合う必要はありません。受取人に指定された人だけが受け取れる、という点が大きな特徴です。
ただし、注意したいのは、生命保険金が遺産分割の対象でないからといって、まったく考慮されないわけではない、という点です。受け取る金額が他の相続人と比べてあまりに大きく、不公平が際立つような場合には、例外的に相続財産に準じて扱われることもあります。ケースによって判断が変わるところですから、迷ったら専門家に確認するのが安全です。
たとえば、相続人の一人だけが多額の生命保険金を受け取り、その金額が遺産の全体と比べても際立って大きいような場合を考えてみましょう。このとき、保険金は受取人のものだからと一切考慮しないと、ほかの相続人との間で著しい不公平が生じることがあります。こうした極端なケースでは、保険金を相続財産に準じて扱い、取り分の計算で考慮するという判断がなされることもあるのです。あくまで例外的な扱いですが、知っておく価値はあります。
逆にいえば、受け取る保険金の額が遺産の規模に照らして特別に大きいわけでなければ、通常は受取人固有の財産として、遺産分割とは切り離して扱われます。生命保険は、特定の人に確実に財産を残したいときに役立つ仕組みでもあるのです。ただし、その金額のバランスによっては争いの火種になり得る、という両面を理解しておくことが、トラブルを避けるうえで役立ちます。
死亡退職金の扱い
勤め先から支給される死亡退職金も、生命保険金と似た扱いになることが多い財産です。受け取る人が定められている場合には、その人固有の財産として扱われ、遺産分割の対象にならないのが一般的です。ただし、勤め先の規定などによって扱いが異なることもあるため、個別の確認が必要になります。
死亡退職金は、勤め先が定めた規定にもとづいて支給されるものです。誰に支払うかが規定で定められていれば、その人が受け取ることになります。生命保険金と同じく、相続をきっかけに受け取る財産でありながら、遺産分割の対象にはならないことが多い、という点で共通しています。ただ、規定の内容によっては扱いが変わることもあるため、実際に受け取る場面では、勤め先の規定をよく確認することが大切です。
相続財産を正しく調べる方法
相続財産の範囲がわかったら、次は実際に何が遺産にあるのかを調べる作業です。漏れなく把握することが、後のトラブルを防ぎます。順を追って整理しましょう。
- 亡くなった方の自宅を確認する。通帳や権利証、保険証券、借入の契約書など、財産に関する書類を探します。
- 郵便物やメールを確認する。金融機関や役所からの通知が、財産や負債を知る手がかりになります。
- プラスの財産を洗い出す。預貯金、不動産、有価証券などを一つずつ確認していきます。
- マイナスの財産を確認する。借入金や保証債務など、負債がないかを丁寧に調べます。
- 一覧にまとめる。把握した財産と負債を、財産目録という形で整理します。
とくに大切なのが、マイナスの財産の確認です。プラスの財産は比較的見つけやすい一方、借金や保証債務は本人しか把握していないことも多く、見落としがちです。負債を見逃したまま相続を受け入れてしまうと、後で大きな負担を背負うことになりかねません。慎重に調べておきましょう。
財産調査を進めるうえで、亡くなった方あての郵便物は重要な手がかりになります。金融機関からの取引の通知や、役所からの税金に関する書類、保険会社からのお知らせなどが、それまで知らなかった財産や負債の存在を教えてくれることがあるからです。しばらくの間は郵便物に気を配り、見慣れない差出人からの通知があれば、内容をていねいに確認しておくとよいでしょう。地道な作業ですが、見落としを防ぐ確実な方法です。
調べた財産と負債は、一覧にまとめておくことを強くおすすめします。何がどれだけあるのかを一枚の表に整理しておくと、相続するかどうかの判断がしやすくなりますし、遺産分割の話し合いもスムーズに進みます。頭の中だけで把握しようとすると、どうしても抜けが生じます。書き出して見える形にすること。これが、相続財産を正確に押さえるための基本動作です。
この財産目録は、相続人どうしで情報を共有するうえでも役立ちます。誰か一人だけが財産の状況を把握していると、ほかの相続人に不信感が生まれやすくなります。みんなが同じ一覧を見ながら話し合えば、隠し事のない、透明性のある分割につながります。手間はかかりますが、円満な相続のためにも、財産目録を作っておくことには大きな意味があります。
相続財産の範囲を見落とすとどうなるか
相続財産の範囲をきちんと押さえずに手続きを進めると、さまざまな問題が起こり得ます。どんなリスクがあるのか、知っておきましょう。
後から財産や負債が見つかる
遺産分割を終えた後になって、把握していなかった財産や負債が見つかることがあります。新たな財産が出てくれば、改めて分け方を話し合う必要が生じますし、新たな負債が判明すれば、誰がどう負担するかでもめる原因になります。最初に範囲をしっかり確定しておくことが、こうした蒸し返しを防ぎます。
とくにやっかいなのが、相続放棄ができる期限を過ぎてから多額の負債が見つかるケースです。期限内に把握できていれば放棄という選択もできたのに、見落としていたために重い負債を背負うことになった、という事態は避けたいものです。だからこそ、相続の初めの段階で、時間をかけてでも財産と負債の全体像を正確につかんでおくことが、何よりの備えになります。急いで分割を済ませることよりも、まず正確に把握することを優先しましょう。
みなし相続財産をめぐる誤解で対立する
生命保険金などのみなし相続財産は、「遺産なのだから分けるべきだ」と考える人と、「受取人のものだ」と考える人との間で、認識のずれが生じやすい部分です。正しい扱いを理解しないまま話し合うと、感情的な対立に発展しかねません。あらかじめ正確な知識を持っておくことが、無用な争いを避ける鍵になります。
相続をめぐる争いは、お金そのものよりも、認識のずれや誤解から生じることが少なくありません。「これは遺産のはずだ」「いや、そうではない」というすれ違いが、感情のもつれへと発展していくのです。だからこそ、何が相続財産にあたるのかという共通の理解を、関係者の間で早めに作っておくことが大切です。正しい知識は、争いを防ぐための土台になります。
専門家に相談すべきケース
相続財産の範囲は、単純なケースなら自分でも把握できますが、判断に専門知識が求められる場面も少なくありません。次のような場合は、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
- 財産の種類が多く、何が相続の対象になるのか自分では判断しきれない
- 借金や保証債務があり、相続を放棄すべきかどうか迷っている
- 生命保険金や死亡退職金の扱いをめぐって、家族の意見が分かれている
- 不動産や有価証券など、評価や手続きが複雑な財産が含まれている
相続財産の範囲をめぐる判断は、その後の遺産分割や相続するかどうかの決断に直結します。最初の見立てを誤ると、後の手続き全体に影響が及びかねません。弁護士に相談すれば、何が相続財産にあたるのかを正確に整理してもらえるうえ、負債への対応や家族間の調整についても助言を受けられます。一人で抱え込まず、確かな知識を持つ相手の力を借りることが、安心への近道です。
とりわけ、財産の中に評価の難しいものが含まれていたり、相続人どうしの関係が良くなかったりする場合は、自分たちだけで進めようとすると行き詰まりがちです。専門家が間に入ることで、何が相続財産にあたるのかという客観的な整理ができ、感情論ではなく事実にもとづいた話し合いを進めやすくなります。早い段階で相談しておけば、後戻りの少ない、すっきりとした解決に近づけます。
費用の負担が気になる方もいるでしょう。経済的に余裕がないときは、法テラスという公的な制度を通じて、弁護士費用の立替えなどの支援を受けられる場合があります。お金のことで相談をためらう必要はありません。まずは、どんな支援が利用できるのかを調べてみるところから始めてみてください。相談すること自体が、解決への大きな一歩になります。
よくある質問
生命保険金は遺産分割の対象になりますか
受取人が指定されている場合、生命保険金は原則として受取人固有の財産となり、遺産分割の対象にはなりません。ほかの相続人と分け合う必要はないのが基本です。ただし、受け取る金額が他の相続人と比べて極端に大きく、著しく不公平となる場合などには、例外的に考慮されることもあります。判断に迷うときは専門家に相談してください。
親に借金があるかどうか、どうやって調べればよいですか
まずは自宅にある契約書や郵便物を確認し、借入や保証の手がかりを探します。それでも不安が残る場合は、信用情報を扱う機関に照会する方法もあります。借金などのマイナスの財産は見落としやすく、放棄の判断にも関わるため、心配なときは早めに専門家へ相談しながら調べるのが安全です。
お墓や仏壇は誰が引き継ぐのですか
お墓や仏壇などの祭祀財産は、通常の相続財産とは別に扱われ、祭祀を引き継ぐ人が承継します。誰が引き継ぐかは、亡くなった方の指定があればそれに従い、なければ慣習などによって定まります。遺産分割の対象ではないため、ほかの財産とまとめて分け合うものではない、と理解しておきましょう。
相続財産がよくわからないまま、放棄の期限が近づいています
相続放棄には、相続を知ってから一定の期限があります。財産の全体像がつかめないまま期限が迫っているときは、できるだけ早く専門家に相談してください。状況によっては、調査のための時間を確保する対応を検討できることもあります。一人で抱え込まず、急いで相談することが、後悔を防ぐ第一歩になります。
デジタル資産やネット上の財産も相続の対象になりますか
インターネット上の口座にある資産や、電子的に管理されている財産も、財産的な価値があれば相続の対象になります。ただし、これらは存在自体に家族が気づきにくく、パスワードなどがわからないと中身を把握できないこともあります。日ごろから、どこにどんな財産があるのかを家族にわかる形で残しておくと、相続のときの混乱を防げます。心配なときは専門家に相談しながら確認しましょう。
遺産分割が終わった後に新しい財産が見つかったらどうなりますか
すでに済ませた遺産分割の後に新たな財産が見つかった場合、その財産について改めて分け方を話し合う必要があります。場合によっては、最初の分割のやり直しが問題になることもあります。こうした事態を防ぐためにも、最初の段階で財産の範囲をできるだけ正確に確定しておくことが大切です。後から見つかったときの対応に迷うときは、専門家に相談するとよいでしょう。
形見分けでもらった品物も相続財産になりますか
形見分けとして家族で分け合う日用品などは、財産的な価値が小さければ、遺産分割で厳密に扱う対象とはされないのが一般的です。ただし、その中に高価な宝石や美術品などが含まれている場合は、相続財産として扱うべきものになります。価値のあるものとそうでないものを区別して考えることが大切です。判断に迷うような品物があるときは、専門家に確認しておくと安心です。
相続財産に何が含まれるか、自分で調べきれるか不安です
単純なケースであれば自分でも把握できますが、財産の種類が多かったり、評価の難しい財産があったりする場合は、調べきれずに不安が残ることもあります。そんなときは、最初から専門家に相談すれば、何が相続財産にあたるのかを整理してもらえるうえ、調査の進め方についても助言を受けられます。見落としによる後のトラブルを防ぐためにも、不安があるなら早めに頼ることをおすすめします。
相続財産の範囲は、誰に相談すればよいですか
何が相続財産にあたるのかという法的な判断や、負債への対応、家族間の調整については、弁護士が力になれます。税金に関わる細かな計算が必要な場面では、税理士の知識も役立ちます。まずは弁護士に全体像を整理してもらい、必要に応じて税の専門家とも連携してもらう、という進め方も有効です。どこに相談すればよいか迷ったら、まずは身近な専門家に声をかけてみてください。
あなたの相続税はいくら?無料診断
基礎控除額
4,200万円
課税対象額
800万円
相続税の総額(概算)
80万円
申告が必要です
※ 配偶者の税額軽減・小規模宅地等の特例を考慮しない概算です。実際の税額は個別事情により異なります。
