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法定相続分の割合一覧|ケース別の早見表でわかる

法定相続分の割合一覧|ケース別の早見表でわかる

この記事で分かること

  • 相続人になれる人と順位
  • ケース別の法定相続分の割合
  • 配偶者と子・親・兄弟姉妹の取り分
  • 代襲相続など注意したいケース
  • 遺言や話し合いとの関係

法定相続分は、遺言がない場合などに誰がどれだけ相続するかの基準となる割合で、相続人の組み合わせによって変わります。この記事では、相続人になれる人と順位、配偶者と子・親・兄弟姉妹それぞれのケースの取り分を早見表で整理し、見落としやすい代襲相続や半血の兄弟姉妹の扱い、遺言や遺産分割協議との関係までを具体的に理解できます。自分のケースの取り分の見当がつくようになります。

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法定相続分とは?まず知っておきたい基本

「親が亡くなったけれど、自分はどれくらい相続できるのだろう」。相続に直面したとき、多くの方がまず気になるのが、この取り分の問題ではないでしょうか。あなたも、自分や家族がどれだけ受け取れるのかを確かめたくて、このページを開いたのかもしれません。

そのときの目安になるのが、法定相続分です。法定相続分とは、遺言がない場合などに、誰がどれだけ相続するかの基準として法律が定めた割合のことをいいます。相続人が誰になるかによって、この割合は変わってきます。まずはこの仕組みを正しく理解することが、相続を進めるうえでの大切な出発点になります。

この記事では、相続人の順位や、ケースごとの法定相続分の割合を、早見表も使いながら弁護士の視点でわかりやすく整理していきます。さらに、代襲相続のように見落としやすいケースや、法定相続分と遺言や話し合いとの関係まで取り上げます。読み終えるころには、自分のケースで誰がどれだけ相続するのかを、自分で見当をつけられるようになっているはずです。

取り分の話は、相続でもっとも関心が高く、同時にもめやすいテーマでもあります。だからこそ、まずは法律がどう定めているのかという基準を、正確に知っておくことが大切です。基準があいまいなまま話し合いを始めると、それぞれの思い込みがぶつかり合い、無用な対立を招きかねません。共通のものさしを持つこと。それが、円満な相続への第一歩になります。落ち着いて、ひとつずつ確認していきましょう。

この記事では、まず相続人の順位を確認し、続いてケースごとの法定相続分を早見表で整理します。そのうえで、配偶者と子、配偶者と親、配偶者と兄弟姉妹といった具体的な組み合わせを見ていき、代襲相続などの注意点や、遺言や話し合いとの関係まで取り上げます。順を追って読み進めれば、自分のケースに当てはめて取り分を考えられるようになります。気になるところから確認していってください。

取り分の話は、ともすれば家族の間でぎくしゃくしやすいものです。けれども、正しい知識を持って臨めば、無用な誤解を避けられます。「自分はこれだけもらえるはずだ」という思い込みも、「これしかもらえないのか」という不安も、多くは仕組みを知らないことから生まれます。まずは基準を知り、そのうえで家族で話し合う。この順番が、後悔のない相続への王道です。

相続は、多くの方にとって何度も経験することではありません。だからこそ、いざ直面すると、何をどう考えればよいのか戸惑うのは当然です。けれども、法定相続分という基準は、いったん理解してしまえば、けっして難しいものではありません。この記事を読み終えるころには、漠然としていた取り分の不安が、具体的な見通しに変わっているはずです。安心して読み進めてください。

相続人になれる人と順位

法定相続分を知るには、まず誰が相続人になるのかを押さえる必要があります。相続人になれる人には、決まった範囲と順位があります。

まず、亡くなった方に配偶者がいる場合、その配偶者はつねに相続人になります。これは順位に関係なく、いつでも相続人となるという点が大きな特徴です。そのうえで、配偶者と並んで相続人になる人が、次の順位にしたがって決まります。

  • 第一順位は、子です。子がいれば、子が相続人になります。
  • 第二順位は、親などの直系尊属です。子がいない場合に相続人になります。
  • 第三順位は、兄弟姉妹です。子も親もいない場合に相続人になります。

大切なのは、上の順位の人がいれば、下の順位の人は相続人にならないという点です。たとえば、亡くなった方に子がいれば、親や兄弟姉妹は相続人になりません。逆に、子も親もいなければ、はじめて兄弟姉妹が相続人になります。この順位のルールを理解することが、取り分を考える前提になります。

この順位の考え方は、亡くなった方にとって血のつながりや家族としての近さが、より近い人から順に相続人になる、と捉えるとわかりやすいでしょう。まず自分の子へ、子がいなければ自分を育てた親へ、それもいなければ兄弟姉妹へ。こうして、近い関係の人から順番に相続のバトンが渡されていきます。誰が相続人になるのかは、この順位を一段ずつ確認していけば、おのずと見えてきます。

ここで一つ注意したいのは、配偶者は順位の外にいて、つねに相続人になるという点です。配偶者は、子がいようと親がいようと兄弟姉妹がいようと、必ず相続人に加わります。そのうえで、もう一方の相続人が誰になるかが、順位によって決まる、という二段構えの仕組みです。配偶者の存在を一段目に置き、もう一方を順位で確認する。こう整理すると、相続人の組み合わせがすっきりと見えてきます。

ちなみに、亡くなった方に配偶者がいない場合は、もう一方だけ、つまり順位で決まる人だけが相続人になります。たとえば、配偶者がすでに亡くなっていて子だけがいる場合は、その子たちだけで遺産を等しく分けます。配偶者がいるかいないかで、取り分の計算は大きく変わるのです。まずは配偶者の有無を確認することが、取り分を考えるうえでの出発点になります。

ケース別・法定相続分の割合早見表

それでは、相続人の組み合わせごとに、法定相続分がどう変わるのかを見ていきましょう。代表的なケースを早見表にまとめました。

相続人の組み合わせ 配偶者の取り分 もう一方の取り分
配偶者と子 二分の一 子が二分の一を等分
配偶者と親など 三分の二 親などが三分の一を等分
配偶者と兄弟姉妹 四分の三 兄弟姉妹が四分の一を等分
配偶者のみ すべて なし
子のみ・親のみ・兄弟姉妹のみ なし その全員で等分

表を見るとわかるように、配偶者とともに相続する人が、子なのか、親なのか、兄弟姉妹なのかによって、配偶者の取り分は変わります。配偶者と並ぶ相手の順位が下がるほど、配偶者の取り分が大きくなる、という傾向があります。そして、同じ順位に複数の人がいる場合は、その人たちで取り分を等しく分けるのが基本です。

この早見表は、自分のケースを当てはめる出発点として、とても役立ちます。まず配偶者がいるかどうかを確認し、次に配偶者と並ぶのが子か、親か、兄弟姉妹かを見きわめる。この二つがわかれば、表のどの行にあたるのかが決まり、おおよその取り分が見えてきます。細かい計算に入る前に、まずは自分がどのケースに該当するのかを、この表でつかんでおきましょう。全体像が見えると、その後の理解がぐっと楽になります。

なお、表のうえでは割合がはっきり決まっているように見えますが、実際の相続では、この割合をそのまま当てはめて終わり、とはならないことも多くあります。遺産の中に分けにくい不動産があったり、相続人それぞれに事情があったりするからです。早見表は、あくまで話し合いの出発点となる基準です。ここを土台にして、それぞれの家庭に合った分け方を考えていくことになる、と理解しておきましょう。

配偶者と子が相続するケース

もっとも多いのが、配偶者と子が相続人になるケースです。この場合、配偶者と子で遺産を半分ずつ分けるのが基本です。配偶者が二分の一、子が全体で二分の一を受け取ります。

子が複数いるときは、子の取り分である二分の一を、子の人数で等しく分けます。たとえば、配偶者と子ども二人が相続人なら、配偶者が二分の一、子どもがそれぞれ四分の一ずつ、という計算になります。子ども三人なら、二人のときよりも一人あたりの取り分は小さくなります。

計算自体はそれほど難しくありません。まず配偶者が遺産の半分を受け取り、残りの半分を子どもの人数で等しく割る。これが基本の考え方です。子どもが何人いても、この割り方は変わりません。人数が増えれば一人あたりの取り分は小さくなりますが、子ども全体で半分を分けるという点は同じです。自分の家族構成に当てはめて、実際に計算してみると、より具体的にイメージできるはずです。

子どもの中に、すでに亡くなっている人がいる場合は、少し注意が必要です。その亡くなった子に子ども、つまり孫がいれば、孫が代わりに相続人になります。この場合の取り分の考え方は、後ほど代襲相続のところで詳しく説明します。まずは、子が全員健在であれば、子の取り分を人数で等しく分ける、という基本の形をしっかり押さえておきましょう。

ここで知っておきたいのは、子の取り分は、原則としてみな平等だという点です。長男だから多い、次男だから少ない、といった差は、法定相続分の上ではありません。また、結婚して家を出た子も、家に残った子も、取り分は同じです。こうした平等の原則は、相続の話し合いを考えるうえで、しっかり押さえておきたいポイントです。

この平等の原則は、ときに家族の感覚とぶつかることがあります。たとえば、親と同居して長年介護をしてきた子からすれば、家を出て長く帰ってこなかったきょうだいと取り分が同じというのは、納得しがたいと感じるかもしれません。こうした気持ちは自然なものです。だからこそ、介護などの貢献を取り分に反映させたい場合には、話し合いの中でその点を主張し、調整していくことになります。法定相続分はあくまで基準であって、事情に応じた調整の余地は残されているのです。

逆にいえば、生前に多額の援助を受けていた相続人がいる場合には、その分を考慮して取り分を調整する、という考え方もあります。つまり、すでに多くを受け取っていた人は、相続のときの取り分が抑えられることがあるわけです。こうした調整は、相続人の間の公平を保つための仕組みです。法定相続分という入り口の基準に、それぞれの事情を加味して、最終的な分け方が定まっていく、というイメージを持っておくとよいでしょう。

つまり、法定相続分はあくまでスタートラインの割合であって、そこに介護などの貢献や、生前の援助といった事情が加わって、最終的な取り分が調整されていく、という二段階で考えると理解しやすくなります。割合だけを見て一喜一憂するのではなく、自分や他の相続人にどんな事情があるのかにも目を向けることが、納得のいく結論にたどり着く近道です。

ワンポイントアドバイス
法定相続分の上では、子の取り分は平等が原則です。「家を継ぐ長男が多くもらうべきだ」といった慣習的な感覚と、法律上の取り分は別物だと理解しておくと、話し合いの土台が整いやすくなります。

配偶者と親、配偶者と兄弟姉妹が相続するケース

亡くなった方に子がいない場合は、配偶者と別の順位の人が相続することになります。組み合わせによって割合が変わるので、整理しておきましょう。

配偶者と親などが相続する場合

子がいない場合、配偶者と、亡くなった方の親などの直系尊属が相続人になります。このときの取り分は、配偶者が三分の二、親などが全体で三分の一です。親が二人とも健在なら、三分の一を二人で分けることになります。配偶者と子のケースに比べて、配偶者の取り分が大きくなっているのがわかります。

子がいない夫婦の場合、配偶者は自分の取り分が大きくなる一方で、亡くなった方の親が相続に加わることになる点に、戸惑う方もいます。これまで意識していなかった義理の親との間で、遺産の分け方を話し合わなければならない場面が生じるからです。お互いに気持ちよく相続を進めるためにも、こうしたケースでは、早い段階で関係者と丁寧にコミュニケーションを取っておくことが、後の摩擦を防ぐ助けになります。

また、親がすでに亡くなっていて、祖父母が健在というような場合には、その祖父母が相続人になることもあります。直系尊属の中では、より親等の近い人が優先される、という考え方があるからです。自分の親の相続だと思っていたら、思いがけない人が相続人に加わっていた、ということもあり得ます。子がいない方の相続では、誰が相続人になるのかを、いつも以上に丁寧に確認しておくことが大切です。

配偶者と兄弟姉妹が相続する場合

子も親もいない場合は、配偶者と、亡くなった方の兄弟姉妹が相続人になります。このときの取り分は、配偶者が四分の三、兄弟姉妹が全体で四分の一です。兄弟姉妹が複数いれば、四分の一をその人数で分けます。配偶者の取り分がさらに大きくなり、遺産の大半を配偶者が受け取る形になります。

配偶者と兄弟姉妹が相続するケースでは、もう一つ知っておきたいことがあります。それは、兄弟姉妹には後で説明する最低限の取り分の保障がない、という点です。そのため、遺言で配偶者にすべてを残すと定めておけば、兄弟姉妹に分けることなく、配偶者がすべてを受け取ることも可能になります。子のいない夫婦が、残された配偶者の生活を守りたいと考えるとき、この点は大切な備えの知識になります。

子のいない夫婦では、自分が亡くなった後、残された配偶者と自分の兄弟姉妹との間で、遺産の分け方をめぐる話し合いが必要になることがあります。配偶者にとっては、これまであまり関わりのなかった義理のきょうだいと、相続の話をしなければならない負担が生じます。こうした事態を避け、配偶者に安心して暮らしてもらうために、元気なうちに遺言を用意しておく方は少なくありません。先を見すえた備えが、大切な人を守ることにつながります。

このように、配偶者と並ぶ相手によって、配偶者の取り分は段階的に変わっていきます。自分のケースがどの組み合わせにあたるのかを、まず確かめることが大切です。

代襲相続など注意したいケース

法定相続分には、見落としやすい特別なケースがいくつかあります。これらを知らずにいると、相続人や取り分を誤って判断してしまうおそれがあります。

代襲相続とは

本来相続人になるはずだった子が、亡くなった方よりも先に亡くなっている場合、その子の子、つまり孫が代わりに相続人になります。これを代襲相続といいます。代襲して相続人になった孫は、本来その子が受け取るはずだった取り分を引き継ぎます。孫が複数いれば、その取り分をさらに孫の人数で分けることになります。

たとえば、亡くなった方に子が二人いたものの、そのうち一人がすでに亡くなっていて、その亡くなった子に子ども、つまり孫がいる場合を考えてみましょう。このとき、生きているもう一人の子と、亡くなった子の代わりの孫が、相続人になります。

代襲相続は、見落とされやすい仕組みの一つです。亡くなった子がいることを失念して、相続人を生きている子だけだと思い込んでしまうと、本来加わるべき孫を見落とすことになります。すると、後になって相続人が足りないことが判明し、せっかくまとめた遺産分割をやり直すことにもなりかねません。誰が先に亡くなっているか、その人に子がいるかどうかまで、戸籍をたどってしっかり確認することが大切です。

なお、兄弟姉妹が相続人になるケースでも、代襲相続が起こることがあります。亡くなった方の兄弟姉妹がすでに亡くなっていて、その人に子、つまり亡くなった方から見て甥や姪がいる場合には、その甥や姪が相続人になります。ただし、兄弟姉妹の代襲は、子の場合と違って、さらにその下の世代へは引き継がれないという違いがあります。細かな点ですが、相続人を正確に把握するうえでは見落とせないルールです。

このように、代襲相続は子のケースと兄弟姉妹のケースとで、引き継がれる範囲に違いがあります。子の場合は孫、さらにひ孫へと下の世代まで引き継がれていくのに対し、兄弟姉妹の場合は甥や姪までで止まります。家族の中に先に亡くなった方がいるときは、その人に子がいるか、そしてどの順位の代襲なのかによって、相続人が変わってきます。判断に迷うときは、戸籍をもとに専門家へ確認するのが確実です。

父母の一方だけが同じ兄弟姉妹のケース

兄弟姉妹が相続人になる場合、父母の双方が同じ兄弟姉妹と、父母の一方だけが同じ兄弟姉妹とでは、取り分に違いが出ます。父母の一方だけが同じ兄弟姉妹の取り分は、父母の双方が同じ兄弟姉妹の半分になります。複雑な家族関係のときには、こうした違いにも注意が必要です。

再婚などによって、父母の一方だけを同じくする兄弟姉妹がいる家庭は、決して珍しくありません。こうしたケースでは、誰がどれだけ相続するのかの計算が一気に複雑になります。全員が同じ取り分だと思い込んで進めると、後で誤りに気づいて混乱することもあります。家族構成が入り組んでいると感じるときは、自己判断に頼らず、専門家に取り分を整理してもらうのが安全です。

法定相続分はあくまで目安|遺言や話し合いとの関係

ここまで法定相続分の割合を見てきましたが、とても大切な点をお伝えしなければなりません。法定相続分は、絶対にそのとおりに分けなければならない、というものではないのです。

遺産分割協議で自由に決められる

相続人全員が合意すれば、法定相続分とは異なる分け方をすることもできます。たとえば、「実家は同居していた長男が引き継ぎ、その代わり預貯金は他の子が多めに受け取る」といった分け方も、全員が納得すれば可能です。法定相続分は、あくまで話し合いがまとまらないときなどの基準であって、みんなが合意するなら、その枠にとらわれる必要はありません。

実際の相続では、それぞれの事情に合わせて、法定相続分とは違う分け方をすることもよくあります。たとえば、自宅という分けにくい財産があるとき、それを売って現金にして分けるのではなく、誰か一人がそのまま住み続ける代わりに、ほかの相続人へは別の財産で埋め合わせる、といった工夫です。法定相続分という基準を頭に置きつつ、現実に合った着地点を全員で探していく。これが、納得感のある相続を実現するコツです。

大切なのは、最初から法定相続分どおりにきっちり分けることにこだわりすぎないことです。それぞれの相続人が何を望み、どんな事情を抱えているのかを出し合いながら、全員が納得できる形を探す。その過程で、法定相続分は公平さを測るものさしとして役立ちます。割合はゴールではなく、話し合いをまとめるための道具だと捉えると、柔軟で建設的な解決に近づけます。

遺言があれば遺言が優先される

有効な遺言がある場合は、原則として遺言で指定された分け方が優先されます。法定相続分よりも、亡くなった方の意思が尊重されるわけです。ただし、一定の範囲の相続人には、最低限の取り分が保障されています。遺言の内容がこの最低限の取り分を侵害している場合には、その取り戻しを求めることもできます。遺言と法定相続分の関係も、あわせて理解しておきましょう。

整理すると、分け方を決める優先順位は、まず遺言、次に相続人全員の話し合い、そして話し合いがまとまらないときの基準として法定相続分がある、という関係になります。遺言があればそれが軸になり、なければ話し合いで決め、それも難しければ法定相続分を一つのよりどころにする。この順番を押さえておくと、自分のケースで何を基準に考えればよいのかが、はっきりします。

割合をめぐって迷ったときの進め方

自分のケースで法定相続分がどうなるのか、判断に迷うこともあるでしょう。そんなときは、次のような手順で進めると整理しやすくなります。

  1. 相続人を確定する。戸籍をたどって、誰が相続人になるのかを正確に把握します。
  2. 順位を確認する。配偶者の有無と、子・親・兄弟姉妹のうち誰が相続人になるのかを見きわめます。
  3. 法定相続分を当てはめる。組み合わせに応じた割合を、早見表を参考に確認します。
  4. 特別なケースがないか確認する。代襲相続など、取り分に影響する事情がないかをチェックします。
  5. 話し合いや遺言を踏まえて調整する。最終的な分け方を、相続人全員で話し合って決めます。

とくに、相続人の確定は、思っているより複雑なことがあります。前の結婚で生まれた子や、認知された子など、把握していなかった相続人が見つかることもあるからです。戸籍をきちんとたどることが、正しい取り分を知る土台になります。迷ったときは、弁護士などの専門家に相談すれば、相続人の確定から取り分の計算まで、確実に進められます。一人で悩まず、頼れる相手の力を借りることが、安心への近道です。

とくに、相続人どうしの関係が良くない場合や、取り分をめぐって意見が対立している場合は、当事者だけで話し合おうとすると、感情的になってこじれてしまいがちです。専門家が間に入れば、法的な基準にもとづいて冷静に整理を進められますし、必要に応じて代理人として交渉を任せることもできます。早めに相談することで、対立が深まる前に、解決への道筋をつけやすくなります。

費用の負担が気になる方もいるでしょう。経済的に余裕がないときは、法テラスという公的な制度を通じて、弁護士費用の立替えなどの支援を受けられる場合があります。お金のことで相談をためらう必要はありません。まずは、どんな支援が使えるのかを調べてみるところから始めてみてください。相談すること自体が、もつれた状況をほぐす第一歩になります。

よくある質問

長男だから多く相続できるのですか

法定相続分の上では、子の取り分は原則として平等です。長男だから多い、ということはありません。ただし、相続人全員が合意すれば、特定の子が多めに受け取る分け方をすることも可能です。家を継ぐといった事情を取り分に反映させたい場合は、話し合いの中で調整することになります。慣習と法律上の取り分は別物だと理解しておきましょう。

法定相続分のとおりに分けないといけないのですか

いいえ、必ずしもそうではありません。相続人全員が合意すれば、法定相続分とは異なる分け方ができます。法定相続分は、話し合いがまとまらないときなどの基準です。まずは相続人で話し合い、納得のいく分け方を目指すのが基本です。合意できないときに、法定相続分が一つのよりどころになる、と考えておくとよいでしょう。

亡くなった子の子は相続できますか

はい、できます。本来相続人になるはずだった子が先に亡くなっている場合、その子の子、つまり孫が代襲相続によって相続人になります。孫は、亡くなった子が受け取るはずだった取り分を引き継ぎます。孫が複数いるときは、その取り分を孫の人数で分けることになります。家族関係が複雑なときは、専門家に確認すると安心です。

内縁の妻や夫に法定相続分はありますか

法律上の婚姻関係がない内縁の配偶者には、原則として法定相続分は認められていません。どれだけ長く連れ添っていても、相続人にはならないのが原則です。内縁の相手に財産を残したい場合は、遺言を活用するなどの備えが必要になります。心配なときは、早めに専門家へ相談しておくとよいでしょう。

離婚した元配偶者に法定相続分はありますか

離婚によって婚姻関係が解消されている場合、元配偶者は相続人にはならず、法定相続分もありません。一方で、元配偶者との間に生まれた子は、親が離婚していても相続人になります。親同士が離婚しても、親子の関係は続くからです。この点を誤解していると、相続人の確定を誤ることがあるため、注意が必要です。

養子に法定相続分はありますか

養子は、法律上は実の子と同じように扱われ、子としての法定相続分があります。養子であることを理由に取り分が少なくなる、ということはありません。ただし、養子縁組をめぐる事情によっては判断が分かれる場面もあります。複雑な事情があるときは、専門家に確認しておくと安心です。

相続放棄した人がいると、ほかの相続人の取り分はどうなりますか

相続人の一人が相続を放棄すると、その人ははじめから相続人でなかったものとして扱われます。その結果、残りの相続人の取り分が増えたり、場合によっては次の順位の人が新たに相続人になったりすることがあります。たとえば、子の全員が放棄すれば、親や兄弟姉妹が相続人になることもあります。放棄は取り分の計算に大きく影響しますので、判断に迷うときは専門家に相談しておくと安心です。

自分の取り分に納得できないときはどうすればよいですか

まずは、自分の法定相続分が本当はどれくらいなのかを正確に確認することが大切です。思い込みで少ないと感じているだけのこともあります。そのうえで、介護などの貢献を反映してほしいといった希望があれば、話し合いの中で主張していくことになります。話し合いでまとまらない場合は、家庭裁判所の手続きを利用する方法もあります。一人で抱え込まず、まずは専門家に相談して、自分の取り分と取り得る手段を整理してもらうとよいでしょう。

法定相続分の相談は、誰にすればよいですか

相続人の確定や取り分の計算、家族間の調整や交渉については、弁護士が力になれます。とくに、相続人の関係が複雑な場合や、取り分をめぐって対立がある場合には、早めに弁護士へ相談することで、こじれる前に解決の道筋をつけやすくなります。何から始めればよいか迷うときは、まずは身近な専門家に声をかけ、自分のケースを整理してもらうところから始めてみてください。

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