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交通事故で顔や首にケガをして、傷あとが残ってしまった。鏡を見るたびに気持ちが沈む、人と会うのがつらい——。見た目に残る傷は、本人にしか分からないつらさがあります。「これは後遺障害として認められるのか」「慰謝料はもらえるのか」と気になっていませんか。そうした悩みを抱えている方に向けて、この記事をまとめました。
顔や首、頭などの人目につく部分に残った傷あとや変形は、「外貌醜状(がいぼうしゅうじょう)」として、後遺障害に認定されることがあります。認定されれば、等級に応じた慰謝料を請求できます。
ただし、外貌醜状は、傷の大きさや部位によって等級が細かく決められていて、逸失利益が認められるかどうかも争いになりやすい、独特の難しさがあります。この記事では、外貌醜状の後遺障害等級と認定基準、慰謝料の相場、逸失利益の考え方、認定のポイントまで、弁護士の視点でくわしく解説します。
外貌醜状とは?顔などの人目につく傷あと
外貌醜状とは、顔や首、頭など、日常的に人目につく部分に残った、傷あと(瘢痕)や変形などの状態のことです。「醜状」は「しゅうじょう」と読みます。
ここでいう「外貌」とは、頭部・顔面部・頚部(首)のうち、ふだん衣服などで隠れず、人から見える部分のことを指します。交通事故で顔を強く打ったり、ガラスや路面で切ったりして、これらの部分に目立つ傷あとが残った場合に、外貌醜状として後遺障害が問題になります。
傷あとそのものが、痛みなどの機能的な問題を起こすわけではなくても、見た目に残ること自体が、後遺障害として評価されるのが、外貌醜状の特徴です。
外貌醜状の対象になる部位・ならない部位
外貌醜状の対象になるのは、どこの傷あとなのでしょうか。整理しておきましょう。
外貌醜状の「外貌」とは、頭部・顔面部・頚部(首)のうち、日常的に人目につく部分を指します。つまり、ふだん衣服や髪で隠れず、外から見える部分の傷あとが対象です。
一方、ふだん衣服で隠れる部分(胸やお腹、背中など)の傷あとは、外貌醜状の対象にはなりません。ただし、これらの傷あとがまったく補償されないわけではなく、別の基準で評価されることがあります。また、腕や脚など、半そで・半ズボンで見える部分(露出面)の傷あとも、外貌とは区別して評価されます。
腕や脚の傷あと(外貌以外の醜状障害)
顔や首以外でも、腕や脚に大きな傷あとが残った場合、醜状障害として後遺障害が認定されることがあります。
上肢(腕)や下肢(脚)の、半そで・半ズボンで見える部分(露出面)に、手のひら大以上の瘢痕などが残った場合、14級として認定されることがあります。顔や首ほど目立たなくても、傷あとが大きければ後遺障害の対象になり得る、ということです。「顔ではないから」とあきらめず、大きな傷あとが残った場合は、後遺障害の可能性を検討しましょう。
外貌醜状の後遺障害等級
外貌醜状の後遺障害は、傷あとの程度に応じて、おもに次の3つの等級に分かれます。
| 等級 | 内容 | 労働能力喪失率 |
|---|---|---|
| 7級12号 | 外貌に著しい醜状を残すもの | 56% |
| 9級16号 | 外貌に相当程度の醜状を残すもの | 35% |
| 12級14号 | 外貌に醜状を残すもの | 14% |
「著しい」「相当程度」「醜状」という3段階で、重さが分かれています。もっとも重い7級と、12級とでは、慰謝料が3倍以上も違います。だからこそ、傷あとがどの等級にあたるのかを、正しく判断することが大切です。重い7級の内容を知りたい方は、次の記事をご覧ください。
傷あとが著しい醜状と評価される場合については、次の記事でくわしく扱っています。
相当程度の醜状と判断される場合の基準は、こちらの記事にまとめました。
外貌醜状の認定基準(傷の大きさ・部位)
外貌醜状の等級は、傷あとの大きさと、できた部位によって、細かく定められています。おおまかな基準の例は、次のとおりです。
| 等級 | 傷あとの基準の例 |
|---|---|
| 7級12号 | 顔面部に鶏卵大面以上の瘢痕、または長さ10cm以上の線状の傷あとなど |
| 9級16号 | 顔面部に長さ5cm以上の線状の傷あとなど |
| 12級14号 | 顔面部に10円銅貨大以上の瘢痕、または長さ3cm以上の線状の傷あとなど |
このように、傷あとの長さや面積が、等級を分ける基準になっています。わずかな違いで等級が変わることもあるため、傷あとを正確に測定し、後遺障害診断書に正しく記載してもらうことが、非常に重要です。なお、ふだん衣服で隠れる部分の傷あとは、外貌醜状とは別の基準で評価されます。
外貌醜状の慰謝料相場
外貌醜状の後遺障害慰謝料は、等級によって決まります。労働能力喪失率が7級で56%、9級で35%、12級で14%とされるように、傷あとの程度によって評価は大きく変わります。
ただし、これは自賠責基準ではもっと低くなります。同じ等級でも、弁護士基準のほうが大幅に高くなるため、どの基準で交渉するかが重要です。等級ごとの位置づけを通して確かめたい方は、次の記事をご覧ください。
醜状として最も軽い区分にあたる等級は、次の記事で整理しています。
どのくらいの水準になりそうかは、下の計算ツールで見当をつけられます。
交通事故 慰謝料の3基準比較シミュレーター
自賠責基準
¥120,000
任意保険基準
¥150,000
弁護士基準
¥530,000
※ 簡易計算です。実際の金額は治療実日数・後遺障害の有無・休業損害などにより異なります。任意保険基準は各社非公開のため業界平均値で算出しています。
外貌醜状で後遺障害以外に請求できるもの
外貌醜状で請求できるのは、後遺障害に関するものだけではありません。このほかにも、次の項目が請求の対象になります。
- 後遺障害慰謝料(認定された等級に応じて一律に定まる)
- 逸失利益(職業や影響に応じて認められる場合がある)
- 入通院慰謝料(事故から症状固定までの通院・入院に対する慰謝料)
- 治療費・手術費(傷あとを目立たなくする治療を含む場合がある)
- 休業損害(治療のために仕事を休んで減った収入)
これらをまとめて、もれなく請求することが大切です。傷あとを目立たなくする形成外科の手術などが、損害として認められることもあります。
女性や子どもの外貌醜状で配慮されること
外貌醜状は、置かれた状況によって、影響の受け方が異なることがあります。
かつては、女性と男性とで等級の基準に差が設けられていましたが、現在は性別による差はなく、同じ基準で判断されます。一方で、傷あとが本人に与える精神的な影響や、就職・結婚などの将来への影響は、年齢や職業によって変わります。こうした個別の事情は、慰謝料や逸失利益を考えるうえで、重要な要素になります。
とくに、お子さんの場合は、将来にわたって傷あとと向き合うことになるため、影響が大きいといえます。本人の年齢や置かれた状況を踏まえ、丁寧に主張していくことが大切です。
外貌醜状と逸失利益~争いになりやすいポイント
外貌醜状で、もっとも争いになりやすいのが「逸失利益」です。ここは、ぜひ知っておいてください。
逸失利益とは、後遺障害によって働く能力が失われ、将来の収入が減ることへの補償です。ところが外貌醜状の場合、傷あとがあっても、手足のように体を動かす能力が落ちるわけではありません。そのため保険会社は、「外貌醜状では労働能力は失われていない」として、逸失利益を否定したり、低く見積もったりすることがよくあります。
しかし、これで引き下がる必要はありません。たとえば、接客業や営業、モデルなど、外見が仕事に直結する職業では、傷あとが業務に影響するとして、逸失利益が認められることがあります。また、対人関係や就職・転職への影響、本人が受ける精神的な負担などが考慮されることもあります。
なお、逸失利益が認められにくい場合でも、その分、後遺障害慰謝料を相場より高めに認めることで調整されることもあります。逸失利益と慰謝料を合わせて、どう主張するかが、外貌醜状では特に重要になります。逸失利益の組み立て方については、次の記事で扱っています。
逸失利益をどう組み立てるかについては、こちらの記事で解説しています。
面接調査で見られること
外貌醜状は、書類だけで判断されない数少ない類型です。認定にあたっては、審査機関の担当者が実際に会って傷あとを確認する面接調査が行われます。
当日の身支度に気をつける
緊張される方が多いのですが、事実を確認するための場ですから身構える必要はありません。ただ、一点だけ注意していただきたいことがあります。化粧や髪型で傷あとを隠した状態で臨まないことです。
普段は隠して生活しているという方も多いでしょう。しかし、覆った状態で確認を受ければ、実際より軽く見られてしまいます。当日は、傷あとがそのまま見える状態で出向いてください。
写真を撮っておく
傷あとの色調は時間とともに変わります。受傷直後は赤みが強く、年月が経つにつれて白っぽく落ち着いていきます。面接の時期によっては、最も目立っていた頃の状態が伝わりません。
そこで、事故直後から治癒の過程まで、定期的に写真を撮っておくことをおすすめします。大きさや形状が分かるよう、定規を添えて撮影しておくと記録として使いやすくなります。
症状固定の時期をどう置くか
傷あとについては、時期の判断が難しい類型です。早すぎれば赤みが引く前の状態で判定を受けることになり、遅すぎれば事故との関係が薄れて見えます。
また、形成外科で修復手術を受ける予定があるなら、その結果を見てからでなければ最終的な状態が定まりません。手術の要否も含めて、専門の医師に相談したうえで時期を決めてください。
外貌醜状の認定のポイント
外貌醜状で、適正な等級の認定を受けるには、いくつかのポイントがあります。
最も重要なのが、傷あとの大きさ・部位を、正確に測定して記録することです。前述のとおり、等級は傷あとの長さや面積で決まるため、わずかな測定の違いが等級を左右します。後遺障害診断書に、傷あとの状態が正確に記載されているかを、必ず確認しましょう。
また、外貌醜状の認定では、実際に傷あとを確認する面接調査が行われることがあります。傷あとが、写真や記載だけでは伝わりにくい場合もあるため、こうした調査に適切に対応することも大切です。認定制度の成り立ちについては、次の記事も参考になります。
認定の手続き全体については、次の記事で確認できます。
外貌醜状の認定までの流れ
外貌醜状の後遺障害認定は、次のような流れで進みます。
まず、傷あとの状態が固定した段階で「症状固定」と診断されます。傷あとは、時間とともに目立たなくなることもあるため、症状固定の時期の判断も大切です。その後、医師に後遺障害診断書を作成してもらい、傷あとの写真などの資料をそろえて、後遺障害の申請をします。損害保険料率算出機構の審査(必要に応じて面接調査)を経て、等級が認定されます。
傷あとの記載や写真の撮り方が、結果を左右することがあります。自分で資料を整えられる「被害者請求」を選ぶことで、より丁寧に立証できることが多いといえます。
外貌醜状は症状固定の時期に注意
外貌醜状で気をつけたいのが、症状固定の時期です。
傷あとは、時間がたつにつれて、少しずつ目立たなくなっていくことがあります。そのため、症状固定の時期が早すぎると、本来は治療で改善できたかもしれない一方、遅すぎると目立たなくなって等級が下がる、ということも起こり得ます。また、形成外科での治療によって、傷あとを目立たなくできる場合もあります。
いつを症状固定とするか、その前に治療を尽くすかは、ケースによって判断が分かれます。傷あとが残りそうな場合は、早めに専門家に相談し、どのタイミングで評価を受けるのがよいか、見通しを立てておくと安心です。
傷あとの種類で評価が変わる
同じ「顔の傷」でも、形状によって等級の判断は変わります。診断書には、位置と大きさに加えて、どんな性質の傷あとなのかを記載してもらってください。
- 線状痕……縫合の跡などが線として残ったもの。長さが基準になります
- 瘢痕……面積を持って残ったもの。大きさで判断されます
- 組織陥没……骨折などにより、へこみが残ったもの
- 色素沈着・脱失……色の変化として残ったもの
これらが組み合わさっていることもあります。一つひとつが小さくても、範囲として捉えれば評価が変わる場合があるため、すべて記録に残しておくことが大切です。
認定までの流れ
- 傷あとの状態が定まるまで治療を続け、主治医と症状固定の時期を相談する
- 後遺障害診断書に、傷あとの位置・長さ・幅・性質を記載してもらう
- 治癒の過程を撮影した写真をそろえる
- 申請を行い、面接調査の案内を待つ
- 面接で傷あとを確認してもらい、結果を受け取る
複数の傷あとがある場合
顔に複数の傷あとが残ることは珍しくありません。この場合、それぞれを別々に評価するのではなく、全体として醜状の程度を判断するのが基本的な考え方です。
一つひとつは基準に届かなくても、まとめて捉えれば該当する可能性があります。小さいからと申告を省かず、すべて診断書に記載してもらってください。
顔以外の傷あとも対象になる
外貌とは、頭部、顔面、首といった日常的に露出する部分を指します。ここに残ったものが7級・9級・12級のいずれかとして評価されます。
一方、腕や脚に残った傷あとは別の枠組みです。上肢または下肢の露出面に、てのひらの大きさの醜いあとが残った場合、14級として評価されます。顔でなければ対象外というわけではないので、腕や脚の傷あとも申告しておいてください。
外貌醜状でよくあるトラブル
外貌醜状の後遺障害をめぐっては、特有のトラブルが起きやすいものです。あらかじめ想定しておけば、そうした場面でも慌てずに済みます。
逸失利益を否定される
前述のとおり、「外貌醜状では労働能力は失われていない」として、逸失利益を否定されることがあります。職業への影響や精神的負担を、具体的に主張することが大切です。
傷あとの測定が不正確
後遺障害診断書の傷あとの記載が不正確だと、本来より低い等級になることがあります。記載内容を確認し、必要なら正確に測り直してもらいましょう。
慰謝料が低く提示される
後遺障害が認定されても、保険会社の提示は自賠責基準に近い低めの金額にとどまることがあります。弁護士基準で組み直すと結果が変わることが多いので、示された金額は必ず点検してください。
外貌醜状で損をしないための注意点
外貌醜状で、本来の補償を受け取るために、気をつけたいポイントをお伝えします。
傷あとの写真をしっかり残す
傷あとの程度は、時間とともに変わることがあります。事故直後から、傷の状態を写真で記録しておきましょう。後で等級を立証するときに、大きな手がかりになります。
症状固定を急がない
傷あとがまだ治療で改善する可能性がある段階で、症状固定を急ぐのは禁物です。一方で、必要な治療を尽くしたうえで、適切な時期に評価を受けることが大切です。判断に迷ったら、専門家に相談しましょう。
提示された金額をうのみにしない
後遺障害が認定されても、保険会社の提示は低めにとどまることがあります。とくに逸失利益が含まれていないことも多いため、提示書の内容をよく確認し、弁護士に見てもらうことをおすすめします。
外貌醜状とあわせて残ることがある後遺障害
顔のケガでは、傷あと(外貌醜状)だけでなく、ほかの後遺障害が一緒に残ることもあります。
たとえば、目のケガによる視力の低下や視野の障害、鼻の変形や機能の障害、歯を失ったことによる障害、あごの開閉がうまくいかない障害などです。これらは、外貌醜状とは別に、それぞれ後遺障害として評価されます。複数の後遺障害が残った場合は、それらを合わせて等級が判断されることもあります。
顔のケガをしたときは、傷あとだけに目を向けるのではなく、目・鼻・口・歯などに機能的な問題が残っていないかも、あわせて確認することが大切です。見落としがあると、本来受け取れる補償を取りこぼしてしまいます。
非該当だった・等級に納得できないときは
外貌醜状でも、申請が非該当になったり、傷あとの程度に比べて低い等級になったりすることがあります。そこで諦めてしまう必要はありません。
出された結論に対しては、異議申立てによって再度の審査を求められます。ポイントは、傷あとの大きさや部位を、より正確に立証し直すことです。測定をやり直す、傷あとが分かりやすい写真を用意する、といった補強が考えられます。異議申立ての進め方は、次の記事にまとめてあります。
立証を任せられる弁護士かどうかの見分け方は、こちらの記事にまとめています。
外貌醜状は弁護士に相談するメリットが大きい
外貌醜状は、傷あとの測定や、逸失利益の主張など、専門的な判断が必要な後遺障害です。だからこそ、弁護士が関わることで、結果が大きく変わることがあります。
とくに外貌醜状は、保険会社が「目立たないから逸失利益はない」と主張してくることが多い分野です。実際には、人と接する仕事や、容ぼうが影響する職業では、傷あとが収入の減少につながることがあります。弁護士は、被害者の仕事の内容や、傷あとが日常・仕事に与える影響を具体的に示して、逸失利益を主張します。こうした立証は、専門知識がないと難しく、弁護士の関与が結果を大きく左右します。
また、外貌醜状の慰謝料は、後遺障害のなかでも金額が大きくなりやすい分野です。保険会社が低い金額を提示してきても、弁護士基準で交渉することで、増額が期待できます。顔や首などの目立つ場所に傷が残ってしまった場合は、示談を急がず、まず弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士に依頼すれば、傷あとが適正な等級で認定されるよう、診断書の内容や立証をサポートしてもらえます。認定後は、後遺障害慰謝料を弁護士基準で請求し、職業への影響を踏まえて逸失利益も主張してもらえます。逸失利益が認められにくい場合の慰謝料の増額も、見据えて交渉してもらえます。
慰謝料と逸失利益を合わせた見通しを立てたい方は、下のツールを使ってみてください。
交通事故 慰謝料の3基準比較シミュレーター
自賠責基準
¥120,000
任意保険基準
¥150,000
弁護士基準
¥530,000
※ 簡易計算です。実際の金額は治療実日数・後遺障害の有無・休業損害などにより異なります。任意保険基準は各社非公開のため業界平均値で算出しています。
外貌醜状は早めの対応が結果を左右する
外貌醜状の後遺障害は、事故の直後からの対応が、結果を左右します。
まず、顔や首にケガをしたら、人身事故として届け出て、傷の状態を写真などで記録しておきましょう。治療の経過も、できるだけ残しておくことが大切です。これらの記録が、後で傷あとの程度を立証するときに役立ちます。
外貌醜状は、傷あとの測定や逸失利益の主張など、専門的な対応が必要な後遺障害です。傷あとが残りそうな場合は、できるだけ早い段階で、交通事故にくわしい弁護士に相談しておくことをおすすめします。
外貌醜状に関するよくある質問
外貌醜状は何級になりますか?
傷あとの大きさや部位によって、7級12号・9級16号・12級14号のいずれかに認定されることがあります。「著しい醜状」「相当程度の醜状」「醜状」の3段階で、等級が分かれます。
外貌醜状の慰謝料はいくらですか?
後遺障害慰謝料は等級に応じて一律に定まります。傷あとの程度が7級・9級・12級のどれに当たるかで、水準は大きく変わります。これに加えて、職業によっては逸失利益も請求できます。
顔の傷で逸失利益はもらえますか?
職業や影響によります。接客業や営業など、外見が仕事に直結する場合は認められやすく、対人関係や就職への影響も考慮されます。逸失利益が認められにくい場合は、慰謝料の増額で調整されることもあります。
傷あとはどのくらいの大きさで後遺障害になりますか?
顔面部では、長さ3cm以上の線状の傷あとや、10円銅貨大以上の瘢痕が、12級の目安とされています。等級は傷あとの大きさで細かく分かれるため、正確な測定が大切です。
傷あとが目立たなくなってきました。どうなりますか?
傷あとは時間とともに変化することがあります。症状固定の時期や、その時点での傷あとの状態が、等級の判断に影響します。形成外科などで相談しつつ、適切な時期に評価を受けることが大切です。
子どもの顔に傷が残りました。後遺障害になりますか?
お子さんの場合も、外貌醜状として後遺障害が認定されることがあります。将来への影響も大きいため、慎重に立証することが大切です。専門家に相談することをおすすめします。
外貌醜状でも弁護士費用特約は使えますか?
使えることが多いです。契約中の自動車保険に弁護士費用特約が付帯していれば、費用の心配はほとんど要りません。賠償額が大きいため、特約を使って依頼するメリットは大きいといえます。
外貌醜状と、目や歯の後遺障害は両方もらえますか?
それぞれ別の後遺障害として評価され、合わせて等級が判断されることがあります。顔のケガでは、傷あと以外の機能障害も残っていないか、確認することが大切です。
傷あとが小さい場合でも、後遺障害になりますか?
顔については、3センチメートル以上の線状痕や、10円銅貨大を超える瘢痕が12級の目安になります。これより小さい場合は、後遺障害に至らないこともあります。
外貌醜状で、過失割合は影響しますか?
影響します。こちらにも過失があると認められた場合、その割合の分だけ賠償額は差し引かれます。示された過失割合に納得できないのであれば、争う余地は残されています。弁護士に相談しましょう。
外貌醜状の相談は、本人以外でもできますか?
できます。ご本人が相談しにくい場合は、ご家族が窓口となって進めることもできます。ご家族からの相談を受け付けている事務所も多くあります。
外貌醜状の相談には、何を用意すればいいですか?
傷あとの写真、診断書、保険会社からの提示書があるとスムーズです。特約が使えるのであれば、負担を抑えたうえで任せることもできます。手元にある書類をお持ちのうえ、一度ご相談ください。
外貌醜状の慰謝料は、男女で違いますか?
現在は、性別によって等級の基準に差はありません。ただし、傷あとが与える精神的な影響などの個別事情は、慰謝料を考えるうえで考慮されることがあります。
外貌醜状で、就職や結婚への影響は考慮されますか?
考慮されることがあります。傷あとによる就職・転職や対人関係への影響は、逸失利益や慰謝料を考えるうえで、主張できる要素になります。具体的な影響を示すことが大切です。
外貌醜状の後遺障害は、自分で申請できますか?
できますが、傷あとの測定や立証が難しいため、専門家のサポートを受けたほうが安心です。後遺障害診断書の記載が結果を左右するため、弁護士に相談しながら進めることをおすすめします。
外貌醜状の認定までは、どのくらい時間がかかりますか?
症状固定を経て申請してから結果が届くまでには、一定の期間を見ておく必要があります。ただし、面接調査が行われる場合や、追加の資料が必要な場合には、もっと時間がかかることもあります。
外貌醜状で、傷あとの治療は続けたほうがいいですか?
医師と相談しながら、必要な治療は続けましょう。形成外科で傷あとを目立たなくできることもあります。治療を尽くしたうえで、適切な時期に症状固定とし、後遺障害の評価を受けることが大切です。
外貌醜状の「醜状」は何と読みますか?
「しゅうじょう」と読みます。外貌醜状は「がいぼうしゅうじょう」と読み、顔や首などの人目につく部分に残った傷あとなどの状態を指します。
傷あとではなく、変形が残った場合も外貌醜状ですか?
組織がえぐれて欠損したり、変形が残ったりした場合も、外貌醜状として評価されることがあります。線状の傷あとだけでなく、瘢痕や組織の欠損も対象になります。
外貌醜状の認定で、面接調査とは何ですか?
実際に傷あとを確認するために行われる調査です。写真や診断書だけでは傷あとの程度が伝わりにくい場合などに行われます。傷あとを直接見て、等級を判断するためのものです。
外貌醜状で、整形(形成)手術の費用は出ますか?
傷あとを目立たなくするための形成外科の手術費用が、損害として認められることがあります。手術を検討している場合は、費用の請求についても弁護士に相談しましょう。
外貌醜状の後遺障害は、いつ申請しますか?
症状固定(傷あとの状態が固定した段階)の後に申請します。傷あとは時間で変化することがあるため、症状固定の時期の見極めが大切です。
外貌醜状で、慰謝料を増額できることはありますか?
逸失利益が認められにくい場合などに、その分、後遺障害慰謝料を相場より高めに認めることで調整されることがあります。職業への影響や精神的な負担を、具体的に主張することが大切です。
外貌醜状について、まず何をすればいいですか?
まずは、傷の状態を写真で記録し、治療を続けることです。傷あとが残りそうな場合は、症状固定の時期や立証について、早めに弁護士に相談することをおすすめします。
まとめ
外貌醜状は、顔や首、頭など人目につく部分に残った傷あとが、後遺障害として評価されるものです。傷あとの大きさや部位に応じて、7級12号・9級16号・12級14号のいずれかに認定され、等級に応じた慰謝料を請求できます。等級は傷あとのわずかな違いで変わるため、正確な測定と診断書の記載が欠かせません。
また、外貌醜状では逸失利益が争いになりやすく、職業への影響をどう主張するかが重要です。外見の問題にすぎないと軽く扱われて補償を取りこぼすことのないよう、一度専門家に相談してみてください。あなたが受けたつらさに見合った賠償を、適正に受け取れるよう願っています。
あなたの慰謝料はいくら?3基準で比較診断
自賠責基準
¥120,000
任意保険基準
¥150,000
弁護士基準
¥530,000
※ 簡易計算です。実際の金額は治療実日数・後遺障害の有無・休業損害などにより異なります。任意保険基準は各社非公開のため業界平均値で算出しています。
