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飲酒運転事故の慰謝料|被害者の賠償請求

飲酒運転事故の慰謝料|被害者の賠償請求

この記事で分かること

  • 加害者が飲酒運転の交通事故でも、被害者は補償を受けられる
  • 飲酒運転は、酒気帯び運転と酒酔い運転の2種類
  • 加害者が飲酒運転の交通事故における慰謝料・損害賠償金は増額される可能性も
  • 慰謝料増額事由として認められるのは、被害者に通常の想定を超える精神的苦痛が生じているケースのみ
  • 慰謝料増額事由として認められた場合の慰謝料金額は、個別の事情を総合的に見て判断される
  • 加害者が飲酒運転の交通事故では、加害者の過失割合を上方修正できる場合がある
  • 交通事故専門弁護士に相談すると、慰謝料増額や過失修正など飲酒運転の交通事故特有の問題にも適切に対処してもらえる

加害者が飲酒運転の交通事故でも、被害者は加害者の自動車保険から補償を受けることができます。飲酒運転事故の場合には、慰謝料増額事由や過失修正など専門知識を要する問題がありますので、交通事故専門の弁護士に相談するのがベストです。

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もし自分や家族が巻き込まれた交通事故の加害者が、飲酒運転だったら——。怒りや不安でいっぱいになるのは当然のことです。「飲酒運転なら慰謝料は増えるのか」「相手にきちんと賠償を払わせられるのか」「保険は使えるのか」といった疑問が次々に浮かぶでしょう。

飲酒運転による事故は、加害者の悪質性が高いぶん、通常の事故とは異なる注意点があります。被害者が知っておくべき補償の範囲や、慰謝料への影響、賠償請求のポイントを理解しておけば、泣き寝入りせずに適正な賠償を求められます。この記事では、加害者が飲酒運転だった場合の補償の範囲や慰謝料・損害賠償について、弁護士の視点からわかりやすく解説します。

この記事のポイント
  • 飲酒運転の加害者にも、通常どおり損害賠償を請求できる
  • 飲酒運転の悪質性は、慰謝料を増額する事情になりうる
  • 加害者が任意保険に入っていれば、保険会社が賠償を支払う
  • 加害者が無保険でも、自賠責や被害者請求などの方法がある

加害者が飲酒運転でも損害賠償は請求できる

まず押さえておきたいのは、加害者が飲酒運転だったとしても、被害者は通常の交通事故と同じように損害賠償を請求できるという点です。むしろ、飲酒運転は加害者の過失が極めて重い悪質なケースであるため、賠償を求めるうえでの被害者の立場は、通常の事故よりもさらに強くなるといえます。

被害者が請求できる損害には、入院や通院にかかった治療費、通院のための交通費、仕事を休んだことによる休業損害、入通院による精神的苦痛に対する入通院慰謝料などがあります。さらに、治療を続けても回復しきらず後遺障害が残った場合には、後遺障害慰謝料や、将来得られたはずの収入を補う逸失利益も加わります。これらは、加害者が飲酒運転であってもなくても、被害者が受けた損害として当然に請求できるものです。飲酒運転だからといって請求できる項目が減ることはなく、むしろ悪質性を理由とした増額を上乗せして主張できる余地があります。

飲酒運転の事故では、被害者にほとんど過失がない(過失割合が小さい)ことも多く、その場合は生じた損害のほぼ全額を請求できます。たとえば、信号を守って走行していたところに、酩酊した加害者が突っ込んできたようなケースでは、被害者を責められる要素はほとんどありません。相手が飲酒運転という時点で、加害者側が「被害者にも過失がある」と強く主張するのは難しくなる傾向があります。損害賠償がどのように決まるのかを理解しておくと、請求の全体像がつかめます。

怒りや悔しさから、「加害者を許せない」「とにかく厳しく罰してほしい」という気持ちになるのは自然なことです。ただ、加害者を罰すること(刑事責任)と、自分が損害を回復すること(民事の賠償)は、別の手続きで進みます。被害者がしっかり受け取るべきものを受け取るためには、感情とは切り離して、賠償の請求を冷静に進めていくことが大切です。この記事では、その賠償の部分に焦点を当てて解説していきます。

飲酒運転は慰謝料の増額事由になりうる

飲酒運転の事故で特に注目したいのが、慰謝料への影響です。飲酒運転という悪質な行為は、慰謝料を増額する事情(増額事由)として考慮されることがあります。

慰謝料は、本来、けがの程度(入院や通院の日数・期間)を基準に算定されるのが原則です。しかし、加害者の行為が特に悪質な場合、被害者が受けた精神的苦痛が大きいと評価され、通常より高い慰謝料が認められることがあるのです。飲酒運転は、その代表的な例として挙げられるものです。ほかにも、無免許運転、著しいスピード違反、ひき逃げなどが、増額事由として考慮されることがあります。

ただし、増額が認められるかどうか、どの程度増額されるかは、ケースによって異なります。保険会社が当初提示する金額には、こうした増額が反映されていないことも多いため、提示額をそのまま受け入れないことが大切です。慰謝料には自賠責基準・任意保険基準・弁護士基準という3つの水準があり、その違いを知っておくと交渉に役立ちます。

注意したいのは、増額は被害者が黙っていても自動的に認められるものではない、という点です。飲酒運転だったという事実があっても、被害者(またはその代理人)が、その悪質性を踏まえて増額を主張し、根拠を示してはじめて、交渉の俎上に乗ります。保険会社が「飲酒運転だったので慰謝料を上乗せします」と自ら申し出てくることは、まずありません。だからこそ、被害者側が、適正な基準を知ったうえで、増額の余地があることを認識しておくことが重要なのです。

飲酒運転の加害者が問われる責任

飲酒運転で事故を起こした加害者は、被害者への賠償(民事責任)だけでなく、重い刑事責任と行政責任を問われます。被害者として、加害者がどのような責任を負うのかを知っておきましょう。

責任の種類 内容
刑事責任 危険運転致死傷罪や過失運転致死傷罪、酒気帯び・酒酔い運転の罪など
民事責任 被害者への損害賠償(治療費・慰謝料など)
行政責任 違反点数の加算による免許停止・免許取消など

飲酒運転で人を死傷させた場合、状態によっては「危険運転致死傷罪」という非常に重い罪が適用され、長期の懲役が科されることもあります。行政処分も非常に厳しく、酒酔い運転では違反点数が一気に加算されて一発で免許取消となるなど、通常の違反とは比べものにならない重いペナルティが定められています。加害者の法的責任を理解しておくと、賠償を求めるうえでも全体像が見えてきます。

これらの責任は、それぞれ別の手続きで進みます。加害者が刑事裁判で重い処罰を受けたとしても、それによって被害者に賠償金が支払われるわけではありません。逆に、被害者と示談が成立していても、飲酒運転という悪質な行為については、相応の刑事責任が問われます。被害者にとって直接かかわるのは民事の賠償ですが、加害者が三つの責任を負うという全体像を知っておくと、加害者側の動き(刑事処分を前に示談を急ぐなど)の背景も理解しやすくなります。

飲酒運転事故と被害者の過失割合

過失割合は、賠償額を左右する重要な要素です。飲酒運転の事故では、この過失割合が被害者にとって有利に判断されやすい、という大きな特徴があります。

そもそも過失割合とは、事故の責任を加害者と被害者でどう分け合うかを示す比率です。被害者にも一定の過失があると判断されると、その分だけ賠償額が減らされます(過失相殺)。しかし、飲酒運転は加害者の重大な落ち度であり、通常の事故よりも加害者側の責任が重く評価される傾向があります。その結果、被害者の過失割合が通常より小さく、ケースによってはゼロと判断されやすくなり、受け取れる賠償額もその分大きくなるのです。

たとえば、信号待ちで停車中に飲酒運転の車に追突されたようなケースでは、被害者に過失はなく、損害の全額を請求できます。加害者側が「被害者にも不注意があった」と主張してきても、相手が飲酒運転である以上、その主張は通りにくくなります。とはいえ、保険会社が、賠償額を抑えるために被害者の過失を不当に高く主張してくることもあります。「あなたも前をよく見ていれば避けられたはずだ」といった主張をされても、相手が飲酒運転である以上、その言い分が当然に通るわけではありません。提示された過失割合を鵜呑みにせず、その根拠が妥当かどうかをしっかり確認することが大切です。過失割合の決まり方を知っておくと、不当な主張に流されずにすみます。

加害者が任意保険に入っている場合

加害者が任意保険(自動車保険)に加入している場合、被害者への賠償は、原則として加害者側の保険会社が支払います。飲酒運転であっても、被害者に対する対人賠償保険は支払われるのが一般的です。

「飲酒運転は契約違反だから保険が出ないのでは」と思う方もいるかもしれません。確かに、飲酒運転の場合、加害者本人のけがを補償する保険(人身傷害保険など)は支払われないことがあります。しかし、被害者に対する賠償(対人賠償保険)は、たとえ加害者が飲酒運転であっても、被害者を保護する観点から支払われるのが通常です。これは、加害者の落ち度を理由に被害者が補償を受けられなくなる、という事態を避けるための仕組みです。つまり、被害者は、加害者が飲酒運転でも、保険会社から賠償を受けられるということです。

この場合、実際に賠償の交渉をする相手は、加害者本人ではなく、加害者が加入する保険会社の担当者になります。担当者は交通事故対応のプロであり、支払う金額をできるだけ抑える立場で交渉してきます。保険会社は支払う金額を抑える立場にあるため、提示された金額が本当に適正なのかどうかは、被害者の側でしっかり見極める必要があります。特に、飲酒運転という悪質性による増額が、提示額に反映されているかどうかにも注意して確認しましょう。

もう一つ知っておきたいのが、加害者が任意保険に入っていても、被害者自身の保険を活用できる場合があるという点です。たとえば、自分が加入している自動車保険に「人身傷害保険」が付いていれば、加害者側との示談を待たずに、自分の保険から治療費などの支払いを受けられることがあります。飲酒運転の被害で加害者側との交渉が長引きそうなときに、当面の出費をカバーする手段として役立ちます。自分の保険でどこまで備えられるかは、契約内容を確認しておくとよいでしょう。

加害者が無保険・無資力の場合の対処法

問題になりやすいのが、加害者が任意保険に入っていない(無保険)、あるいは賠償を支払う資力がない(無資力)ケースです。飲酒運転を繰り返すような加害者の中には、そもそも任意保険に加入していない人もいます。こうした場合でも、被害者が泣き寝入りする必要はありません。

まず、加害者が任意保険には入っていなくても、自賠責保険(すべての車に加入が義務づけられている強制保険)にだけは入っている場合、その自賠責から最低限の補償を受けられます。自賠責保険には支払いの上限額が定められていますが、加害者側を介さずに被害者が直接自賠責保険会社へ請求する「被害者請求」という方法もあり、これを使えば加害者の協力が得られなくても補償を受けられます。加害者に任意保険がなくても、自賠責保険からであれば一定の補償を確保できるのです。

さらに、加害者が自賠責にも入っていないようなケースでは、「政府保障事業」という制度を利用できることがあります。これは、ひき逃げで加害者が分からない場合や、無保険車による事故の被害者を救済するために設けられた、国の制度です。本来自賠責保険から支払われるべき最低限の補償を、政府が肩代わりして立て替える形になります。加害者から賠償を直接回収するのが難しい場合の、最後のセーフティネットとして、こうした公的な仕組みが用意されていることを覚えておきましょう。被害者請求の方法を知っておくと、いざというときに役立ちます。

無保険・無資力の加害者から賠償を回収するのは、現実には簡単ではありません。判決を得ても、加害者に財産がなければ、実際にお金を取り立てるのは難しいからです。だからこそ、自賠責保険や政府保障事業といった、加害者の資力に左右されない制度を上手に活用することが大切になります。これらの制度には、それぞれ請求の手続きや支払いの上限額についての細かな定めがあり、被害者自身で一から進めるには複雑で分かりにくい面もあります。回収が難しそうなケースほど、早い段階で弁護士に相談し、どの制度をどう使えるかを整理してもらうのが得策です。

具体例で見る飲酒運転事故の賠償

飲酒運転の事故で、被害者がどのように賠償を求めていくのか、具体的なケースで見てみましょう。会社員のEさんが、青信号で横断歩道を渡っていたところ、飲酒運転の車にはねられ、骨折して後遺障害が残った、という例を考えます。

項目 Eさんのケースでのポイント
過失割合 横断歩道を青信号で歩行中。被害者の過失はなし
請求できる損害 治療費・休業損害・後遺障害慰謝料・逸失利益など
慰謝料の増額 飲酒運転の悪質性を理由に増額を主張
加害者の責任 危険運転致死傷罪の可能性、免許取消などの行政処分

このケースでは、Eさんに過失がないため、生じた損害の全額を請求できます。さらに、加害者が飲酒運転だったことから、通常の慰謝料に加えて、悪質性による増額も主張する余地があります。Eさんは弁護士に依頼し、保険会社が当初提示した金額より高い水準での解決を実現しました。ポイントは、「飲酒運転だから当然多くもらえる」と漠然と考えるのではなく、適正な基準にもとづいて、増額の根拠を具体的に示しながら交渉したことです。

飲酒運転事故で被害者が押さえたいこと
  • 過失割合は被害者に有利になりやすい
  • 悪質性を理由に慰謝料の増額を主張できる可能性がある
  • 加害者が無保険でも、自賠責や政府保障事業で救済の道がある

あなたの適正な慰謝料を確認しよう

飲酒運転の被害にあったとき、感情が高ぶる中でも何より大切になるのが、自分のケースの適正な賠償額を、あらかじめ把握しておくことです。比較するための物差しがなければ、保険会社の提示額が高いのか低いのか、そもそも判断のしようがないからです。

下の計算機を使えば、入院・通院の期間などから、弁護士基準でのおおよその慰謝料額を確認できます。飲酒運転による上乗せ(増額)はいったん別として考え、まずは基本となる入通院慰謝料の目安をつかんでおきましょう。

交通事故 慰謝料の3基準比較シミュレーター

1か月
3か月

自賠責基準

¥120,000

任意保険基準

¥150,000

弁護士基準

¥530,000

弁護士に依頼した場合の増額目安 +¥410,000

※ 簡易計算です。実際の金額は治療実日数・後遺障害の有無・休業損害などにより異なります。任意保険基準は各社非公開のため業界平均値で算出しています。

計算結果と、保険会社の提示額を比べてみてください。大きな差があるなら、それは交渉の余地があるサインです。保険会社が最初に提示してくる金額は、低い基準で計算されていることが多く、被害者がそれをそのまま受け入れると、本来受け取れたはずの金額を取りこぼしてしまいます。飲酒運転の事故では、この基本の慰謝料に加えて、悪質性による増額も主張できる可能性があります。慰謝料以外にも、休業損害や、後遺障害が残った場合の逸失利益など、見落としがちな項目がないかをあわせて確認しておきましょう。自分のケースで何が請求できるのかを整理しておきましょう。

適正な賠償を受けるために弁護士に相談しよう

飲酒運転の事故では、慰謝料の増額や、加害者が無保険の場合の対応など、被害者だけで対処するのが難しい場面が少なくありません。だからこそ、もう一度、計算機で慰謝料の目安を確認したうえで、弁護士への相談を検討してください。

交通事故 慰謝料の3基準比較シミュレーター

1か月
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¥120,000

任意保険基準

¥150,000

弁護士基準

¥530,000

弁護士に依頼した場合の増額目安 +¥410,000

※ 簡易計算です。実際の金額は治療実日数・後遺障害の有無・休業損害などにより異なります。任意保険基準は各社非公開のため業界平均値で算出しています。

弁護士に依頼すれば、飲酒運転の悪質性を踏まえた増額交渉や、無保険の加害者に対する賠償回収など、専門的な対応を任せられます。保険会社との交渉も代行してもらえるため、被害者の負担が大きく軽くなります。弁護士が代理人として弁護士基準で交渉することで、賠償額が増額されるケースも多くあります。

特に、加害者が無保険・無資力のケースでは、自賠責保険への被害者請求、政府保障事業の利用、加害者本人への直接請求などを、状況に応じて組み合わせる必要があります。どの方法をどの順序で使うのが有利かは、専門的な判断を要します。被害者が一人で手探りで進めるより、これらの制度に精通した弁護士に任せたほうが、回収できる金額も、手続きの確実さも高まります。飲酒運転という許しがたい事故だからこそ、受け取るべきものをしっかり受け取るために、専門家の力を借りる価値があります。

「弁護士費用が心配」という方もいますが、自動車保険に弁護士費用特約が付いていれば、自己負担なく依頼できることがほとんどです。まずは弁護士費用特約の有無を確認したうえで、無料相談などを利用して、飲酒運転の加害者に対してどう賠償を求めていくべきかを聞いてみるとよいでしょう。

飲酒運転事故の賠償に関するよくある質問

最後に、飲酒運転の事故の賠償について、被害者の方からよく寄せられる疑問にお答えします。

加害者が飲酒運転だと慰謝料はどのくらい増えますか?

増額の有無や程度はケースによって異なり、「飲酒運転なら必ずいくら増える」という決まった金額があるわけではありません。飲酒運転の悪質性が、被害者の精神的苦痛を大きくする事情として考慮され、通常より高い慰謝料が認められることがある、というのが実情です。どの程度の増額が見込めるかは、事故の状況や加害者の飲酒の程度などによって変わるため、弁護士に相談して、自分のケースの見通しを確認するとよいでしょう。

加害者が飲酒運転でも保険会社は賠償を払ってくれますか?

はい、加害者が任意保険に加入していれば、被害者に対する対人賠償保険は、飲酒運転であっても支払われるのが通常です。飲酒運転は加害者本人の補償(人身傷害保険など)には影響することがありますが、被害者への賠償は、被害者保護の観点から支払われます。そのため、被害者は加害者が飲酒運転でも、保険会社から賠償を受けられます。

加害者が保険に入っていない場合はどうすればよいですか?

加害者が任意保険に入っていなくても、自賠責保険に加入していれば、そこから最低限の補償を受けられます。被害者が直接請求する「被害者請求」という方法もあります。加害者が自賠責にも入っていない場合は、ひき逃げや無保険車事故の被害者を救済する「政府保障事業」という国の制度を利用できることもあります。回収が難しいケースこそ、早めに弁護士に相談して、利用できる制度を確認することが大切です。

政府保障事業とはどのような制度ですか?

政府保障事業は、ひき逃げで加害者が分からない場合や、加害者が自賠責保険にも入っていない無保険車だった場合などに、被害者を救済するための国の制度です。本来は自賠責保険から支払われるべき最低限の補償を、政府が肩代わりして立て替えるイメージです。支払われる範囲や金額は自賠責保険に準じており、上限もあります。請求には所定の手続きが必要で、必要書類をそろえて申請します。利用できるかどうか、どう手続きを進めるかは、弁護士に相談すると確実です。

加害者に直接慰謝料を請求することはできますか?

はい、加害者が無保険の場合などは、加害者本人に直接損害賠償を請求することになります。ただし、加害者に支払う資力がないと、実際の回収が難しいこともあります。その場合は、自賠責保険への被害者請求や政府保障事業などの制度を併用しながら、少しでも多くを回収できるよう図っていくことになります。加害者本人への直接請求は、相手が支払いに応じない場合の対応も含めて、交渉や手続きが複雑になりやすいため、弁護士のサポートを受けながら進めることをおすすめします。

加害者の飲酒の程度は賠償に影響しますか?

影響することがあります。一口に飲酒運転といっても、その程度はさまざまで、正常な運転が困難なほど酩酊していたのか、酒気帯びの程度だったのかによって、悪質性の評価は変わります。飲酒の程度が著しく、危険運転致死傷罪が適用されるようなケースでは、加害者の責任はより重く評価され、慰謝料の増額にもつながりやすくなります。加害者の飲酒の状況は、警察の捜査資料などで明らかになることが多いため、賠償を求めるうえでも重要な要素になります。詳しくは弁護士に確認するとよいでしょう。

まとめ|飲酒運転の被害でも適正な賠償を求めよう

加害者が飲酒運転だった場合でも、被害者は通常どおり損害賠償を請求できます。むしろ、飲酒運転は加害者の悪質性が高いケースであり、その悪質性が慰謝料を増額する事情として考慮されることもあります。提示された金額に増額が反映されているか、しっかり確認することが大切です。

加害者が任意保険に入っていれば、被害者への賠償は保険会社から支払われます。加害者が無保険・無資力の場合でも、自賠責保険や被害者請求、政府保障事業といった方法があり、泣き寝入りする必要はありません。

飲酒運転の被害にあうと、「なぜ自分がこんな目に」という理不尽さと、加害者への強い怒りで、冷静ではいられないのが当然です。しかし、その状況だからこそ、受け取るべき賠償を取りこぼさないために、適正な基準を知り、必要なときに専門家を頼ることが大切になります。飲酒運転は加害者の重大な落ち度であり、被害者の立場は本来とても強いものです。その立場を活かして、正当な賠償をしっかり求めていきましょう。

飲酒運転の事故は、慰謝料の増額交渉や無保険加害者への対応など、被害者だけで進めるのが難しい場面が多くあります。だからこそ、自分のケースの適正な賠償額を把握したうえで、早めに弁護士へ相談し、納得のいく解決を目指していきましょう。

飲酒運転による事故は、加害者の責任が重く問われる悪質な事故です。被害者は、通常の事故と同様に治療費や慰謝料、休業損害などを請求できるほか、悪質性が高いとして慰謝料の増額が認められることもあります。一方で、加害者が刑事責任を問われることと、被害者が賠償を受け取ることは別の手続きです。刑事処分が進んでも、賠償は民事の交渉や訴訟を通じて自分で請求しなければなりません。飲酒運転の被害に遭ったら、正当な賠償を求めるためにも、早い段階で弁護士に相談することをおすすめします。

飲酒運転の被害は、被害者やその家族にとって精神的な苦痛も大きいものです。泣き寝入りせず、正当な賠償と謝罪を求めていくためにも、早い段階で専門家の力を借りることをおすすめします。

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