掲載弁護士・法律事務所 2,000以上/全国対応

ストーカーで逮捕される行為とは?流れと示談・対処

ストーカーで逮捕される行為とは?流れと示談・対処

この記事で分かること

  • ストーカー規制法はつきまとい等とストーカー行為を取り締まる
  • 同じ相手への行為を反復するとストーカー行為として処罰され得る
  • 警告や禁止命令に違反するとより重い責任を問われる
  • 法改正でメッセージや位置情報を使う行為も規制対象になった
  • 被害者の告訴がなくても処罰できるようになった
  • 逮捕されず在宅で捜査が進むことも多い
  • 被害者への接触は避け弁護士を通じて対応することが重要

ストーカー規制法は、つきまとい等とストーカー行為を取り締まり、被害者の保護と再発の防止を目的としています。同じ相手への行為を反復すれば処罰され得るほか、警告や禁止命令への違反はより重く扱われます。被害者への接触は事態を悪化させるため、対応は弁護士を通じて慎重に進めることが大切です。

刑事事件に強い弁護士を探す

ストーカー規制法で罰せられる行為とは|まず全体像を押さえる

「これくらいなら大丈夫だろう」。そんな軽い気持ちでとった行動が、いつのまにかストーカー行為とみなされ、逮捕につながってしまう。実は、そうしたケースは決して珍しくありません。相手への気持ちが強いほど、自分の行動を客観的に見られなくなってしまうものです。だからこそ、自分では問題だと気づかないまま、一線を越えてしまうことがあります。

ストーカーをめぐる問題は、ストーカー規制法という法律によって取り締まられています。正式には「ストーカー行為等の規制等に関する法律」といいます。この法律は、特定の相手に対するつきまといなどを規制し、被害者を守るとともに、加害者となってしまった人がそれ以上行為を重ねないようにすることを目的としています。

ここで大切なのは、自分では「ただ会いたいだけ」「気持ちを伝えたいだけ」と思っていても、相手が恐怖や不安を感じていれば、法律上の問題になり得るという点です。行為の評価は、自分の気持ちではなく、相手がどう受け止めたかによって左右されます。自分にとっては愛情表現のつもりでも、相手にとっては身の危険を感じる行為になっている。この食い違いこそが、ストーカー問題の根っこにあるものです。まずは、この感覚のずれを正しく理解しておくことが、何よりの出発点になります。

この記事では、どのような行為が規制の対象になり、どんな場合に逮捕につながるのか、そして罪に問われたときにどう向き合えばよいのかを、刑事事件にたずさわる立場から整理していきます。ご自身やご家族の状況と照らし合わせながら読んでみてください。早い段階で正しい知識を持つことが、最悪の事態を避けることにつながります。不安なときこそ、まず事実を知ることから始めましょう。

つきまとい等とストーカー行為はどう違うのか

まず押さえておきたいのが、法律が「つきまとい等」と「ストーカー行為」という二つの言葉を使い分けているという点です。この違いを知っておくと、自分の行動がどの段階にあるのかを見極めやすくなります。

「つきまとい等」とは、特定の相手やその家族などに対して行われる、決められた類型の行為を指します。一方の「ストーカー行為」とは、こうしたつきまとい等を、同じ相手に対して反復して行うことをいいます。つまり、一度きりの行為が直ちにストーカー行為になるわけではなく、繰り返されることで、より重く扱われていくという構造になっています。とはいえ、一度の行為であっても、その内容によっては別の罪に問われることがあります。回数だけで安心はできない、ということも覚えておきましょう。

では、具体的にどのような行為が「つきまとい等」に当たるのでしょうか。法律が挙げている代表的な類型を、おおまかに整理してみましょう。

類型 どのような行為か
つきまとい・待ち伏せ 相手のあとをつけたり、自宅や勤務先、通学先の近くで待ち伏せしたりする行為です。
監視していると告げる 「今日はどこそこにいたね」など、行動を見張っていることを相手に知らせる行為です。
面会や交際の要求 拒まれているのに、会うことや交際、復縁などをしつこく求める行為です。
著しく粗野・乱暴な言動 大声でどなる、ものにあたるなど、相手を畏怖させるような言動です。
無言電話・連続した連絡 無言電話をかけたり、拒まれているのに何度も電話やメッセージを送ったりする行為です。
汚物などの送付 不快感や嫌悪感を与えるようなものを送りつける行為です。
名誉を害する事項を告げる 相手の名誉を傷つけるような内容を告げる行為です。
性的羞恥心を害する行為 みだらな言葉を告げたり、その種の写真などを送りつけたりする行為です。

こうして並べてみると、「自分は当てはまらない」と思っていた行為が、意外と近いところにあると感じた方もいるかもしれません。とりわけ別れ話のあとなどは、本人にその自覚がないまま、これらに近い行動をとってしまいがちです。納得できない気持ちが、相手をもう一度振り向かせたいという行動につながってしまいます。けれども、その思いの強さが、相手にとっては重荷になっていることもあります。気づかないうちに相手を追い詰めていないか、立ち止まって考えてみることが大切です。一つひとつの行為は小さく見えても、積み重なれば相手に大きな圧迫感を与えます。自分の行動を、相手の側から眺め直してみる視点が欠かせません。

どんな行為が「逮捕」につながるのか

気になるのは、こうした行為がどの時点で逮捕に結びつくのか、という点でしょう。ここを誤解している方は少なくありません。

結論からいえば、つきまとい等を反復してストーカー行為に至っていれば、それ自体が処罰の対象となり、逮捕の理由になり得ます。被害者からの申告や警察への相談がきっかけとなって捜査が始まり、悪質と判断されれば、身柄を拘束されることもあります。証拠を隠したり、被害者に接触してさらに行為を重ねたりするおそれがあると見られれば、逮捕の可能性はいっそう高まります。

とくに逮捕に至りやすいのは、警察が間に入って警告などをしたにもかかわらず、行為をやめなかった場合です。注意を受けてもなお相手に接触を続ける、あるいはエスカレートさせてしまう。こうした経過があると、「このまま放置すれば被害が拡大しかねない」と判断され、強い対応がとられやすくなります。

また、ストーカー行為が、暴行や脅迫、住居への侵入といったほかの犯罪を伴っている場合には、それらの罪でも責任を問われることになります。一つの行動が、複数の罪に重なって評価されることもあります。

ここで知っておいてほしいのは、逮捕は「ある日突然」やってくるように見えても、その手前にはたいてい予兆があるということです。相手が距離を取りはじめた、警察から連絡があった。そうしたサインに気づいた段階で行動を見直せるかどうかが、その後を大きく分けます。

禁止命令に違反するとどうなるか

ストーカー規制法には、行為をやめさせるための独自の仕組みが用意されています。その中心となるのが、警告と禁止命令です。これらは、刑罰そのものとは別の、行政的な手続きとして行われます。

まず、被害者からの申し出などを受けて、警察がつきまとい等をやめるよう警告を行うことがあります。さらに、行為を反復するおそれがあると認められる場合には、公安委員会が禁止命令を出すことができます。これは、これ以上同じ行為をしてはならないと、正式に命じるものです。

問題は、この禁止命令に違反した場合です。命令に背いてストーカー行為をすれば、より重い処罰の対象となります。つまり、命令という形で一度はっきりと線を引かれたあとに、それを越えてしまうと、責任は格段に重くなるということです。

禁止命令を受けたということは、状況がすでに深刻な段階に達しているサインでもあります。ここで踏みとどまれるかどうかが、人生の分かれ道になりかねません。命令を受けた場合には、自己流で対応しようとせず、できるだけ早く弁護士に相談することを強くおすすめします。どう振る舞えば違反にならないのか、判断に迷う場面も出てきます。そうしたときに、確かな見通しを示してくれる存在は心強いものです。

警告と禁止命令はどう違うのか

警告と禁止命令は、似ているようで役割が異なります。警告は、行為をやめるよう注意をうながすものです。これに対して禁止命令は、行為をしてはならないと正式に命じるもので、違反すれば重い責任が問われます。段階を追って、対応が強まっていく仕組みだと考えるとわかりやすいでしょう。

どちらの段階にあっても、共通していえることがあります。それは、ここで行動を改められるかどうかが、その後を大きく左右するということです。注意や命令は、あなたに立ち止まる機会が与えられているということでもあります。その機会を生かせるかどうかが問われています。

ストーカー規制法の改正で何が変わったのか

ストーカー規制法は、社会の変化や被害の実態に合わせて、これまで何度か改正されてきました。とりわけ、私たちの連絡手段が大きく変わったことに対応する形で、規制の範囲が広げられてきた経緯があります。

かつては、規制の対象が電話や手紙、ファックスといった手段を中心に考えられていました。しかし、連絡の中心がインターネット上のやり取りへと移るにつれて、拒まれているのに繰り返しメッセージを送りつける行為なども、規制の対象として位置づけられるようになりました。連絡の形が変わっても、相手を追い詰める行為であることに変わりはない、という考え方です。手段が便利になったぶん、四六時中メッセージを送り続けるといった行為も起こりやすくなりました。法律は、そうした新しい形の被害にも目を向けてきました。

さらに、相手の承諾を得ずに、その位置情報をひそかに取得するような行為についても、規制の対象に加えられてきました。技術の進歩によって、相手の居場所を知る手段が増えたことへの対応です。新しい道具が、相手を監視する手段に使われることを防ごうという狙いがあります。

補足
改正のもう一つの大きな柱が、被害者の告訴がなくても処罰できるようにした点です。かつては被害者の告訴が必要でしたが、これがなくても起訴できるようになりました。被害者が加害者を恐れて声を上げにくい実情に配慮した見直しといえます。

こうした流れからわかるのは、ストーカー規制法が、被害の実態に合わせて少しずつ網の目を細かくしてきたということです。「昔は問題にならなかったはず」という感覚は、もはや通用しないと考えておくべきでしょう。とりわけ、便利な道具を使った行為は、自分でも気づかないうちに繰り返してしまいがちです。手段が変わっても、相手を不安にさせていないか、つねに自分に問い直す必要があります。

逮捕された場合の手続きの流れ

ご家族が突然逮捕され、これから何が起きるのかわからず不安でいっぱい、という方もいるかもしれません。ここでは、逮捕されたあとに手続きがどう進むのかを整理しておきます。流れの全体像がわかるだけでも、少し落ち着いて対応できるはずです。先が見えないことほど、人を不安にさせるものはありません。まず、これから何が起きるのかを知っておきましょう。

  1. 起訴されれば刑事裁判へ進み、不起訴となれば前科はつきません。
  2. 裁判になった場合は、法廷で審理が行われ、有罪か無罪か、有罪であればどの程度の刑かが決められます。

この一連の流れの中で、どの段階にいるかによって、打てる手立ては変わってきます。とりわけ、起訴か不起訴かが決まる前の時間は、その後を大きく左右する重要な局面です。一日一日の重みが、ふだんとはまるで違ってきます。

もっとも、ストーカー事件では、逮捕されずに在宅で捜査が進むことも少なくありません。逮捕されていないからといって油断はできず、捜査は静かに進み、やがて処分が判断される日が来ます。在宅であっても、早めに弁護士へ相談しておくことが、結果を左右します。

被害者との示談が持つ意味

ストーカーの事案で、加害者とされた側にとって大きな意味を持つのが、被害者との示談です。なぜ示談がそれほど重要なのか、その理由を見ておきましょう。

ストーカー規制法が目指しているのは、被害者を守ることと、これ以上の行為を防ぐことの両方です。そのため、加害者が真摯に反省し、二度と接触しないと約束し、被害者がそれを受け入れてくれれば、事案を穏当に解決できる可能性が高まります。被害者の不安が和らぐことは、処分を判断するうえでも大切な事情として考慮されます。被害者がもう恐れなくてよいと感じられる状態をつくれるかどうかが、解決の鍵を握っています。

もっとも、ストーカーの事案では、示談を進めること自体に独特の難しさがあります。被害者は加害者に強い恐怖を抱いていることが多く、加害者側が直接連絡を取ろうとすれば、かえって相手を追い詰め、事態を悪化させてしまいます。連絡そのものが、新たな問題を生みかねません。被害者にとっては、加害者から連絡が来ること自体が、強い不安の種になります。この点から、接触のしかたには細心の注意が求められます。

そうであれば、示談の交渉は、弁護人を通じて慎重に進める必要があります。本人が良かれと思ってとった行動が、状況をさらに悪くしてしまう。

罪に問われたときに弁護士ができること

では、実際にストーカー行為の疑いをかけられたとき、弁護士はどのような役割を果たせるのでしょうか。状況によって、その関わり方は変わってきます。事実を争うのか、それとも反省して解決を目指すのか。立場によって、とるべき道筋はまったく違ってきます。

事実に争いがある場合

身に覚えのない行為で疑われている、あるいは事実関係に食い違いがある。そうした場合には、弁護人が証拠を精査し、何が起きたのかを丁寧に検討していきます。相手の受け止めと客観的な事実が食い違うこともあるため、冷静な立場からの整理が欠かせません。言い分があるなら、それを適切な形で主張していく必要があります。感情のままに反論しても、かえって誤解を招きかねません。何を、どの順序で、どのように伝えるか。その組み立てにこそ、専門家の力が生きてきます。

取り調べへの向き合い方

ストーカー事件の取調べでは、相手への気持ちや連絡の回数について詳しく聞かれます。緊張から、実際とは違うニュアンスで答えてしまうこともあります。一人で抱え込まず、味方がいるという安心感は、想像以上に大きな支えになります。取り調べで述べたことは、のちの手続きに影響します。だからこそ、最初の段階から助言を受けられる意味は小さくありません。

反省し、再発防止と解決を目指す場合

行為を認め、もう二度と繰り返さないと決めたのであれば、その気持ちを形にしていくことが欠かせません。弁護人は、被害者への謝罪や示談の橋渡しをするとともに、二度と相手に近づかないための具体的な手立てを一緒に考えます。再発を防ぐ姿勢を示すことは、処分の判断においても重要な意味を持ちます。口先だけでなく、相手に近づかないための具体的な行動が伴っているか。そこが見られています。本気で関係を断つ覚悟を、形にしていくことが肝心です。

似た犯罪・関連する罪との関係

ストーカー行為は、しばしばほかの犯罪と重なり合います。一つの行動が、複数の角度から評価されることもあるため、関連する罪についても知っておくと、自分の状況を正しくつかみやすくなります。

たとえば、相手をどなりつけたり、害を加えると告げたりすれば、脅迫の問題になり得ます。相手の住まいや敷地に無断で立ち入れば、住居への侵入が問われることもあります。たとえ呼び鈴を鳴らしただけのつもりでも、状況によっては問題とされることがあります。相手の体に触れるなどの行為に及べば、より重い性犯罪として扱われる可能性もあります。

また、インターネット上で相手の名誉を傷つけるような書き込みをすれば、名誉に関わる罪の問題にもなり得ます。ストーカー規制法だけの問題と考えていると、思わぬ広がりを見落としかねません。一つの行動が、いくつもの罪の入り口になっていることもあります。自分の行為を、さまざまな角度から見つめ直しておく必要があります。

こうした関連する罪が重なってくると、責任は重くなり、対応もそれだけ複雑になります。自分では一つの問題だと思っていたことが、実は複数の罪にまたがっていた、というのは珍しくありません。そのため、自分の行為がどの範囲に及んでいるのかを、専門家とともに早い段階で整理しておくことが必要です。全体像が見えてはじめて、適切な対応を選べるようになります。

ストーカー規制法の罰則と手続き

段階 内容 罰則
警告 警察本部長等が、つきまとい等をやめるよう警告する なし(従わなければ次の段階へ)
禁止命令 公安委員会が、行為の禁止を命じる 違反すると2年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金
ストーカー行為罪 つきまとい等を繰り返した場合 1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金

2021年の改正で、GPS機器などによる位置情報の無断取得も規制の対象に加わりました。相手の車に発信器を取り付ける、スマートフォンのアプリで居場所を把握するといった行為も、処罰されます。

警告を受けた後にすべきこと

  1. 相手への連絡や接触を、すべてやめる
  2. SNSのフォローや閲覧もやめる
  3. 共通の知人を通じた接触も避ける
  4. 弁護士に相談し、今後の対応を確認する
  5. 執着を断ち切れない場合は、専門機関のカウンセリングを受ける

ストーカーで逮捕されるケース

ストーカー規制法では、禁止命令に違反した場合や、つきまとい等を繰り返してストーカー行為にあたる場合に、逮捕されることがあります。また、行為の内容によっては、住居侵入罪、脅迫罪、器物損壊罪、不同意わいせつ罪など、ほかの犯罪が成立することもあります。

逮捕されやすいのは、警告や禁止命令を受けたにもかかわらず行為を続けた場合です。被害者が強い恐怖を訴えている、行為がエスカレートしている、といった事情があると、身柄を拘束して行為を止める必要があると判断されます。逮捕されれば、被害者への接触を防ぐために接見禁止がつくことも多くあります。

相手への気持ちを断ち切るために

ストーカー行為をしてしまう人の多くは、相手への強い執着を自分では止められずにいます。「一度だけ話せばわかってもらえる」「誤解を解きたい」という気持ちが、行為を続けさせてしまうのです。しかし、その一度の連絡が、相手にとっては恐怖の再来になります。

執着を断ち切るには、相手との接点を物理的に断つことが第一です。連絡先を消す、SNSのアカウントを見ない、共通の知人に話を聞かない。そのうえで、なぜこれほど執着してしまうのかを、専門家と一緒に考えることが有効です。警察や自治体が、加害者向けのカウンセリングを紹介している地域もあります。

ストーカー規制法違反で逮捕されれば、仕事や家庭を失うこともあります。相手を思う気持ちが、結果として自分の人生を壊してしまうのです。行為を止められないと感じたら、事件になる前に、弁護士や専門機関に相談してください。早い段階で歯止めをかけることが、双方にとって最善の結果につながります。

被害者の立場でできること

対応 内容
証拠を残す メッセージ、着信履歴、写真、日時のメモを保存する
警察に相談する 最寄りの警察署の生活安全課に相談し、警告や禁止命令を求める
身の安全を確保する 鍵の交換、防犯カメラの設置、転居を検討する
接近禁止を求める 配偶者や元配偶者であれば、DV防止法の保護命令も検討できる
弁護士に相談する 警告の申出、損害賠償の請求、刑事告訴を検討する

ストーカー被害は、時間が経つほど危険が高まることがあります。「これくらいで相談してよいのか」とためらわず、早い段階で警察や弁護士に相談することが、身を守るうえで何より大切です。

相談の際には、いつ、どこで、どのような行為があったのかを時系列でまとめておくと、警察も動きやすくなります。記録が残っていれば、警告や禁止命令の判断材料にもなります。日記のような形でも構わないので、記録を続けてください。

元交際相手とのトラブルで気をつけること

ストーカー規制法の対象となる行為の多くは、交際関係のもつれから始まります。別れ話の後に連絡を続ける、家の近くに行く、SNSを頻繁に見に行くといった行為は、本人にその意識がなくても、相手にとっては恐怖になります。

関係が終わった後は、連絡を取らないことが原則です。荷物の受け渡しや金銭の精算が残っている場合は、第三者を介するか、弁護士を通じて行ってください。直接会おうとすることが、事件の引き金になります。「話せばわかる」という思い込みが、状況を悪化させることを知っておいてください。

どうしても気持ちの整理がつかない場合は、弁護士や専門機関に相談してください。第三者に話すだけでも、状況を客観的に見られるようになります。
行為が止まらないうちに、必ず相談してください。

被害者の側も、加害者の側も、早い段階の相談が事態の深刻化を防ぎます。まずは事実を整理し、専門家に伝えてください。

ストーカー問題で避けたい行動・とるべき行動

ストーカーの疑いをかけられたとき、どう動くかによって、その後の展開は大きく変わります。よかれと思った行動が、かえって事態を深刻にしてしまうことも少なくありません。まず、避けるべき行動を知っておくことが、自分を守る第一歩になります。

とくに次のような行動は、状況を悪化させやすいものです。一つでも心当たりがあるなら、今すぐ立ち止まってください。

  • 被害者に直接連絡を取り、弁解や謝罪をしようとすること。恐怖を与え、事態を悪化させます。
  • 家族や友人など、第三者を介して相手に接触しようとすること。間接的な接触も問題になります。
  • 警察からの警告や連絡を軽く受け止め、行動を改めないこと。深刻なサインを見落とすことになります。
  • 相手のことを調べたり、行動を確かめたりし続けること。新たな行為とみなされかねません。
  • 不利になると考えて、証拠となりうるものを消そうとすること。かえって不誠実だと評価されます。

反対に、とるべき行動ははっきりしています。被害者への接触をいっさいやめること、そして、できるだけ早く弁護士に相談することです。自分一人で抱え込まず、専門家とともに、二度と相手に近づかない仕組みを整えていく。それが、自分と相手の双方を守る、もっとも確かな道です。遠回りに思えても、正しい手順を踏むことが、結局はいちばんの近道になります。

ワンポイントアドバイス
「最後に一言だけ伝えたい」という気持ちが、事態を一気に悪化させることがあります。その一言が、被害者にとっては新たな恐怖になりかねません。伝えたいことがあるなら、まず弁護人に相談し、適切な方法を確かめてからにしましょう。

よくある質問

一度メッセージを送っただけでもストーカーになりますか

一度きりの連絡が、直ちにストーカー行為とされるわけではありません。ストーカー行為は、つきまとい等を反復することを指すからです。ただし、拒まれているのに繰り返せば、評価は変わってきます。相手が明確に拒んでいるかどうかが、一つの分かれ目になります。返信がない、既読がつかないといった反応も、拒否のあらわれかもしれません。相手の沈黙を、同意と取り違えないよう注意が必要です。返事がないことを、許されていると都合よく解釈してはいけません。

相手が好きなだけなのに、なぜ罪になるのですか

気持ちの大きさと、行為が許されるかどうかは別の問題だからです。どれほど真剣な思いであっても、相手が恐怖や不安を感じる行為を続ければ、法律上の問題になり得ます。相手にも、関わりたくないと考える自由があります。肝心なのは、その意思を尊重することです。自分の気持ちを優先させず、相手の立場に立って考える姿勢が求められます。

警察から警告を受けました。前科はつきますか

警告そのものは行政的な手続きであり、それだけで前科がつくわけではありません。ただし、警告は深刻なサインです。これを無視して行為を続ければ、刑事責任を問われる可能性が高まります。警告を受けた時点で行動を改めることが何より大切です。逆にいえば、ここで止まれば、より重い事態を避けられる可能性が高いということでもあります。警告は、引き返すための最後の合図だと考えてください。この合図に気づけるかどうかで、その先の道は大きく分かれていきます。

家族が逮捕されました。すぐにできることはありますか

ストーカー事件では、行為を止めることが最優先です。すぐに弁護士へ相談してください。家族が自分の判断で被害者へ連絡しようとするのは避けてください。よかれと思った行動が、かえって事態を悪化させる恐れがあります。最初に弁護人と相談し、何をすべきかを確かめてから動きましょう。

逮捕されず在宅で捜査されています。放っておいてよいですか

放置すると事態が悪化します。むしろ、方針を固める好機だととらえてください。

もう関わるのをやめたい。どうすればよいですか

関係を断つと決めたのであれば、その意思を確実に形にすることが大切です。自分だけで連絡を断とうとすると、つい揺らいでしまうこともあります。弁護人を通じて、二度と接触しない仕組みを整えることが、自分と相手の双方を守ることにつながります。きっぱりと区切りをつけることは、相手のためであると同時に、あなた自身が新しい一歩を踏み出すためでもあります。

ストーカーの問題は、加害者とされた方にとっても、人生を大きく左右する重い問題です。気持ちを持て余して苦しんでいるのなら、一人で抱え込まず、できるだけ早く弁護士に相談してください。立ち止まる勇気が、これからを変える力になります。

刑事事件はスピードが重要!
刑事事件に巻き込まれたら弁護士へすぐに相談を
  • 逮捕後72時間、自由に面会できるのは弁護士だけ。
  • 23日間以内の迅速な対応が必要
  • 不起訴の可能性を上げることが大事
  • 刑事事件で起訴された場合、日本の有罪率は99.9%
  • 起訴された場合、弁護士なしだと有罪はほぼ確実
掲載2,000以上事務所 初回相談無料の事務所多数 全国対応

かんたん3ステップで相談できます

1
お住まいの
地域を選ぶ
2
事務所を
比べて選ぶ
3
無料相談を
申し込む
上記に当てはまるなら弁護士に相談
刑事事件に強い弁護士を探す