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交通事故で頭を強く打ち、「脳挫傷」と診断された。あるいは、ご家族が脳挫傷を負い、これから後遺症が残らないか、不安な日々を過ごしている——。脳の損傷は、命に関わることもある重いケガです。だからこそ、その後のことが心配でたまりませんよね。そうした不安を抱えている方に向けて、この記事をまとめました。
脳挫傷は、回復しても後遺症が残ることが少なくありません。とくに、記憶や感情のコントロールに関わる高次脳機能障害は、見た目には分かりにくく、後から問題が表面化することもあります。後遺症が残った場合、その重さに応じて後遺障害として認定され、慰謝料や逸失利益、介護費などを請求できます。
この記事では、脳挫傷とはどんなケガか、どんな後遺症が残るのか、数年後に症状が出ることがあるのか、後遺障害等級と慰謝料の相場、認定のポイントまで、弁護士の視点でくわしく解説します。
脳挫傷とは?交通事故で脳が損傷するケガ
脳挫傷とは、頭部に強い衝撃が加わり、脳の組織そのものが損傷し、出血やむくみを起こした状態のことです。交通事故で頭を打ったときに起こる、代表的な頭部外傷のひとつです。
CTやMRIといった画像検査で、損傷した部位を確認できるのが特徴です。受傷の直後には、意識を失う、頭痛や吐き気がある、けいれんを起こすといった症状が出ることがあります。重い場合は命に関わることもあり、命を取りとめても、後遺症が残ることが少なくありません。
脳挫傷の主な後遺症
脳挫傷の後遺症は、脳のどの部分が、どの程度損傷したかによって変わります。よく起きる型を押さえておきましょう。
| 後遺症の種類 | 主な症状の例 |
|---|---|
| 高次脳機能障害 | 記憶力の低下、注意力の低下、段取りができない、感情を抑えられない |
| 運動麻痺・運動障害 | 手足の麻痺、まひによる歩行や動作の困難、運動失調 |
| 外傷性てんかん | 受傷後しばらくしてから起こる、けいれんなどの発作 |
| 神経症状 | 慢性的な頭痛、めまい、疲れやすさ |
| その他 | 言葉が出にくい(失語)、性格の変化、感覚の障害 |
とくに、前頭葉や側頭葉が損傷すると、記憶や感情のコントロールに関わる高次脳機能障害が残りやすいといわれます。これらの後遺症は、外から見ただけでは分かりにくいものも多く、本人や家族が気づかないうちに、生活に支障が出ていることもあります。
脳挫傷の後遺症は数年後に現れることもある
脳挫傷で注意したいのが、後遺症が、受傷からしばらくたってから現れることがあるという点です。
事故の直後は大きな問題がないように見えても、退院して日常生活や仕事に戻ってから、「以前のように仕事ができない」「記憶があいまいになった」といった形で、症状が表面化することがあります。とくに高次脳機能障害は、復職してはじめて支障に気づくケースも少なくありません。
また、脳挫傷の後には、慢性硬膜下血腫など、遅れて生じる合併症が起こることもあります。事故から時間がたって体調や様子に変化を感じたら、すぐに受診し、記録を残しておくことが大切です。「もう示談してしまった後だった」ということがないよう、症状の経過を慎重に見守る必要があります。
軽度の脳挫傷でも後遺症は残る?
「軽度の脳挫傷と言われたから、後遺症は心配ないのでは」と考える方もいるでしょう。たしかに、後遺症が残らずに回復することもあります。
しかし、軽度とされた脳挫傷でも、後遺症が残ることはあります。とくに、画像で脳の損傷が確認されている場合は、後遺症が残るリスクが相応にあると考えておいたほうがよいでしょう。「軽度だから大丈夫」と油断せず、症状の変化に注意し、必要な検査を受けておくことが大切です。後から後遺症が分かったときに、適切に対応できるよう備えておきましょう。
脳挫傷と似た頭部外傷との違い
頭部外傷には、脳挫傷のほかにもいくつかの種類があります。違いを知っておくと、診断や後遺症の理解に役立ちます。
びまん性軸索損傷との違い
脳挫傷が、脳の一部分の損傷であるのに対し、びまん性軸索損傷は、脳全体に広がる神経線維の損傷です。画像に写りにくいことがあり、高次脳機能障害の原因になることもあります。脳挫傷と合併することもあります。
脳震盪との違い
脳震盪は、一時的に脳の機能が乱れる状態で、通常は画像に異常が写りません。多くは後遺症を残さず回復しますが、脳挫傷は画像で損傷が確認でき、後遺症が残ることがある点で異なります。
慢性硬膜下血腫との違い
慢性硬膜下血腫は、頭部外傷の数週間から数か月後に、脳の表面に血液がたまる状態です。脳挫傷の後に、遅れて生じることもあります。頭痛や認知機能の低下が現れたら、注意が必要です。
脳挫傷の治療とリハビリの流れ
脳挫傷の後遺症や賠償を考えるうえで、治療の流れを知っておくことも役立ちます。
脳挫傷では、まず損傷や出血、脳のむくみに対する治療が行われます。重い場合は手術が必要になることもあります。急性期を脱した後は、リハビリテーションによって、運動機能や高次脳機能の回復を目指していきます。
入院やリハビリの期間は、損傷の程度によって大きく変わります。数週間で退院できることもあれば、長期の入院やリハビリが必要になることもあります。リハビリで改善が期待できる間は治療を続け、それ以上良くならないと判断された段階で「症状固定」となり、残った後遺症について後遺障害の認定を検討することになります。
脳挫傷の後遺障害等級
脳挫傷の後遺症が後遺障害として認定される場合、残った症状の種類と重さに応じて、等級が決まります。後遺症ごとに、おおまかな等級の目安は次のとおりです。
| 後遺症 | 主な後遺障害等級の目安 |
|---|---|
| 高次脳機能障害 | 1級・2級・3級・5級・7級・9級 |
| 運動麻痺などの身体障害 | 程度・範囲に応じて1級〜12級など |
| 外傷性てんかん | 発作の頻度などに応じて5級・7級・9級・12級 |
| 頭痛・めまいなどの神経症状 | 12級・14級 |
このように、脳挫傷の後遺障害は、症状によって幅広い等級にわたります。複数の後遺症が残った場合は、それらを合わせて等級が判断されることもあります。重い高次脳機能障害が残った場合、3級などの重い等級になることもあります。3級の内容を知りたい方は、次の記事をご覧ください。
記憶や判断力に支障が残った場合の評価は、次の記事でくわしく扱っています。
脳挫傷と高次脳機能障害の関係
脳挫傷の後遺症のなかでも、とくに問題になりやすいのが高次脳機能障害です。
脳挫傷が「脳の損傷そのもの」であるのに対し、高次脳機能障害は「その損傷の結果として生じる、記憶や注意、感情のコントロールなどの障害」です。つまり、脳挫傷を負ったことで、その後遺症として高次脳機能障害が残る、という関係にあります。
高次脳機能障害は、外見では分かりにくく、本人が自覚していないことも多いため、立証が難しい後遺症です。脳挫傷の後遺症として高次脳機能障害が疑われる場合は、専門的な検査や、家族による日常の記録が重要になります。高次脳機能障害について、症状や慰謝料、家族にできることをくわしく知りたい方は、次の記事をご覧ください。
就労が難しくなった場合にどう判断されるかは、こちらの記事をご覧ください。
脳挫傷の後遺症で残った後遺障害の慰謝料・賠償金
脳挫傷の後遺症で受け取れるお金は、後遺障害慰謝料だけではありません。慰謝料の水準は、認定された等級によって定まります。労働能力喪失率は9級が35%、7級が56%、3級と1級は100%とされ、上位の等級ほど慰謝料の水準も大きく上がります。
これに加えて、労働能力の低下による「逸失利益」や、介護が必要な場合の「将来介護費」も請求できます。重い高次脳機能障害が残った場合などは、これらを合わせて、賠償の総額が数千万円から1億円を超えることもあります。等級ごとの位置づけを一覧で確かめたい方は、こちらの記事が参考になります。
限られた作業しかできない状態と評価される場合は、次の記事にまとめました。
ご自身やご家族のケースで、賠償額の目安を知りたい方は、こちらのツールも使ってみてください。
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脳挫傷の後遺症で請求できる賠償金の内訳
脳挫傷で後遺症が残った場合、慰謝料のほかにも、さまざまな費目を請求できます。取りこぼさないために、主な内訳を整理しておきましょう。
- 後遺障害慰謝料(残った後遺障害の等級に応じて)
- 逸失利益(労働能力の喪失による将来の減収)
- 将来介護費(常時または随時の介護が必要な場合)
- 入通院慰謝料(事故から症状固定までの通院・入院に対する慰謝料)
- 治療費・入院費・付添看護費・通院交通費
- 住宅や自動車の改造費(障害の内容によって認められる場合がある)
脳挫傷は治療が長期に及ぶことも多く、これらを合計すると、賠償の総額は大きくなります。保険会社の提示に、これらがもれなく含まれているかを、しっかり確認しましょう。
脳挫傷で残りやすい後遺症の型
脳挫傷は、損傷を受けた部位によって残る症状がまったく変わります。同じ診断名でも、必要な検査や主張すべき内容が違ってくるということです。
| 残りやすい後遺症 | 主な症状 | 評価の枠組み |
|---|---|---|
| 高次脳機能障害 | 記憶、注意、判断、感情の制御に支障が出る | 神経系統の機能または精神の障害として、介護の要否や働ける範囲で判定 |
| 運動麻痺 | 片側の手足が思うように動かない | 麻痺の範囲と程度に応じて等級が定まる |
| 外傷性てんかん | 発作が繰り返し起きる | 発作の頻度と内容によって判定 |
| 失語症 | 言葉が出てこない、理解しにくい | 言語機能の障害として評価 |
| 視野・嗅覚などの障害 | 見える範囲が狭い、においが分からない | 感覚器の障害として個別に判定 |
注意したいのは、これらが同時に残ることが少なくないという点です。複数の障害が残っている場合は、それぞれを漏らさず申告することで、併合によって等級が繰り上がる可能性があります。
診断名だけで判断しない
脳挫傷という診断がついたからといって、それだけで等級が決まるわけではありません。評価されるのは、結果として何がどれだけ失われたかです。
逆に、画像上の損傷が小さくても、生活や仕事への支障が大きければ相応の等級になり得ます。診断名の重さと後遺障害の等級は、必ずしも一致しないとお考えください。
見落とされやすい症状
運動麻痺のような分かりやすい症状に注目が集まると、その陰で他の障害が見過ごされることがあります。とくに嗅覚の脱失や視野の欠損は、本人が申告しない限り検査そのものが行われません。
においが分からなくなった、物にぶつかりやすくなった、片側が見えにくい。こうした変化に心当たりがあれば、必ず医師に伝えてください。専門の科での検査が必要になるため、早めに申し出ておくほうが確実です。
脳挫傷の後遺障害認定のポイント
脳挫傷の後遺症を後遺障害として認定してもらうには、いくつかのポイントがあります。
最も重要なのが、CTやMRIなどの画像所見です。脳のどこが、どの程度損傷しているかを、画像で客観的に示すことが基本になります。あわせて、事故直後の意識障害の記録や、症状に応じた検査(高次脳機能障害なら神経心理学的検査、てんかんなら脳波検査など)が重要です。
等級ごとの位置づけは、こちらの記事で一覧にしています。
脳挫傷の後遺障害認定までの流れ
脳挫傷の後遺障害認定は、次のような流れで進みます。
はじめに、これ以上の回復が見込めないと主治医が判断した時点で症状固定となります。その後、医師に後遺障害診断書を作成してもらい、画像や各種の検査結果、家族が記載する日常生活の状況に関する資料などをそろえて、後遺障害の申請をします。損害保険料率算出機構による審査を経て、等級が決まります。
障害が重い事案ほど、そろえた資料の厚みがそのまま結論に響きます。資料を主体的に整えられる「被害者請求」を選ぶことで、より丁寧に立証できることが多いといえます。
急性期を越えてからが本番
脳挫傷では、まず命を守るための治療が優先されます。手術や集中治療を経て容体が安定すると、家族はひとまず安堵するものです。ただ、賠償という観点では、そこからが始まりになります。
回復の見通しは時間をかけて見る
脳の損傷による後遺症は、時間の経過とともに現れ方が変わります。退院した直後は目立たなかった支障が、生活が元に戻るにつれてはっきりしてくることも珍しくありません。
そのため、症状固定の時期を急ぐべきではありません。リハビリを続けるなかで機能が戻ることもあれば、逆に新たな困りごとが見えてくることもあります。受傷から一定の期間を置かなければ、最終的な状態は見極められないのがこの分野です。
申請までの流れ
- 急性期の治療を終え、リハビリの段階へ移る
- 時期を変えて頭部の画像を撮影しておく
- 残った症状に応じた検査を受ける。高次脳機能障害なら神経心理学的検査、麻痺なら筋力や可動域の測定
- 主治医と相談して症状固定の時期を決める
- 後遺障害診断書を作成してもらい、記載内容を確認する
- 受傷時の記録、手術記録、画像資料を添えて申請する
リハビリの記録が資料になる
脳挫傷の後遺症を示すうえで、リハビリの経過は貴重な材料です。どんな課題に取り組み、何ができるようになり、どこで頭打ちになったのか。専門職による観察が、そのまま記録として残ります。
作業療法や言語聴覚療法を受けているなら、その評価記録も取り寄せておいてください。医師の診断書だけでは伝わらない、日常動作のレベルでの支障が記されていることがあります。
治療費の打ち切りを告げられたら
治療が長引くと、相手方の保険会社から支払いの打ち切りを打診されることがあります。ここで応じてしまうと、必要なリハビリの機会と、経過を示す記録の両方を失うことになります。
どこで区切りをつけるかを決めるのは、主治医の役割です。医学的に見てまだよくなる見込みがあるのなら、その点を主治医に確かめたうえで継続を求めてください。支払いが止まった場合でも、健康保険に切り替えれば治療は続けられます。その費用は後から請求の対象になります。
家族が担う役割は大きい
脳の損傷を伴う事案では、ご本人が自分の状態を正確に説明できないことがあります。手続きを進めるのも、症状を伝えるのも、ご家族が担うことになるのが実情です。
負担は決して小さくありません。ただ、この時期にどれだけ記録を残せたかが、その後何十年分の賠償を左右します。診察に付き添って気づいた変化を伝える、日々の様子を書き留める。できる範囲でかまわないので、続けてみてください。
記録は事故直後から残す
救急搬送時の記録、手術記録、画像資料。これらは後の認定で決定的な意味を持ちます。転院した場合は、最初に運ばれた病院の記録も忘れずに取り寄せておいてください。急性期の状態を伝えられる資料は、ほかにないからです。
脳挫傷の後遺症でよくあるトラブル
脳挫傷の後遺症をめぐっては、特有のトラブルが起きやすいものです。先に知っておけば、その場面が来ても慌てずに対応できます。
後遺症が事故と関係ないと言われる
後遺症が後から現れた場合、「事故とは関係ないのでは」と争われることがあります。これに備えるには、事故直後の画像や記録を確保し、症状の経過を記録しておくことが大切です。
治療を早く打ち切られる
まだ回復が見込めるのに、治療費を打ち切られそうになることがあります。医師の意見を踏まえ、必要な治療を続けられるよう、弁護士に相談しましょう。
高次脳機能障害が見落とされる
本人が自覚していないと、高次脳機能障害が見落とされ、後遺障害として申請されないことがあります。家族が日常の変化に気づくことが、見落としを防ぐ鍵になります。
脳挫傷の入院期間はどのくらいですか?
損傷の程度によって大きく変わります。軽い場合は数週間、重い場合は数か月以上に及ぶこともあります。入院やリハビリにかかった費用は、賠償の対象になります。
脳挫傷はリハビリで治りますか?
リハビリによって機能の回復が期待できることもありますが、後遺症が残ることも少なくありません。残った後遺症については、後遺障害として評価されます。
脳挫傷の後遺症で、仕事に戻れますか?
後遺症の程度によります。軽いものでは復職できることもありますが、高次脳機能障害などが残ると、以前の仕事が難しくなることもあります。働き方への影響は、逸失利益の算定に関わります。
脳挫傷の後、性格が変わってしまいました。これも後遺症ですか?
高次脳機能障害の症状のひとつとして、性格や感情の変化が現れることがあります。これも後遺障害として評価され得ます。家族が変化を具体的に記録しておくことが大切です。
脳挫傷の後遺障害認定は、いつ申請しますか?
申請できるのは症状固定を迎えてからです。脳挫傷は症状の見極めに時間がかかることもあるため、症状固定まで一定の期間を要することがあります。急がずに、必要な検査をひとつずつ受けながら進めてください。
脳挫傷の後遺症について、まず何をすればいいですか?
まずは、事故直後の画像や記録を確保し、症状の経過を記録しておくことです。そのうえで、なるべく早い段階で専門家に相談しておくことをおすすめします。
脳挫傷で家族にできること
脳挫傷は重いケガであり、ご本人だけでなく、ご家族の支えがとても大きな意味を持ちます。家族にできることを整理しておきましょう。
- 事故直後の意識障害や、救急搬送時の記録を確保しておく
- 退院後の本人の変化(記憶・感情・行動など)を、具体的に記録する
- 必要な検査を受けられるよう、通院をサポートする
- 症状固定を急がず、症状の経過を慎重に見守る
- 後遺症が疑われる場合は、早めに弁護士に相談する
とくに高次脳機能障害は、本人が自覚していないことが多いため、家族が日常の変化に気づき、記録しておくことが、認定の決め手になります。家族だけで抱え込まず、専門の支援機関や弁護士の力を借りることも考えてみてください。
非該当だった・等級に納得できないときは
脳挫傷の後遺症、とくに高次脳機能障害は立証が難しいため、申請しても非該当になったり、症状の重さに比べて低い等級になったりすることがあります。その段階で手を止めてしまう必要はありません。
出された結果に対しては、異議申立てという形で再審査を求められます。大切なのは、初回に不足していた材料を新たに用意することです。検査を追加で実施する、主治医に踏み込んだ意見書を依頼する、ご家族が生活の様子をより具体的に書き残す。こうした形で材料を積み増すことになります。異議申立ての具体的な進め方は、こちらの記事にまとめました。
将来の収入減をどう算定するかについては、次の記事で解説しています。
脳挫傷の後遺症は弁護士に相談するメリットが大きい
脳挫傷の後遺症は、賠償額が数千万円から1億円規模になることもある一方、立証が難しく、後から症状が出ることもある、対応の難しいケガです。この分野は、誰が関わるかによって結論が動きやすい領域です。
脳挫傷は、受傷直後は軽く見えても、時間がたってから高次脳機能障害などの症状が現れることがあります。そのため、早い段階で適切な検査を受け、症状の経過を記録しておくことが重要です。弁護士は、必要な検査のタイミングや、後遺障害診断書の整え方をアドバイスし、適正な賠償につなげます。
依頼すれば、どの検査を受けるべきか、資料をどう整えるかという段階から助言を受けられます。慰謝料を弁護士基準で求めることに加え、逸失利益や将来介護費まで含めた総額を組み立ててもらえるのも利点です。とくに逸失利益と介護費は、計算の前提しだいで金額が大きく動くため、ここを適切に主張できるかどうかが重要です。逸失利益をどう組み立てるかは、次の記事で扱っています。
認定結果に不服があるときの手続きは、こちらの記事で扱っています。
賠償の総額がどのくらいになりそうか見当をつけたい方は、下のツールに条件を入れて試してみてください。
交通事故 慰謝料の3基準比較シミュレーター
自賠責基準
¥120,000
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※ 簡易計算です。実際の金額は治療実日数・後遺障害の有無・休業損害などにより異なります。任意保険基準は各社非公開のため業界平均値で算出しています。
脳挫傷の後遺症に関するよくある質問
脳挫傷の後遺症にはどんなものがありますか?
高次脳機能障害(記憶・注意・感情の障害)、運動麻痺、外傷性てんかん、頭痛やめまいなどの神経症状、性格の変化などがあります。脳のどの部分が損傷したかによって、現れる後遺症は変わります。
脳挫傷の後遺症は数年後に出ることがありますか?
あります。受傷直後は問題がないように見えても、退院後や復職後に、記憶や仕事に支障が出る形で症状が表面化することがあります。慢性硬膜下血腫など、遅れて生じる合併症が起こることもあります。
軽度の脳挫傷でも後遺症は残りますか?
残ることがあります。軽度とされても、画像で脳の損傷が確認されている場合は、後遺症が残るリスクがあります。「軽度だから大丈夫」と油断せず、症状の変化に注意しましょう。
脳挫傷の後遺症が残る確率はどのくらいですか?
損傷の部位や程度によって大きく異なるため、一概にはいえません。重い損傷ほど後遺症が残りやすく、軽い場合は後遺症なく回復することもあります。心配な場合は、必要な検査を受けて経過を見ることが大切です。
脳挫傷の慰謝料はいくらですか?
残った後遺障害の等級によって決まります。等級が上がるほど水準も上がり、どの算定基準を用いるかによっても金額は変わります。これに加えて、逸失利益や介護費も別に請求できます。
脳挫傷で意識が戻らない家族がいます。何をすればいいですか?
まずは治療に専念しつつ、救急搬送時の記録や画像などを確保しておきましょう。重い後遺障害が残る可能性がある場合は、早い段階で弁護士に相談し、今後の見通しや必要な準備について助言を受けることをおすすめします。本人に代わって、家族が手続きを進めることもできます。
脳挫傷でも弁護士費用特約は使えますか?
使えることが多いです。加入している自動車保険に弁護士費用特約が付いていれば、費用の心配はかなり小さくなります。賠償額が大きいため、特約を使って弁護士に依頼するメリットは大きいといえます。
脳挫傷の後遺症は、本人が気づかないこともありますか?
あります。とくに高次脳機能障害は、本人が自覚していないことが多い後遺症です。家族が日常の変化に気づき、記録しておくことが大切です。
脳挫傷で、子どもに後遺症が残ることもありますか?
あります。お子さんの場合も、後遺障害として認定されることがあり、将来の就労への影響などをもとに賠償が検討されます。裏づけを示すのが難しい領域なので、専門家の関与が効いてきます。
脳挫傷の相談は、本人以外でもできますか?
できます。ご本人がケガで動きにくい場合は、ご家族が窓口となって相談を進められます。多くの法律事務所が、家族からの相談に応じています。
脳挫傷の慰謝料は、自賠責と弁護士基準でどのくらい違いますか?
同じ等級でも、弁護士基準のほうが大幅に高くなることが多いです。とくに重い等級ほど基準による差は広がります。弁護士基準での請求を目指すことが大切です。
脳挫傷で、後遺症がまったく残らないこともありますか?
あります。損傷が軽い場合などは、後遺症なく回復することもあります。ただし、画像で損傷が確認されている場合は、経過を慎重に見守ることが大切です。
脳挫傷の治療費を打ち切られそうです。どうすればいいですか?
まだ回復が見込める段階での打ち切りは、適切とは限りません。医師に治療の必要性を確認してもらい、弁護士に相談して、必要な治療を続けられるよう対応しましょう。
脳挫傷の後遺症の相談には、何を用意すればいいですか?
事故直後の画像や診断書、症状の経過の記録があると、相談がスムーズです。特約を使えるなら、持ち出しを抑えて依頼することも可能です。まずは手元の資料を持って相談してみてください。
まとめ
脳挫傷は、交通事故で脳の組織が損傷する重いケガで、回復しても後遺症が残ることが少なくありません。高次脳機能障害、運動麻痺、外傷性てんかん、神経症状など、後遺症はさまざまで、残った症状に応じて後遺障害等級が決まります。等級に応じた慰謝料に加え、逸失利益や介護費まで請求でき、総額が1億円を超えることもあります。
脳挫傷の後遺症は、数年後に現れることもあり、立証も難しいのが特徴です。「軽度だから」「今は問題ないから」と示談を急ぐと、後から後遺症が分かっても対応できなくなることがあります。ご本人とご家族の今後のために、ぜひ一度、交通事故にくわしい弁護士に相談してみてください。適正な賠償を受け取れるよう願っています。
あなたの慰謝料はいくら?3基準で比較診断
自賠責基準
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任意保険基準
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※ 簡易計算です。実際の金額は治療実日数・後遺障害の有無・休業損害などにより異なります。任意保険基準は各社非公開のため業界平均値で算出しています。
