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むちうちの後遺障害|14級と12級の分かれ目

むちうちの後遺障害|14級と12級の分かれ目

この記事で分かること

  • むちうちの後遺障害等級(14級9号・12級13号)と慰謝料の相場
  • 14級と12級の違い(他覚的所見の有無)
  • 認定が難しい理由・認定されないケース
  • 認定されるためのポイント(通院の継続・一貫性・検査)
  • 治療打ち切りへの対応・数年後の症状

むちうちの後遺障害は、おもに14級9号か12級13号として認定され、弁護士基準で約110万円から290万円の後遺障害慰謝料に加え逸失利益も請求できます。ただしむちうちは症状を客観的に証明しづらく、認定のハードルが高いケガです。事故直後からの継続的な通院、症状の一貫性、必要な検査が認定の鍵を握ります。この記事では等級や慰謝料相場、認定が難しい理由とポイント、治療打ち切りへの対応まで弁護士の視点で解説します。

交通事故に強い弁護士を探す

追突事故にあってから、首の痛みやしびれがずっと続いている。治療を続けても良くならず、「このまま後遺症として残ってしまうのでは」と不安になっていませんか。あるいは、保険会社から治療の打ち切りを打診され、どうすればいいか悩んでいる。この記事は、そんなあなたのために書きました。

むちうちは、レントゲンなどに異常が写りにくく、痛みやしびれを自分で証明しづらいケガです。そのため、後遺症が残っても後遺障害として認定されにくく、「認定されなかった」「思ったより低い等級だった」という声が多いのが実情です。けれども、ポイントを押さえて対応すれば、適正な等級の認定を受けられる可能性は十分にあります。

この記事では、むちうちの後遺障害等級(14級・12級)、慰謝料の相場、認定が難しい理由と認定されるためのポイント、後遺症が数年後に出ることがあるのかまで、弁護士の視点でくわしく解説します。

むちうちの後遺障害とは

むちうちとは、追突事故などで首がムチのようにしなり、首に衝撃を受けて起こるケガのことです。正式には、頚椎捻挫や外傷性頚部症候群などと呼ばれます。

多くのむちうちは、治療によって治っていきます。しかし、治療を続けても痛みやしびれが残り、これ以上良くならないと判断されることがあります。このように、治療を尽くしても残ってしまった症状が、後遺障害です。後遺障害として認定されると、その分の慰謝料や逸失利益を、別に請求できるようになります。

むちうちで残る後遺症の症状

むちうちの後遺症として残る症状は、首だけにとどまりません。よくある型を押さえてください。

  • 首の痛み、首のこり、動かしにくさ
  • 肩や背中のこり、痛み
  • 頭痛、めまい、吐き気
  • 手や腕のしびれ、力が入りにくい感じ
  • だるさ、疲れやすさ、目のかすみ、耳鳴り

これらの症状は、天候や気圧の変化で悪化することもあり、本人にとってはつらいものです。ところが、外から見ても分からず、検査にも写りにくいため、つらさが周囲に伝わりにくいのが、むちうちのやっかいなところです。

むちうちの後遺障害等級は14級と12級

むちうちの後遺症が後遺障害として認定される場合、おもに次の2つの等級のいずれかになります。

等級 内容 労働能力喪失率
14級9号 局部に神経症状を残すもの 5%
12級13号 局部に頑固な神経症状を残すもの 14%

むちうちの後遺障害では、14級9号として認定されるケースが大半です。より症状が重く、医学的にしっかり証明できる場合に、12級13号が認定されます。14級の認定基準や金額をくわしく知りたい方は、次の記事をご覧ください。

画像で神経の圧迫を示せた場合の判断は、次の記事でくわしく扱っています。

説明できるにとどまる場合の認定については、こちらの記事にまとめました。

14級と12級の違いは「他覚的所見」の有無

14級と12級の違いは、ひとことで言えば、症状を医学的に「証明」できるか、「説明」できるかの違いです。

12級13号は、MRIなどの画像で神経の圧迫が確認できるなど、他覚的所見によって症状の存在を医学的に証明できる場合に認定されます。これに対して14級9号は、画像などの他覚的所見はないものの、事故の状況や症状の一貫性などから、症状があることを医学的に説明できる場合に認定されます。

つまり、同じむちうちでも、客観的な証拠がどこまでそろっているかによって、等級が変わるのです。12級と14級では慰謝料が大きく違うため、画像所見がある場合は、それをきちんと主張することが欠かせません。

むちうちの後遺障害の慰謝料相場

むちうちの後遺障害で受け取れるお金は、後遺障害慰謝料だけではありません。労働能力の低下による「逸失利益」も請求できます。

後遺障害慰謝料は等級に応じて一律に定まり、12級のほうが14級より高い水準になります。これに加えて、逸失利益が請求できます。逸失利益は、後遺障害によって働く能力がどれだけ失われたか(労働能力喪失率)と、その影響が続く期間(労働能力喪失期間)をもとに計算します。むちうちの場合、14級では喪失率5%・期間5年程度、12級では喪失率14%・期間10年程度が一つの目安とされますが、事案によって変わります。おおよその見込みは、下の計算ツールでつかめます。

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※ 簡易計算です。実際の金額は治療実日数・後遺障害の有無・休業損害などにより異なります。任意保険基準は各社非公開のため業界平均値で算出しています。

むちうちで治療を続けたときの賠償については、次の記事で解説しています。

むちうちで後遺障害以外に請求できるもの

むちうちで請求できるのは、後遺障害に関するものだけではありません。ほかにも、次のようなものを請求できます。

  • 入通院慰謝料(事故から症状固定までの通院・入院に対する慰謝料)
  • 治療費(整形外科での治療費など)
  • 通院交通費(通院にかかった交通費)
  • 休業損害(治療のために仕事を休んで減った収入)
  • 後遺障害が残った場合の後遺障害慰謝料・逸失利益

これらをまとめて、もれなく請求することが大切です。とくに入通院慰謝料は、通院期間が長くなるほど大きくなります。

14級9号で見られている四つの要素

「医学的に説明できる」という基準は、条文の言葉だけでは何をそろえればよいのか見えてきません。実務で審査されているのは、次の四点がそろっているかどうかです。

要素 見られている内容
受傷の程度 事故の態様から、その症状が生じてもおかしくないだけの衝撃があったか
症状の一貫性 事故直後から同じ部位の訴えが続いているか。途中で訴えが変化していないか
治療の継続性 通院の間隔が空きすぎていないか。症状が続く間、受診を重ねているか
他覚的所見の補強 腱反射の左右差や筋力の低下など、検査で何らかの裏づけが取れているか

四つ目については、12級のように画像で神経の圧迫を示せなくても、検査で裏づけが取れていれば評価は上がります。画像に写らないから諦める必要はないのが、この類型の特徴です。

物損事故のままにしない

意外に見落とされるのが、警察への届出をどう出しているかという点です。物損事故として処理されたままだと、そもそもケガをしていないという前提で扱われます。医師の診断書を警察へ届け出て、人身事故としての扱いに変えておきましょう。

切り替えると実況見分調書が作成され、事故の態様が公的な記録として残ります。その記録が、症状の生じ方に無理がないという評価につながります。切り替えができない事情があるときは、人身事故証明書入手不能理由書という書面で補うこともできます。

加齢による変性との区別

首や腰の画像には、加齢による変化が写ることがよくあります。一定の年齢以上であれば、事故がなくてもヘルニアや骨棘が見つかること自体は珍しくありません。

そのため相手方からは、「この所見は事故ではなく年齢によるものだ」という主張が出ます。反論するには、症状の出ている範囲が所見の位置と対応していることを示す、事故前後の画像を比較するといった作業が必要になります。既往がある場合には、事故前の受診記録が比較の材料として役立ちます。

むちうちの後遺障害認定が難しい理由・認定されないケース

「むちうちの後遺障害は認定されにくい」と、よく言われます。実際、申請しても非該当になる方は少なくありません。なぜ、難しいのでしょうか。

最大の理由は、むちうちは、レントゲンやMRIに異常が写りにくく、症状を客観的に証明しづらいことです。痛みやしびれは、本人にしか分からない自覚症状です。それを、第三者にも分かる形で示すのが難しいため、「本当に症状が残っているのか」を疑われやすいのです。

認定されにくくなる、典型的なケースは次のとおりです。

  • 事故から通院を始めるまでに、時間が空いてしまった
  • 通院の回数が少ない、または通院に間が空いている
  • 訴える症状が、途中で変わったり、一貫していなかったりする
  • 治療を早く打ち切ってしまい、通院期間が短い
  • 後遺障害診断書に、症状が十分に記載されていない

これらに当てはまると、症状が残っていても、認定が難しくなります。逆に言えば、これらに気をつけることが、認定への近道になります。

むちうちの後遺症は数年後に出ることもある?

「むちうちの後遺症が、10年後や20年後に出ることはあるのか」と心配される方もいます。

たしかに、むちうちの症状が長期間にわたって続くことはあります。天候によって痛みがぶり返す、という方もいます。ただし、注意したいのは、いったん症状固定として示談した後に症状が悪化しても、原則として追加の請求は難しいという点です。後から症状が出た場合、それが事故によるものだと立証するのは簡単とは限りません。だからこそ、症状が残っている間に、あせって示談せず、しっかり通院して後遺障害の認定を受けておくことが結果を大きく左右します。

むちうちの後遺障害に認定されるためのポイント

むちうちで後遺障害の認定を受けるには、いくつかの大切なポイントがあります。

事故直後から、継続して通院する

むちうちの認定では、通院の継続性と一貫性がとても重視されます。事故にあったら、間を空けずに病院を受診し、その後も定期的に通院を続けておくと安心です。一般的には、週に2〜3回程度の通院を、6か月以上続けていることが、14級認定の一つの目安とされています。通院に長い間が空くと、「症状が軽い」と判断されてしまうことがあります。

症状を一貫して伝える

最初から同じ部位の症状を、一貫して訴え続けることも重要です。診察のたびに、痛みやしびれの部位や程度を、具体的に医師へ伝えておくことをおすすめします。途中で症状の訴えが変わると、一貫性がないと見られてしまうケースもあります。

必要な検査を受ける

12級を目指す場合は、MRIなどの画像検査で、神経の圧迫などの所見を得ることが重要です。あわせて、神経学的な検査を受けることで、症状を裏づけられます。どんな検査が必要かは、症状によって変わるため、医師とよく相談しておくと後で困りません。

むちうちの後遺障害認定までの流れ

むちうちの後遺障害認定は、次のような流れで進みます。

はじめに、治療を重ねても改善が頭打ちになった時点で、主治医が症状固定と判断します。その後、医師に後遺障害診断書を作成してもらい、必要な検査結果などをそろえて、後遺障害の申請をします。損害保険料率算出機構が審査を行い、等級が決まります。

むちうちは立証が難しいため、後遺障害診断書の内容や、提出する資料の充実度が、結果を大きく左右します。自分で資料を整えられる「被害者請求」で申請することで、より丁寧に立証できることが多いといえるでしょう。

むちうちの主な治療法

むちうちの後遺障害を考えるうえで、治療の流れを知っておくことも役立ちます。むちうちでは、主に次のような治療が行われます。

整形外科では、痛み止めや湿布などの薬による治療、首を温める温熱療法、電気を流して筋肉をほぐす電気治療、けん引などの理学療法が行われます。急性期を過ぎると、首や肩の動きを取り戻すためのリハビリも大切になります。

注意したいのは、整骨院・接骨院だけに通うのではなく、必ず整形外科(医師)の診察も受けておくことです。後遺障害の認定には、医師による診断や後遺障害診断書が必要になるためです。整骨院に通う場合も、整形外科への通院を並行して続けておきたいところです。

補足
整骨院・接骨院での施術を受ける場合は、事前に医師の同意を得ておくと安心です。医師の指示や同意がないと、施術費が認められないことがあります。

治療を打ち切られそうなときは

むちうちでは、事故から3か月ほどで、保険会社から治療費の打ち切りを打診されることがよくあります。しかし、ここで安易に治療をやめてしまうと、通院期間が足りず、後遺障害の認定が難しくなることがあります。

まだ症状が残っていて、医師も治療の必要性を認めているのであれば、打ち切りに応じる必要はありません。「症状固定」とするかどうかは、本来、医学的に判断されるべきものです。打ち切りを打診されたら、医師や弁護士に相談しておくと判断に迷いません。症状固定の意味や、打ち切りへの対応については、次の記事もご覧ください。

どの医療機関にかかるべきかについては、こちらの記事で整理しています。

注意
保険会社の都合で治療を早く打ち切ると、本来認定されたはずの後遺障害が認められなくなる例も見られます。まだ症状があるのに打ち切りを求められたら、応じる前に必ず医師や弁護士に相談してください。

通院の仕方が結果を左右する

むちうちの認定でもっとも多い不利は、通院の記録に関するものです。症状そのものより、それが記録の形で残っているかどうかが問われます。

間隔を空けない

仕事が忙しい、少し楽になってきた。そうした理由で受診が飛び飛びになると、症状が軽快したものとみなされやすくなります。痛みが続いているのであれば、面倒でも定期的に通い続けることが後の交渉で効いてきます。

一か月以上まったく受診していない期間があると、その時点で症状が消失したと判断されることもあります。やむを得ず通えない事情があったなら、その理由も診療録に残してもらってください。

認定までの流れ

  1. 事故直後に整形外科を受診し、その後も継続して通院する
  2. 必要な検査を受け、所見を記録に残してもらう
  3. 主治医と相談して症状固定の時期を決める
  4. 後遺障害診断書の作成を依頼し、記載内容を確認する
  5. 申請を行い、認定結果を受け取る

初診は事故当日か翌日に

事故直後は興奮していて痛みを感じないことがあります。翌日以降になって首や肩が重くなってきた、という経過はむちうちでは典型的です。

ただ、受診が事故から日数を空けてしまうと、症状と事故の結びつきを示しにくくなります。痛みがなくても、当日か翌日には整形外科を受診しておくのが安全です。念のための受診が、後になって効いてきます。

整骨院だけで済ませない

手技による施術で楽になるという方は多く、整骨院に通うこと自体は問題ありません。ただし、後遺障害の審査で判断材料になるのは医師の診断と検査結果です。整骨院の施術録だけでは、医学的な裏づけになりません。

整形外科での受診を軸に据えたうえで、必要に応じて併用する。この順序を守ってください。医師に相談せず整骨院だけに通っていると、治療費の支払いを打ち切られる原因にもなります。

後遺障害診断書の書かれ方を確かめる

審査の中心になるのは、主治医が作成する後遺障害診断書です。ただ、医師は治療の専門家であって、賠償の実務に通じているとは限りません。自覚症状の欄が一行で終わっている、神経学的検査の結果が書かれていない。そうした状態のまま提出されることがあります。

作成を依頼する前に、伝えたい内容を書き出して持参することをおすすめします。受け取ったあとも中身を確認し、抜けがあれば追記を相談してみてください。

症状を具体的に伝える

診察のたびに「変わりありません」とだけ答えていると、診療録には症状の詳細が残りません。どの部位が、どんなときに、どの程度つらいのか。仕事や家事のどの動作に支障があるのか。伝えた内容がそのまま記録になります。

非該当だった・等級に納得できないときは

むちうちは非該当になりやすいケガです。しかし、非該当でも、あきらめる必要はありません。

届いた結果に対しては、異議申立てという形で再審査を求める道があります。ポイントは、最初の申請で足りなかった部分を補うことです。追加の検査を受ける、医師に症状の経過や程度を詳しく書いてもらう、通院の状況を整理する、といった補強が考えられます。むちうちは、立証の工夫しだいで結果が変わることもあるため、何を補うかが重要です。異議申立ての手順は、こちらの記事で詳しく扱っています。

治療の区切りをどこに置くかは、次の記事で詳しく扱っています。

むちうちの後遺障害でよくあるトラブル

むちうちの後遺障害をめぐっては、似たようなトラブルがくり返し起きています。事前に把握しておけば、その場面が来ても冷静に判断できます。

早期の治療打ち切りを求められる

事故から3か月ほどで、治療費の打ち切りを打診されるケースもあります。まだ症状があるのに打ち切ると、後遺障害の認定が難しくなります。医師の意見を踏まえ、必要な治療を続けてください。

通院が少なく症状が軽いと見られる

通院の回数が少ないと、「症状が軽い」と判断され、認定が難しくなります。仕事などで通いにくい場合も、できるだけ間を空けずに通院することが見落とせないポイントです。

提示された慰謝料が低い

後遺障害が認定されても、保険会社の提示は自賠責基準に近い低めの金額にとどまることがあります。弁護士基準で計算し直すと増額するケースが多いため、提示額は必ず確認しておくと後の交渉で役立ちます。

むちうちで整骨院に通っても、後遺障害は認定されますか?

整骨院だけでなく、整形外科(医師)にも通っていることが大切です。後遺障害の認定には、医師の診断や後遺障害診断書が必要になります。整形外科への通院を並行して続けておくと安心です。

むちうちの症状固定は、いつごろですか?

一般的には、事故から6か月程度が一つの目安とされますが、症状によって変わります。症状固定は本来、医学的に判断されるべきもので、保険会社が一方的に決めるものではありません。

むちうちの後遺障害診断書は、誰に書いてもらいますか?

通院している整形外科の医師に書いてもらいます。症状や検査結果が適切に記載されているかが、認定を左右します。内容を確認し、必要なら弁護士に見てもらってください。

むちうちの後遺障害が認定されたら、何ができますか?

後遺障害慰謝料と逸失利益を、別に請求できるようになります。等級に応じて金額が決まるため、弁護士基準での請求を目指すことが押さえておきたい点です。

むちうちの後遺障害について、まず何をすればいいですか?

まずは、整形外科に継続して通院し、症状を一貫して伝えることです。治療の打ち切りを打診されたり、後遺障害を申請したりする節目では、弁護士に相談することをおすすめします。

むちうちの相談には、何を用意すればいいですか?

通院の記録や診断書、保険会社からの提示書があるとスムーズです。特約を利用できるなら、持ち出しを抑えたうえで依頼することもできます。診断書や検査結果を持参のうえ、まずはご相談ください。

むちうちの後遺障害は弁護士に相談するメリットが大きい

むちうちの後遺障害は、認定のハードルが高く、認定されても等級によって慰謝料が大きく変わります。だからこそ、弁護士が関わることで、結果が変わることが少なくありません。

むちうちは、レントゲンやMRIに異常が写りにくく、痛みやしびれを客観的に証明しづらいケガです。そのため、「気のせいではないか」と扱われ、後遺障害に認定されないことも珍しくありません。弁護士は、自覚症状の一貫性や、通院の経過、必要な検査の有無を確認し、認定に向けた立証を組み立てます。通院のしかたひとつで結果が変わることもあるため、早い段階で相談しておくと安心です。

補足
むちうちで14級が認定されるかどうかは、症状の一貫性と、通院の継続が大きく影響します。痛みがあるのに通院を中断してしまうと、「症状が軽い」と判断され、認定されにくくなることがあります。自己判断で通院をやめる前に、医師や弁護士に相談してください。

さらに、むちうちの後遺障害は、14級と12級で慰謝料の金額が大きく変わります。保険会社が提示する金額は、弁護士基準より低いことがほとんどです。適正な賠償を受けるためにも、提示額をそのまま受け入れず、弁護士に確認してもらってください。少しでも疑問があれば、示談する前に相談してみることをおすすめします。むちうちは軽く見られがちですが、つらい症状に苦しむ方は少なくありません。あなたの状況に合った対応を、一緒に考えてもらえます。

弁護士に依頼すれば、認定に向けた通院のしかたや、必要な検査についてアドバイスをもらえるほか、後遺障害診断書の内容を確認してもらえます。認定後は、後遺障害慰謝料を弁護士基準で請求し、逸失利益まで含めて、適正な賠償を主張してもらえます。後遺障害の等級ごとの慰謝料相場をまとめて知りたい方は、次の記事もご覧ください。

結果に納得できないときの手続きは、こちらの記事をご覧ください。

ここが重要
むちうちは「認定されにくい」「打ち切られやすい」ケガですが、対応しだいで結果は変わります。治療の打ち切りを打診されたとき、後遺障害を申請するとき、提示額に疑問があるときなど、節目ごとに弁護士へ相談することで、適正な賠償に近づけます。

実際に、慰謝料や逸失利益を合わせた賠償額の目安を知りたい方は、こちらの計算ツールをご活用ください。

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※ 簡易計算です。実際の金額は治療実日数・後遺障害の有無・休業損害などにより異なります。任意保険基準は各社非公開のため業界平均値で算出しています。

むちうちの後遺障害に関するよくある質問

むちうちの後遺障害は何級になりますか?

多くは14級9号として認定されます。MRIなどの画像で神経の圧迫などが確認でき、症状を医学的に証明できる場合は、12級13号が認定されることもあります。

むちうちの後遺障害の慰謝料はいくらですか?

慰謝料は認定された等級で決まるため、12級と14級では水準に差が出ます。これに加えて、逸失利益も別に請求できます。

むちうちの後遺障害はなぜ認定されにくいのですか?

痛みやしびれが、レントゲンやMRIに写りにくく、症状を客観的に証明しづらいためです。だからこそ、通院の継続性や症状の一貫性が、認定の鍵になります。

むちうちで後遺障害に認定される確率はどのくらいですか?

通院の状況や症状によって大きく変わるため、一概にはいえません。適切に通院を続け、必要な検査を受け、資料を整えることで、認定される可能性は高まります。

むちうちの後遺障害認定には、どのくらい通院が必要ですか?

明確な決まりはありませんが、週に2〜3回程度の通院を、6か月以上続けていることが、14級認定の一つの目安とされています。通院に間が空かないようにすることが大切です。

事故から数か月たって痛みが出てきました。後遺障害になりますか?

事故からすぐに症状が出ていないと、事故との関係を疑われ、認定が難しくなる例も見られます。少しでも違和感があれば、早めに受診し、症状を記録に残しておくことが欠かせません。

むちうちの後遺症は何年も続きますか?

続くことがあります。ただし、症状固定として示談した後の悪化は、原則として追加請求が難しくなります。症状が残っている間に、後遺障害の認定を受けておくことが大切です。

むちうちでも弁護士費用特約は使えますか?

使えることが一般的です。加入している自動車保険に弁護士費用特約が付いていれば、費用の負担はかなり軽くなります。特約を使えば、自己負担を気にせず依頼できます。

むちうちの後遺障害で、もともとの持病は影響しますか?

事故の前から首に異常があった場合、その影響が考慮され、賠償額が調整されることがあります(素因減額)。ただし、必ず減額されるわけではありません。争いになりやすい部分なので、弁護士に相談してください。

むちうちの後遺障害で、家族が相談してもいいですか?

かまいません。ご本人が動きにくい場合は、ご家族が窓口となって相談を進めることもできます。ご家族からのご相談を受け付けている事務所は少なくありません。

むちうちの後遺障害は、軽く見られがちですか?

そうした面はあります。外から見えにくく、検査にも写りにくいため、つらさが正しく評価されないことがあります。だからこそ、通院の継続や症状の一貫した記録が結果を大きく左右します。

むちうちの後遺障害認定までどのくらいかかりますか?

症状固定の後に申請してから、結果が出るまでは、通常1〜2か月程度が目安です。ただし、追加の調査が必要な場合などは、もっと時間がかかることもあります。

14級と12級では、どのくらい金額が違いますか?

後遺障害慰謝料の水準にも開きがありますし、労働能力喪失率も5%と14%で違います。さらに逸失利益も、12級のほうが大きくなる傾向があるため、総額では大きな差になります。

後遺障害が認定されると、示談はどうなりますか?

後遺障害の等級が決まると、それを踏まえて示談交渉を進めます。後遺障害慰謝料や逸失利益が加わるため、示談金の総額は大きくなります。提示額が適正かどうか、弁護士に確認してもらいましょう。

むちうちの後遺障害で、過失割合は影響しますか?

影響します。自分にも過失がある場合、その割合に応じて賠償額が減らされます。過失割合に納得できない場合は、争うこともできます。弁護士に相談するのが確実です。

むちうちの後遺障害を、自分で申請することはできますか?

できますが、立証が難しいため、専門家のサポートを受けたほうが安心です。後遺障害診断書の内容や、提出する資料の整え方が、結果を左右します。弁護士に相談しながら進めることをおすすめします。

まとめ

むちうちの後遺障害は、おもに14級9号か12級13号として認定され、等級に応じた後遺障害慰謝料に加え、逸失利益も請求できます。ただし、むちうちは症状を客観的に証明しづらく、認定のハードルが高いケガです。事故直後からの継続的な通院、症状の一貫性、必要な検査が、認定の鍵を握ります。

保険会社の都合で治療を早く打ち切ると、本来認定されたはずの後遺障害が認められなくなることもあります。「認定されにくいから」とあきらめる前に、ぜひ一度、交通事故にくわしい弁護士に相談してみてください。適正な等級と賠償を受け取れるよう、力になってくれるはずです。

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