2019/12/20 441view

おまとめローン(借金の一本化)と債務整理の違いとは?どっちが得?

この記事で分かること
  1. おまとめローンでは複数の借金を一本化することができる
  2. しかし、返済額の総額が以前より多くなってしまうことがある
  3. 返済額そのものを減額できる債務整理の方法については、弁護士に相談

借金を複数の金融会社からしていると、毎月の支払いも複数回あり、返済額も高額になるため、これをどうにかしたいと思うことがあるでしょう。このように思った方は、まず先に「おまとめローン」に興味を持つかもしれません。しかし、借金の整理の方法はおまとめローンのほかに債務整理という方法もあります。今回はおまとめローンと債務整理の違いについて紹介します。

おまとめローンと債務整理の違いは?

おまとめローンとは、複数の金融会社から借りているローンを1社からの借り入れに一本化することをいいます。それに対し、借金の元金自体を減らしたり、金利を減らしたりして返済総額自体を削減することが可能な方法になります。

おまとめローンと債務整理のどちらが得かということに関しては、ひとり一人基準が異なるため、一概にいうことができません。簡単にいえば、手軽に比較的早く月々の返済額や金利を減らせる一方で返済総額が高くなってしまうのがおまとめローンで、借金の元金そのものを減らして無理のない返済プランを提案してもらえるのが債務整理になります。

まずはこれら2つの方法のメリットとデメリットについて見ていきましょう。

おまとめローンのメリット

それでは、おまとめローンのメリットとデメリットについて見ていきましょう。まず先にいっておきますと、「おまとめローン」に明確な定義があるわけではありませんが、複数の借金を一つにまとめることを一般に「おまとめローン」といいます。

「おまとめローン」自体も金融商品の一つですので、商品を提供する各社で違いがあります。おまとめローンが好まれる理由は、金利が安くなるケースが多いこと、返済日を複数日から特定の1日にすることができること、1ヵ月あたりの返済額を低く設定できることなどがあります。

おまとめローンは金利が安くなるケースが多い

金利は銀行や金融会社でも異なってきますが、上限金利は「10万円未満→20%」「10万円以上、100万円未満→18%」「100万円以上→15%」となっています。

そのため、以下のように3社から借りている借金の総額が100万円以上となる場合は、おまとめローンをすることで金利を低く抑えることができます。

業者名 借入金額 金利率
A社 50万円 18%
B社 42万円 18%
C社 8万円 20%
おまとめローン
(A, B,C社の一本化)
100万円 15%

最小返済額を減らせる

金融会社やプランによって異なりますが、最小返済額とは、借り入れをしたある金額に対し、最低でも月々これくらいは返済しなければならないという金額のことを意味しています。

おまとめローンをすると、なぜこの最小返済額を減らせるのでしょうか。ここではたとえば、わかりやすくするために次のように定めてみましょう。

業者名 借入残高 最少返済額
A社 50万円 15,000円
B社 40万円 12,000円
C社 10万円 5,000円
おまとめローン
(ABC社の一本化)
100万円 25,000円

もしおまとめローンをしない場合、借り入れの合計が100万円であるのに対し、月々の最小返済額の総額は3万2,000円となっています。しかし、月々の返済額が3万2,000円は高いという方もいるでしょう。

一方で、これを100万円で最小返済額が2万5,000円のところにまとめることで、月々の返済額を7,000円安くすることができます。

返済を月一社にすることができる

また、返済回数も前回は3社とも異なっているため3回でしたが、1回にすることができます。返済を1社だけにすると、入金日の混乱も避けられ心理的にも安心することができます。

ブラックリスト掲載を避けられる

おまとめローンでも滞納するとブラックリストに載ってしまうのですが、おまとめローンを契約したこと自体がブラックリスト掲載につながるということはありません。このため、月々の返済額を低くすることで無理のない返済プランとなるのならば、おまとめローンは魅力的でしょう。

おまとめローンのデメリット

おまとめローンのメリットをまとめると、金利を減らすことができること、1ヵ月あたりの返済額を低く設定できること、返済日を複数日から1日にまとめることができることなどがあります。

もしこれらが手軽にできるのであれば、おまとめローンもよい手段となるでしょう。しかし、これらのメリットは同時にデメリットにもつながっています。次におまとめローンのデメリットについて見ていきます。

金利が減っても多くの利息を支払わなければならないことがある

おまとめローンは、A社、B社、C社の借金の総額を、別の会社から借りて返済することで一本にまとめるという方法です。

そのため、金利を低くしたり毎月の返済額を減らしたりすることが可能になるのですが、毎月の返済額を減らすことで返済期間は伸びてしまいます。そうすると金利が減ったとしても利息分を多く支払わなければならないといった事態が起きてしまいます。

どういうことかといいますと、たとえば100万円を借りて年利15%の場合、単純計算で1年で完済すれば15万円の利息、2年で完済すれば30万円、3年で45万円の利息になります。月々3万円弱の返済額に設定しただけで、借入額の約半分くらいの利息を支払わなければならなくなるのです。

審査が厳しくて通らないこともある

銀行と金融会社とで審査基準は異なってきますが、おまとめローンを積極的に打ち出している銀行や金融会社でも、審査を特別にゆるくするというわけではありません。むしろ返済能力が問われ、審査に通らないことも少なくありません。

審査に通らなかった方は、そもそも毎月の支払いができなくて月々の返済額を減らそうと思っていたのに、おまとめローンの審査に通らなかったので今後の返済が不可能になるという方もいるでしょう。

そうすると、更に借金が増えてしまうといったことにもなりかねません。次に、債務整理のメリット・デメリットについて見ていきます。

ワンポイントアドバイス
おまとめローンを契約することは、すでに借金をしている人にとってはあまりハードルが高くないでしょう。そのため、おまとめローンの方がしやすいかもしれません。しかし、おまとめローンをする際にはしっかりと自分にとってのメリットとデメリットは何かを意識しておく必要があります。おまとめローンの審査に落ちた場合は、なるべく早く専門の弁護士に債務整理の相談をすることをおすすめします。

債務整理のメリット・デメリット

借金問題の解決方法には、おまとめローンではなくほかの方法もあります。それが債務整理です。

債務整理は多重責務者を救う一つの方法ですが、利息分を多く支払わなければならない可能性のあるおまとめローンとは異なり、借金の元金自体を減らしたり、金利を減らしたりして返済総額自体を削減することが可能な方法になります。

次に、債務整理のメリットとデメリットについて見ていきます。

債務整理とは?

まず債務整理について見ていきましょう。債務整理とは、金融機関などと交渉をして借金を減額してもらったり、金利を減らしたりする手続きのことをいいます。

また、弁護士に依頼すると費用がかかるのではないかと思うかもしれませんが、おまとめローンで何十万も多く返済するようになるのならば、こちらの方が安くつくかもしれません。まずは債務整理のメリットから見ていきましょう。

債務整理のメリット

債務整理には「任意整理」「個人再生」「特定調停」「自己破産」の4つの方法があります。これらのメリットとデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

任意整理のメリット・デメリット

任意整理とは、裁判所を通さずに債権者(貸した側)と1社ずつ直接交渉する方法になります。任意整理は自分でもできますが、その場合個人で1社ずつと交渉しなければならないというデメリットがあります。

しかし、多くのケースでは専門の弁護士に依頼してこの作業を代行してもらうことが多いようです。その場合、まずは弁護士に依頼し、それから利息や遅延損害金や過払い金の計算を行い、交渉するという流れになります。追加の利息をなくしたり、返済額を交渉できるというメリットがあります。

特定調停とは?

特定調停は裁判官(と調停委員)が貸した側と借りた側の双方の意見を聞きながら和解の方法を導き出していくという方法です。まずは簡易裁判所に申し立てることから始め、返済が苦しいことを示す明細などを提出します。それから調停の日に出頭し手続きを進めていくことになります。

特定調停のメリットとしては、自分でも比較的やりやすいということがあげられます。思い切って自分でやってみてもよいかもしれません。デメリットには、特定調停で調停ができないと、他の債務整理の方法を一から行わなければならないことがあげられます。

あくまで調停ですので、判決が出るわけではありません。話し合いがこじれると、裁判や更なる手続きが必要になります。

個人再生とは?

個人再生とは、借金の20%を3年以内で支払うと残りが免除されるという制度で、返済額が大幅に減るという大きなメリットがあります。

つまり、500万円の借金のうち、100万円を3年でしっかり返済すれば残りは免除されるということです。ただし5000万円を超える場合は行うことはできないといった制限や、また最低100万は返済しなければならないといった制限があります。

手続きは、裁判所を通して借金の返済に関する交渉を行う方法をとります。また、個人再生のデメリットには手続きに4ヵ月~6ヵ月間の期間がかかることです。しかもこれは弁護士に依頼してのことですので、自分で手続きをしようと思った場合は更にかかるかもしれません。個人再生を選択するのは、任意整理をしても返済が難しい方の場合が多いです。

自己破産とは?~その手続きや流れ~

自己破産とは、一般に借金の総額が5000万円以上で返済能力がない人のための債務整理の方法で、自己破産が成立すると返済義務がなくなるという大きなメリットがあります。

なお、自己破産の手続きにはだいたい3ヵ月~1年かかるとされています。手続きは裁判所へ破産手続きの申し立てをすることから始まりますが、なるべく早く手続きを済ますためには弁護士に相談した方がよいでしょう。

自己破産のデメリットには、20万円以上の財産が清算されてしまうことや、パチンコなどの賭博行為や株やFXなどで負った借金の場合によっては返済を免除できない免責不許可になることがあげられます。

このようなことにならないよう、早いうちから弁護士に債務整理の相談をした方がよいでしょう。

債務整理全体に共通するメリット・デメリット

債務整理をすると借金そのものを減額してもらえたり、金利を減らしたりできるというメリットがあることを見てきました。しかし、それと同時にすべての債務整理は、行うとブラックリストに載ってしまうというデメリットがあります。しかし、それは借金の延滞でも同じことです。

おまとめローンをしても、途中で延滞すれば結果的に債務整理をしなければならなくなることもあります。ブラックリストから消える年限は債務整理の場合の多くは5年ですが、自己破産などの場合は最高10年になります。

どの債務整理の方法がよいかは弁護士に相談して決めることをおすすめします。

ワンポイントアドバイス
ブラックリストに載りたくないというのは、誰もが思うことだと思います。そのため債務整理は避けたいと思うかもしれませんが、借金の苦しみから早く逃れるためには、有効な方法です。どのような方法がよいのかについては、最終的な依頼はしなくてもまずは専門の弁護士に相談することをおすすめします。

おまとめローンと債務整理、どちらがお得?

おまとめローンと債務整理、どちらがお得かということですが、金銭的には債務整理の方が断然お得になるかもしれません。

また、おまとめローンをしたとしても、首が回らなくなって滞納するかもしれないという方にとっては、最初から債務整理をした方がよいでしょう。ただしおまとめローンで何とかやっていけるし、ブラックリストに載るよりはよいと感じる方にとっては、おまとめローンの方がよいといえます。

このどちらがよいかを決めるためには、自分がどうしたいかをよく知っておく必要があります。最後に、債務整理を選んだ際に、弁護士に頼むメリットについて見ていきます。

自分の状況にあった方法で借金を整理してくれる

債務整理は自分でもできますが、もし弁護士に債務整理を依頼しなかった場合には、自分の誠実さを伝えるのに四苦八苦するでしょう。嫌な思いをすることもあるかもしれません。

しかし弁護士に依頼すると、専門家が介入しているということで回りの見る目も変わり、手続きをスムーズに行うことができます。また、適切な債務整理の方法を教えてくれ、書類の代行や過払い金の調査なども行ってくれます。

資料作成や交渉を代行してくれる

債務整理を弁護士に依頼をすると、資料作成や交渉を代理で行ってくれ、さらに取り立てがやみ、借金の督促がストップし、平和な日常を早く取り戻すこともできます。早く平穏な日々を過ごしたいと考える方は、いち早く専門の弁護士に依頼した方がよいでしょう。

ワンポイントアドバイス
借金問題を自分で解決できないと感じた場合は、死にたいと思うこともあるかもしれません。しかし、もしかしたらその苦しみは弁護士に相談することで解決できるかもしれません。もし債務整理に興味があるのならば、どの債務整理の方法にするのかなどを含め、できるだけ早期の段階で弁護士に話を聞いてみることをおすすめします。

おまとめローンか債務整理か

単純にいえば、おまとめローンは総合的な返済額は増えるものの、毎月の返済額を減らすことができるというメリットがあります。

それに対し、債務整理はブラックリストに載ってしまうものの、総合的な返済額を減らせるというメリットがあります。このため、もうブラックリストに載っているという方は、債務整理の方がよいという場合があるでしょう。

借金の苦しみは、当事者にしかわかりませんが、多くの事例を知っている専門の弁護士にまずは相談してみてはいかがでしょうか。

債務整理は弁護士に相談を
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