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生前贈与を非課税にする方法とは
生前贈与とは、生きているうちに自分の財産を子や孫などに贈ることをいいます。財産を贈ると、受け取った側に贈与税がかかるのが原則です。ただし、一定の条件を満たす贈り方をすれば、税の負担を抑えながら財産を渡せる仕組みがいくつか用意されています。こうした仕組みを上手に使い分けることが、生前贈与による相続対策の鍵になります。
相続が起きてから財産を引き継ぐのではなく、生きているうちに少しずつ財産を渡しておくことには、いくつかの利点があります。自分の意思で、渡したい相手に、渡したいタイミングで財産を渡せること、そして将来の相続にかかる負担を抑えられる可能性があることなどです。子や孫の暮らしを生前から支えられるという点も、生前贈与ならではの魅力だといえます。だからこそ、多くの人が相続対策として生前贈与に関心を寄せています。
もっとも、ただ財産を贈ればよいというわけではありません。何も考えずに贈ると、受け取った側に思わぬ税の負担が生じることもあります。そこで、税の負担を抑えるための非課税の仕組みを理解し、上手に使うことが大切になります。これらの仕組みは目的や使い方がそれぞれ異なるため、自分の状況に合ったものを選ぶ必要があります。この記事では、生前贈与を非課税にする代表的な方法を、目的や場面ごとに整理して紹介していきます。
なぜ使い分けが大切なのか
生前贈与を非課税にする仕組みは、一つだけではありません。日常的に少しずつ贈っていく方法もあれば、特定の目的のためにまとまった額を贈る方法もあります。どの仕組みが向いているかは、誰に、何のために、どれくらいの財産を渡したいのかによって変わります。自分の目的に合わない仕組みを選んでしまうと、思ったような効果が得られないこともあります。
また、これらの仕組みには、それぞれ条件や使ううえでの注意点があります。条件を満たさなければ、本来受けられたはずの扱いが受けられないこともあります。だからこそ、それぞれの仕組みの特徴を理解し、自分の状況に合わせて選ぶことが大切なのです。まずは、どのような方法があるのか、その全体像を見ていきましょう。
日常的な贈与を活かす方法
まずは、特別な目的を定めずに、日常的な形で財産を贈っていく方法です。手軽に始めやすく、生前贈与の基本といえる方法が含まれます。
毎年こつこつ贈っていく方法
一つ目は、一年ごとに区切って財産を贈っていく方法です。一定の範囲内であれば、贈与税がかからずに財産を渡せる仕組みがあり、これを活用するものです。毎年少しずつ財産を移していくことで、長い時間をかけて財産を次の世代に渡していくことができます。特別な目的がなくても使えるため、生前贈与の出発点としてよく利用されます。
この方法のよいところは、なんといっても始めやすさにあります。特定の目的に縛られず、渡したい相手に、毎年こつこつと財産を移していけるため、無理なく続けられます。時間をかければかけるほど、まとまった財産を負担を抑えながら渡せる可能性が高まります。早いうちから計画的に始めることで、その効果は大きくなっていきます。子や孫が複数いる場合には、それぞれに渡していくこともでき、家族全体に財産を分けて渡したい場合にも向いています。
ただし、この方法を使うときには、いくつか気をつけたい点があります。たとえば、毎年同じ時期に同じように贈り続けると、はじめからまとまった額を贈る約束だったとみなされるおそれがある、といった点です。こうした注意点については、後ほどあらためて触れます。手軽に見えても、使い方には一定の配慮が必要だということを覚えておきましょう。
生活費や教育費をその都度わたす方法
二つ目は、扶養する家族の生活費や教育費を、必要なときにその都度わたす方法です。家族を養う立場の人が、生活や学びのために必要なお金を必要な分だけ渡す場合、それは贈与税の対象として扱われないのが基本です。たとえば、親が子の学費を支払ったり、仕送りをしたりする場合などがこれにあたります。
この方法のポイントは、あくまで必要なときに必要な分を渡すという点です。将来のためにまとめて渡し、受け取った側がそれを使わずに貯めておくような場合には、扱いが変わることがあります。日常の暮らしを支えるための自然なお金のやりとりであることが大切です。ふだん意識せずに行っているお金の援助も、実はこうした仕組みの一つだといえます。
たとえば、離れて暮らす子に毎月の生活費を仕送りしたり、孫の入学にあたって学費を負担したりすることは、日常的に行われている家族の支え合いです。こうしたお金のやりとりは、扶養する家族を支えるための自然なものとして、贈与税の対象にはならないのが基本です。あらためて手続きをするようなものではなく、ふだんの暮らしの中で行われている点が特徴です。一方で、生活費や教育費という名目であっても、実際にはそのために使われず、別の用途に回されたり貯め込まれたりすれば、扱いが変わる可能性があります。あくまで実際に必要な費用にあてられていることが前提になります。
目的を定めてまとまった額を贈る特例
次に、特定の目的のために、まとまった額をまとめて贈ることができる特例です。子や孫の将来を後押ししたい場合などに向いています。いずれも、定められた目的のために使うことが条件となります。
教育のための資金をまとめて贈る
一つは、子や孫の教育のための資金を、まとめて贈ることができる特例です。学びにかかる費用にあてることを目的として、まとまった財産を一度に渡せる仕組みです。子や孫の進学などを見据えて、早めに資金を渡しておきたい場合などに利用されます。あくまで教育のために使うことが前提となるため、使いみちが限られる点には注意が必要です。
この特例は、先ほどの都度わたす方法とは異なり、将来かかる教育費をまとめて先に渡しておける点に特徴があります。子や孫が幼いうちに、進学などに備えて資金を確保しておきたい、という場合に向いています。ただし、渡した資金は教育のために使うことが条件であり、使いみちが定められています。また、決められた目的以外に使われた分や、使いきれずに残った分については、扱いが変わることがあります。利用にあたっては、こうした条件や、対象となる費用の範囲をよく確認しておくことが大切です。手軽な都度の援助で足りるのか、まとめて渡す特例を使うべきなのかは、家族の状況に応じて考えるとよいでしょう。
結婚や子育てのための資金を贈る
もう一つは、結婚や子育てのための資金を、まとめて贈ることができる特例です。結婚にかかる費用や、子どもを育てるための費用にあてることを目的として、まとまった財産を渡せる仕組みです。子や孫が新しい家庭を築く場面を後押ししたい場合などに向いています。これも、定められた目的のために使うことが条件となります。
結婚や出産、子育てには、何かとまとまった費用がかかります。こうした人生の節目を、財産の面から後押ししたいと考える人は少なくありません。この特例は、そうした願いにこたえる形で、結婚や子育てのための資金をまとめて渡せるようにしたものです。教育のための特例と同じく、渡した資金は定められた目的に使うことが条件となり、対象となる費用の範囲も決められています。利用を考える際には、どのような費用が対象になるのか、使いきれなかった分はどう扱われるのかといった点を、あらかじめ確認しておくことが大切です。
住まいを持つための資金を贈る
さらに、住宅を取得するための資金を贈る特例もあります。子や孫が自分の住まいを持つための資金にあてることを目的として、財産を贈れる仕組みです。住宅を手に入れる際にはまとまった費用がかかるため、その後押しとして利用されます。これらの目的別の特例は、いずれも使いみちが定められている点が共通しています。目的に合った使い方をすることが、仕組みを活かすうえで欠かせません。
マイホームの取得は、人生の中でも大きな出費を伴う場面です。子や孫が住まいを持とうとするとき、その資金を援助したいと考える親や祖父母は多いものです。この特例は、そうした住まいの取得を後押しするために設けられています。ただし、対象となる住宅や、資金の使い方などについて条件が定められており、利用にあたってはこれらを満たす必要があります。教育や結婚・子育てのための特例と同じく、目的に沿って使うことが前提となる点を押さえておきましょう。住まいの取得を考えている子や孫がいる場合には、検討する価値のある仕組みだといえます。
特定の相手への贈与に使える方法
続いて、贈る相手が決まっている場合に使える方法です。長年連れ添った配偶者や、特別な配慮が必要な家族へ財産を渡したい場合などに向いています。
配偶者へ住まいを贈る方法
長く連れ添った配偶者に対して、住まいとなる不動産などを贈る場合に使える仕組みがあります。一定の条件を満たせば、贈与税の負担を抑えながら、配偶者へ住まいを渡すことができます。長年支え合ってきた配偶者に、安心して暮らせる住まいを残したい場合などに向いています。婚姻期間など、利用にあたっての条件が定められている点には注意が必要です。
この仕組みは、長年連れ添った夫婦の間で、住まいを確保するために使えるものです。たとえば、自分が亡くなった後も、配偶者が住み慣れた家で暮らし続けられるように、生前に住まいを贈っておく、といった使い方が考えられます。ただし、利用するには、一定の婚姻期間を満たしていることなどの条件があります。また、対象となるのは住まいに関する贈与に限られます。配偶者の今後の暮らしを考えるうえで心強い仕組みですが、条件を満たすかどうかを確認したうえで利用することが大切です。配偶者への財産の渡し方は、相続全体の中でも重要な検討事項の一つです。
特別な配慮が必要な家族へ贈る方法
障害のある家族など、特別な配慮を必要とする人のために、財産を贈る仕組みもあります。一定の条件のもとで、本人の生活を支えるための財産を、税の負担を抑えながら渡すことができます。本人が将来にわたって安心して暮らせるように、財産を確保しておきたい場合などに利用されます。こうした仕組みは、特定の相手の事情に応じて使えるものだといえます。
障害のある子などを持つ親にとって、自分が亡くなった後、その子の暮らしをどう支えるかは、大きな心配ごとの一つです。この仕組みは、そうした親の不安に寄り添う形で、本人の生活を支えるための財産を、負担を抑えて渡せるようにしたものです。本人が長く安心して暮らしていけるように、生前から備えておきたいという場合に向いています。利用にあたっては、対象となる人や財産の扱いなどに条件があるため、内容をよく確認したうえで検討することが大切です。家族の事情に応じた備えを考えるうえで、知っておきたい仕組みの一つです。
相続を見据えた相続時精算課税という選択
ここまでとは少し性格の異なる方法として、相続時精算課税という仕組みがあります。これは、生前に贈った財産を、相続のときにまとめて考えるという特徴を持っています。
どのような仕組みか
相続時精算課税は、生前に財産を贈るときには贈与税の負担を抑えつつ、その贈った財産を、相続が起きたときに相続財産と合わせて考えるという仕組みです。つまり、贈与のときと相続のときをつなげて、財産の移転を一体としてとらえる方法だといえます。一度この仕組みを選ぶと、その後の扱いが変わるため、選択にあたっては慎重な検討が必要です。
この仕組みは、まとまった財産を早めに次の世代に渡しておきたい場合などに向いています。一方で、いったん選ぶと元に戻せないなど、使ううえでの制約もあります。日常的に少しずつ贈っていく方法とは性格が異なるため、どちらが自分の目的に合うのかをよく考えて選ぶことが大切です。近年の改正によって、この仕組みの使い勝手にも変化が生じています。
たとえば、値上がりが見込まれる財産や、収益を生む財産を早めに渡しておきたい、といった場合に、この仕組みが選ばれることがあります。生前にまとまった財産を渡せる一方で、その財産は最終的に相続の場面で一体として考えられます。注意したいのは、この仕組みをいったん選ぶと、その相手との間では、もう一方の毎年こつこつ贈っていく方法には戻れないという点です。そのため、どちらの方法が自分の状況に合うのかを、よく見極めてから選ぶ必要があります。近年の改正で使い勝手が見直された部分もあるため、最新の内容をふまえて判断することが大切です。判断に迷う場合は、専門家に相談して、自分のケースでどちらが向いているかを確認しておくと安心です。
方法の選び方と使い分け
これだけ多くの方法があると、どれを選べばよいか迷ってしまうかもしれません。そこで、選ぶときの考え方を整理しておきましょう。順を追って考えていけば、自分に合った方法は見えてきます。
目的から考える
まずは、何のために財産を渡したいのかを考えることが出発点になります。教育のためなら教育のための特例、住まいのためなら住まいのための特例、というように、目的がはっきりしていれば、それに合った仕組みを選びやすくなります。特に目的を定めずに、長い時間をかけて財産を移していきたいのであれば、日常的に贈っていく方法が向いています。
逆にいえば、目的があいまいなまま仕組みを選ぼうとすると、迷ってしまいがちです。子の進学を後押ししたいのか、住まいの取得を助けたいのか、それとも特に使いみちを定めず財産を分けて渡したいのか。この目的がはっきりすれば、自然と候補は絞られてきます。目的別の特例は使いみちが定められている分、その目的にぴったり合えば効果的ですが、合わなければ使いにくいものでもあります。まずは自分が何を実現したいのかを整理することが、仕組み選びの近道になります。
相手と時期から考える
次に、誰に、いつ渡したいのかという点です。配偶者に住まいを残したいのか、子や孫の将来を後押ししたいのか、相手によって使える仕組みは変わります。また、早めにまとまった財産を渡しておきたいのか、長い時間をかけて少しずつ渡したいのかという、時期の考え方も選択に影響します。次のような順序で考えると、整理しやすくなります。
たとえば、相手が配偶者なら住まいを贈る仕組みが、子や孫なら教育や住宅のための特例が候補になります。同じ子や孫でも、まとまった額を早めに渡しておきたいのか、毎年こつこつ渡していきたいのかで、選ぶ方法は変わってきます。相手と時期を組み合わせて考えることで、自分の状況に合った仕組みが見えてきます。誰に何のためにいつ渡すのかという、この三つの視点を意識すると、数ある仕組みの中から無理なく選びやすくなります。
- 誰に財産を渡したいのかを定めます。
- 何のために渡したいのか、目的をはっきりさせます。
- まとめて渡したいのか、少しずつ渡したいのか、時期の方針を決めます。
- これらに合った仕組みを選び、条件や注意点を確認します。
複数を組み合わせる視点
これらの方法は、必ずしも一つだけを選ばなければならないわけではありません。状況によっては、複数の仕組みを組み合わせて使うこともできます。たとえば、日常的に贈っていく方法を続けつつ、子の進学に合わせて教育のための特例を使う、といった具合です。ただし、組み合わせ方によっては、それぞれの条件や注意点が関わってくるため、無理に詰め込もうとすると思わぬつまずきが生じることもあります。自分の状況に合った組み合わせを見極めることが大切です。
うまく組み合わせれば、それぞれの仕組みの長所を活かしながら、効果的に財産を渡していくことができます。一方で、組み合わせが複雑になるほど、条件の確認や手続きの管理が難しくなる面もあります。あれもこれもと欲張りすぎると、かえって混乱したり、条件を満たせなくなったりすることもあります。どの仕組みをどう組み合わせるのがよいかは、家族の状況や財産の内容によって変わります。自分だけで判断するのが難しいと感じたら、専門家の力を借りることで、無理のない組み合わせを見つけやすくなります。
非課税にするときの注意点
生前贈与の非課税の仕組みは便利ですが、使い方を誤ると、思ったような効果が得られないことがあります。ここでは、共通して気をつけておきたい点をまとめます。
形式だけを整えても認められないことがある
贈与は、贈る側と受け取る側の双方が、財産を渡し受け取るという認識を持って初めて成り立ちます。たとえば、親が子の名義で口座をつくってお金を入れていても、子がその存在を知らず、自由に使える状態になっていなければ、贈与として認められないことがあります。形だけを整えるのではなく、実際に財産が相手のものになっていることが大切です。
よくあるのが、親が子や孫のためを思って、本人に知らせないまま名義だけの口座にお金を積み立てておく、というケースです。気持ちとしては理解できるものの、本人がその財産の存在を知らず、管理もしていなければ、実際には財産が渡っていないとみなされることがあります。その結果、生前贈与のつもりが、相続のときにまとめて相続財産として扱われてしまう、ということも起こり得ます。こうした事態を避けるには、贈ったことを相手にきちんと伝え、相手が自分の財産として管理できる状態にしておくことが大切です。贈与は、双方の認識があって初めて成り立つものだという点を、しっかり押さえておきましょう。
相続の前の贈与は扱いが変わることがある
相続が起きる前の一定の期間内に行われた贈与については、相続財産に加えて考える仕組みがあります。つまり、亡くなる直前にあわてて贈っても、その分が相続財産として扱われ、思ったほどの効果が得られないことがあるのです。この対象となる期間は、近年広げられる方向で見直されています。生前贈与による対策は、早めに、計画的に進めることが効果につながります。
この仕組みがあるため、相続が近づいてから急いで財産を贈っても、十分な効果が得られないことがあります。せっかく生前に贈ったつもりでも、その分が相続財産に戻して考えられてしまえば、負担を抑える効果は限られます。だからこそ、生前贈与は、時間に余裕のあるうちから少しずつ進めておくことが大切なのです。早く始めれば始めるほど、こうした仕組みの影響を受けにくくなり、対策としての効果も高まります。相続対策は、思い立ったときが始めどきだといえるでしょう。なお、どの方法を使うかによって、この仕組みの関わり方も変わってくるため、全体を見据えた検討が欠かせません。
記録を残しておく
財産を贈ったことは、後から確認できるように記録を残しておくことが大切です。いつ、誰に、何を渡したのかが分かるようにしておくことで、後々の手続きや確認の際に役立ちます。口頭でのやりとりだけで済ませず、形に残しておくことを心がけましょう。こうした備えが、後のトラブルを防ぐことにつながります。
贈与は、家族の間で気軽に行われることも多く、つい記録を残さないまま済ませがちです。しかし、後になって、それが本当に贈与だったのか、いつ行われたのかが問われる場面が出てくることもあります。そうしたときに、やりとりの内容を示すものが何も残っていないと、説明に困ってしまいます。財産を贈った事実や、その内容を形に残しておけば、後々の確認の際に役立ちますし、家族の間での無用な誤解も避けられます。とくに、複数回にわたって贈与を続ける場合や、まとまった財産を渡す場合には、記録を残しておくことの意味が大きくなります。
専門家に相談すべきケース
生前贈与の非課税の仕組みは種類が多く、条件や注意点もそれぞれ異なります。自分の状況にどの仕組みが合うのか、どう使い分ければよいのかを判断するのは、簡単ではありません。次のような場合には、専門家に相談することで、安心して進められます。
こんなときは相談を
渡したい財産が多い場合や、複数の仕組みを組み合わせたい場合、相続全体を見据えて対策を考えたい場合などは、専門家に相談するのがおすすめです。また、贈る相手が多い場合や、家族の状況が複雑な場合も、専門的な視点があると判断しやすくなります。次のようなケースが、相談を検討する目安になります。
- 渡したい財産が多く、税の負担が気になる場合
- 複数の非課税の仕組みを組み合わせて使いたい場合
- 相続全体を見据えて、計画的に対策を進めたい場合
- 家族の状況が複雑で、どの仕組みが合うか判断に迷う場合
生前贈与は、相続全体の中で考えることで、より効果的な対策になります。目先の贈与だけでなく、その後の相続まで見通したうえで進めることが大切です。一人で抱え込まず、専門家の力を借りることを検討してみてください。早めに相談しておくことで、自分の状況に合った進め方が見えてきます。仕組みの選び方から手続きの進め方まで、全体を見渡したうえで助言を受けられるのは、専門家に相談する大きな利点です。
よくある質問
最後に、生前贈与の非課税についてよく寄せられる質問にお答えします。自分の疑問に近いものがないか確認してみてください。
非課税の仕組みはどれを使うのがよいですか
どの仕組みがよいかは、誰に、何のために、どれくらいの財産を渡したいのかによって変わります。目的が決まっているなら、それに合った目的別の特例が向いていますし、特に目的がなければ、日常的に贈っていく方法が使いやすいでしょう。一つに絞らず、複数を組み合わせる選択もあります。自分の状況に合うものを見極めることが大切です。
仕組みを使えば必ず税金はかからないのですか
必ずかからないというわけではありません。それぞれの仕組みには、利用するための条件があります。条件を満たさなければ、本来の扱いを受けられないこともあります。また、相続の前に行った贈与は、扱いが変わることもあります。仕組みを使う前に、条件や注意点を確認しておくことが大切です。
非課税という言葉だけを見て、贈りさえすれば税の負担がなくなる、と考えてしまうのは禁物です。多くの仕組みには、対象となる相手や使いみち、利用できる期間などの条件があり、それを満たして初めて本来の扱いが受けられます。条件を満たさないまま使えば、思わぬ負担が生じることもあります。さらに、目的別の特例では、使いきれずに残った分の扱いなど、後から関わってくる点もあります。仕組みを使う前に、その条件や、後々どう関わってくるのかを確認しておくことが、失敗を避けるうえで欠かせません。
孫に財産を贈ることもできますか
孫に財産を贈ることもできます。教育のための特例や、結婚や子育てのための特例などは、孫を対象に使うこともできます。孫の将来を後押ししたい場合に向いていますが、利用にあたっては、それぞれの仕組みの条件を確認する必要があります。誰に贈るのが自分の目的に合うのかを考えたうえで、利用を検討するとよいでしょう。世代を一つ飛ばして孫に財産を渡すことには、相続対策としての意味もあるため、関心を持つ人は少なくありません。
生前贈与はいつから始めればよいですか
生前贈与による対策は、早めに始めるほど効果につながりやすいといえます。相続の前の一定の期間内に行われた贈与は、扱いが変わることがあるためです。直前にあわてて贈るのではなく、時間に余裕を持って計画的に進めることが大切です。いつから、どのように進めるのがよいかは、専門家に相談すると、自分の状況に合った見通しが立てやすくなります。
どこに相談すればよいですか
生前贈与の仕組みの選び方や、相続全体を見据えた対策に迷ったときは、相続に詳しい弁護士などの専門家に相談するのが確実です。自分の財産や家族の状況に応じて、どの仕組みが合うのか、どう使い分ければよいのかを整理してもらえます。早い段階で見通しを立てておくことで、その後の対策を落ち着いて進められます。
あなたの相続税はいくら?無料診断
基礎控除額
4,200万円
課税対象額
800万円
相続税の総額(概算)
80万円
申告が必要です
※ 配偶者の税額軽減・小規模宅地等の特例を考慮しない概算です。実際の税額は個別事情により異なります。
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